( ^ω^)ブーンが幸せの意味を知るようです

  
40: ◆OLIVIA/O7I :2006/10/09(月) 22:10:20.63 ID:iFJfdzjK0
  

--第24話 後編--

舞台は再び北の島に戻る。

日はもう中点まで昇ってしまった。
神殿は大混乱の渦中であるにも関わらず、それを知らない街の人々の生活は平和なものであった。


('A`)「あー食った食った。なんか今日は食ってばっかだな」


从'ー'从「おいしかった?」

('A`)「はい、それはもう!」

(`・ω・´) 「なら良かったよ」


(´・ω・`)「二人の作る料理は絶品だからね。気に入ってもらえて良かったよ」

正午、荒巻宅。

ショボンの両親が荒巻に色々とお世話になったという事で、
彼に昼食を振舞い、ドクオとショボンもそれをごちそうになった。

彼らはゆったりと、のんびりとした1日を過ごしていた。



  
41: ◆OLIVIA/O7I :2006/10/09(月) 22:12:52.31 ID:iFJfdzjK0
  


(`・ω・´) 「じゃあ僕は洗い物をするから、荒巻さんの腕の治療は任せたよ」

从'ー'从「えぇ、分かったわ」

そう言って彼女は縁側に佇む荒巻の方へ近寄る。

/ ,' 3 「すまんのう・・・」

彼は右腕の袖を捲り上げ、その腕に包まれた包帯をほどく。
そこから覗いたものは・・・──見るも無残な火傷の痕だった。

あれが・・・炎使いと戦ったときに出来た傷なのか─
あまりじろじろ見てもいけないと思い、ドクオは視線を逸らす。

从'ー'从「いえ、怪我をしている人の手当てをするのは、医者の努めですから、お気になさらず」

彼女はにこやかにそう言う。

そして荒巻の腕を検分し、薬を塗り、また包帯を巻いた。
手際はとても良かった。

怪我人に接する態度、治療技術・・・ああいう人こそ医者の鑑なんだろうな、と
ショボンと一緒に洗い物を手伝っていたドクオは思った。


(*'A`)oO(お母さん・・・)



  
43: ◆OLIVIA/O7I :2006/10/09(月) 22:14:00.10 ID:iFJfdzjK0
  


(`・ω・´) 「こっちは終わったよー。そちらが出来たら食後のお茶にしましょうか?」

/ ,' 3 「それはいいのう。お願いしようかの」

口の端をにいっと上げて、嬉しそうに荒巻が言った。
この島の民族は茶会を非常に好む。


ショボンの父がお盆にティーセットを乗せて縁側に戻ってきたとき、
ちょうど荒巻の右腕全体に包帯が綺麗に巻きつけられたところだった。



  
44: ◆OLIVIA/O7I :2006/10/09(月) 22:14:47.05 ID:iFJfdzjK0
  


/ ,' 3 「いい薔薇の香りじゃ・・・ディンブーラかの?」

(`・ω・´) 「さすが荒巻さんは鼻が利きますね。これは東の島の山間の・・・」

从'ー'从「はいはい、紅茶の講釈はこれぐらいにしておいて。お茶が冷めますよ。
     お茶菓子もあるから、ショボンもドクオ君も遠慮せず食べてね」

ふわり、と微笑みながら彼女は言った。
20を越えた息子を持っているとは思えない程にその笑顔は若かった。



  
46: ◆OLIVIA/O7I :2006/10/09(月) 22:16:04.67 ID:iFJfdzjK0
  


(´・ω・`)「僕羊羹ってあんまり量食べられないんだよね・・・」

ショボンが大皿にたくさん並べられたお菓子の一つを自分の取り皿に取り、ぽつりと呟いた。


从'ー'从「羊羹が嫌なら生クリームでも食べればいいじゃない!!」

と言っていちごのショートケーキから生クリームだけ抉ってショボンの皿に乗せた。



(`・ω・´) 「ショートケーキ好物なのに・・・」

/ ,' 3 「生クリームの方がよっぽど胃に重いと思うがのう・・・」

(´・ω・`)「羊羹の生クリーム添えかぁ・・・」

('A`)「ちょwwお母さんアントワネットwww」

彼女のボケに4者4様のリアクションを返しながら、その後も楽しく茶会は続いた。
気温は日に日に下がってゆくが、しかし陽光は暖かいと思える秋の日の午後だった。



  
48: ◆OLIVIA/O7I :2006/10/09(月) 22:17:47.65 ID:iFJfdzjK0
  

この日は本当にいい天気で、街ゆく人も残り少ない秋を謳歌していた。


('A`)「ところでショボンさんのご両親は具体的には何の研究をしてたんですか?」

散りゆく紅葉を眺めながら、特に考えずにドクオが聞いた。
直後、この空間にほんの少しだけ気まずい空気が流れた。

(;'A`)(聞いちゃいけないことだったか・・・?)


(´・ω・`)「まずは9話後編の荒巻さんのセリフを読んでおいで」

('A`)「はい・・・えっと"人の精神の構造の解明を主に研究、死者の復活や永遠の命がテーマ"って言ってますね」


そこでショボンの父親が重々しく口を開いた。



  
49: ◆OLIVIA/O7I :2006/10/09(月) 22:19:41.37 ID:iFJfdzjK0
  

(`・ω・´) 「・・・僕達は自然の摂理に逆らい、神の意思にも逆らうであろう研究をしてきたんだ。
      首謀者の僕がこんなことを言っちゃ駄目だと思うけど、この研究は間違いなく禁忌を犯していると思う」


从'ー'从「ごめんね、あまり大きな声では言えない研究をしていて・・・。
     ・・・でも、もし大切な人を失いそうになったら、まず私達の所に言ってきて。助けにはなれると思うから」

ショボンの母は優しくそう言った。

─ただ、失ってしまった後では役にたてない・・・。
─そして、大きなリスクを伴う─。


と小さな声で言ったのをドクオは聞き逃さなかった。

不老不死の薬でも開発したのか・・・?
そんなまさか、な・・・。


しかし、その後荒巻が孤児院の子どもの様子などを話してくれたので 、
ドクオはそんな事すぐに忘れてしまった。



  
50: ◆OLIVIA/O7I :2006/10/09(月) 22:21:16.32 ID:iFJfdzjK0
  


/ ,' 3 「それにしても、ブーン君はツンの所に行っているのかな?」

皿に盛られたお菓子も残り少なくなってきたころ、荒巻がショボンに聞いてきた。

(´・ω・`)「はい、多分まだふたりでいると思いますよ」

/ ,' 3 「そうか、仲がいい事は本当に良い事じゃ・・・」

目を細めて笑う荒巻。
過去の自分を懐かしむような微笑みを湛えている。


从'ー'从「ブーン・・・君?」

母が口を開く。

(´・ω・`)「ああ、言ってなかったね。僕の弟子だよ。ドクオ君の親友なんだ」



  
51: ◆OLIVIA/O7I :2006/10/09(月) 22:22:58.55 ID:iFJfdzjK0
  



(`・ω・´) 「どこかで聞いたことある名前だな・・・」

从'ー'从「えぇ・・・あぁ!あの時だわ!市場で喧嘩してた老夫婦をひとりで仲裁したあの男の子!
     あの子も確かブーンって名乗ってたわね」

両手をぽんと合わせて頭に電球を光らせる母。


(`・ω・´) 「そうそう。細長い白いおもちみたいな子だったね」

腕を組みながら肯定する父。


(´・ω・`)「白いお餅・・・その例えはどうかと思うけど、多分その子が僕の弟子だよ」

自分の弟子が食べ物に例えられたことに微妙な気持ちを覚えつつも、返事はきちんとしておいた。
多分、市場で皆が別行動していた時の事だろう。



  
52: ◆OLIVIA/O7I :2006/10/09(月) 22:24:52.12 ID:iFJfdzjK0
  


从'ー'从「市場みたいにあんな人がたくさんいるところで喧嘩の仲裁なんて・・・勇気がなきゃ出来ないわよ。

     ドクオ君も、そのブーンって子も・・・ショボン、あなたは本当にいい弟子を持ったわね」


('A`)「お、俺も?」


(`・ω・´) 「もちろん。君は風使いだろう?
      コロシアムの試験道具ぶっ壊しちゃった期待の新人だ、って聞いているよ」

あれの修理と強化の仕事が僕の方にまわってきてね、と彼はにこにこしながら言った。
自分の子の弟子が立派だと聞けば、やはり親としては嬉しいはずがないのだろう。

从'ー'从「ショボンも私達から見たら随分立派になったわ・・・
     でも、まだまだ師匠としては至らない部分があるなら、ドクオ君・・・頼んだわよ」


(*'A`)「・・・はい、任せてください」

何を頼む、とは言わなかったが、ちゃんと理解できた・・・と思う。



/ ,' 3 「・・・」

やはり荒巻は、暖かな日差しに包まれながらいつものように微笑んでいた。



  
53: ◆OLIVIA/O7I :2006/10/09(月) 22:26:36.04 ID:iFJfdzjK0
  


(`・ω・´) 「そういえばショボン・・・今"討伐士"としての仕事は受けているのかい?」


(´・ω・`)「うん、依頼があればいつでも受け付けているよ。どうしたの?何か依頼したいことでもあるの?」

紅茶のお代わりを頂き、熱い液体を喉に流し込みながら尋ねた。


(`・ω・´) 「そうなんだ・・・どこからウチの研究を知ったのかは知らないんだけど・・・
      つい先日、ドクオ君と同じぐらいの年齢の男の子がいきなり研究室に現われてね。


      10年前に亡くなった母を蘇らせてくれ、と言われて・・・」


そこで一旦父は口を閉じてしまう。
母がその続きを受け継ぐ。

从'ー'从「それは出来ない、って理由も言って、理解してもらったんだけど・・・
     そこまでは良かったの。

     でも、その子が来た後から、大事な資料が消えてしまったの」


(´・ω・`)「盗まれた・・・と?」

ショボンが訝しげに聞く。



  
54: ◆OLIVIA/O7I :2006/10/09(月) 22:28:26.40 ID:iFJfdzjK0
  

(`・ω・´) 「分からないんだ。勝手にその男の子を疑うのも悪いし・・・」


(´・ω・`)「・・・分かった。僕はその子を捕まえて事情聴取をすればいいんだね。
      じゃあその子の身体的特徴を教えてくれるかい?」


(`・ω・´) 「あぁ、済まないが頼む・・・。その子は、豊かな黒い髪に赤い目をしていたよ。確か名前も名乗っていたんだけどね・・・」

从'ー'从「確か・・・フサギコ・・・君と言ったかしら・・・?」



「呼んだか?」

/ ,' 3 「・・・!!」



  
55: ◆OLIVIA/O7I :2006/10/09(月) 22:29:19.44 ID:iFJfdzjK0
  

ξ゚听)ξ「ねぇ・・・もうそろそろ日が西に傾くわよ?
     ここが神殿からどれだけ遠いか分からないけど、そろそろ返してくれてもいいんじゃない?」

全く、緊張感のないお姫様だ、とモナーは息を吐く。


( ´∀`)「大丈夫ですモナ。ちゃんと今日中には帰れますモナ。


      ・・・ただ、もう"平和な日常"なんて奪われているモナ・・・。
      貴女が帰るのは、阿鼻叫喚の地獄絵図と化した我が家モナ・・・」


ξ゚听)ξ「・・・どういう事よ?あんたたちまさか・・・」

ツンは、そこでやっと気付いた。
先ほどまで存在しなかった彼の狂気に。

( ´∀`)「・・・次にフサがここに来るとき、貴女は帰れますモナ。それまで、大人しくしているモナ」

狂気は狂喜を呼び凶喜となる。



  
56: ◆OLIVIA/O7I :2006/10/09(月) 22:30:16.57 ID:iFJfdzjK0
  


ミ,,゚Д゚彡「ふん・・・これからお前に出しゃばられたら困るからな。足を封じさせて貰ったぜ」

/ ,' 3 「ぐぅ・・・」


何が、何があったんだ?

いきなり炎の中からこの少年が現われて、荒巻の背後に立って・・・
何処からともなく2本の剣が出て来て、それが荒巻の両足を貫いて。


赤い、紅いものが荒巻の両足から滴る。
あれは・・・血・・・ ?

ドクオは訳も分からないままフサギコに向かって太刀を向けている。
しかし、圧倒的な威圧感に一歩たりとも動く事が出来ない。

─汗だけが、流れる落ちる。
嫌な汗だ。体にびっしりと張り付いている。

隣のショボンをどうにか横目で確認するが、まったく同じような状態だった。



  
57: ◆OLIVIA/O7I :2006/10/09(月) 22:31:21.94 ID:iFJfdzjK0
  

ミ,,゚Д゚彡「まぁまぁそこの兄ちゃん達よ、こっちは急いでる身でね。
      お前らには危害は与えない、安心しな」


にたぁ、と嫌な笑いを浮かべる。
そこで、やっと彼の掛けた金縛りが解けた。

その時、ばふ、と荒巻が両足に刃を突き立てられたまま倒れた。


从;'ー'从「荒巻さん!しっかり!!」


(`・ω・´) 「今手当てをしますから!!」

彼らは先程腕の手当てをした際に使った救急箱を取りに走る。
自分達同様フサギコの金縛りに遭っていたようで、足がふらついている。



  
58: ◆OLIVIA/O7I :2006/10/09(月) 22:32:14.66 ID:iFJfdzjK0
  


ミ,,゚Д゚彡「あぁー、そこの夫婦、どっかで見たと思ったらあの役立たずの医者兼研究者か。
      お前のとこの資料は大事に使わせてもらったぜ。それには例を言おう。


      しかし、お前らに荒巻の傷を治療されちゃ困るからな。ちょっと足止めさせてもらうぜ」

そう言って、まともに歩けない彼らを追いかける。
彼の足は、ショボンの両親達の何倍も速かった。



(´・ω・`)「やめろぉおおおおおお!!!!!!!!」

後に続くショボンの怒号。



  
61: ◆OLIVIA/O7I :2006/10/09(月) 22:34:21.78 ID:iFJfdzjK0
  

ショボンは両親を捕らえようとするフサギコを追いかけるが、届かない。
彼らは、フサギコに腕を掴まれてしまった。


ミ,,゚Д゚彡「ふふ・・・」


(;`・ω・´) 「あ、熱・・・!!!?」

从;'ー'从「やぁぁぁぁ・・・!!」

みるみるうちに掴まれた腕の色が変わってゆく。
・・・火傷の色だ。 皮膚が焦げるにおいが鼻を突く。


ミ,,゚Д゚彡「・・・もういいだろう」

両手をぱっと離すフサギコ。
掴みあげられていたショボンの両親は床に落ちた。


从; ー 从「熱い・・・腕だけじゃ、ない・・・?」

(;` ω ´) 「体が・・・熱・・・い」



  
63: ◆OLIVIA/O7I :2006/10/09(月) 22:37:19.67 ID:iFJfdzjK0
  

彼らは床に這いつくばり、もがき苦しむ。



(´・ω・`)「父さん、母さんっ!!」

両親にすがるように倒れこむショボン。
荒巻の様子を見に走ったドクオが叫んだ。

('A`)「お前、ショボンさんの親に何をした!!!?」


ミ,,゚Д゚彡「俺の魔法さ・・・体の中から熱で苦しむ病だ。
      そんな顔するなよ、時間が経てば元に戻るからよ」


(´・ω・`)「貴様・・・許さない・・・父と母をこんなにして・・・何も知らないくせに、役立たずとまで言って・・・。
      荒巻さんだって、ボロボロで・・・」

フサギコの燃えるような殺気とショボンの凍えるような殺気が、空気に混じりあう。



  
64: ◆OLIVIA/O7I :2006/10/09(月) 22:39:32.96 ID:iFJfdzjK0
  

怒りで殆ど声にならない声でショボンが朗々と呟く。
いつの間にか立ち上がり、フサギコに剣を突きつけている。

なのに、緊張感の無い溜息を吐くフサギコ。

ミ,,゚Д゚彡「だから、俺はここで足止めされるわけには行かないんだって。
      神殿にいるやつに復讐しなきゃならんし、そこにいる荒巻には最上の苦しみを味わって貰うんだからな。

      じゃあ、俺はもう行くぜ。あばよ」


(´・ω・`)「な・・・!?」


フサギコはまた炎の中に消えた。



  
65: ◆OLIVIA/O7I :2006/10/09(月) 22:40:50.04 ID:iFJfdzjK0
  


(´・ω・`)「復讐・・・神殿!??あいつは・・・何だ!?」


('A`)「ショボンさん落ち着いて!とりあえずここは救急車呼ばないと!!」

パニックに陥りそうなショボンを落ち着かせる。
両親と、親代わりだった人を傷つけられたのだ、憤らないはずが無い。

自分だって、冷静な振りをしていなければどうしようもなく暴れたくなってしまいそうだ。


(´・ω・`)「そう・・・そうだね。じゃあ僕が手当てしてるから、電話で救急車呼んできてくれるかい?」

冷静になったショボンを見て内心ほっと胸を撫で下ろす。
そして頭だけをこくりと頷かせて電話の元へと身を翻した。


(´・ω・`)「父さん、母さん、荒巻さん、しっかり!!」

声を掛けて意識があるかどうかを確認する。



  
66: ◆OLIVIA/O7I :2006/10/09(月) 22:41:58.48 ID:iFJfdzjK0
  


(`・ω・´) 「・・・僕達は熱いだけだから大丈夫!!荒巻さんを診てあげて!!」

きっととても無理をしているのだろう。
しかしながら時間が経てば治ると言っていたから、危険度は荒巻よりも低い。


ショボンは父の意を汲んで荒巻の様子を見ることにした。


(´・ω・`)「荒巻さん、大丈夫っ!?」

大丈夫ではないと分かっていながらもこの台詞しか思い浮かばなかった。

/ ,' 3 「ぐぅ・・・」

(´・ω・`)「荒巻さんっ!!」

荒巻の口から苦しそうな呻き声が漏れる。

/ ,' 3 「神殿が・・・危険じゃ・・・早くそちらに向かってくれ・・・」

(´・ω・`)「荒巻さんを、親を置いてなんて行けませんよ!
      あそこには4精霊も、ブーン君もいる。きっと大丈夫ですよ」


ショボンは荒巻の足に刺さった剣を見る。
完璧に貫通しており、自分の手で抜くのは逆に危険だと思った。



  
68: ◆OLIVIA/O7I :2006/10/09(月) 22:43:33.71 ID:iFJfdzjK0
  


/ ,' 3 「嫌な予感が・・・的中してなければいいが・・・」

(´・ω・`)「・・・え?それよりも、あの子は一体・・・ただの炎使いじゃないでしょう」


/ ,' 3 「あれは・・・フサギコ。わしの息子・・・」


突如、隣の部屋からギャアアア、とドクオの悲鳴が聞こえた。

(;'A`)「おまっ、どうしてここにいるんだよ!!!」

(;^ω^)「神殿からツンが消えたんだお!!だから、こっちまで探しに来たんだお・・・
       それより、これは一体どうした事だお?」


/ ,' 3 「悪い予感は・・・当たるものじゃ」

苦しそうな声をさらに低くして彼は言った。



  
69: ◆OLIVIA/O7I :2006/10/09(月) 22:45:14.08 ID:iFJfdzjK0
  

あんたバカアアアアアアア!?というドクオの声が部屋にこだました。



神殿にツンは居ない。
ブーンももちろんそこにはいない。


─4精霊は、主である巫女の命令なしに人を傷つける魔法を使えば、それは同時に自分にも返ってくる。

しかし、サラマンダーの名を戴冠していないフサギコは、すべての誓約に縛られることはない。
そんな彼らが直接対決をするということは。


/ ,' 3 「絶体・・・絶命じゃのう」


--第24話 後編 終--



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