ドクオは正義のヒーローになれないようです

1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/26(月) 16:56:12.09 ID:JN4iHlZD0
('A`)ドクオは正義のヒーローになれないようです 番外編 

『VIP温泉湯煙殺人事件 ポロリもあるよ☆ 〜解決編〜』

〜前回までのあらすじ〜

(*゚ー゚)「ギコ君! お願い、止めて! 止めて!!」

(,,゚Д゚)「もう止められるわけないだろ!?
    ずっと――ずっと、俺がどれだけ我慢してきたか!!」

(*゚ー゚)「駄目! 今日は危ない日なの!!
    赤ちゃんが――」



2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/26(月) 16:57:05.77 ID:JN4iHlZD0


           * ワッフルワッフル *


(,,゚Д゚)「真犯人はこの中にいるって――そりゃどういうことなんだ!?」
既に事件は解決したと思っていたらしいギコさんは、
怪訝そうな顔で訊ねてきた。

( ^ω^)「犯人はモナーじゃなかったのかお?」
ブーンも続けて聞いてくる。

他の連中も同じような顔で俺に視線を向けてくる。
俺はそんな連中を一度、ぐるりと見回すと、
('A`)「ああ、そうだ。
   モナーはロマネスク殺しの濡れ衣を着せられて、
   真犯人に殺されたんだ」
きっぱりと、断言した。



3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/26(月) 16:58:04.09 ID:JN4iHlZD0
川 ゚ -゚)「ちょっと待ってくれ。
     ロマネスクに刺さっていた包丁からは、
     モナーの指紋が検出されたんだろう?
     加えて、モナーは密室の中で遺書を残して自殺していた。
     どこを見てもこれで事件は解決じゃないか」
素直クールが信じられないといった表情で俺に訊ねた。

('A`)「そうだな。 じゃあ、順を追って説明しようか。
   そう、確かに包丁からはモナーの指紋が検出された。
   モナーの、右手の人差し指の指紋が。
   けど――おかしいと思わないか?」
イ从゚ ー゚ノi、「おかしい、じゃと?」
ドス女が首を傾げる。

('A`)「モナーの遺書には、素手で包丁を握ったと書いてあった。
   なのに、検出されたのは、人差し指だけ。
   普通、包丁を握れば他の指の指紋や、掌紋がつく筈だ。
   なのに、ピンポイントで人差し指だけってのは、不自然だろう?」
ξ゚听)ξ「つまり、何が言いたい訳よ?」
('A`)「真犯人が、意図的に包丁にモナーの指紋をつけた可能性があるってことさ」
「――――」
俺のその言葉に、全員が息を飲む。



6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/26(月) 16:59:18.95 ID:JN4iHlZD0
( ゚∀゚)「だ、だけど――
     どうやったらそんなことが出来るってんだ?」
('A`)「方法なんかいくらでもありますよ。
   そう――例えば、セロハンテープに付着した指紋を転写する、とかね」
( ゚∀゚)「?」
ジョルジュ師匠はまだ良く分かっていないようだったので、
一から説明することにした。

('A`)「ドス女、お前はどうやってセロハンテープを千切る?」
イ从゚ ー゚ノi、「? そりゃお主、こうやって、テープを親指と人差し指でつまんで――」
ドス女の目がはっと見開いた。
どうやら、気付いたらしい。

('A`)「そう、セロハンテープをつまんだとき、
   注意していない限り人差し指がテープの粘着部分に触れる。
   犯人は、その粘着部分についた人差し指の指紋を包丁の柄に転写したんですよ。
   さて、その肝心の指紋の付着したセロハンテープの入手方法ですが――」
俺はそこで、ようやく真犯人の方に顔を向けた。

('A`)「ショボンさん、確かあなたは、卓球のラケットのラバーを修理する為に、
   モナーさんからセロハンテープを受け取っていますよね?」
(´・ω・`)「――――」
その場の全員の視線が、ショボンに集中した。
しかし、ショボンはその落ち着いた様子を少しも乱すことはなかった。



9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/26(月) 17:01:11.79 ID:JN4iHlZD0
(´・ω・`)「……確かにその通りだ。
     だが、僕がそのトリックを実行したという証拠は?
     今の君の説明だと、そういった方法で指紋をでっちあげられることが出来る、
     っていう証明をしただけに過ぎないよ?」
ふてぶてしいまでに冷静な口調で、ショボンが告げた。

('A`)「ええ。 その通りです。
   俺もこれだけで、あなたが犯人だと決め付けようとは思ってませんよ?
   モナーさんから受け取ったセロハンテープだって、とっくに処分してるでしょうしね」
(´・ω・`)「ハッ! だったらこの話はここで終わりじゃないか!
      第一、モナーは罪の意識に苛まれて部屋の中で自殺したんだろう!?
      つまりはそういうことさ!!」
ショボンが勝ち誇った笑みを浮かべる。

だが、余裕をぶっこいていられるのもそこまでだ。
お前は既に、取り返しのつかないミスを犯しているのだから。

('A`)「そう―― 一見、あれは自殺に見えた。
    だけど、違ったんです。 あれは自殺なんかじゃなかった。
    モナーは自殺に見せかけられて毒殺されたんだ」
そう、それがあの殺人の真相だった。



11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/26(月) 17:02:19.19 ID:JN4iHlZD0
(;^ω^)「ちょっと待つお! 自殺じゃないなんて、そんな筈はないお!?」
ブーンが真っ向から俺の意見を否定してきた。

('A`)「だったらブーン、お前は何でモナーが自殺したと思うんだ?」
(;^ω^)「だ、だって、モナーの部屋の入り口の鍵は閉まってたんだお?
      他の窓にも、施錠はされていた。
      完全な密室状態だったんだお。
      だったら、犯人が外から入って殺すなんて――」
('A`)「その密室が、実は密室なんかじゃなかったのだとしたら?」
(;^ω^)「――――!?」
ブーンが訳が分からないといったふうに言葉を止める。

(´・ω・`)「…………」
ショボンはただ、黙ったままじっとこちらを見つめていた。



13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/26(月) 17:03:22.84 ID:JN4iHlZD0
('A`)「もう一度言うぞ。 あれは密室なんかじゃなかった。
   ドアに、鍵なんか掛かっていなかったのさ」
川 ゚ -゚)「ドアに鍵が掛かってなどなかっただって!?
     そんな筈はない!」
素直クールが詰め寄るような勢いで告げた。

('A`)「それじゃあ一つ質問させてもらおう。
   何故あの時、その場の全員がドアに鍵が掛かっていたと思ったんだ?」
ξ゚听)ξ「それは―― ショボンが、ドアが開かないって……」
('A`)「それを、他の人間が本当に鍵が掛かっているかどうか確認したか?」
ξ゚听)ξ「する訳ないでしょ!?
      だって、あれだけショボンがドアを開けようとしても開かなかったんだから――
      ――――!!」
ツンの顔が硬直した。
他の全員も、一様に息を飲む。

気付いたのだ。
あの密室を生み出した、トリックの真相に。

('A`)「そう、誰も鍵が掛かっていたかどうかを確認していない。
    ショボンさんを除いては。
    つまり、ショボンさんが鍵の掛かっていないドアを、
    さも鍵が掛かっていて開かないかのように見せかけることが可能だったということです。
    加えて、モナーさんの死亡推定時刻には全員アリバイが無い。 ショボンさんも含めて。
    あなたは、モナーさんの部屋に入って彼を毒殺した後、
    そのまま鍵を掛けずにモナーさんの部屋を出て、
    何食わぬ顔でモナーさんの部屋に鍵が掛かっているような演技をしたんだ」



15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/26(月) 17:04:30.22 ID:JN4iHlZD0
(#´・ω・`)「でたらめだ!!」 
そこまで沈黙を保っていたショボンが、突如激昂して叫んだ。

(#´・ω・`)「でまかせを言うのもいい加減にしろ!
      あの時、確かに鍵は掛かっていたんだ!!
      そうだ―― 証拠だ!!
      僕がドアが開かない振りをしていた証拠でもあるというのか!!」
ショボンの声にはまだ余裕が感じられた。
証拠など残っていないという確信があるのだろう。

そう、普通なら証拠など残る筈もない。
だが、今回は違った。

('A`)「証拠ならありますよ」
(´・ω・`)「!!?」
予期せぬ俺の言葉に、ショボンが言葉を失った。



16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/26(月) 17:05:14.88 ID:JN4iHlZD0
(;´・ω・`)「ば――馬鹿な。 そんなもの、ある訳が――」
('A`)「それが、あるんです。
   今からそれを、説明しましょう――
   ――素直クールさん」
川 ゚ -゚)「む?」
いきなり話を振られた素直クールがやや驚いた様に返事をした。

('A`)「モナーさんの部屋のドアが開かないと聞いたあなたは、
   フロントから合鍵を持って来てショボンさんに渡した。
   そうですね?」
川 ゚ -゚)「ああ」
素直クールが頷く。

('A`)「ショボンさんが鍵を受け取るのは、ある意味必然でした。
   何故なら他の人が鍵を受け取れば、
   鍵を開けようとした時に鍵が掛かっていないことがバレてしまう。
   でもまあその可能性は低いと、ショボンさんは確信していたでしょう。
   普通は、ドアを必死に開けようとしているショボンさんに鍵を渡そうとするでしょうからね」
(´・ω・`)「馬鹿馬鹿しい。 それもこれも全部君の憶測じゃないか」
ショボンが吐き捨てるように言った。



17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/26(月) 17:06:21.90 ID:JN4iHlZD0
('A`)「話は最後まで聞いて下さいよ。
   その後、あなたは素直クールさんに鍵を返し、
   素直クールさんはフロントに鍵を戻した。
   この間、誰も鍵には触っていない。
   そして、それ以降や以前に、フロントのキーケースから誰かが鍵を持ち出した形跡も無い。
   つまり、素直クールさんとショボンさん以外、誰も鍵には触れていないんです」
イ从゚ ー゚ノi、「それがどうしたというのじゃ?」
ドス女が要領を得ないといった顔つきで訊ねた。

('A`)「ここからが本番です。
   皆さん、もう一度モナーさんの部屋のドアの鍵を開ける時の状況を思い出して下さい。
   そこに、決定的な証拠があります」



19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/26(月) 17:06:58.69 ID:JN4iHlZD0

                     ・

                     ・
 
                     ・

川 ゚ -゚)「警察が来るのは正午くらいになるそうだ」
全員に朝食の味噌汁を注ぎながら、素直クールがそう告げた。

ξ゚听)ξ「警察が来れば一先ずは安心ね……」
ツンがほっと胸を撫で下ろす。

('A`)「…………」
しかし、ツンが安心しているのとは対照的に、俺は漠然とした不安に襲われていた。
――何だ、この嫌な感じは?

イ从゚ ー゚ノi、「そういえば、モナーがまだ来ておらぬな」
ふと気付いたように、ドス女が言った。

( ^ω^)「そういやそうだお」
(´・ω・`)「ちょっと呼んでくるよ」
そう言って、ショボンが席を立ってモナーの部屋へと向かった。
モナーの部屋は102号室で1階にあるから、すぐに戻って来るだろう。
そう思っていた時――



20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/26(月) 17:07:36.54 ID:JN4iHlZD0
(;´・ω・`)「た、大変だ!!」
廊下の向こうから、ショボンの叫び声が聞こえてきた。
全員の顔が、一斉にショボンの声の方に向く。

(;´・ω・`)「みんな、早く来てくれ!
      何度呼んでも、モナーの部屋の中から返事が返ってこないんだ!
      鍵も掛かったままで、部屋の中に入れない!!」
必死な様子のショボンの声が鼓膜を叩く。

返事が無い――だって!?
まさか……!

川 ゚ -゚)「お前達は先に行っててくれ!
     私はフロントから合鍵を持ってくる!!」
俺達は、急いでショボンの所へと走り出した。



22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/26(月) 17:08:09.63 ID:JN4iHlZD0



('A`)「ショボン! どうしたんだ!!」
俺達はすぐさまモナーの部屋の前へと駆けつけた。

(;´・ω・`)「みんな! ドアが、ドアが開かないんだ!
      モナー! 居るなら返事をしてくれ! モナー!!」
ショボンが何度もドアノブを回してドアを押し引きしていたが、
ドアは一向に開く様子を見せない。

まさか、モナーはこの部屋の中で既に……!

川 ゚ -゚)「合鍵を持ってきたぞ!!」
俺達に少し遅れて、素直クールが合鍵を持って走って来た。



23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/26(月) 17:08:40.16 ID:JN4iHlZD0
(;´・ω・`)「貸してくれ!」
ショボンが乱暴に素直クールから鍵を受け取り、
鍵穴にキーを差し込んでガチャガチャ動かした。
青色のキーホルダーが、ショボンの手の動きに合わせて揺れる。

焦っているからか、
中々鍵が開かないようだ。

(;´・ω・`)「開いたぞ!!」
叫ぶと同時に、ショボンは勢い良く部屋のドアを開け放った。
その中にあったのは――


( ´∀`)


うつ伏せに倒れた、モナーの死体だった。



25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/26(月) 17:09:14.10 ID:JN4iHlZD0

                        ・

                        ・

                        ・

('A`)「さて、ここまででどこかおかしい所に気がつきませんか?」
( ゚∀゚)「おかしい所……?」
全員が首を捻って考える。
そして、1分ほどの沈黙が流れた時――

川 ゚ -゚)「――――! キーホルダーの色が違う!?」
素直クールが、短く答えた。



28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/26(月) 17:10:44.97 ID:JN4iHlZD0
('A`)「ご名答。 そう、その通り、キーホルダーの色が違うんです。
   素直クールさん、以前あなたが説明してくれた通り、
   この旅館の鍵についているキーホルダーは、
   1階が黄色、2階が青色、3階が赤色といった具合に区別されています。
   モナーさんの部屋は102号室で1階。 ならばキーホルダーは黄色の筈。
   なのに、素直クールさん、あなたの渡したキーホルダーは青色だった。
   気が動転して、1階と2階の鍵を間違えたのに気がつかなかったんですね」
(´・ω・`)「…………!」
そこで、ショボンがようやく自分の犯してしまったミスに気がついたのか、
初めて追い詰められた表情を見せた。

そう、これがショボンのミスにして、決定的な証拠。

('A`)「素直クールさんの渡した鍵は、102号室ではなく202号室のものだった。
   ショボンさん、なのにあなたはその鍵でドアを開けた。
   おかしいですよねえ? 
   あなたが証言した通り、ドアに鍵が掛かっていたのなら、絶対にドアが開く筈なんてないんです」
(´・ω・`)「しょ、証拠は、証拠はあるのか!
     素直クールが鍵を間違えていたなんて、もう証明しようが無いだろう」
ショボンが苦し紛れの反論をした。
しかし、その反論も予想済み。
既に手は打ってある。



29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/26(月) 17:12:41.46 ID:JN4iHlZD0
「ギコさん! 102号室の合鍵と、202号室の合鍵の指紋採取結果が出ました!」
(,,゚Д゚)「何!? 俺はそんなこと頼んでないぞ!?」
駆けつけてきた新米刑事の言葉に、ギコさんが驚いた。

('A`)「すみません、ギコさん。
   俺がギコさんから頼まれたと嘘を吐いて、お願いしておいたんです。
   それで、結果はどうでしたか?」
「は、はい。 102号室の合鍵からは素直クールさんの指紋だけが。
 202号室の鍵からは、素直クールさんとショボンさんの指紋が検出されました」
(´・ω・`)「――――!」
ショボンの前進から力が抜け落ち、がっくりと膝をつく。
悟ったのだ。
決定的な証拠が、突きつけられたということを。

('A`)「この事件を解決するポイントは、最初から最後まで指紋だったんです。
   さっきも説明したように、キーケースの中の合鍵には、誰も手を触れられなかった。
   つまり、鍵に細工は不可能。 もうお分かりですね? 
   ショボンさんが102号室の鍵でモナーさんの部屋のドアを開けたというのなら、
   102号室の鍵に指紋が残っていなければならない。
   なのに102号室の鍵にはショボンさんの指紋は無く、202号室の鍵についていた。
   これは何故か?
   結論としては、あの時ショボンさんが素直クールさんから受け取った合鍵は、
   202号室のものだったということに他ならない。
   これは、決定的な証拠になるとは思いませんか?
   ねえ、ショボンさん?」
(´・ω・`)「…………」
ショボンは、うなだれたまま何も答えない。

俺はそんなショボンを見据え、
ゆっくりと右手の人差し指を向けると――



32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/26(月) 17:15:10.47 ID:JN4iHlZD0
('A`)「謎という方程式の解は、今ここに証明されました。
   この事件の真犯人、殺人天狗は――」










(’e’)「このセントジョーンズ様さ!」










35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/26(月) 17:16:36.32 ID:JN4iHlZD0
(;'A`)「はい? え、ええ〜〜〜〜〜!?」
俺は素っ頓狂な声を上げた。

何だこいつは。
てか何で今まで一度も登場してなかったのにいきなり現れてんだよ!?

(’e’)「解説しよう! 私は指紋がつかないように手袋をしてから、ロマネスクを包丁で刺して殺した!
    そしてそそくさと部屋から出て行った!」
(;'A`)「いや、だったら何で包丁にモナーの指紋がついてんの!?」
(´・ω・`)「それは僕がつけました」
(;'A`)「何で!?」
(´・ω・`)「何となく」
(#'A`)「お前それ操作撹乱じゃねえか!!」
というか何だこれは。
今、何が起こっているんだ。



37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/26(月) 17:17:42.01 ID:JN4iHlZD0
(;'A`)「て、ていうか、お前どうやってこの旅館に来たんだよ!?
    旅館に通じる道はがけ崩れで通れなかった筈だろ!?」
(’e’)「馬鹿だなあ。 テレポーテーションがあるじゃないか」
(#'A`)「馬鹿はお前だ!!」
テレポーテーションとかそういう特殊能力使ったら、
何でもありになっちゃうじゃねえかよ!

(’e’)「そしてモナーに罪をなすりつけるべく、自殺に見せかけて毒殺し、
    内側から部屋に鍵を掛けて密室状態にしてからテレポーテーションで脱出しました」
(;'A`)「いや、だったら何でショボンさんが202号室の鍵で102号室のドア開けれるんだよ!?」
(’e’)「実はこの旅館のドアの鍵は、どの部屋の鍵でも開くという裏設定でした」
(#'A`)「そんな後付け設定してんじゃねえよ!!」
最悪だ。
犯人は主人公以外全員の登場人物でした、ってオチより最悪だ。
密室のトリックが、壁の向こうから気孔で相手を殺した、っていうのより最悪だ。

俺は今まで、何の為に探偵役を演じていたんだ……!



39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/26(月) 17:18:33.25 ID:JN4iHlZD0
(’e’)「ククククク…… クハハハハ!
   そう、その顔が見たかったのだよ!
   必死になって理論的にトリックを暴こうとしていたのに、
   読者がキレかねない超展開で全てを台無しにする。
   その快感こそが私の求めていたものだ!!
   ククッ、クククッ、クアーッハッハッハッハッハッハア!!!!!」



「セントジョーンズ、アウトー」

(’e’)「え?」





   ノノノノ
  (゚∈゚ )  ≡=
  丿\ノ⌒ヽ
 彡/\ /ヽミ  ≡=
     /∨\ノヾ
    //\/ヽミ  ≡=
   ミ丿



43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/26(月) 17:19:54.27 ID:JN4iHlZD0











(゚e゚ )「アッ――――!」













47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/26(月) 17:21:23.18 ID:JN4iHlZD0



イ从゚ ー゚ノi、「――こうして、真犯人のセントジョーンズがアナルバージンを失うことで、
       この事件は幕を下ろした。
       しかし私達は決してこの旅館であったことを忘れることは出来ないだろう。
       失われた人達の命は、二度と帰って来ないのだから……」

(#'A`)「いやお前何綺麗にまとめようとしてんだよ!
    ここまで無茶苦茶な展開連発しといて、
    なに何事も無かったように終わらせようとしてるんだよ!!」

イ从゚ ー゚ノi、「もしかしたら、殺人者になる素質は誰もが心の中に持っているのかもしれない。
       だとすれば、これから第二第三のセントジョーンズが現れてくるのだろう。
       だが、それでも私達は人を信じ続けなければならない。
       信じる心こそが、人の持つ一番の力なのだから――」

(#'A`)「聞けよ人の話!!」

イ从゚ ー゚ノi、「俺達の戦いはこれからだッ!!」

(#'A`)「うるせえ!!!」



('A`)ドクオは正義のヒーローになれないようです 番外編

『VIP温泉湯煙殺人事件 ポロリもあるよ☆』

               完



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