( ^ω^)と(*゚ー゚)は恋人同士のようです
- 25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/19(土) 21:51:10.30 ID:WEgfL5/y0
- / ,' 3は不思議なハンバーグをつくるようです
中編「想い出を見せてあげよう」
- 26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/19(土) 21:51:55.75 ID:WEgfL5/y0
――ここに来て一年。
がむしゃらに料理に励んでいたせいか、厨房のみんなに認めてもらえるようになっていた。
(´・_ゝ・`)「荒巻、そっちの鍋ちょっと頼む。」
/ ,' 3「はい!」
ν(・ω・ν)「やっぱり王宮パーティーがある日は忙しい……。」
<_プー゚)フ「これもっていきまーす!!!」
使用人と料理人がめまぐるしく行きかう。
今日は、国王が開いたミセリお嬢様の18回目の誕生日パーティー。
毎年、各国から来賓がたくさんくる。もちろん、どこからかはわからないが、テレビカメラや、報道陣もだ。
- 29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/19(土) 21:52:44.52 ID:WEgfL5/y0
そんなかたがたにおいしい料理を出し、話に弾みをつけるのが私達の役目。
いつも以上に気合いが入っていた。
/ ,' 3「こっちできました!!」
/ ゚、。 /「こっちもできたぞー!!」
ドタバタした時間が過ぎていく。
当の本人たちは、調理を始めてもう5時間にもなるなどとは気づけもしなかった。
/ ,’ 3「……はぁ……。ようやく終わりですね……。」
<_プー゚)フ「やったなw これが毎年あるんだぜ?w」
- 30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/19(土) 21:53:32.35 ID:WEgfL5/y0
ν(・ω・ν)「疲れたね。はいみんなこれ、お口にあうかどうか……。」
ほわっちょさんが出してくれたコーヒーを口に含む。
少し甘いが、疲れた体には心地よかった。
/ ,' 3「おいしいです。」
/ ゚、。 /「うん。疲れてるから体に効くねぇ。」
<_プー゚)フ「パーティーも無事に進んでるようだし、一件落着だな。」
ν(・ω・ν)「広間のほう、のぞきに行こうか?」
そういい、みんなは大広間のほうへ行った。
- 31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/19(土) 21:55:55.96 ID:WEgfL5/y0
- 荒巻はその場に残り、椅子に深く腰をかけた。
散らかった厨房を見渡す。
さながら戦場といったものか、調理器具や野菜、肉でぐちゃぐちゃになっていた。
そして、あるものが目に入った。
/ ,' 3「……?」
――玉ねぎとひきにく。
久しぶりに、ハンバーグを作ろう。ふと、そういう気持ちになった。
玉ねぎを手に取る
。
/ ,' 3(よし……!久しぶりに作るか……!)
油汚れなどでベトベトになった服の腕をまくり、コック帽を整える。
――その頃、パーティー会場では、少し問題が起きていた。
- 32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/19(土) 21:57:29.34 ID:WEgfL5/y0
ミ ゚∋゚)「ミセリ。何をそこまで機嫌を損ねておる。おぬしの18回目の誕生日ではないか。」
グッグル国王。ミセリの父親で、この一国を背負う人物。
ミセ*゚ー゚)リ「なんでもございません。」
ミ ゚∋゚)「そうか。それならいいのだ。それにしても、ますますお前はキセリに似てきたな……。」
グッグルはミセリをまじまじと眺めた。
ミセリの母親、キセリ王女はミセリを生むと同時に亡くなっていた。それもあってか、グッグルのミセリへの愛情は厚く、箱入り娘になった。
しかし、当のミセリはそのことを良く思っていなかった。
ことあるごとに、母親、キセリと比べられていたからだ。
ミセリは、母を写真でしかしらない。
- 33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/19(土) 21:58:09.79 ID:WEgfL5/y0
ミセ*゚ー゚)リ「……。」
今日のような誕生日パーティーなどでも、いろんな人が、ミセリと、今は亡き女王を比べに来る。
そのつど、イラついてしまう。
心情がぐらついてしまう。
ミセ*゚ー゚)リ「お父様。」
ミ ゚∋゚)「どうした?」
ミセ*゚ー゚)リ「お部屋へ少し戻ります。」
ミ ゚∋゚)「いきなりなn……」
ミセリはグッグルの返事も聞かずホールから早々と出て行った。
- 34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/19(土) 21:59:01.77 ID:WEgfL5/y0
- ν(・ω・ν)「いい感じに事ははこんでるみたいだな……あれ?」
<_プー゚)フ「あれはミセリ様じゃないか?」
白く輝くドレスを着たミセリは、少し顔を赤らめて部屋へと戻っていった。
/ ゚、。 /「どうしたんでしょうか?」
<_プー゚)フ「あの調子だと……また機嫌を損なわれたのかもしれないな……はぁ……。」
ν(・ω・ν)「誕生日なのに、なにがあったんだろう?」
- 35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/19(土) 21:59:42.29 ID:WEgfL5/y0
/ ゚、。 /「まあ……ミセリ様は起伏が激しい方ですからね……。」
ミ ゚∋゚)「ほんと……わがままに育ててしまったな……キセリ……。」
腕を組み突っ伏すゴッグル。
騒々しい時間が過ぎていった――。
/ ,' 3は不思議なハンバーグをつくるようです
中編「想い出を見せてあげよう」完
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