ξ゚听)ξツンが感情を喰うようです

262: 一株株主(コネチカット州) :2007/04/19(木) 00:48:32.83 ID:wTdb+QriO
  
10 感情爆発



川 ゚ -゚)「着いたぞ」

从 ゚∀从「あぁ、ありがとな」

川 ゚ -゚)「…私も行こう」

从 ゚∀从「…あぁ」


くそっ!苦しい…!邪魔なんだよ!
なんで感情喰わなきゃ感情現せねぇんだよ…!

ドクオ…!



――――



私が着いてから10分くらいだろうか。
ハインが駆け足でやって来た
ハインからも恐怖が…しぃさんより大きい恐怖が見える



264: まなかな(コネチカット州) :2007/04/19(木) 00:53:29.61 ID:wTdb+QriO
  
ξ;゚听)ξ「ハイン!」

从;゚∀从「ツ…ン」


息が切れてるハイン
その後ろから、昔のクラスメートの顔が見えた


ξ;゚听)ξ「クー!?」

川 ゚ -゚)「ツン…か?」


クー、中学の時に同じクラスだった子だ
高校は同じだったけど、違うクラスで話す機会も減っていた
2年生への進級時に、突然退学して連絡も取ってなかった


从;゚∀从「しぃ!ドクオは!?」

( *゚ー゚)「手術中よ」


ハインがしぃさんにしがみ付くように問いただす



266: まなかな(コネチカット州) :2007/04/19(木) 00:56:07.13 ID:wTdb+QriO
  
从;゚∀从「し…死ぬのか!?」

(;゚ー゚)「大丈夫よ…
     落ち着いてハインちゃん」

从;゚∀从「ぁ…ア…ハァ」

ξ;゚听)ξ「ハイン!?」


ハインはしぃさんの前で膝を折り、肩で苦しそうに息をしている
思わず私も駆け寄り、ハインの背中をさする


(;゚ー゚)「哀しみが足りないのね…
     落ち着いて、ドクオ君なら大丈夫だから」

从;゚∀从「気休め…なんが…いらねぇ!!」


しぃさんがハインの頬を撫で、優しく言った言葉。
だがハインはしぃさんの手を刎ね除ける
とても苦しそうなハインの息

私はクーの声に、気付かなかった


川;゚ -゚)「…! ヒート!?」



267: まなかな(コネチカット州) :2007/04/19(木) 00:57:38.73 ID:wTdb+QriO
  
(;゚ー゚)「え?」


しぃさんがクーの方を見た、その顔は焦りで一杯だった。
クーはしぃさんの視線を無視し、赤髪の子に駆け寄る


ノパ‐゚)「…クー」

川;゚ -゚)「なんでヒートが…?」

ノパ‐゚)「クー…」

(;゚ー゚)「ッ!ヒートちゃん、駄目よ…!」


しぃさんがクーと赤髪の子の間に割って入る
そして…赤髪の子の感情を喰った


川 ゚ -゚)「お前…」


川#゚ -゚)「ヒートに何をしたぁ!」


クーがしぃさんの襟を掴んで、壁まで詰め寄った
彼女の細腕のどこにそんな力があるのかという程、素早かった



269: 一株株主(コネチカット州) :2007/04/19(木) 01:00:11.33 ID:wTdb+QriO
  
(;゚ー゚)「ッ!」

从;゚∀从「…クー…やめ…」

川#゚ -゚)「ヒートを…元に戻せ!」

(;゚ー゚)「…できない相談ね」

ξ;゚听)ξ「ハイン!」

从;゚∀从「…ハァッ!ハァッ!くそっ!」

川#゚ -゚)「戻せぇ!!」

(;゚ー゚)「ッグ!」


ハインが苦しい中呟いた言葉は、クーには届かなかった
クーはしぃさんを更に締め上げる


ξ;゚听)ξ「クー!やめなさい!」

川#゚ -゚)「こんな妹を…見ていられるか!」


クーが赤髪の子に目をやる。
クーがここまで怒る所は見た事が無かった



271: 一株株主(コネチカット州) :2007/04/19(木) 01:02:06.96 ID:wTdb+QriO
  
ミ,,;゚Д゚彡「お前等なにやってんだ!」


入り口の方から、男の人の声が響いた
医者かと思ったが、黒い服からしてそれは無さそうだ


(;゚ー゚)「フ…サ…」

从;゚∀从「ッ…ァ…ク…ゥ」


2人の嗚咽が聞こえる中、黒服はクーに掴み掛かる


ミ,,;゚Д゚彡「やめろ!」

川#゚ -゚)「うるさい!離せ!」


クーが腹の底から絞りだしたような怒声を上げた


ξ;゚听)ξ「ハイン…!私のを喰って!」


私がハインに感情を喰わせようとした時だった



274: まなかな(コネチカット州) :2007/04/19(木) 01:07:23.91 ID:wTdb+QriO
  
ξ;゚听)ξ「この…感じ…!」


急に、心が、泣いた。

まるで図書室の時と…、いや図書室の時の感覚に違いなかった


从 ∀从「…!」

( *;ー;)「!? しまっ…」


しぃさんから大粒の涙が流れ、
赤髪の子が痙攣の様に1度ビクンと跳ねた


ノハ ‐ )「クー…!」

ミ,,;゚Д゚彡「哀か!?」


黒服がそう叫んだ時、あまりに落ち着いた声が聞こえた


('、`*川「今晩は」



275: 一株株主(コネチカット州) :2007/04/19(木) 01:08:46.81 ID:wTdb+QriO
  
間違いない。図書室の…


川 ;-;)「ッ!?」

(  ー )「…ぁ……」

ミ,,;゚Д゚彡「くそっ!離せ!」


しぃさんから力が抜け、黒服が無理矢理クーを引き剥がそうとした時だった


ノハ ‐ )「クーに…」


ノハ#゚听)「さわるなぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!」


怒声。
私の聞いた中で、1番大きな声だと思う

赤髪の子は叫びながら、黒服の横腹に右のストレートを打ち込む


ミ,,;゚Д゚彡「ーッ!?」



277: 一株株主(コネチカット州) :2007/04/19(木) 01:10:33.56 ID:wTdb+QriO
  
('、`*川「…あれが怒ね」


从;゚∀从「てめぇ…誰だ!」

('、`*川「さぁ?」


ハインがフラフラしながら立ち上がり、図書室の子に大声で問う
彼女は冷静すぎる声で、問いを聞き流した


川;゚ -゚)「ヒート…!」

ノハ#゚听)「クー!走れぇ!」

从 ゚∀从「!」


赤髪が黒服を蹴り、クーの手を掴むとコチラに駆けてきた

ハインは、向かい討つ態勢に入る

私は…泣いていた



281: まなかな(コネチカット州) :2007/04/19(木) 01:12:34.30 ID:wTdb+QriO
  
ξ;凵G)ξ「やめてよ…みんなぁ」


小さな…小さな懇願


川;゚ -゚)「高岡…!」

从;゚∀从「クー!」

ノハ#゚听)「どけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえ!!」


赤髪がクーの手を引きながら叫んだ
その声は、ハインに、


从# ∀从「俺に…」


怒りをもたらした


从♯゚∀从「命令すんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ!!」


ξ;凵G)ξ「やめてよぉ…!」



283: まなかな(コネチカット州) :2007/04/19(木) 01:14:03.26 ID:wTdb+QriO
  
私のあまりに小さな声は、ハインの怒りにより掻き消された


从♯゚∀从「アアアアアラァッ!」


ハインが腰を落し、叫びながら赤髪の子の腹に右拳をめり込ませた


ノハ;゚听)「あうッ!」

('、`*川「…来てください」

ノハ;゚听)「は、離せぇぇぇえ!」


いつの間にか、図書室の子は赤髪に近寄っていた
そのまま羽交締めにすると、無理矢理連れて行く


川;゚ -゚)「ヒート!」

ノハ;゚听)「クゥゥゥウ!」


2人の声が、病院の廊下に響き渡った。



285: まなかな(コネチカット州) :2007/04/19(木) 01:16:26.37 ID:wTdb+QriO
  


――――



ミ,,゚Д゚彡「…感情爆発だ」

( *゚ー゚)「もう…隠しきれませんよ」

ミ,,゚Д゚彡「ヘイトレッドは?」

( *゚ー゚)「ドクオ君を頼むって電話の後は、判りません…」

ミ,,゚Д゚彡「丁度いいな。あいつらに全部話すぞ」

( *゚ー゚)「…はい」



――――



286: まなかな(コネチカット州) :2007/04/19(木) 01:17:38.82 ID:wTdb+QriO
  
…病院の外に、追い出された


从 ゚∀从「…なんなんだよ」

川 ゚ -゚)「……」

ξ  )ξ「……」


…心が苦しい


ミ,,゚Д゚彡「ちょっと、いいか」

从 ゚∀从「お前…誰なんだ」

ミ,,゚Д゚彡「フサギコだ。嫉みを喰う」

川 ゚ -゚)「喰う?君たちは…何なん…だ」


クーが片膝をついたようだ


从;゚∀从「クー?どうした」

川;゚ -゚)「わ…わからん、胸が…苦しぃ…」

(;゚ー゚)「まさか…喜び?」



289: まなかな(コネチカット州) :2007/04/19(木) 01:19:02.43 ID:wTdb+QriO
  
ミ,,゚Д゚彡「喜び…?」


7人目…クーだったんだ…


从;゚∀从「マジ…かよ」


そんなの…どうでもいい…


ξ;凵G)ξ「もう…嫌…」

( *゚ー゚)「ツンちゃん?」

ξ;凵G)ξ「私も…苦しいの!!
       なんで…恐いって思っただけで…こんなぁ!」



感情なんか…いらないよ……



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