ξ゚听)ξツンが感情を喰うようです

51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/07(土) 20:59:21.67 ID:MpHLtmH1O
( ^ω^)「ツン……」

ξ゚听)ξ「……なによ」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……」

(;^ω^)「……なにやってんだお?」

ξ゚听)ξ「……城作ってんのよ」

(;^ω^)「小学生かお……。
       というか、なんで庭に砂場があるんだお」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……楽しいかお?」

ξ゚听)ξ「……うん」

( ^ω^)「……僕もやりたいお」

ξ゚听)ξ「……勝手にやればいいじゃない」

( ^ω^)「……一緒に作るお」



52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/07(土) 21:00:50.96 ID:MpHLtmH1O








  22 2人だけの砂の城









55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/07(土) 21:02:46.56 ID:MpHLtmH1O
( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……ここ僕の部屋だお」

ξ゚听)ξ「……広すぎよ。図々しいわね」

( ^ω^)「……なら、ツンと同じ部屋だお」

ξ゚听)ξ「……なら狭いわね」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……狭い方がいいお」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……ここご飯食べるとこ」

( ^ω^)「……狭くないかお?」



56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/07(土) 21:04:06.88 ID:MpHLtmH1O

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……狭い方がいいじゃない」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……ねぇ」

( ^ω^)「……お?」

ξ゚听)ξ「……クーの事、どう思ってんの?」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……友達だお」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……ふーん」



58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/07(土) 21:04:52.06 ID:MpHLtmH1O

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……屋根ちゃんと作れお」

ξ゚听)ξ「……尖らないのよ」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……!」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……無理だおね」

ξ゚听)ξ「……でしょ?」

( ^ω^)「……」



61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/07(土) 21:07:01.53 ID:MpHLtmH1O

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……ツンは」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……クー……の、事。
       ……どう思ってるんだお?」

ξ゚听)ξ「………」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……友達よ」

( ^ω^)「……そうかお」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」



63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/07(土) 21:10:03.69 ID:MpHLtmH1O

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……もし、明日から」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……僕のせいで」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……ツンが笑わなくなったら、悲しいお」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……なら」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……力、捨てなきゃいいじゃない」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……クーの言う通りよ」



65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/07(土) 21:12:08.61 ID:MpHLtmH1O

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……今は、アンタが決断しなきゃ駄目」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……私が、決めるような事じゃない」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……でも」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……僕とツンの場合は、普通とは違うお」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……なにそれ」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……わかんないお」



67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/07(土) 21:14:03.87 ID:MpHLtmH1O

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……今、僕は」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……感情、撒いてるお」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……楽しい、かお?」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……関係ないわよ」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……アンタと居れば……楽しいわよ」



70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/07(土) 21:17:29.60 ID:MpHLtmH1O

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……変な事言わせんな」

( ^ω^)「……勝手に言ったんだお」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……嬉しいお」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……別に」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……アンタ喜ばせる為に言ったんじゃないわよ」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……そう思ったから」

( ^ω^)「……」



71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/07(土) 21:18:27.78 ID:MpHLtmH1O

ξ゚听)ξ「……そう言っただけ」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……私はアンタの力が手に入ったとしても、必要ないって思うわ」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……アンタは寝てる時も、馬鹿みたいにニコニコしてるしね」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……ツンは違うお」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……悪かったわね、いつもしかめっ面で」

( ^ω^)「……それが」

ξ゚听)ξ「……」



73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/07(土) 21:20:27.51 ID:MpHLtmH1O

( ^ω^)「……ツンだお」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……アンタがいらないって、そう決めるまで」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……もしかしたら、1年とか、10年とか掛かるかもしれない」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……それで、他の皆が怒っても、私はアンタを守って、待つわ」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……何十年でも、何百年でも、待つわ。
      今、そう決めた」



76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/07(土) 21:22:03.06 ID:MpHLtmH1O

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……百年経ったら、死んじゃうお」

ξ゚听)ξ「……死んでも私は」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……アンタの味方よ」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……ここから、空見えるようにするお」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」



78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/07(土) 21:24:03.26 ID:MpHLtmH1O

ξ゚听)ξ「……アンタ、なかなか器用ね」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……死にたく、ないお」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……ツンが責められるのも、僕は見たくないお」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……」



81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/07(土) 21:26:29.95 ID:MpHLtmH1O

( ^ω^)「……だから、消すお」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……変な理由ね」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……アンタらしくて、いいんじゃない」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「……ふぅ」

( ^ω^)「……完成、かお?」

ξ゚听)ξ「うん。完成」

( ^ω^)「……雨が振ったら、崩れちゃうお」



84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/07(土) 21:28:05.82 ID:MpHLtmH1O

ξ゚听)ξ「……思い出は、消えないわ」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「消えたら……寂しいから」

( ^ω^)「忘れないお……」

ξ゚听)ξ「……よし、行くわよ?」

( ^ω^)「……うん」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「大丈夫よ」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「私が居るから」

( ^ω^)「……ツンにも、僕が居るお」

ξ゚听)ξ「……まぁ特別に、そういう事にしてあげる」

( ^ω^)「……おっおっおっ」



88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/07(土) 21:30:03.69 ID:MpHLtmH1O




 ここにあるから、いい。
 言葉は消えちゃうもん
 耳を通って脳に留まり、そして消えちゃうもん



ξ゚听)ξ「……ここに在っても、なくても。
      コレは、ここに在ったわ。
      ここに在ったから、コレは在ったわ」


不恰好で、今でも崩れそうな砂の城。

いつか消えても、自ら消させても、消えないくらい。
在り続けさせよう。

自然と繋いだ、ブーンの砂だらけの手。
それを握りながら、私はそう思った。



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