ξ゚听)ξツンが感情を喰うようです
- 4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/14(金) 17:59:31.90 ID:uazKRlzNO
从 ゚∀从「なーんだこのへちゃむくれは」
ξ゚听)ξ「アンタねぇ……」
( 'A`)「……コイツ只の馬鹿だから、あんま気にすんなよ?」
( ^ω^)「……」
川 ゚ -゚)「……彼は君らより年上だ」
(;'A`)「え゙ッ!?」
( ;ω;)「……」
从 ゚∀从「ギャハハハ、ドックン失礼じゃな〜い?」
(;'A`)「あ、すんませんでした……」
( うω;)「……別に気にしてないお」
ξ;゚听)ξ「ちょっと……泣いてんじゃないわよコレくらいで」
( うω;)「これは……汗だおぉぉ……」
川 ゚ー゚)「……フッ」
- 5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/14(金) 18:00:30.13 ID:uazKRlzNO
23 これから
- 7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/14(金) 18:02:03.72 ID:uazKRlzNO
手の砂をパンパンと払いながら、戻ってきた2人。
ツンの方はいつも通りといった、見様によっては不機嫌そうな顔。
ブーンは先程の時よりも朗らかな、優しい笑顔となっていた。
今は生れ付きの童顔のせいで泣きをみてるが。
川 ゚ -゚)「少し話をするから、向こうに行っててくれ」
(;'A`)「はい。ホンットにすんませんでした」
从 ゚∀从「あんな、へっぽこぴーの何がいいんだ……?」
頭を下げながら、首を傾げながら、2人はまたショボン達の元へと向かった。
クーはそれを見届け、涙を拭うブーンと爪の中に入った砂を必死に排除するツンに向き直る。
川 ゚ -゚)「……」
ξ゚听)ξ「……」
( ^ω^)「……クー」
川 ゚ -゚)「ん?」
- 9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/14(金) 18:05:04.48 ID:uazKRlzNO
( ^ω^)「あとツン」
ξ#゚听)ξ「あとって何よ」
( ^ω^)「……ごめんだお」
ξ゚听)ξ「……ふん、今更謝まったっt
川 ゚ -゚)「気にするな、どうという事じゃないさ」
ξ#゚听)ξ「……」
ツンの言葉を遮り、ツンの睨みを華麗にスルー。
ツンだって今更彼に怒っちゃいないが、どうしてもブーンにはこういう態度に出てしまう。
さっきは単純に、疲れていたのだろう。
冷静になり、手を繋いでる自分達に気付いた瞬間、ツンは普段の彼女に戻った。
そんな自分の、対極に位置するようなクー。
スルーされても彼女を睨み続ける行為など、ツンの意地とプライドがなす無意味な行動。
クーもそれを判っているのか、今はツンを後回しにし、俯き加減のブーンを見る。
川 ゚ -゚)「それじゃあ、答えは決まったのか?」
- 10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/14(金) 18:08:12.87 ID:uazKRlzNO
クーの問いに対しブーンはチラとツンの顔を見やるも、
決意したようにすぐクーの方へ向き直り、ゆっくりと口を開いた。
( ^ω^)「……消す事に、したお」
川 ゚ー゚)「……そうか」
ξ゚−゚)ξ「……ふん」
口角を上げ笑みを浮かべるクーに対し、ツンはどうみても不機嫌な顔になった。
先程までジッとクーを睨み続けていたそのツリ目は、今は我が家の方を眺めている。
川 ゚ -゚)「……ツン」
ξ゚听)ξ「……一つだけ聞かせて」
川 ゚ -゚)「なんだ?」
再びツンの視線が、首が動く。
今度も睨むようにキッと、クーの目を見て離さない。
ξ゚听)ξ「アンタ、本気なの?」
- 13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/14(金) 18:11:32.08 ID:uazKRlzNO
川 ゚ -゚)「……」
ξ゚听)ξ「もし私に頭冷やさせるようにとか、
そういう他意が少しでもあったのなら」
川 ゚ -゚)「あった」
ξ゚听)ξ「……」
川 ゚ -゚)「ごめん」
ξ#゚听)ξ「……」
川 ゚ -゚)「むしろ他意しかなかった」
ξ♯゚听)ξ「……」
川 ゚ -゚)「ごめん」
ξ♯゚听)ξ「その涼しげな顔ひっぱたいて、アンタはっ倒すわよ……?」
川 ゚ -゚)「……ツン、なら私がブーンの事を好きだと言ったら、君はそれでいいのか?」
ξ#゚听)ξ「私が駄目だって言ったら諦めるの?
言っとくけどね、私はそういうのが一番嫌いなの……!!」
- 15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/14(金) 18:15:07.82 ID:uazKRlzNO
- クーのその中途半端すぎる答えから、ツンは怒る事しか出来なかった。
対しクーは、自分で自分の気持ちが判っていなかった。
強がっているのか、本心からなのか……。
それが冷静すぎる自分の内心のせいで、予想すら出来ない。
川 ゚ -゚)「……さぁ、どうなんだろうな」
ξ゚听)ξ「は?」
川 ゚ -゚)「時間をくれ」
ξ゚听)ξ「気持ちの整理ってやつ?」
川 ゚ -゚)「まぁ、そういう類だな。
ここ最近色んな事がありすぎたよ……」
ξ゚听)ξ「……ま、それならそれでいいけど」
肩すかしでも食らったのか、ツンは一つ鼻を鳴らすとクーの方へと歩きだす。
あれだけ偉そうな事を言っていたクーと、今のクーは感じが違う。
それでもまぁ、どちらにしろ言う事は決まっているのだ。
言わなければならない事、ツンはクーの横を通り抜けるその一瞬に、言った。
- 17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/14(金) 18:18:10.88 ID:uazKRlzNO
ξ゚听)ξ「アンタには負けないから」
川 ゚ー゚)「……ふむ。
そういう言い方をされると、やる気も沸いてくるじゃないか」
目を合わす事無く、お互い呟くように言った。
宣戦布告よりももう少し言うべき事もあるだろうが、
ツンはあの達観してるようなクーが普通だと思っている。
そしてクーも、あれが自分だと。
あれでいいんだ、そう思えた。
( ^ω^)「……何の話だお?」
川 ゚ -゚)「……」
ξ゚听)ξ「……」
( ^ω^)「?」
ξ゚听)ξ「……行くわよクー」
川 ゚ -゚)「あぁ、随分待たせてしまっている」
- 19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/14(金) 18:21:31.25 ID:uazKRlzNO
ブーンを無視し、クーは振り向くとツンと共に歩き出す。
ブーンは少し焦りながら、待ってくれおと2人の後を追った。
ツンとクーは横並びに歩きながら、今度はブーンに聞こえぬように、
進行方向をただ見つめながら言葉を交わす。
川 ゚ -゚)「……これからも、よろしく頼むよ」
ξ゚听)ξ「……なら少しは、何かしらの相談くらいしなさいよ?
また勝手に居なくなったりしたら、許さないんだから」
川 ゚ -゚)「……あぁ、済まなかったな」
ξ゚听)ξ「……一人じゃないのよ?
それが今日からだとしても、一人じゃないんだからね」
川 ー )「……うん」
――――
- 20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/14(金) 18:25:08.81 ID:uazKRlzNO
( ゚∀゚)「よう内藤」
( ^ω^)「おっおっおっ、久しぶりですおジョルジュさん」
ξ;゚听)ξ「ちょ……なにあのヤンキー……」
( ゚∀゚)「ん?」
ξ゚听)ξ「?」
_
( ゚∀゚)「……」
ξ゚听)ξ「……」
( ゚∀゚)「つーかいつまでココに居りゃいいんだよ赤眉」
ξ゚听)ξ「……」
(´・ω・`)「そろそろ行こうか。クーちゃんが案内してくれるんだよね?」
川 ゚ -゚)「あぁ、すぐそこだ」
从 ゚∀从「つーかドコ行くんだ?」
川 ゚ -゚)「流石家。そこで全員集合らしい」
- 22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/14(金) 18:28:53.52 ID:uazKRlzNO
( ^ω^)「全員って……14人、見つかったのかお?」
(´・ω・`)「うん、今日で全部終わりさ」
( ^ω^)「そうですかお……」
ξ゚听)ξ「ブーン……?」
( ^ω^)「……お! 早く行くお!」
振り切るようにブーンは言うと、一人走って先へと行ってしまった。
ξ゚听)ξ「……」
――――
ノハ*゚ー゚)「〜♪」
(*゚ー゚)「嬉しそうね、ヒートちゃん」
- 23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/14(金) 18:31:59.96 ID:uazKRlzNO
ノハ*゚听)「だってだって、今日からクーは私を見ても怒らないんだろ!?
これを喜ばずにいらいでかッ!!」
ヒートちゃんはそう、元気に答えた。
大きな声でこれだけ嬉しそうに言われると、彼女がクーちゃんの事を心底から好きなのだと分かる。
彼女は本当に、本当に強い子だと……私は思う。
ヒートちゃん。
彼女が私の、リラクシィ最後の仕事相手となった。
リラクシィ、その基本は私の友人を仲介人とし、怒りを喰い、お金を貰う。
イライラを私にぶつけてくる人や、悩み相談をされた事もあった。
ヒートちゃんの場合は、後者になるだろう。
フサギコさんの協力もあって、ギコ君達『餌』のその概要を掴みつつあった時、
彼女から「姉のイライラを無くして欲しい」との依頼があった。
餌は相手に感情を与える。
だからクーちゃんの、ヒートちゃんに対する怒り。それはヒートちゃんに責任がある。
その根本的解決をする為に協力を頼み、それまでは我慢してもらうとしか言えなかった。
- 25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/14(金) 18:35:01.23 ID:uazKRlzNO
辛かったと思う。
何をせずとも、クーちゃんはヒートちゃんに対し辛く当たっていた筈だ。
それでもヒートちゃんはずっとクーちゃんを好きでいた。
たとえどんなに冷たくされても、好きでいた。
可哀相だと同情するよりも、尊敬するべき。
ギコ君に「恐いから別れよう」なんてあまりに情けない事を言った私は、尊敬するべきなんだ。
ノパ听)「それにしても、クーの怒りっぽさには頭が痛くなるな!!」
(*゚ー゚)「いやだから、クーちゃんが怒ってたのは……」
ノパ听)「まぁ反抗期だからなッ!! 仕方ない!!」
一人うんうんと頷くとヒートちゃんはその足を早め、早く来いと私に叫ぶ。
餌について何度となく説明はしたんだけど、どうやら私の説明不足だったようだ。
……尊敬すると言った手前、そう思いたかった。
――――
- 28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/14(金) 18:38:18.19 ID:uazKRlzNO
ξ゚听)ξ「なんでそんな裸の大将みたいな格好してるの?」
(;'A`)「あぁ、ちょっと手違いがありまして……」
先導のクー、その後ろを歩くジョルジュ。
その半分を赤く染めながら自分の鼻を塞ぐティッシュを道端に投げ捨てると、イラついた口調で口を開く。
( ゚∀゚)「ったく、なんで喧嘩した後にこんな歩かなきゃならねーんだよ」
川 ゚ -゚)「勝手に喧嘩したのはそっちだろう?
私に文句を言われても困る」
(´・ω・`)(なんという度胸……)
(♯゚∀゚)「お前さっきから生意気だぞ?」
川 ゚ -゚)「これが普通だ」
何かが弾けたように、ジョルジュは自分に背中を向け歩くクーの肩を掴み、無理矢理振り向かせた。
全員が突然の行動に驚き、ハインが駆け付けようとした時
- 29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/14(金) 18:40:41.77 ID:uazKRlzNO
_
( ゚∀゚) 「……」
_
(;゚∀゚) 「!!」
( ゚∀゚)「ごめん、早く行こうぜ」
Σ('、`;川「!?」
川 ゚ -゚)「? ……あぁ」
(♯゚∀゚)「てめぇら! ちんたら歩いてんじゃねぇぞ!」
( 'A`)「アイツ……誰かさんに似てませんか?」
ξ゚听)ξ「……確かに」
从 ゚∀从「ん、誰に?」
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