( ^ω^)エアーがクオリティーを育てるようです
- 571: すずめ(dion軍) :2007/04/11(水) 22:09:15.61 ID:JxlIAxi70
- 太陽が大きく上に登りきった頃、モララーとショボンが二人の元へ帰ってきた。
水の位置をちゃんと確認できたようで満足そうだ、しっかりと前進していると感じさせてくれた。
そんな二人にお疲れ様と、ツンはお茶を差し出した。
ξ*゚听)ξ「どうぞ、ショボンはついでだからね」
(´・ω・`)「女性らしい気遣いが出来る事実に驚いたよ」
ξ゚听)ξ「減らず口ね相変わらず」
そう言いながらもツンは嬉しそうにし、モララーに顔を近づけた。
彼はゆっくりとお茶を口に含む。
( ・∀・)「……」
ξ*゚听)ξ「どうかな?」
( ・∀・)「……」
ああ、口に含んだが体が摂取を拒絶している。
飲み込もうとしても喉が受け付けない、モララーは口中でお茶を味わうふりして飲み込むのを渋っている自分を誤魔化していた。
思わず出た苦笑いを良い返事と受け取ったのだろう、ツンは笑顔をより一層強めた。
ξ*゚ー゚)ξ「素直に褒めてもいいのよ?」
(;・∀・)「……そうだね、美味しいよ」
覚悟を決めて飲み込み、表情を崩さずに褒め言葉を送った。
頭の中は裏腹に、お腹を下さないかという心配でいっぱいだったが。
- 574: すずめ(dion軍) [BGM初めのものにチェンジ] :2007/04/11(水) 22:11:24.72 ID:JxlIAxi70
- この少女は本当にどんな生活を送ってきたのか、それを改めて感じた。
味覚から根本的に違うのだ、現代人と。
バシャッ
そんなモララーの隣で、ショボンは茶をおもむろに地面へとぶちまけた。
ツンがそれに気付くと、すぐにも掴み掛かろうとする。
その手はショボンに簡単にいなされるが、叫びは収まらない。
ξ#゚听)ξ「ちょっとアンタ何やってんのよ、勿体無い、バカじゃない!?」
(´・ω・`)「バカはどっちだ、正常な神経であんな物飲めるわけ無いだろう。
学生時代に薬品の類には多く接していてね、これは毒だな」
ξ#゚听)ξ「どっちの神経がおかしいのよ、他の二人を見て御覧なさいよ!」
そう言ってモララーのほうを向いたツンだったが、モララーは思うような表情を戻してくれなかった。
後ろめたい表情が言わんとしている事を物語っていた。
(´・ω・`)「味覚障害者はどっちだい、よくも自信満々にこんな泥水を出せたもんだ、神経の図太さに頭が上がらないよ」
ξ#;−;)ξ「――ッ!!」
顔を赤らめ、怒りで目を見開いた。
言葉が出せない、堪忍袋はもうパンパンだ。
- 577: すずめ(dion軍) :2007/04/11(水) 22:13:21.56 ID:JxlIAxi70
- ξ;凵G)ξ「ボケ、バカ、アホ、死ね!!
ふざけるな、バカにするな死ね、大バカッ!」
(´・ω・`)「こんなを飲ませるなんてどんな新手の拷問だい、本当に死ねと言われている気分だよ。
牢で出された飯のほうがまだ食べられたね」
ξ;凵G)ξ「このっ!!」
(;・∀・)「おっと、落ち着いて!」
無謀にもまた掴みかかろうとしたツンを、モララーは慌てて止める。
ξ;凵G)ξ「止めてよ、アイツは……アイツは……ッ!!
アンタもアンタよ、不味いなら不味いって言ってよ、私を馬鹿にして……バカ、バカバカッ!!」
(;・∀・)「……」
言えるわけ無いだろう、言葉を飲み込んで無言となった。
その場は一瞬で静寂の支配する空間と化した。
モララーは泣き続けるツンを抱きながら、ショボンをしっかりと見据えていた。
ショボンもモララーをしっかりと見ている。
(#´_ゝ`)(モララーのヤツ、ツンを抱きやがってテラウラヤマシス、許せねぇ!!)
兄者もショボンの隣からモララーにしかと向いた。
- 583: すずめ(dion軍) :2007/04/11(水) 22:15:22.15 ID:JxlIAxi70
- (;・∀・)「まあまあとりあえず落ち着いて」
(´・ω・`)「そこのお嬢ちゃんが勝手に暴れくさっているだけさ、自分は落ち着いているよ。
それよりも元公安、そちらこそ親切と偽善を履き違えてもらっては困るな」
(#´_ゝ`)「まったくだ、元公安だからとこの場が自分で仕切れると思われては迷惑だ」
(;・∀・)「……」
二人に強く言い寄られ、思うように台詞を返せぬモララーは俯いた。
何も自分はこの場を仕切ろうとはしていない、このメンバーで上手くやっていけるように率先して動いたが、
それでこのように全ての責任から何まで自分に矛先を向けられては理不尽だ。
そうだ、真面目な者はえてして痛い目を見る事となるのだ。
人生で自分はそれを学んだ、真面目ならば良いわけではない、誠意を持って他人と接すれば、付け込まれるだけだ。
( ・∀・)「僕が、悪いのかい?」
語調が暗く、強くなった。
不機嫌が目に見えたが、だからこそとショボンは笑みを強くした。
(´・ω・`)「君は悪くないといって欲しいのかい? 狡い真似を、責任転嫁かい?」
別にモララーだけが悪いとはショボンも思っていない、ただ語調を荒げたのが彼の運の尽きだ。
ショボンが挑発すると、モララーは買って出た。
( ・∀・)「なんとでも取ってくれ、純粋に僕は自分だけが悪いとは思えない。
自分の行為に責任は持つつもりだが、その他の責任まで背負うつもりなんて毛頭無い」
(´・ω・`)「クックック、とうとう化けの皮が剥がれてきたね」
- 588: すずめ(dion軍) :2007/04/11(水) 22:18:16.07 ID:JxlIAxi70
- おどけるショボンに便乗し、ここぞとばかりに兄者が言葉を重ねる。
( ´_ゝ`)「もしかしてモララー、アンタは自分が元公安だから優位な位置にいると思っていないか?
オレら犯罪者を見下し、自分こそが法だなんて思っているのじゃないか?
笑わせる……いや、笑えないな、反吐が出る行為だ」
少なくとも兄者、アナタは犯罪者というほど大層な人間ではありません空気嫁。
(#・∀・)「ふざけた事言うなッ!」
(´・ω・`)「叫んで威嚇しないでくれ、怖いじゃないか」
( ´_ゝ`)「嫌だ嫌だ、肩書きで自分が強くなったと勘違いするなんて下劣な公安が最近は多いからな。
公安を辞めさせられて良かったんじゃないか? ああ、辞めさせられたんじゃなくて辞めたんだったか、物は言いようだが」
モララーの拳がプルプルと震えた。
ふざけるな、ふざけるな、ふざけるな。
どうしてここまで自分が否定されなくてはならないのだ、自分の生涯がこうもバカにされなくてはいけないのだ。
公安なんて肩書きには未練も無い、だというのにどうしてこうも重荷になるんだ。
自分の思い通りになると履き違えている公安が嫌になったというのに、どうして自分がその扱いを受けなくてはいけないのだ。
兄者に咄嗟に掴みかかった。
(;´_ゝ`)「うおおおぉッ!?」
(#・∀・)「何も知らないくせに、ふざけるな!!!」
が、モララーの拳が兄者へ直撃するよりも早くショボンの拳がモララーの鳩尾へと打ち込まれた。
激しい嘔吐の気と共に、力の入らぬ体で地面へと倒れこむ。
- 592: すずめ(dion軍) :2007/04/11(水) 22:20:25.87 ID:JxlIAxi70
- (; ∀ )「がはっ、……ハッ、あ゙あ゙……ッ!!」
胃液が口の中に居座り、異様な吐き気に拍車をかける。
公安から内閣調査室へと異動し、運動不足の日々をこんな形で実感するとは思わなかった。
一撃で脆くも崩れ去った情けない自分に対し、同情など微塵も沸かなかった。
(; ∀ )「くあ、はぁッ! ……ガァッはッ!」
ξ;゚听)ξ「モララー、え、ちょっと大丈夫!?」
モララーは口をあらん限り開き、毛の生えたような低音を喉の奥底からうねり出す。
耳に纏わりつく声が、ツンの心配をひたすらに煽った。
自分が原因で……どうして他の人間がこうして傷付かなくてはならないのか?
ξ;凵G)ξ「ごめんなさい、ごめんなさい!!
私が悪かったから、お茶なんてどうでもいいからもう止めて!!
なんでよ、どうして……やるなら私を殴りなさいよバカッ!!」
自分が殴られるよりも、よっぽど辛い出来事だった。
心がこれでもかと踏み潰されたような、キリキリと胸が締め付けられた。
謝する気持ち、悲しさ、同情、悔しさ……全てが混沌とした混ぜこぜの感情。
……ああ、そういえば現実世界でも同じ場面に遭遇した。
もっとも自分の位置は殴られる側であり、そして相手を責め苛み尽くしていたが。
こんなに苦しんでいる相手を……更に自分は追い詰めていたのだ、その立場に立ってようやく苦しみが分かるなど遅過ぎだ。
- 598: すずめ(dion軍) :2007/04/11(水) 22:22:31.84 ID:JxlIAxi70
- ツンが思いの限りを叫んだが、それはこの場では誰に届くことも無かった。
(#´_ゝ`)(……む! ここでも心配されるとはモララー許すまじき!!)
突然掴みかかられた時に少しちびったが、今やボロボロに崩れたモララーを見て再び彼の心に火が灯る。
兄者はこの世に生を授かって以来、いまだかつて無い程にまっすぐな目をしていた。
(;´_ゝ`)「ショボンさん、ありがとう」
(´・ω・`)「いいや、礼には及ばないさ、軽い一撃のつもりだったが想像以上に脆かったしね。
市民の安全を守る立場の人間が随分と華奢なものだね」
( ´_ゝ`)「元公安というのも怪しいものかもな。
というか公安って何ですか? いやマジでさ」
兄者の薄ら笑いが気に触り、モララーは唇を噛んだ。
何も出来ない無力な自分、これではバカにされても仕方ない、公安を辞めさせられたと言われても仕方ないだろう。
体がボロボロなのは当然、心も悔しさでいっぱいいっぱいだった。
強く噛み締めた唇から血が流れ、目からは小さな水滴が道筋を作った。
兄者はここぞとばかりに言葉を繋げる、繋げる。
( ´_ゝ`)「悪いが犯罪者相手だからと図に乗られても困るな。
そもそもここではオレたちは犯罪者ですら無い。
この世界にはオレ達の犯罪が存在しないのだから」
- 602: すずめ(dion軍) :2007/04/11(水) 22:24:37.42 ID:JxlIAxi70
- (´・ω・`)「……」
兄者の言葉を聞いた瞬間、ショボンの心音が大きく一度、鳴った。
体が脈動するくらい大きく一度、鳴った。
何だこの違和感は?
兄者の言葉に酷く違和感を感じ、何故か自分を否定されたような錯覚に陥った。
( ´_ゝ`)「この世界ではオレらは罪がない、アンタが公安でもないようにな。
現実では追い追われる者同士かもしれんが、今はまったく関係の無い話だ」
兄者の言葉の一つ一つが、確実にショボンの心を突き刺した。
そうだ、この世界では自分の罪はどこにも無いのだ。
この世界で自分は何をしようと言うのだ、どんなぬるま湯に浸かろうと言うのだ。
ここには『あの人』がいない、彼のために行った自分の罪が無い。
そんな場所で、一体自分は何をしようと言うのだ。
(´・ω・`)(……自分の考えが今ひとつ理解し難いな。
この世界にいて何をしようと言うのか、そしてそれ以上に現実世界に帰ったとして何をしようと言うのか?)
そして今、どうして自分はこのように集団を乱そうとしているのか。
- 606: すずめ(dion軍) :2007/04/11(水) 22:26:43.76 ID:JxlIAxi70
- (´・ω・`)(功利主義じゃなかったのか?
もしかして僕は反省し切れていないのだろうか、
まだ……自分の利益だけを考え、勝手になっているのだろうか?)
いや、今の自分ならそうだと言われてなんら仕方の無い話だ。
罪を忘れ、自分勝手に振舞えるこの世界の居心地の良さに酔いしれ、夜郎自大に振舞う大馬鹿者だ。
自分の行った警視庁爆破テロは、にべも無い残酷な行為だ。
とはいえ当時の自分には仕方の無い行為でもあった。
それでいて、しっかりと自分は間違いに気付いたのではなかったのか。
自分の行為に責任も持てないほど、自分は堕落してしまったのか。
自分の考えに責任を持てないほど、自分は堕落してしまったのか。
(´・ω・`)(僕は罪を認めている、そして過去の罪は消し去れない……
この世界に存在するのは僕の罪意識だけであり、罪自体が存在し無ければその清算方法も無い……のか)
ああ、違和感の正体が分かった、そういう事だ。
ここにいては罪の意識に縛られ続けるだけであり、それを脱ぎ捨てる手段が存在しないのだ。
反省をしているからこそ、この世界にいては自分を苦しめ続けるだけなのだ。
ここにいては一生罪の重みから解き放たれる事は無いのだ。
そして反省していることを証明する手立ても存在しないのだ、ただの自己満足に終わるだけなのだくだらない。
- 609: すずめ(dion軍) :2007/04/11(水) 22:28:49.47 ID:JxlIAxi70
- 自分を十字架に括りつけて、一体どうやって罪を贖おうと言うのか?
どれだけもどかしい事だろう、反省しながらに償えない罪という物は。
――償いたい自分、償えない罪――
――囚人のジレンマ――
まったくつまらない冗談だ。
笑えない言葉遊びだ。
- 613: すずめ(dion軍) :2007/04/11(水) 22:30:54.26 ID:JxlIAxi70
- ( ´_ゝ`)「分かるか元公安、俺とショボンさんはここにいる以上、それぞれが罪とは乖離されて……」
(´・ω・`)「クックック、もういいよ兄者」
(;´_ゝ`)「ですよね、ちょっと言い過ぎですよね一不審者が調子乗ってますよね。
何だか途中からそんな気がしたんです本当空気読めない人間で自分マジ死ねって感じですよね。
いえだからって殺されたいわけじゃなくもしも生まれ変わるならまた私に生まれたくは無い……ショボンさん?」
(´・ω・`)「……ククク」
(;´_ゝ`)(良かった、失言したかと思ったが杞憂のようだ。
イッツソーデンジャラス、ソーデンジャラスッ! って変態のノリが移ったか!?)
ショボンは兄者に言葉を返す事もせず、ずっと小さく笑い続けていた。
恐怖とはまた違う異質な空気が漂った。
理解できない、彼特有の空気が。
そしてショボンは不敵に微笑みながら全員を一瞥すると、大きなため息をついた。
(´・ω・`)「あーあ、気が削がれたよ嫌になっちまうな」
大きな声でそう言うと、ドシンと思い腰を地面へと下ろす。
ξ;凵G)ξ「……?」
- 616: すずめ(dion軍) :2007/04/11(水) 22:32:59.83 ID:JxlIAxi70
- 何事かと兄者も驚き言葉を止める。
モララーも思考が止まり、悔しさが煙に撒かれた。
ツンもビクッと体を揺らし、視線はショボンへと集まる。
(´・ω・`)「クックック……何だよこれは……くだらない世界だ、ああ悔しいな……」
頭を抑え一人悔しさに舌打ちするショボンを皆見ていた。
何を突然?
何を思いたったんだ?
(´・ω・`)「兄者……まさか君に教えられるとは思っていなかったよ。
さすが僕が目を掛けただけはあるね、やはり君は大した男だ」
(;´_ゝ`)(え!? 何それ俺モララーに喧嘩うっていただけなんですが何このドッキリ? カメラどこ!?
っていうか大量殺人者と変態にしか認められないオレって人としてどうなんですか!?)
心当たりのまったく無い感謝にうろたえる事しかできない兄者。
ショボンはそんな彼を見てふっと笑う。
(´・ω・`)「とぼけるならいいさ、まったく掴みきれない男だよアンタは……。
同じ臭いは初めから感じていたんだ、さぞ君も大切な人を亡くしたんだろうね」
- 622: すずめ(dion軍) :2007/04/11(水) 22:35:05.79 ID:JxlIAxi70
- (;´_ゝ`)(ええええええええええ別に誰も大切な人とか亡くしてないし!
ヤメテ、パッと思いついたのが変態会長だから、別に大切でもなんでもないからあんなヤツッ!!)
兄者の困惑などどこ吹く風で、ショボンはもう一度大きくため息を吐いた。
そしてモララーに向かって表情を崩さずに言った。
(´・ω・`)「元公安、現実世界に帰るか」
(;・∀・)「……だから初めから僕はそう言っているじゃないですか」
まだ口元には胃液が残っているのか、辛そうな表情を依然残しながらも、口元を緩めてモララーは答えた。
素直に嬉しさを出せない辺り、彼も何だかんだで堅物だ。
ξ゚听)ξ「あ、あらあら何よ……アンタがそんな事言い出すなんて一体どんな風の吹き回しかしら?
明日の天気は槍が降るかもね」
(´・ω・`)「それは参ったね、だったら明日までに帰らないといけないな」
ツンは涙を拭いながら突っ掛かったが、口の減らないショボンにいい加減呆れ、大きなため息をつき返した。
ショボン自身にも突然の心境の変化があったのだろう、彼を見ているとさっきまでの怒りも風化してしまった。
ξ゚听)ξ「それで兄者」
(;´_ゝ`)「はいぃっ!」
ξ゚听)ξ「何で皆現実世界へ帰ろうで一致団結したのにあの変態が現れないわけ?
クオリティとか言うのを満たしたら現れるんじゃないの?」
- 627: すずめ(dion軍) :2007/04/11(水) 22:37:10.49 ID:JxlIAxi70
- (;´_ゝ`)(え、何これなにこのオレが全部知っていて当然だろう的な流れ何これ?
知らないって、あの変態会長なんてどうでもいいし俺何にも聞かされてないし!)
(´・ω・`)「つまり、まだ誰かのクオリティが足りないんだろうね。
大切な心の強さか……まぁ気軽に考えて良いんじゃ無いかい?
今すぐ帰る必要なんて無いだろう、僕も最終的に帰れさえすれば良いと思っているしね」
ξ゚听)ξ「そんな事言って、明日槍が降ったらどうするのよ!」
(´・ω・`)「降るわけ無いだろう、バカか? これだからゆとりは困る」
またすぐにもいがみ合っている二人を傍目に、少し気分を落ち着けたモララーがいた。
( ・∀・)(何だかんだで、うまくいったのかな……このメンバーも)
そう感じながらもしっくりきていない自分に気付いた。
おそらくクオリティが足りないのは自分なのだろう、そう思っていた。
今回だって結局自分は何も出来ていない、しこりばかりが残っていた。
( ・∀・)(悔しいな、結局自分だけが除け者か……。
現実世界に戻っても、帰結する先は何も無いんだろうな……)
モララーは根が真面目過ぎるのだろう、反動といわんばかりに今の彼は無気力になっていた。
自分がどれだけ邁進したところで不和だったにも拘らず、自分とは無関係に関係が一歩進展した。
何も出来ない自分に愕然とし、息を合わせかけたこのメンバーが違う世界の人間にすら思えていた。
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