ブーン小説を始めから丁寧に

74: ブーン小説を始めから丁寧に :2006/09/14(木) 17:11:11.90 ID:U9HhM1Rs0
  
町の外れにある小さな小屋…
そこがブーン小説修行場と言われているちまたで噂の場所だった。

(´・ω・`)「やあ、僕が講師のショボンだ。君が内藤君だね?」
( ^ω^)「はいですお! ブーン小説家志望ですお!」
(´・ω・`)「元気がいいね。じゃあさっそくなんだけど、君はどんなお話が書きたいの?」
( ^ω^)「おもしろい小説ですお!!」

(´・ω・`)「……いや、だからジャンルは?」
( ^ω^)「ジャンルってなんですかお?」
(´・ω・`)(やれやれ…とんだ生徒がきたもんだ)



76: ブーン小説を始めから丁寧に :2006/09/14(木) 17:16:43.34 ID:U9HhM1Rs0
  
初歩編

(´・ω・`)「ジャンルって言うのは、たとえば恋愛物だったりファンタジーだったり……
        そういった物語のタイプの分類を言うんだよ」
( ^ω^)「初めてしったおwwすげぇ」
(´・ω・`)「まずはどんな物語を自分が書きたいか、大まかなテーマを決めるんだ。
        たとえば…恋愛とか、戦争物とか」
( ^ω^)「おkwwじゃあ一番やりやすくておもしろいのがいいお!」
(´・ω・`)「日本語でお…いや、やめとこう。そっから直したら時間が足りないからね。
        比較的難易度が低いのはやっぱり現代物だね」
( ^ω^)「現代物…ってなんだお?」
(´・ω・`)「僕達のすんでるこの世界が舞台の小説さ。
        それだといわゆる世界観って物が統一されてるから、余計な説明がいらない」
( ^ω^)「おおwなるほどですお。じゃあその世界観ってやつは現代が一番楽ってことだおw」
(´・ω・`)「そうだね。それじゃあどんな話を作るか大まかな筋を作っていこうか」



77: ブーン小説を始めから丁寧に :2006/09/14(木) 17:17:49.06 ID:U9HhM1Rs0
  
大まかなテーマ

(´・ω・`)「それじゃあ、大まかなテーマはできたかな?」
( ^ω^)「できたおwかわいー女の子と偶然キスしちゃってあっはんうっふんな関係になる恋愛物ですおw」

(;´・ω・`)「そ、それはまぁ…いいけどね、うん。」
(´・ω・`)「次にその作品で伝えたいことを軽く考えておくといいよ」
( ^ω^)「つたえたいこと?」
(´・ω・`)「そう、たとえば命の大切さ。愛するものを失う悲しさ、とか作品を通して
        読者に伝えたいものを最初に考えておくんだ」

( ^ω^)「んー、じゃあダサい男でも大切なのは気持ちだお! ってことを伝えるおww」
(;´・ω・`)「おお!? 急にまともな意見が言えたね…」
( ^ω^)「電車男ですおww」
(;´・ω・`)「ま、まぁつっこみたい所だけど、次のステップに進もうか」

話の大まかな筋、の前に内藤の作品完成



78: ブーン小説を始めから丁寧に :2006/09/14(木) 17:18:54.39 ID:U9HhM1Rs0
  
ブーンが恋しちゃうようです

( ^ω^)「ああ〜ん暇ぶりぶりあーん。」
ドン!なんかぶつかったお
( ,,゚Д゚) 「きゃあごめんちゃい(ポ!かっこいいわ」
( ^ω^)「かわいい!付き合おう!」
( ,,゚Д゚) 「でも私赤ちゃんが・・・・・・・・・・」
( ^ω^)「大雪なのは気持ちだ尾!!!」
ーーーーーーこうしてブーンはしあわせになった。
おしまい!!



(;´・ω・`)「…う、うん」
( ^ω^)「ぶひひwアカデミー賞きたこれw」
(;´・ω・`)「まず、文章の基礎やって出直して来い」
( ^ω^)「え、ええ!? どこがいけないんだお!?」



82: ブーン小説を始めから丁寧に :2006/09/14(木) 17:23:41.92 ID:U9HhM1Rs0
  
大まかな筋の前に文章の基礎

(´・ω・`)「今回は細かい所は突っ込まないよ。時間無いしね。じゃあ冒頭の部分を見ていこう」

>( ^ω^)「ああ〜ん暇ぶりぶりあーん。」

( ^ω^)「僕の台詞ですお!」
(´・ω・`)「台詞の内容には突っ込まないが、この文章の最後の「。」にはいただけないな」
( ^ω^)「え? 文の最後は「。」を置くのは作文で習ったお!」
(´・ω・`)「残念だが、会話文…つまりこういう文の最後には「。」をつけちゃいけないんだ」
( ^ω^)「ど、どうしてですかお?」
(´・ω・`)「醜い」

(´・ω・`)「たとえば、ほら。」
( ^ω^)「なんかへんだお。」



85: ブーン小説を始めから丁寧に :2006/09/14(木) 17:32:25.72 ID:U9HhM1Rs0
  
(´・ω・`)「次にこれを見ていこう。いわゆる地の文ってやつだ」

>ドン!なんかぶつかったお

( ^ω^)「運命のシーンですお!」
(´・ω・`)「ものすごく突っ込みたいけど、ここはポイントを絞って説明しよう」
(´・ω・`)「まず、ドン! …これはぶつかった時の音かな?」
( ^ω^)「そうですお! ここから物語は始まるんだお!」
(´・ω・`)「基本的に効果音は多用しないほうが無難だね。会話風の作品や
       ギャグ小説は基本的にアリなんだけど、小説風にするならこう直すべきだね」

曲がり角を曲がった所で、不意に僕は向かい側から走ってきた人に肩をぶつけた。
「す、すいません!」

( ^ω^)「小説っぽいおwww」
(´・ω・`)「言い忘れてたけど、地の文っていうのは上みたいなカギカッコのついてない文のことね。
       ちなみにここの地の文は一人称、つまりブーンの視点で書いてるんだよ」

( ^ω^)「い、いちにんしょう??」
(´・ω・`)「それについても説明しよう」



86: ブーン小説を始めから丁寧に :2006/09/14(木) 17:36:21.18 ID:U9HhM1Rs0
  
(´・ω・`)「一人称っていうのは自分の視点、つまりこういうことだ」

目の前には見るからに素人。……いや、下手すると素人以下の男が立っている。
これからこいつを育てていくのかと思うと、俺はガックリと肩を落とし、ため息を吐いた。

(´・ω・`)「わかったかい?」
(´・ω・`)「おっと、時間のようだね…また会えたら講義を取ってくれ」

アディオス



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