( ^ω^)ブーンがK-1のリングで亀田興穀選手と闘うようです

  
79:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:10:40.34 ID:WA5FgFjq0
  
('A`)「いい感じじゃねえか・・・いい感じすぎて逆に不安になるな・・・」

川*゚ -゚)「あの亀田がまったくいいとこナシだ。ブーンがどれだけのポテンシャルを秘めているのか、わからなくなった」

ξ゚听)ξ「ねえ、後半、ブーンは足で亀田選手の足を蹴ってたでしょ?」

('A`)「ああ、ローキックっていうんだ、あれ」

ξ゚听)ξ「そのローなんちゃらって、効くの?それより、最初みたいにバンバン殴っていったほうがいいんじゃないかしら?」

('A`)「いや・・・あれ結構効くんだぞ。脳天までズーンって響いて、これ以上戦い続けるのが嫌になってくるんだ、あの痛みは」



  
81:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:11:30.38 ID:WA5FgFjq0
  
川*゚ -゚)「あの痛みは、くらったものしかわからない、絶対に」

川*゚ -゚)「特に一流選手の蹴りをまともにもらったら、最低でも1週間は腫れや痛みが残る」

川*゚ -゚)「ましてやあのブーンのロー。かなりのダメージだろうな、亀田は。よく耐えた。根性ある」

('A`)(相変わらず詳しい・・・本当にただの格オタか・・・?)



  
83:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:11:56.77 ID:WA5FgFjq0
  
第2ラウンド開始まで、あと20秒。

(´・ω・`)「よしブーン、このままのペースで持っていこう。絶対に打ち合うなよ」

( ^ω^)「はいだお」

(´・ω・`)「よし、このラウンドで決めていこう!」

( ^ω^)「了解しましたお」

両選手のセコンドがリングから降り、第2ラウンドが始まる。



  
84:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:12:49.03 ID:WA5FgFjq0
  
開始早々からブーンはローを放っていく。

筋肉の薄い部分を的確に狙い打ちながら、確実にダメージを蓄積させていく。

それでも亀田選手は父であり、トレーナーでもある史郎氏の怒号に背中を押され、
前へ前へと果敢に出てきた。

亀田選手はブーンのローをくらいながらも、パンチを一発、二発と返していく。
が、ブーンの高いガード、巧みなステップワークに阻まれ、KOにつながるような、クリーンヒットはない。



  
86:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:13:33.87 ID:WA5FgFjq0
  
( ^ω^)(これだけロー打っても、まだ強烈なパンチ返してくるお、要注意だお)

亀田選手のパンチを一発でももらえば、そのパワーだけに一気に逆転される可能性がある。

ブーンがローを効かせて、亀田選手の心をへし折るのが先か、亀田選手がブーンにパンチを見舞いダウンさせるのが先か・・・。

2ラウンドは残り1分30秒。

ブーンは気を引き締めながら、ガードを上げ、ロー、ミドル、前蹴りと休むことなく打ち続けていった。



  
87:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:14:24.20 ID:WA5FgFjq0
  
ところが2ラウンドラスト30秒が過ぎた頃、ブーンの動きにかすかな変化が見えてきた。

(´・ω・`)「・・・・動きにキレがなくなってきたな・・・」

ショボンの言うとおりブーンはかすかだが肩を上下させ、汗の量も一気に増えていた。

亀「なんや・・・もうスタミナ切れたんか。今まで礼、たっぷりとさせてもらうで・・・」 

ブーンの動きが鈍った所を見計らい、亀田選手は一気に詰めてくる。



  
88:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:15:23.03 ID:WA5FgFjq0
  
それに合せて、ブーンは前蹴りを放つも、一瞬遅れた。
ブーンの前蹴りは、逆に亀田選手の肩はじかれ、ブーンはバランスを失う。

バランスを失ったブーンめがけて、亀田選手のグローブがボディから顔面へ素早く動く。
シュッという息を吐く音と共に、ブーンの顔面へ強烈な一撃が入った。

( ^ω^)「・・・・!」

脳が左右に揺さぶられ、わずかにだがブーンはグラつく。

(´・ω・`)「くっ!!!膝だ膝打っていけ!!」

ショボンの必死の声も、会場の大声援にかき消されてしまった。



  
89:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:15:59.20 ID:WA5FgFjq0
  
亀「まだや・・・まだ倒れるなや・・・」

亀田選手の攻勢に観客達は一斉に立ち上がり、叫び声ともつかない声援を送っている。

亀田選手はサイドに回り、右フック、左ストレート、ボディと一気にたたみ込んでいく。

ブーンはそれでも背中を丸め、固めたガードの隙間から、反撃のチャンスをうかがう。



  
91:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:17:26.81 ID:WA5FgFjq0
  
('A`)「こらえてくれ・・・!」

亀田選手のボディが絶妙な角度でブーンのわき腹を捕らえた。
思わず背を丸めるブーン。

ξ゚听)ξ「ああっ!!!」

背を丸めうずくまったような格好になったブーンに、亀田選手が逆に膝蹴りを打ち込んでいく。

( ^ω^)(くっ・・・・・・!)



  
92:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:18:28.24 ID:WA5FgFjq0
  
(´・ω・`)「ブーン!!クリンチだ!!」

だがブーンも負けてはいない。

( ^ω^)「膝はこうやって使うんだお!!!」

ブーンはほぼ垂直に飛び上がると同時に、亀田選手の後頭部に軽く手を添え、飛び膝蹴りを放った。



  
93:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:19:04.98 ID:WA5FgFjq0
  
だが亀田選手は顔を振り、ヘッドスリップしてブーンの膝を交わすと、カウンターの右アッパーを打ちこんだ。

ブーンは宙に浮いたまま顔をのけぞらせると、後頭部からリングに叩きつけられた。

(´・ω・`)('A`) ξ゚听)ξ「ブーン!!!」



  
94:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:19:41.13 ID:WA5FgFjq0
  
亀田選手が高々と拳を上げる中、レフリーのカウントが刻々と進む。

10・・・9・・・8・・・。

ブーンの瞳は、ぼんやりと視点の定まらないまま、宙を漂っていた。



  
95:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:20:04.42 ID:WA5FgFjq0
  
7・・・。

(´・ω・`)「ブーン!!!立てるか!!聞こえるか!!!ブーン!!!」



  
96:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:20:26.89 ID:WA5FgFjq0
  
6・・・。

('A`)「くっそ!!!立ってくれ!!!」



  
97:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:20:42.72 ID:WA5FgFjq0
  
5・・・。

ξ゚听)ξ「ブーン!!」



  
98:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:21:28.79 ID:WA5FgFjq0
  
4・・・。

川*゚ -゚)(これは効いたな・・・さすがに立てないだろう・・・)



  
99:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:21:49.28 ID:WA5FgFjq0
  
3・・・。

( ^ω^)「う・・・・あ・・・・」



  
100:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:22:10.93 ID:WA5FgFjq0
  
2・・・。

亀「もう、終わりか?」

亀田選手がブーンを覗き込む。
輪郭のにじんだ亀田選手の顔が見える。



  
108:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:23:39.99 ID:WA5FgFjq0
  
( ^ω^)「まだ・・・まだだお」
そうつぶやくとブーンは立ち上がり、素早くファイティングポーズを取った。

割れんばかりに湧き上がる会場。
再び構え直す亀田選手。



  
113:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:24:54.95 ID:WA5FgFjq0
  
(´・ω・`)「立った・・・・」

川*゚ -゚)(しかしダメージは深刻だぞ。立っているのがやっとって感じだ)

('A`)「残り10秒・・こらえてくれ・・・」

ξ゚听)ξ「ああ・・・お願いだから無茶しないで・・・」



  
114:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:25:49.30 ID:WA5FgFjq0
  
試合が再開される。2ラウンド残り10秒。

一気に突っかけてくる亀田選手。

意識はあるのか、ないのかブーンは、ただただガードを上げて、望みを次のラウンドの託す。

しかしガードの隙間をぬうように、亀田選手のパンチが飛び込んでくる。

ガツン、ガツンとパンチがブーンを捕らえるたびに、脳が揺れ、体が揺らぐ。



  
115:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:26:16.68 ID:WA5FgFjq0
  
残り5秒に差し掛かかった。

(´・ω・`)「抱きつけブーン!!」

ショボンの支持通りに、亀田選手にどっと抱きついていくブーン。

亀田選手は無理に振りほどこうとせずに、膝蹴りをブーンの腿あたりにコツコツと当て

てく。

2ラウンドが終わった。



  
116:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:27:02.98 ID:WA5FgFjq0
  
ラストラウンドを残し、ブーンは肩で息をしながらパイプ椅子にへたり込んだ。

('A`)「一気にもってかれたな・・・」

川*゚ -゚)「スタミナ切れだな・・・やはり1週間のブランクはきつかったか・・・」

ξ゚听)ξ「もう・・いや・・・なんでこんなに傷つけ合わなきゃいけないの・・? もう見てられない・・・ブーン逃げて・・・」

('A`)「ツン・・・」



  
119:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:28:01.87 ID:WA5FgFjq0
  
川*゚ -゚)「アンタが見なきゃ、誰がブーンを見るんだ。応援するんだ」

('A`)「おいクー・・・」

川*゚ -゚)「ブーンはあんだけ殴られながら蹴られながら戦ってる。
     敵の応援だらけのこの会場で、圧倒的なプレッシャーの中、必死に戦ってる」

川*゚ -゚)「アンタだけ辛いからって目を逸らそうとするな。きちんと見ろ」

ξ゚听)ξ「・・・・」



  
122:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:29:04.23 ID:WA5FgFjq0
  
川*゚ -゚)「勝っても負けても、最後までちゃんと見届けるんだ。
     選手が戦い続ける限り、選手を応援し続ける。それが選手を応援する者の役目だ」
  
ξ゚听)ξ「そうね・・・クーちゃんありがとう」

(*'A`)(ちょっとクーのこと惚れ直した)



  
123:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:30:06.76 ID:WA5FgFjq0
  
(´・ω・`)「ブーン・・聞こえるか?」

( ^ω^)「・・・はい・・だお」

(´・ω・`)「無理に返事しなくていい。俺はな、ブーン」

そう言いながら、ショボンは慣れた手つきでブーンの延髄のあたりを揉みほぐしていく。
氷嚢をブーンの真っ赤に腫れ始めたまぶたや頬、額に当てる。



  
127:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:32:12.60 ID:WA5FgFjq0
  
(´・ω・`)「俺はな、お前という選手のトレーナーであることを誇りに思っている」

( ^ω^)「・・・?」

(´・ω・`)「初めてお前に練習をつけたとき、お前のキックボクシングセンスには度肝を抜かれたよ」

(´・ω・`)「お前が俺のミットにパンチやキックを打ち込むたびに、その成長ぶりにワクワクしたもんさ」

(´・ω・`)「それから、ここまで本当にあっという間だった。まるで夢のようだ」

( ^ω^)「夢じゃないお・・・」



  
128:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:33:09.26 ID:WA5FgFjq0
  
(´・ω・`)「そうだな、ブーン。でもな、負けたら終わりなんて思うなよ」

(´・ω・`)「負けてもいいんだよ。これだけの人の前で、これだけのプレッシャーの中で
 も必死に全力で戦い抜く。それだけを忘れずにいれば、負けてもいいんだよ。」

( ^ω^)「ショボン・・・」

(´・ω・`)「もうお前に言ううことはない。悔いの残らないように、思いっきりぶつかって

いけ。相手に不足はないぞ」

( ^ω^)「・・・わかったお」

最後のラウンドが始まる。

ショボンは首筋に当てた氷嚢をどけると、笑顔でブーンの肩を叩き、リングへと送り出した。



  
134:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:35:04.62 ID:WA5FgFjq0
  
亀田選手は足に、ブーンは脳に相当のダメージを負っている。

これは明らかにブーンが劣勢である。

足へのダメージは、まだ耐える余地のあるダメージだ。
どれだけ痛くて歯を食いしばり、根性で耐えることが可能である。

それに対して脳へのダメージは、自分の意思でどれだけ頑張っても、制御できるものではない。
脳が揺れれば、意思とは別に、体が言うことを効いてくれなくなる。



  
136:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:36:29.46 ID:WA5FgFjq0
  
ブーンへの脳のダメージはインターバルの間に多少回復したとはいえ、まだかなり残っていた。

その証拠にブーンの足腰はしっかりと座らず、見た目にもどこが頼りがない。

※インターバル ラウンドとラウンドの間にある休憩時間。
通常1ラウンド3分の試合では1分のインターバルが取られる。
その間にセコンドの支持を聞いたり、氷で各部を冷やしたりする。



  
138:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:37:16.68 ID:WA5FgFjq0
  
(´・ω・`)(俺が無理だと判断したら、すぐタオルを投げるからな・・・)

※タオルを投げる
セコンドがタオルを投げると、それは自陣営の選手をセコンドが、
試合続行不可能と判断したのみなされ、タオルが投げ込まれた選手はTKO負けとなる。
もう降参します、という印。



  
140:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:38:46.41 ID:WA5FgFjq0
  
亀「よっぽど効いたみたいやな・・・まだまだ倒れんといてくれよ」

亀田選手はそう言い放つと、フットワークを使いながら、右ジャブから右ボディ、左ストレートとキレのあるコンビネーションを打ち込んでいく。

が、ブーンもうまくステップで逃れながら、負けじとロー、ミドルと打ち込んでいく。



  
142:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:39:33.02 ID:WA5FgFjq0
  
亀「なんや・・・まだ元気やないけ・・・」

ブーンのミドルキックを腕で受けると、亀田選手はすぐさま右のフックを返してきた。

( ^ω^)「ボクシングにこんな技ないだろお!」

亀田選手が右フックを放った瞬間、ブーンはくるっと一回転すると、遠心力の乗ったバックハンドブローを見舞った。

※バックハンドブロー
その場で一回転し、手の甲や手の横の部分で攻撃する技。
ボクシングではピボットブローとよばれ反則。
基本的に奇襲技。上手くタイミングを見て打たないと、当たらない。
総合格闘家、須藤元気選手の得意技でもある。



  
145:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:41:14.88 ID:WA5FgFjq0
  
ブーンのバックブローは、亀田選手の頬を捕らえ打ち抜いた。

不意を突かれた亀田選手に、ブーンは地面を蹴って飛び上がると、フライングハイをヒットさせる。
ブーンの足の甲が、斧と化して亀田選手の頭部をえぐる。

※フライングハイ
名前の通りジャンプしながら、相手の首筋または側頭部等を蹴り込む技。
大技だけに、たとえKOできなくても、相手のペースを乱す効果もある。



  
146:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:42:16.23 ID:WA5FgFjq0
  
亀「っ・・・」

予想外の動きに対して亀田選手は戸惑う。
それがブーンには手に取るようにわかった。

('A`)「おし・・・!」

川*゚ -゚)(また盛り返したぞ・・・これは面白い試合だ・・・)

ξ゚听)ξ「ブーン頑張って・・・」



  
147:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:43:19.44 ID:WA5FgFjq0
  
亀田選手をコーナー際に追い詰めると、ブーンはワンツーを素早く打ち、亀田選手にガードさせてから、すでに赤黒く腫れた亀田選手の太ももめがけて、満身の力を込めてローキックを放つ。

(´・ω・`)(よし・・・!効いたぞ)

川*゚ -゚)「あれは痛い・・しばらく時間を置いてまた蹴られると、さらに痛いんだ」



  
148:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:44:23.19 ID:WA5FgFjq0
  
想像を絶する苦痛に顔を歪めながらも、亀田選手は、それでもパンチを打ってきた。

亀「おあああああ!!!!」

( ^ω^)「んああああああ!!!」

ブーンもそれに答えて打ち返す。

両者足を止めての壮絶な打ち合いに、会場はさらに盛り上がる。



  
152:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:45:46.40 ID:WA5FgFjq0
  
('A`)「気持ちで負けるな・・・!」

ブーンの膝蹴りが亀田選手のボディをえぐれば、亀田選手のアッパーがブーンの腫れたまぶたを直撃する。

亀田選手がブーンのわき腹を殴れば、ブーンは歯を食いしばりながら、ローを返す。

拳と拳がぶつかり合い、肉体と肉体が弾け合う。
両者はすでに限界を迎えていた。

二人とも肩で激しく息をつきながら、しかし攻撃の手を休めようとはしない。



  
156:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:46:55.19 ID:WA5FgFjq0
  
(´・ω・`)(ブーン!!!)

ショボンは手にしていたタオルを、引きちぎらんばかりにしながら、両者の打ち合いを凝視している。

('A`)「く・・・・がんばれ!!頼むがんばってくれ!!!」

川*゚ -゚)「名勝負だ・・・」

ξ゚听)ξ「ブーン!!!!!」



  
158:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:49:04.44 ID:WA5FgFjq0
  
おそらく二人とも意識はもうないのではないだろうか。

本能が二人を立たせ、執念が二人を戦わせている。

ブーンはぼんやりとした意識の中で、無意識にツンを探していた。
この会場のどこかで自分を応援してくれているはずのツンの姿を・・。



  
160:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:49:56.22 ID:WA5FgFjq0
  
こんな地獄から早く逃げ出したい・・・。

早くツンを抱きしめて、すべてを忘れてしまいたい・・・。

体が重い・・・。

怖い・・・。



  
170:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 20:55:47.22 ID:WA5FgFjq0
  
にじみゆく視界の中で、自分を傷つけ、倒しにくる相手の瞳だけがやけに大きく映る。
聴覚が研ぎ澄まされ、やがて自分の鼓動以外は何も聞こえなくなる。

他は何も見えない。
何も聞こえない。

そして、いつしかツンに会いたいという思いもかすれ始める。

最後に残ったものは、恐怖という感情。

それがブーンを支配し始める。



  
185:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/09(水) 21:01:35.31 ID:WA5FgFjq0
  
もう限界だ。
自分はよくがんばった・・
だからもう倒れよう。
こんなバカげた殴り合いを終わらせよう。

ブーンが自ら倒れようとした瞬間、亀田選手の左ストレートがブーンを正面から捕らえた。
ブーンはリングの外に飛ばされた。





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