( ^ω^)ブーンは盗賊のようです

24:◆63X1NcT632 :2006/06/25(日) 22:19:02.07 ID:7KLHmvXD0
  

(´・ω・`)「それじゃあ…まずそれを渡して貰おうか」

動けないブーンにゆっくりとショボンは歩み寄る
ブーンの手に持つ、それにショボンが手を伸ばしたその時

 ボウッ!

(´・ω・`)「!」

ブーンの脇の隙間から炎が飛んできてその手を弾いた
その炎が飛んできた先をショボンはゆっくりと見つめる

ξ゚听)ξ「あんたなんかに…それは渡さないわよ」

(´・ω・`)「へぇ。炎使いか。」

ショボンは炎で燃えている服を氷らせて消火すると
ツンの方へ歩いていく

(´・ω・`)「抵抗しないのなら、生かしておくつもりだったんだけどね
      こうなったらしょうがないな」

(´・ω・`)「殺す」



26:◆63X1NcT632 :2006/06/25(日) 22:20:41.31 ID:7KLHmvXD0
  

その言葉と共に、ショボンの回りから氷が発生する
そしてその氷は、一つの塊になるとツンへ向かって勢いよく飛んでいった

ξ゚听)ξ「簡単にはやられないわよ」

ツンも同じように、炎の塊で対抗する

 パァンッ!

二つの力は、お互いを相殺しあい二人の間でなくなった

(´・ω・`)「氷は炎に弱い…属性関係でこのまま行くと僕が負けるね」

(´・ω・`)「だけどね。世界にはそんな関係をも崩すチカラがあるんだよ」

ショボンはそういうと魔力を込めだした
ツンは、その隙を狙って炎で攻撃するが、その直前で炎は弾けとんだ



28:◆63X1NcT632 :2006/06/25(日) 22:22:02.73 ID:7KLHmvXD0
  

ξ゚听)ξ「な、なんで…?」

(´・ω・`)「『アイス・フィールド』。氷の結界だよ。そして…」

ショボンは、ツンに向かって手の平を向けた
ツンは、危険を感じて炎を発生させるも、それも一瞬で消えてしまった
パキパキッと音を立てて空間が凝結していく

(´・ω・`)「『ブリザード』」

ショボンがそう一言呟いたと思ったら
一瞬、目の前が真っ白になる

何が起こったのか、ブーンは閉じた目をゆっくり開けると
そこには氷付けになっているツンがいた

ξ゚听)ξ「……」

(;^ω^)「ツン!!」

(´・ω・`)「抵抗するのが悪いんだよ。」

(´・ω・`)「それで…君は、どうするんだい?抵抗するなら、君も…この子と同じ末路を送る事になるよ」



30:◆63X1NcT632 :2006/06/25(日) 22:24:05.26 ID:7KLHmvXD0
  

その言葉とブーンを見つめるその目からは凄まじい殺気を感じた
ショボンの言っている事は、冗談などではない。殺られる

(;^ω^)「ぼ、僕は…」

     「待ってください!」

ショボンの後ろから聞き覚えのある声が聞こえた

('A`)「待ってください」

(;^ω^)「ドクオ!!?」

ドクオだ
飛行船の上で、一緒に飛ばされたはずのドクオがそこにいた

('A`)「そいつは…そいつは俺の親友なんです」

(´・ω・`)「これは驚いた。まさか君もこいつらの仲間だったとはね」

('A`)「そいつは俺の家族のようなものでもあるんだ。
    親がいない俺らにとっては…」

( ^ω^)「ドクオ…」



31:◆63X1NcT632 :2006/06/25(日) 22:26:01.34 ID:7KLHmvXD0
  

('A`)「だから…命だけは」

(´・ω・`)「分かったよ。命までは取らない
      その変わりに、軍の本部に連行させて貰うよ」

(´・ω・`)「ドクオ、君もだ」

('A`)「…はい」

(´・ω・`)「それじゃあ、ちょっと眠っててもらおうか。『スリプル』」

ショボンがそういうと、急に眠気が襲う
眠気により体に力が入らずその場に倒れてしまう

(´・ω・`)「おい。この子達をつれていけ」

兵士「ハッ!」

…!

...


..


.



32:◆63X1NcT632 :2006/06/25(日) 22:28:32.78 ID:7KLHmvXD0
  
.

..

...


…ン!

ブーン!

( -ω-)「…zzz」

('A`)「ブーン!」

(;^ω^)「ハッ!ここは…」

('A`)「起きたか」

回りを一回り見ると、壁には小さな窓
ベッドが一つに鉄柵の出入り口
どうやら牢獄のようだ



34:◆63X1NcT632 :2006/06/25(日) 22:30:10.67 ID:7KLHmvXD0
  

( ^ω^)「…そうだお!ツン!ツンは!」

ξ゚听)ξ「うるさいわね。ちゃんとここにいるわよ」

(;^ω^)「え?どこに?」

今、確かにツンの声がした
しかし、部屋を見回してもどこにもツンの姿が見えない

(;^ω^)「ま、まさか幽霊に…」

ξ゚听)ξ「馬鹿。こっちよ。あんたの部屋の正面側」

正面、ちょうど逆側の部屋にツンはいた

( ^ω^)「あ」

( ;ω;)ブワッ!!

ξ;゚听)ξ「ちょ…どうしたのよ」

ブーンはツンの姿を確認するといきなり
ボロボロと泣きはじめた



36:◆63X1NcT632 :2006/06/25(日) 22:31:07.58 ID:7KLHmvXD0
  

( ;ω;)「よ、よかったおー。無事でよかったお」

ξ*゚听)ξ「ば、馬鹿!私があんなので死ぬわけないでしょう!」

('A`)「はいはいワロスワロス。アツアツなのはいいが、それはここを出てからにしてくれ」

ξ#゚听)ξ「誰が!」

(;^ω^)「そこまで全力で否定されるとちょっと傷つくお」



37:◆63X1NcT632 :2006/06/25(日) 22:33:18.12 ID:7KLHmvXD0
  

ツンの無事を確認すると、ブーンはその涙を拭いてふと安堵のため息をつく
そして、今自分達の置かれた状況の重大さにようやく気づいた

( ^ω^)「そういえばどうやってここから出るお」

('A`)「俺らの武器も取られちまったしなぁ。あんたの魔法でどうにかなんないのか?」

ξ゚听)ξ「私もさっきから試してるけど駄目ね…この部屋では魔法が使えないみたい」



;^ω^);'A`);゚听)ξ「だれかー!助けてー!!」

ブーン達は助けを求め叫んだが、人の気配すらしない
それもそうだろう、ここは高層ビルの40階なのだから。
窓から漏れる声も、地上には届かない


(;^ω^)「どうしよう…」


そして、そんなビルの下水道に、うごめくいくつかの影


( ゚∀゚)「…待ってろよ、ブーン。」



四話   終わり





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