( ^ω^)ブーンは盗賊のようです
- 3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2006/06/29(木) 22:37:15.98 ID:UEML3VWI0
( ゚∀゚)「待ってろよ、ブーン…」
本来、ブーン達が捕まった事を知らない団長達が
何故、場所まで分かったのか
そこに行き着くには長い経緯があった
時間をさかのぼる事、約二時間前…
団長達は、ここミッドガルズに到着していた
( ゚∀゚)「さて、まずは情報収集と行きたい所なんだがぁー」
(;゚∀゚)「広い!広すぎる!なによこの町!!ふざけてるの!!?」
/ ,' 3「ジョルジュよ。お前さんは、ほんとに田舎者じゃな。
この大陸一の大都市じゃぞ。広くて当然じゃ」
<;`∀´>「見たことない物がたくさんあるニダ」
/ ,' 3「まぁ…確かに、ここ数年で異常なまでに発展したからな」
- 4:◆63X1NcT632 : 2006/06/29(木) 22:38:46.18 ID:UEML3VWI0
( ゚∀゚)「とりあえず、街の人に聞いてみるか。あ、あそこの人でいいかな」
ジョルジュは、人ごみを歩く一人の中年男性に話しかけた
( ゚∀゚)「あのー、ちょっといいっすか?」
/\___/ヽ
/'''''' '''''':::::::\
. |(●), 、(●)、.:| +
| ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::| クルッ
. | `-=ニ=- ' .:::::::| +
\ `ニニ´ .:::::/ +
,,.....イ.ヽヽ、ニ__ ーーノ゙-、.
: | '; \_____ ノ.| ヽ i
| \/゙(__)\,| i |
> ヽ. ハ | ||
(●), 、(●)「なんですかな?私はこれからキタキタ踊りのレッスンへ向かう途中なのだがね」
(;゚∀゚)「キ、キタキタ?
ちょっと人を探してるんすけど、いいですか?」
(●), 、(●)「人探しですか、ならば『情報屋ダディ』と言われた私。話を聞きましょう。」
- 5:◆63X1NcT632 : 2006/06/29(木) 22:40:35.31 ID:UEML3VWI0
( ゚∀゚)「えーっと、話せば長くなるんですが…」
ジョルジュは、これまでの全てのいきさつをダディに話した
ダディは、その話を真剣に聞いてくれていた
どうやら、人情に厚い人のようだ
(●), 、(●)「なるほど、しかしそんな人この街では見かけてませんな」
( ゚∀゚)「そうですか…」
(●), 、(●)「まぁ、そう気を落とさずに。もしかしたらいるかもしれませんし。
そうだ。私も一緒に探してあげましょう」
( ゚∀゚)「ほ、ほんとですか?!」
/ ,' 3「この街の人間の手を借りれるとなると助かるな。」
(●), 、(●)「はっはっはっ。まぁ、任せてください。」
- 6:◆63X1NcT632 : 2006/06/29(木) 22:41:53.28 ID:UEML3VWI0
< `∀´>「けど、この街は相当広いニダ。この中から探すのは大変ニダ…」
(●), 、(●)「なぁにその点は心配ありませんよ。」
そういうとダディは、手を組み精神を集中させた
するとどうだろう。ダディの体が、一つ、二つ、三つと増えていく
あっという間に、目の前には20人のダディが現れた
ボンッボンッボンッボンッボンッボンッボンッボンッボンッボンッボンッ(ry
(●), 、(●)「これぞォッ!東洋の神秘!影分身の術ゥッッ!!」
ダディ達は、隊列を組みながら街中に散らばっていった
しかも早い
オリンピック短距離走も余裕で優勝できそうな速さで移動している
/ ,' 3「こ、これならなんとかなりそうじゃな。」
( ゚∀゚)「よし!それじゃあ探すぞ!!」
そして一時間が経った―――――
- 7:◆63X1NcT632 : 2006/06/29(木) 22:43:13.00 ID:UEML3VWI0
四人と二十人は、再びさっきの場所に集まっていた
( ゚∀゚)「いたか!?」
(●), 、(●)「あっちにはいなかったぞ」
(●), 、(●)「こっちも駄目だったよ」
(●), 、(●)「あっちにもいなかったザマス」
(●), 、(●)「ごめん寝てた」
(;゚∀゚)「お前ら、一斉にしゃべらないでくれ。頭が痛くなる」
/ ,' 3「駄目だったか…」
(●), 、(●)「いや、そうでもありませんよ?」
/ ,' 3「何?」
20人のダディは消え、一人のダディ。つまり
オリジナルダディが残って、話を続ける
- 8:◆63X1NcT632 : 2006/06/29(木) 22:45:09.27 ID:UEML3VWI0
(●), 、(●)「先ほど、軍本部へ連れて行かれる三人組を見つけました。
あなた方の話では二人でしたが、三人の内の二人と条件がピッタリ一致しました」
(;゚∀゚)「な、なんで軍なんかに…」
(●), 、(●)「それは分かりませんが、私の視力は7.0。見間違いはありません。」
<;`∀´>「お前はどっかの民族の人たちニダか…」
/ ,' 3「しかし、マズイ事になったな…軍本部と言えば街の中心にあるあのビルだろう…」
そういうと荒巻は街の中心を見た
視線の先には、他の建物よりも圧倒的に巨大なビルが建っていた
/ ,' 3「軍本部と言えば、もっとも警備の厳しいところだろう」
(●), 、(●)「そこは大丈夫です。私に、方法があります。」
< `∀´>「本当になんでも知ってるニダ…」
( ゚∀゚)「あぁ。方法さえあれば、俺達の独壇場だろう?」
/ ,' 3「そうだったな。私達は…」
( ゚∀゚)「盗賊だから」
< `∀´>「盗賊だから」
(●), 、(●)「魚雷だから」
/ ,' 3「盗賊だから」
- 9:◆63X1NcT632 : 2006/06/29(木) 22:46:37.15 ID:UEML3VWI0
…
( ゚∀゚)「まぁ、いい。それで、その方法とは?」
(●), 、(●)「あのビルは正面から行くと、物凄く警備が厳しいのですが
実は裏の下水道からは、簡単に侵入できるんですよ」
< `∀´>「別に強行突破でも構わないような気もするニダ
何故かあんたがいれば、誰にでも勝てそうニダ」
(●), 、(●)「いえ、確かに私は空手40段ですが、さすがにあのビルの警備隊には勝てません
あそこには魔法を使える人たちがいるので」
/ ,' 3「おk把握した。それじゃあ警備が手薄な今が侵入のチャンスだな」
( ゚∀゚)「そうと決まれば、早く行くぞ。ブーン達が待ってる」
―――そして、今に至る
( ゚∀゚)「で、下水道に来た訳だがどこへ行けばいいんだ?」
(●), 、(●)「そこから、ビルの地下一階へ侵入出来るはずです」
ダディが指さす先には、小さな明かりで照らされた
上へと続く階段があった
- 10:◆63X1NcT632 : 2006/06/29(木) 22:49:01.35 ID:UEML3VWI0
(●), 、(●)「おそらくブーン君達がいるのは、40階のはずです」
/ ,' 3「なぜ分かる?」
(●), 、(●)「勘です」
( ゚∀゚)「…まぁ、結局どこにいるか分からないんだ。そこへ入ってみよう」
< `∀´>「それじゃあ、さっさと行くニダ!!」
(●), 、(●)「あ、待ってください。これを着てください。」
/ ,' 3「これは…?」
(●), 、(●)「軍服です。これがあれば、中でも自由に行動できます。」
/ ,' 3「……」
( ゚∀゚)「おぉ!それじゃあさっそく着替えるか!」
――着替えタイム――
- 11:◆63X1NcT632 : 2006/06/29(木) 22:50:14.58 ID:UEML3VWI0
( ゚∀゚)「よし、これでいいな。」
<;`∀´>「異国の軍服を着ることになるとは…将軍様に会わせる顔がないニダ」
/ ,' 3「それじゃあ行くぞ。」
三人が階段へ、向かおうとしてるその時
ダディは、奥のほうで何かゴソゴソと音を立てて何かをやっている
/ ,' 3「ダディ?」
(●), 、(●)「あ、あぁ。すみません。今行きます」
四人は、急いでビル40階へ向かった
ブーン達のいる40階へ――
場所は、変わってビル50階――
- 12:◆63X1NcT632 : 2006/06/29(木) 22:51:38.25 ID:UEML3VWI0
大きな椅子に座る一人の男を中心にそれを囲むように
数人の人が椅子に座っている
( )「…今、奴から連絡が入った」
中心の男が口を開いた
それに応じるように、他の人も口を開く
川 ゚ -゚)「…侵入者ですか」
( )「あぁ。どうやら、今日捕まった奴らを助けに来るそうだな」
( ,,゚Д゚)「久々に、暴れられるって訳か?」
( )「いや、その必要はなさそうだ。奴だけでも勝てそうなやつらだそうだ」
( ・∀・)「消すのもいいけど、是非僕の研究材料として使いたいね」
複数の幹部と思われる人達が話している
( )「まぁ、侵入者の件は大丈夫だろう。それで…話の続きなんだが」
中心の男は、一人の幹部をジッと見る
- 13:◆63X1NcT632 : 2006/06/29(木) 22:52:58.66 ID:UEML3VWI0
(´・ω・`)「……」
それは、ブーン達をつれてきた張本人
ショボンだった
( )「それで、例の物の件についてじっくり聞かせて貰おうか」
( )「…あれが…あそこになかったというのはどういう事だ?」
その男は、ショボンをジッと睨みつけた
その眼光は、常人が見つめられたら思わず
震え上がってしまいそうな程、鋭いものだ
そんな男に、ショボンは淡々と答える
(´・ω・`)「報告した通りです。『あそこに、あれはなかった』。言葉の通りですよ」
( )「貴様……」
- 14:◆63X1NcT632 : 2006/06/29(木) 22:54:02.18 ID:UEML3VWI0
(´・ω・`)「報告はしましたよ。それでは、私は用があるのでこれで…」
そう言い残すと、ショボンはさっさと部屋の外へ出て行った
( )「…糞!!」
ダァァンッッ!!
手前にあったテーブルを、思いっきり右拳で叩く
テーブルは、男の力に耐えられずに真っ二つに割れた
( )「絶対に…貴様が隠している事を暴いてやるぞ…ショボン…」
部屋の外。ショボンはまだそこに立っていた
その手には、遺跡でブーンから奪ったあの宝石が握られいていた
(´・ω・`)「…これは…渡す訳にはいかないんだ。」
ギュッっとその宝石をもう一度握り直すと
ショボンは自分の部屋へ歩いていった
- 15:◆63X1NcT632 : 2006/06/29(木) 22:55:17.86 ID:UEML3VWI0
( ^ω^)「暇だお」
ブーンが、牢獄の中でベッドに寝っ転がってふと呟く
('A`)「それが、囚人ってモンだろ。って言っても、暇なもんは暇だよな」
( ^ω^)「あ、そうだお!ツン!魔法を教えて欲しいお!」
ξ゚听)ξ「え?」
('A`)「あのなぁ…。魔法ってのは元々素質がある奴じゃないと使えないんだぞ」
ξ゚听)ξ「それに長い年月だってかかるのよ。まぁ他にも方法があるって言えばあるけど…」
( ^ω^)「それだお!それを教えて欲しいお!!」
ξ゚听)ξ「ただし、魔法は尻から出る」
( ^ω^)「…」
( ^ω^)「それでいいお!カッコイイお!」
ξ;゚听)ξ「…ま、まぁいいならいいけど…。」
案外、まんざらでもない牢獄ライフを送っていた
- 16:◆63X1NcT632 : 2006/06/29(木) 22:56:23.82 ID:UEML3VWI0
( ゚∀゚)「…」
(#;゚∀゚)「な、長いィィィィィッ!!」
ジョルジュ達は、果てしなく長い階段を上っていた
(●), 、(●)「しょうがないでしょう。20階以上は軍の施設なので
裏からはエレベーターが使えないんですから」
/ ,' 3「ホレェ、早くせんか」
荒巻は一人、ホイホイカプセルで持ってきた
ロボットに乗っている
さすが、というか、疲れないその体で次々と上っていく
*ホイホイカプセル
某漫画に出てくるあれ
大きなものでもその小さなカプセルに収納出来る
<;`∀´>「てか、どこで手に入れたニダ…」
(●), 、(●)「ポォォォーーッ!!置いてきますよー!!」
ダディもその自慢の足で見事に登っていく
荒巻のロボットの足についていけるとは
もはや、人間なのかすら疑わしい。いや本当に人間じゃないのかもしれない
- 17:◆63X1NcT632 : 2006/06/29(木) 22:57:49.71 ID:UEML3VWI0
(;゚∀゚)「ハァ…ハァ…この程度ォォォーーーッッ!!!!」
(#゚∀゚)「負けるかァァーーーーーーッ!!」
ジョルジュも、よろついた足取りだが
今ある全力で階段を上っていく
<;`∀´>「あいつら人間じゃないニダ…」
…
(;゚∀゚)「ハァ…ハァ……ついたか…」
<ヽ゚∀゚>「……」
/ ,' 3「…ニダーの顔から生気が消えているな…」
;(●), 、(●)「さ、さすがの私も疲れましたね」
四人は、階段を超えた先の少し広い部屋についていた
ぐったりと、仰向けになって倒れている
- 18:◆63X1NcT632 : 2006/06/29(木) 22:58:59.57 ID:UEML3VWI0
- ( ゚∀゚)「けど、止まってる訳には行かないんだ…」
<;`∀´>「そうニダ…ブーン達を助けるニダ…」
/ ,' 3「こんなところで倒れてるわけにはいかんな」
(●), 、(●)「そうですよ。急ぎましょう」
「そう急がなくてもいいんじゃないナリだすか?」
突然の声
四人は、疲れが響きすぐに戦闘態勢を取る事が出来なかった
そしてまだ、直立出来ていなかったニダーの肩に何かが飛んで来て、突き刺さった
<;`Д´>「アイゴーッ!!」
/ ,' 3「何!?」
( ゚∀゚)「敵か!?」
- 20:◆63X1NcT632 : 2006/06/29(木) 23:00:42.04 ID:UEML3VWI0
( )「安心するナリだす。
お前らは、この…」
ヾツ/
lミ|
,(・)(・)、
_// ∀ iヽ_
ヽ,,_,,ノ
_/ 〉_ ドン☆
,(・)(・)、「シャーミン松中がすぐに消してやるナリだすよ!!」
五話 終わり
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