( ^ω^)ブーンは盗賊のようです

3:◆63X1NcT632 :2006/07/08(土) 22:09:51.46 ID:V9ZTf1mg0
  

水平線の向こうまで続く蒼い海
波がゆらりゆらりと揺れる船の甲板の上

(*^ω^)「おっおっおっ、船だお!」

('A`)「あんまりはしゃぐと海に落ちるぞ」

( ^ω^)「分かってるおww」

(*^ω^)「おっおっおっ、お魚さんだおww」

('A`)「…」

ブーン達は、次の大陸を目指して船で向かっていた
ブーンは船に乗る前から、ずっとこのテンションだ
疲れを知らないかのように、ここ三十分ずっとこれだ



4:◆63X1NcT632 :2006/07/08(土) 22:11:13.90 ID:V9ZTf1mg0
  

ξ゚听)ξ「無駄に元気よね。ブーンって」

( ゚∀゚)「まぁ、なんつーかそこが取り柄って言うかな」

甲板のイスに腰掛けながら、ツンはジョルジュと会話していた

ξ゚听)ξ「それで、これからどうするのよ?」

( ゚∀゚)「あぁ、そういえばまだお前には話して無かったな
     まぁ、まずこいつを見てくれ。こいつを見てどう思う?」

そういうとジョルジュは、あの男のところでくすねて来た
本を開いてツンに見せた



5:◆63X1NcT632 :2006/07/08(土) 22:12:32.47 ID:V9ZTf1mg0
  

ξ゚听)ξ「!…これって」

( ゚∀゚)「あぁ、多分お前が探してた物だ。確証は、ないがな」

ξ゚听)ξ「ほんとに…あったんだ」

(#゚∀゚)「はぁ?お前ここに行くのが目的じゃなかったのか?」

ξ゚听)ξ「まぁ、そうなんだけどね…」

( ^ω^)「おっおっ、何を話してるお」

ξ゚听)ξ「あ、ブーン。別に、なんでもないわ」

    「なんだい、面白そうな話をしてるじゃないか」

三人で話しをしていると、後ろから覗き込むように一人の男が割り込んできた



6:◆63X1NcT632 :2006/07/08(土) 22:13:59.06 ID:V9ZTf1mg0
  

( ゚д゚ )「ん?この本は…私のじゃないか」

(;゚∀゚)「げ!?あんたは…」

(;^ω^)「ななな…なんでここにいるんだお?!」

それはあの邸で会った、あの男だった

( ゚д゚ )「なんでって言われてもなぁ。この船は、私の物だしな」

( ^ω^)「あー、なんだーwwまったくもう驚かせてくれちゃって可愛いんだからー
     自分の船なのかーwwあーそうかーwww」

(  ω )  ^ ^  

(;^ω^)「ちょwwwっつまwwwうぉkwww」

( ゚д゚ )「私は、自分で言うのもなんだが大金持ちでな。船ならいくつか持ってるんだよ」

(;゚∀゚)「んな馬鹿な…」

( ゚д゚ )「まぁ、その話はいいとして…
     なんでその本がここにあるんだい?」

(;゚∀゚)「あー、えーっと…これはぁー…」

( ゚д゚ )「じっくり訳を聞かせてもらおうじゃないの」



7:◆63X1NcT632 :2006/07/08(土) 22:15:43.83 ID:V9ZTf1mg0
  

男に脅され、ジョルジュはしぶしぶ目的を話した

( ゚д゚ )「なるほどな。それでこの本を…」

( ゚∀゚)「とりあえずこれが必要なんだ。唯一の情報元だしな」

( ^ω^)「今回は、見逃して欲しいお」

( ゚д゚ )「まぁ、貸してやるくらいならいいだろう。」

(*^ω^)「ありがとうだお、おっおっおっ」

('A`)「ブーン、さっきから誰と話を…ってあんたは…」

( ゚д゚ )「やぁ、君も混ざるかい?」

(;'A`)「なんでこの船にいるんだ?まさか俺達を捕まえようと…」

( ゚д゚ )「いや、そんな事しないさ。ちょっと国立図書館に調べ物に行こうかとな」

ξ゚听)ξ「国立図書館と、言えば世界の情報と歴史が集まる街ユークリッドにあるところね」

( ゚∀゚)「そんなところに何を調べに行くんだ?」



8:◆63X1NcT632 :2006/07/08(土) 22:17:31.21 ID:V9ZTf1mg0
  

( ゚д゚ )「ちょっとな。私も、君達と同じところの事について調べてるんだよ」

( ^ω^)「それって、あのシベリアの事かお?」

( ゚д゚ )「あぁ、それについて興味深い話を聞いてな」

( ^ω^)「どんな話だお?興味あるお」

男の顔が、真剣な顔に変わる
男はそのまま話を続ける

( ゚д゚ )「あの都市に行くと、どんな願い事が叶う。という話は知ってるかね?」

( ^ω^)「モチのロンだお。それが目的でそこを目指してるんだお」

( ゚д゚ )「実はな、そこに行くだけでは願い事は叶えられないんだよ」

(;^ω^)「え?どういう事だお?」

( ゚д゚ )「その都市のとある場所で、何かを使わなければいけないらしいんだ」

(;^ω^)「な、なんだってー!?」

ξ;゚听)ξ「そんな…それじゃあこのまま向かっても意味が無いって事?」



9:◆63X1NcT632 :2006/07/08(土) 22:18:49.06 ID:V9ZTf1mg0
  

( ゚д゚ )「そういう事だな。それで
     その何かを調べに国立図書館に向かおうとしてたんだ」

( ゚∀゚)「このまま向かってもしょうがないって事か…よし!!
     俺達も図書館に向かおう。
     そこでもっと詳しい情報が手に入るかもしれないからな」

( ^ω^)「おっおっおっwkwkが続くおww」

( ゚д゚ )「そうか。なら私も途中まで同行させて貰っても良いかね?」

( ^ω^)「もちろんだお!皆で一緒にいくお!」

( ゚д゚ )「宜しく頼むぞ。
     あぁ、そういえばまだ私の名を名乗ってなかったな。
     私は、コッチ・ミルナだ。ミルナとでも呼んでくれ」


一方、客室―――



10:◆63X1NcT632 :2006/07/08(土) 22:20:30.58 ID:V9ZTf1mg0
  

<;`∀´>「あ"ー…」

ニダーは船酔いで、苦しんでいた

<;`∀´>「なんで、ウリがこんな目に会わなきゃいけないニダ…謝罪と賠償を(ry」

<;`∀´>「い、いかんニダ…こんなんじゃブーン達に笑われるニダ…とりあえず甲板まで…」

ニダーは、よろめいた足つきで客室の扉を開けた
ゴツッ

鈍い音がした

<;`∀´>「あ、すまんニダ…」

開いた扉に倒されたその人を見てニダーは、驚愕した

<;`∀´>「あーーーーーーーーーー!!!!お前はーー!!1」

(´・ω・`)「いたた…やぁ、またあったね」



11:◆63X1NcT632 :2006/07/08(土) 22:24:22.35 ID:V9ZTf1mg0
  

( ^ω^)「相変わらず、綺麗な海だお」

ブーンはまた海を眺めていた

('A`)「ずっと見てて飽きないのかお前は…俺は暇で暇でしょうがないのに…」

( ^ω^)「飽きないお。楽しいおw」

('A`)「分からんなぁ…」


<;`∀´>「ブーン!!」

( ^ω^)「お?ニダーどうしたお?そんなに慌てて…」

<;`∀´>「ここここ、こいつを見るニダ!!」

ニダーが言うとその影から一人の男



12:◆63X1NcT632 :2006/07/08(土) 22:26:07.61 ID:V9ZTf1mg0
  

(´・ω・`)「やぁ、君達」

ショボンが顔を見せた

(;^ω^)「あーーーーーーーーーーーーーー!!!またお前かお!!」

ξ゚听)ξ「懲りない奴ねぇ…また捕まえに来たのかしら?」

ツンは、手に魔力で炎をこめショボンを睨みつける
が、ニダーは、ショボンをかばうようにそれを止めた

<;`∀´>「ま、待つニダ。それが…」

(´・ω・`)「そんな事はしないよ。」

(#゚∀゚)「じゃあなんでこんなところにいるんだよ!」

(´・ω・`)「私がどこに行こうが私の勝手だろう?」



13:◆63X1NcT632 :2006/07/08(土) 22:27:28.42 ID:V9ZTf1mg0
  

< `∀´>「なんで、素直に「軍をクビになった」って言わないニダ…」

(;´・ω・`)「余計な事は言わないでいいんだよニダー君…氷づけにするよ」

<;`∀´>「それは勘弁…」

ξ゚听)ξ「それで?何の用?」

(´・ω・`)「いや、君達の旅に是非同行させて貰おうかと思ってね」

(;'A`)「ハァ!?」

(´・ω・`)「敵の敵は味方ってね。とりあえずその旅に同行させて貰いたい」

( ^ω^)「いいお!昨日の敵は今日の友だお!」

(;゚∀゚)「おいおいブーン。こいつをそんなに簡単に信じていいのか?」



14:◆63X1NcT632 :2006/07/08(土) 22:28:54.52 ID:V9ZTf1mg0
  

( ^ω^)「きっと大丈夫だお!」

(´・ω・`)「君はつくづく良い人だね。感謝するよ」

( ゚∀゚)「怪しい行動を取ったら、その時は容赦はしないぞ」

(´・ω・`)「あぁ、そんな気はない」

ξ゚听)ξ「私は、信じた訳じゃないからね」

(´・ω・`)「どうぞ、ご勝手に。」

(´・ω・`)(こっち側に、ついてればいずれ軍と戦う事になるだろう。
      その時に、「あれ」さえ手に入れる事が出来れば後はこいつらなど…)

( ^ω^)「どうしたお?」

(´・ω・`)「あ、いやすまない。気にしないでくれ」



その裏に、何かしら企むショボン
ブーンは、そんな事を知らずに無邪気に海を楽しんでいた




十話  終わり



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