( ^ω^)ブーンは盗賊のようです
- 3:◆63X1NcT632 :2006/07/14(金) 23:06:49.96 ID:BOhFpIIN0
ツンとジョルジュの間に、緊迫した空気が流れる
ξ゚听)ξ「別に、本当になんでもないわよ」
( ゚∀゚)「いいや、あるね」
ξ゚听)ξ「…」
ξ゚听)ξ「あんたって…人の心を見透かすのが得意なのかしら?」
( ゚∀゚)「さぁな。だけど、お前にも叶えたい願いってのがあったんだろ?」
ξ゚听)ξ「えぇ、だけどそれは私が頑張ればいい事だもの。
ショボンに比べたら、大したことないわよ」
( ゚∀゚)「謙虚だな…あいつには、話さなくていいのか?」
- 4:◆63X1NcT632 :2006/07/14(金) 23:10:30.61 ID:BOhFpIIN0
ξ゚听)ξ「ブーンに?馬鹿言わないで。そんな事言ったらブーンが混乱するだけよ」
( ゚∀゚)「まぁ、俺は構わないけどな。だけど、なんかあるなら俺達を頼れよ。俺達は…」
ξ゚听)ξ「…仲間?」
( ゚∀゚)「おうよ」
ξ゚听)ξ「…そうね。」
( ゚∀゚)「それじゃあ、さっさと用意して行くぞ」
そういうとジョルジュは、準備を始めている他と混ざり準備を始める
ξ゚听)ξ「…私は…「仲間」…なのかしらね……」
- 6:◆63X1NcT632 :2006/07/14(金) 23:12:55.73 ID:BOhFpIIN0
ツンは、ぼそりと回りに聞こえないようそう言うと
さっさと準備を始めた
( ^ω^)「おっおっおっ。この服、どうだお!」
('A`)「フン!俺の絶対的センスには敵わんな!!」
(´・ω・`)「まだまだだね…僕のこの服は、完璧なほど通気性がよく…」
(;^ω^)「ショボン!大事なところが丸見えだお!!」
(´・ω・`)「 そ こ が い い ん だ よ 」
( ゚д゚ )「すばらしい…」
(´・ω・`)「ウホッ、や ら な(ry」
('A`)「今から雪山登山する事忘れてるだろ…」
( ゚∀゚)「てか、なんでこんな服をしぃさんが持ってるんだよ」
(;゚ー゚)「ん?なんの話かな?」
( ゚∀゚)「…」
各々、準備を着実に進めて
あっという間に、準備は整った
- 8:◆63X1NcT632 :2006/07/14(金) 23:15:49.66 ID:BOhFpIIN0
( ^ω^)「よし!行くお!」
ブーン達は、しぃの家の扉を開け
勢いよく走り出した
北の山までは一直線に、道が引いてある
その道をブーン達は全速力で駆ける
そしてその道も結界をはずれ再び雪に包まれていく
(;^ω^)「す、すごい吹雪だお…!!」
ブーン達は、あっという間にカルピス山までたどり着いた
弟者の事もあり、急いで上るが
吹雪によりその足を止められた
(´・ω・`)「うーん、これじゃ前に進めないね」
(;゚∀゚)「おい、お前の力でどうにかならないのか!?」
ξ;゚听)ξ「無茶言わないでよ!魔法が自然現象に勝てるわけないじゃない!」
( ゚∀゚)「ですよねー」
- 9:◆63X1NcT632 :2006/07/14(金) 23:17:43.58 ID:BOhFpIIN0
(;'A`)「おい!あんまり騒ぐな!」
( ^ω^)「なんでだ、お…?ふぇ…ふぇ…」
(;'A`)「おい、ブーン!クシャミとか絶対するn」
( ^ω^)「ぶえぇぇっくっしよぁあああい!!!!…ドクオなんか言ったお?」
(;'A`)「だー!だからこんなとこで大きな音を立てたらーー!!!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!
突然の地響き、突然の揺れ
雪山で起こる現象
と、言えば…
( ゚д゚ )「…雪崩が来るな」
(;^ω^)「あ、あんだってー!!!??」
ドドドドドドドドドドドドドドッ!
- 10:◆63X1NcT632 :2006/07/14(金) 23:20:55.40 ID:BOhFpIIN0
突如、轟音と共に崖の上から大量の雪が流れ落ちてくる
(;^ω^)「最高にハイッって奴だぁぁーー!!!!」
(;^ω^)「アッー!!!!!」
ブーン達を雪崩が襲う
それぞれが、近くにいた者同士手を繋ぎ合わせ
離れないようにするが、雪崩は容赦なく襲い掛かる
ドドドドドドドドドドドドドッ!
――…
- 11:◆63X1NcT632 :2006/07/14(金) 23:23:39.59 ID:BOhFpIIN0
( -ω-)「う、うーん…」
――ン!
ブ― −ン!
ξ゚听)ξ「ブーン!いい加減目覚めなさい!」
( ^ω^)「おっ…ここは…」
ブーンが目を覚ますと、そこは暗く寒い洞窟だった
ξ゚听)ξ「雪崩に巻き込まれて、どこからか入ってきたみたいね」
( ^ω^)「…他の皆は?」
ξ゚听)ξ「分からない…皆はぐれちゃったみたい」
( ^ω^)「そうかお…」
- 12:◆63X1NcT632 :2006/07/14(金) 23:25:30.44 ID:BOhFpIIN0
ξ゚听)ξ「…怪我…してない?」
( ^ω^)「大丈夫だお」
ξ゚听)ξ「ほんとに?」
( ^ω^)「平気だお」
ξ゚听)ξ「そう…よかった」
( ^ω^)「ツンは、優しいお」
ξ////)ξ「な、ななな何をやぶからぼうに!」
( ^ω^)「なんだかんだ言っても人の事を一番考えてくれてるのはツンだお
有難うだお」
ξ////)ξ「ばばば、馬鹿な事言ってないで早く行くわよ!この洞窟奥があるみたいだから」
(*^ω^)(テラモエスwwwwwwwwww)
- 13:◆63X1NcT632 :2006/07/14(金) 23:27:41.80 ID:BOhFpIIN0
( ^ω^)「結構、奥まで続いてるお」
ツンの炎で辺りを照らしながら、奥へと進んでいく
暗く、先が見えない洞窟を二人は進んでいく
( ^ω^)「そういえば前もこんな事があった気がするお」
ξ゚听)ξ「遺跡の時ね」
( ^ω^)「あの時は、助かったお。ツンがいて良かったお」
ξ*゚听)ξ「ま、まぁね。感謝なさい」
( ^ω^)「ほんとに、ツンと出会ってからツンに助けてもらってばっかりだお」
ξ////)ξ「も、もう…あんまり褒めると殴るわよ…」
( ^ω^)「だから、ツンも僕を頼って欲しいお。僕はツンの仲間だお」
ξ゚听)ξ「…仲間…ね」
( ^ω^)「そうだお。今までもこれからもそうだお」
ξ ゚ -゚)ξ「…」
- 14:◆63X1NcT632 :2006/07/14(金) 23:29:12.85 ID:BOhFpIIN0
ξ ゚ -゚)ξ「…私…ブーンに謝らなきゃいけない事があるの…」
( ^ω^)「え?」
ツンは、急に足を止めた
( ^ω^)「急にどうしたんだお?」
ξ ゚ -゚)ξ「…私ね。実は、シベリアに行く事が目的じゃなかったの」
(;^ω^)「え?ど、どういう事だお?!」
ツンは、顔を下に向け
話を続ける
- 15:◆63X1NcT632 :2006/07/14(金) 23:32:01.24 ID:BOhFpIIN0
ξ ゚ -゚)ξ「私は…元々、盗賊であるブーン達から、その手柄を盗もうと考えてたの」
ξ ゚ -゚)ξ「冒険者なんて真っ赤な嘘。私も…正真正銘の盗賊よ」
ξ ゚ -゚)ξ「ブーン達が、盗みの旅をしていると聞いて…
その旅についていってその手柄を盗んだら逃げようとか考えてたのよ」
ξ ゚ -゚)ξ「ほんとに…最悪よね…」
ξ ;-;)ξ「で、でも…ブーンやジョルジュは、そんな私を疑いなく仲間って…言ってくれた…
疑いのない目で笑ってくれた…」
ξ;凵G)ξ「…私は…」
( ^ω^)「ツン、もういいお」
ξ;凵G)ξ「ブーン…」
- 16:◆63X1NcT632 :2006/07/14(金) 23:35:05.53 ID:BOhFpIIN0
( ^ω^)「そんな事言っても、ツンはツンだお。結局そんな事しなかったし
僕を何度も助けてくれたお。だからツンは仲間だお。それでいいんだお」
ξ;凵G)ξ「……」
ツンは、そこで大声で泣いた
大きな声を大粒の涙を流しながら泣いた
ブーンは、そんなツンの肩をポンポンと叩いて慰めた
( ^ω^)「ツンはなんで、盗賊になろうと思ったんだお?」
ξ゚听)ξ「え?」
落ち着いてきたツンにブーンはふと尋ねる
- 18:◆63X1NcT632 :2006/07/14(金) 23:41:20.70 ID:BOhFpIIN0
ξ゚听)ξ「私の、街にはね。孤児院があるの。それで私はそこに住んでるんの」
ξ゚听)ξ「私の街は、少し荒れててね。孤児院によく子供が届けられるのよ
孤児院に来る子供は、皆暗い目をしていた。幸せを知らない目。
でも、孤児院はお金がそんなにあるわけでもないから、大したことをしてあげられないの」
ξ゚听)ξ「だからね。いっぱいお金を持っていって子供達に、
お腹いっぱいご飯を食べさせてあげたいの。もっと綺麗な服を買ってあげたいの」
( ^ω^)「…やっぱりツンは優しいお。」
ξ゚听)ξ「え?」
( ^ω^)「僕も、ツンを手伝うお!色んなところから盗って来てツンに上げるお!」
ξ゚听)ξ「ブーン…ありがと…」
( ^ω^)「おっおっおっ、お安い御用だお!」
ξ゚听)ξ「あ、道が…」
奥に一つの光が見える
二人は、その光に向かって走った
( ^ω^)「…おっ…ここは?」
- 19:◆63X1NcT632 :2006/07/14(金) 23:44:44.45 ID:BOhFpIIN0
そこは突然、開けたところに出ていた
空が見えるところから頂上だろうか
「ブーン!」
聞き覚えのある声
ドクオだ
('A`)「ブーン!無事か!?」
( ^ω^)「ドクオ!元気100倍だお!」
('A`)「そうか。よかった。ツンもいるし全員揃ったかな。」
ドクオがそういうと、後ろから逸れていたメンツが全員出てきた
( ゚∀゚)「おう、ブーン大丈夫か?」
( ^ω^)「平気だお!皆こそ無事でよかったお」
( ゚д゚ )「あぁ…再会を喜ぶのもいいんだが…」
- 21:◆63X1NcT632 :2006/07/14(金) 23:50:02.43 ID:BOhFpIIN0
ミルナは、そういうと一点を見つめている
その先には、巨大な氷がある
更にその氷の中に、誰かが入っている
( ^ω^)「人がいるお!」
( ゚д゚ )「あれは…弟者だ!」
(;^ω^)「弟者さん?」
ふともう一度その顔を見つめる
その顔は、多少違うが兄者と似たような顔つきをしていた
その手には、魔石の原石と思われるものが握られている
(;^ω^)「なんで氷づけになってるんだお!?」
( ゚∀゚)「考えられる理由は、ただ一つ…」
「ワオォオオオオォォォオオンッ!!」
突然の雄たけび
ふと氷の上を見つめると、氷で体を覆われた狼がこちらをジッと見ていた
( ゚д゚ )「あれは…」
(´・ω・`)「あれは…!!!フェンリル…!!
モンスターにして氷を操るモンスター…そして…僕の両親を殺したやつだ…!!!」
(;^ω^)「な、なんだって!?」
- 22:◆63X1NcT632 :2006/07/14(金) 23:54:04.41 ID:BOhFpIIN0
フェンリルは、氷の上から高くジャンプすると
地面に華麗に着陸。そして、その鋭い目をこちらに向ける
(;^ω^)「うぅ…」
間を入れず、フェンリルは氷を纏ったその鋭い爪でブーン達に襲い掛かる
(;'A`)「いかん!戦闘準備が…!」
(;^ω^)「こっちくんなぁぁぁ!!!」
その爪が天高く振り上げられた
ブーンは思わず目を瞑った
ザシュァ!!
何かが切りつけられる音
しかし、ブーンのその身に傷はついていない
ブーンはゆっくり目を開いた
- 23:◆63X1NcT632 :2006/07/14(金) 23:57:50.88 ID:BOhFpIIN0
ブーンは驚愕した
そこには、剣の様なもので切り付けられ
血をだらだらと出し地面に伏せるフェンリルの姿があった
よく見ると、そのフェンリルの上には誰か小さい人物が見える
(;^ω^)「だ、誰だお!!?」
「久しぶりだな」
その声は確かに聞いたことがあった
そう、あのビルで宝石取ろうとした時、寸前のところでそれを遮った
(,,゚Д゚)「ブーン君よぉ」
ギコだ
十五話 終わり
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