( ^ω^)ブーンがリレー小説を企てているようです

516:( ^ω^)ブーン達の後日談 :2006/09/03(日) 12:38:21.43 ID:IL2wGv4yO
  
ショボンとドクオと、そしてブーンがいつもの世界に帰って来てから、一週間経っていた。
( ^ω^)「暑いお」
('A`)「…だな」
(;´・ω・`)「ムレムレらめぇ」
変わったと言えば、季節が夏になっていた事ぐらいで、驚く程、何の変化もなかった。
( ^ω^)「何だったんだお…?」
('A`)「…さぁな」
ドクオが呟き、手を太陽にかざした。
皮の薄い部分が光を通し、赤く染まる。
ただそれだけだった。

ブーン達が戻って来ても、誰もツンやクーの事を覚えていなかったのだ。
さして力も、夢であったかのように、何もかもがどこか遠くへ行ってしまった様な、
絶望の無い、歯痒さのある虚無感が3人の間には漂っていた。
(´・ω・`)「証明しよ」
('A`)「何が」
ショボンの何気ない呟きが、ドクオを心なしか引きつける。
( ^ω^)「そうだお! ツンやクー、セントジョーンズや兄者と弟者の生きた証しを探すんだお!」
宿題だけが残った夏休み。
ブーン達の、もう一つの夏が今始まる。
存在しない証しを求めて。
友達の、夢の様な話の、そして、大切な人の生きた証しを探す。
ただ、暑くてやるせない夏休みの、最後の物語。



528:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/03(日) 13:27:16.36 ID:Y4EBQFbW0
  
「……いえ、家にはクーという娘はおりませんが……」

焼けつくような日射しを浴びながら三人が向かった先に待っていたのは、無常な宣告だった。

('A`)「いや、あの、今はいないかもしれませんが……
   僕が小学生の頃、こちらの家で一緒に遊ばせてもらった記憶があるんです」

「そうは言われてもねぇ……」

優しそうな女性は、玄関先で粘る少年三人を相手に、戸惑ったような表情を見せる。

「このあたりには似たような造りの家が多いから、どこかと間違えてるんでは……?
 でも、あなたと同じくらいの歳のお嬢さんがいらっしゃる家は、この並びにはないわねぇ」

(´・ω・`)「じゃあ、今もし生きていたら僕らと同じくらいの歳だろう、っていう……」

「それもないわねぇ。このあたりで、幼い子が亡くなったなんて話、この10年以上聞いた事がないわ」

('A`)「……そうですか……」

「ごめんなさいね、力になれなくて」

肩を落とすドクオの様子に、事情はわからないまでも可哀想に思ったのだろう。
心底申し訳なさそうに謝る女性に頭を下げ、三人は踵を返そうとした。

その時、家の奥から、ぱたぱたと階段を駆け降りる足音が聞こえてきた。

「こら、ヘリカル、階段を走ったら危ないって何度言ったら……」

('A`)「……!!!」



541:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/03(日) 14:11:14.63 ID:8ErAL16B0
  
*(‘‘)*「あれ?そのキモイお兄ちゃん達だれ?」

「こら!もういいでしょう。帰ってください。」

そう言われ。ドアは閉められてしまった。

(;'A`)「あ!待ってください!」

ドクオが焦ってそう言っても、もう遅かった。

(´・ω・`)「今日はもう帰ろうか・・・」
( ^ω^)「もう帰るおwwwwwいちいちこんなことやってもしょうがないおwwwwww」
(;'A`) 「お前等・・・あそこでのことはもうどうでもいいのかよ!?」

ドクオが焦って言い返すが・・・

( ^ω^)「よく覚えてないのにこんなことやっててもしょうがないおwwwwwww」
(´・ω・`)「そうだね。さぁ帰ろう」

(;'A`) 「そんな・・・」



546:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/03(日) 14:20:49.61 ID:nym0P4Bo0
  
とぼとぼ帰る三人。
既に夕日が昇っていて、背中に射す後光はもの悲しさを語っていた。

('A`)「んじゃ、俺コッチだから」
(´・ω・`)( ^ω^)「ばいぶー」

ブーンとショボと分かれてから、ドクオの目の前を誰か歩いてきた。

川 ゚ -゚)「………」
('A`)「……! クー!!」

クーと酷似した人が歩いてきたと思い、ドクオはその人に声をかけました。
しかし。

川 ・ -・)「何あんた? 初対面なのに挨拶とか………キモッ」
('A`)「すいません……人違いでした……」

ドクオは又とぼとぼと歩き出しました。
そんなドクオを後ろで見ている人が一人。



川 ゚ -゚)「…………あの人は」



550:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/03(日) 14:41:36.53 ID:pCMXI3a90
  
ドクオは、帰り道の住宅街を歩きながら一人悩んでいた。
…ブーン達の『よく覚えてないから帰ろう』とか言う事と
ヘリカルが居た事について。

あっちの世界で死んだ者の記憶は無くなる、と以前セントジョーンズから聞いた
無くなると言ってもパッと消えるのではなく、徐々に消えていくのでは?

そんな考えがドクオの脳味噌の中を過ぎった
それと同時に、何とも言えない不安がドクオの心を支配する。

(;'A`)「もしかして…俺も…俺もクーの事忘れちまう…のか…?

内藤達があっちの世界の事を忘れるのなら、自分も例外ではない筈だ
ドクオはそんな不安を抱いた。

…とまぁこんな事を考えながら帰り道を歩いていると、
『ドンッ』と音を立てて、とある人物にぶつかってしまった。

(;'A`)「あ、すみまs「テメェどこ見て歩いとんじゃ!? アァ!? 怪我したやないけ!!
            どうしてくれんねんワレ!!」



558: ◆/zdmSAnRd2 :2006/09/03(日) 15:27:15.55 ID:8ErAL16B0
  
亀田「試合に差し支えたらどうすんじゃこのクズが!」
('A`) 「うそつけ(ボソッ」
亀田「なんか言ったかこのキモ面」
(;'A`)「いえ、何も言ってません」

あの世界では吸魂者として絶大な力を持ていたドクオだがこちらではただのひ弱な人間だ。
強者に逆らうことは出来ない。

亀田「とにかく治療費払ってもらうぞ」
(;'A`) 「やべっ逃げろ!」
亀田「待て、このやろう」

ドクオは逃げ出したがこの世界でのドクオは体力はない。
すぐに追いつかれてしまった。

(;'A`)「ハァハァ…どこまで追って来るんだよ」
亀田「追いついたぞ!」
(;'A`)「ハァハァ…もうだめだ。」

ドクオがあきらめかけたそのとき…



568:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/03(日) 15:41:33.11 ID:nym0P4Bo0
  
(*‘ω‘ *)「おいお前亀田じゃねえか」
亀田「!! チンポッポさん!! 失礼しました!!」

(*‘ω‘ *)「やれやれ、おい坊主、災難だったな」
('A`)「は、はあ。助けてくれて有難うございます」

その時、どこからか声が。

( ><)「おいチンポッポ、何やってんだよ」
(*‘ω‘ *)「あ? ガキが又亀田に追われててな」
( ><)「亀田の奴…しばき倒したらんとわかんないんです!!」
(*‘ω‘ *)「ああ」

('A`)「……お前、わかんないんですか?」
( ><)「あぁ? ガキ風情が何いっちょ前に俺様を呼び捨てにしとんじゃい」
('A`)「以前、どこかであったことないですか」
( ><)「わかんないんです!!」
('A`)「そうですか…失礼しました」



('A`)「口調なんか違うけど、あれはどうみてもわかんないんですだ…」

(*‘ω‘ *)「おい小僧」
('A`)「…?」

わかんないんですが消えた後、チンポッポに声をかけられました。



574:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/03(日) 16:03:52.69 ID:8ErAL16B0
  
(*‘ω‘ *)「全部忘れて幸せに暮らすのがこの世界での幸福だ。
       全部忘れろ。」
(;'A`)「おい!あんたいったい・・・」
(*‘ω‘ *)「もう話すことはない。」
(;'A`)「おい!?」

しかし、いつの間にかちんぽっぽは消えてしまった。

一方ブーンは・・・

( ^ω^)「なんで戻ってきたんだろう・・・」

ブーンは向こうのことはちゃんと覚えていた。
しかしドクオ達はそのことは忘れたほうがいいと思ってあんなことを言ったのだ。

( ^ω^)「みんな、なんでこんなつまらない世界に戻りたかったんだお?」

ブーンは小さい頃から日常をつまらないと感じていた。
そんなものを壊してくれたのがツンだった。



589: 580 :2006/09/03(日) 17:11:49.78 ID:mXA3hLyDO
  
幼い頃、誰よりも長く一緒にいて、誰よりも仲良しだったツン。
ツンと遊んでいる以外の時間など、あの頃のブーンにはなんの意味もなかった。

その大切なツンを、理不尽な凶刃に奪われて。

( ^ω^)「……あれから、楽しい事なんてなんにもなかったお」

ドクオやショボン達、気の許せる友達もできて、いつしか悲しさも薄れていったけれど。
部活やなんかで充実した学校生活を送るショボン達を見るにつけ、
何に対しても熱中できない、つまらないとしか思えない自分の事が、ブーンは少なからず嫌いだった。

けれど、わけもわからないままあの世界に連れていかれて。
友のために必死で己を磨き、命がけで戦って。
苦しかったけれど、あんな充実感をブーンは今までに感じた事がなかった。

( ^ω^)「……ドクオ、淋しそうだったお」

あっちの世界でのドクオは、うらやましいくらいに強かった。
いつもは無愛想なドクオが、クーと再会できた事を心底喜んでいたのは、こっちにも嫌というほど伝わってきた。
なのに、「この家にそんな娘はいない」と言われた時のドクオの背中は、
あの強さが嘘のように淋しそうで頼り無かった……

(*‘ω‘ *)「おや、こんなところにも」
( ^ω^)「……?」



596:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/03(日) 17:37:40.51 ID:nym0P4Bo0
  
(*‘ω‘ *)「さっきの小僧と同じか」
( ^ω^)「?」
(*‘ω‘ *)「なんでもねえ。俺の話だ。ところでお前……今何か悩んでるだろ?」
( ^ω^)「……あんたなんかにゃ関係ない話ですお」


(*‘ω‘ *)「暇があったら今夜夜遅くまで起きているといい」
( ^ω^)「え?」
(*‘ω‘ *)「アタッシュケース………で思い出す節はあるか?」
( ^ω^)「!!!」

ブーンがまたたきした次の瞬間にはその男は消えていました。



(*‘ω‘ *)「さて。あとどれくらいいるんだろな、迷える奴」



600:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/03(日) 17:52:51.27 ID:8ErAL16B0
  
(´・ω・`)「やれやれ、ブーンもドクオもそんなに未練があるのかな?」

ショボンは家で独り言を言っていた。
学校での部活や遊び。
こんなに充実した毎日を取り戻せたのに悩んでいるブーンやドクオがショボンには信じられなかった。

(´・ω・`)「まぁ好きだった人と別れたんだ。無理もないか。
      証明しようとは言ったけど僕はあっちのことはもう忘れて遊びたいんだけどね。
      ブーンやドクオはあんまり遊びたくないみたいだしな。」

ショボンはあの世界に未練はまったく残っていないようだった。

(*‘ω‘ *)「ふぅん。じゃあなぜ君はあの世界に呼ばれたんだろうね」

(´・ω・`)「誰だおまえ!」

いつの間にかなぞの男が横にいたのだ。
ショボンは思わず叫んでしまった。

(*‘ω‘ *)「説明する気はないよ。どうやら君はあの二人に巻き込まれただけのようだね。
       そうやって忘れて現実を楽しむのが幸せなのにね」

そういうと男は消えていった。

(´・ω・`)「…なんだったんだ?」

しかし、不思議と印象に残らない男だったのでショボンはすぐに男の顔を忘れてしまった。



606:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/03(日) 18:25:50.12 ID:jUkJyaPo0
  
( ^ω^)( 'A`)( ´・ω・)「「「なんだったんだろう……?」


各々はそれぞれの部屋で考えにふける

何がしたかったんだ?そう思っても、男の顔が浮かばない

三人は寝ることにした

( -ω- )「う〜ん……それなんてエロゲ……」

〜夢の中〜

( ^ω^)「ここは……」

ξ゚听)ξ「久しぶり、かな」
( ^ω^)「ツン!!」

(*‘ω‘ *)「やれやれ……それを最後に忘れろよな」
(*‘ω‘ *)「つらい過去は……忘れた方がいい」

男は遠く離れた所からブーンを見ていた



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