( ^ω^)が不思議なリモコンを手に入れたようです

85:◆7FxaaEo.5I :2006/06/26(月) 18:29:50.75 ID:bf06vIsCO
  
最終話[故障]

僕は今日も河原の近くで寝ころんでいた。こうしていれば、あのおじさんに会えると思ったからだ。

( ^ω^)「会えるといいお…」
(´・ω・`)「誰か待ってるのかい?」
(;^ω^)「うぉう!ビックリしたお!」
(´・ω・`)「それはすまない事をしたね。それで、誰か待っていたのかい?」
( ^ω^)「僕はおじさんを待ってたんだお!」
(´・ω・`)「私を?それは嬉しいねぇ。でも何で?」
( ^ω^)「お礼が言いたかったんだお!あのリモコンのおかげで、僕は不運な生活から抜け出せそうなんだお!」
(´・ω・`)「そうかい。それはよかったよ」
( ^ω^)「ありがとうだお!おじさん!」
(´・ω・`)「お礼は嬉しいが、出来れば商品を買ってくれた方が私は嬉しいかな」
(;^ω^)「あうあう、まだお金無いお…」
(´・ω・`)「それは残念だ。…さて、私はそろそろ行くよ」
( ^ω^)「わかったお!本当にありがとうございますだお!」

僕は去っていくおじさんの背中を見ていて、約束を思い出した。



86:◆7FxaaEo.5I :2006/06/26(月) 18:30:52.20 ID:bf06vIsCO
  
( ^ω^)「あ、おじさん。お願いがあるお」
(´・ω・`)「ん?なんだい?」
( ^ω^)「実は僕の友達2人がリモコンを欲しがってるんだお。その2人ならたぶん僕よりお金持ってるから、気に入ったら買ってくれるかもしれないお!」
(´・ω・`)「ふむ…買ってくれるかもしれないなら、断る理由は無いね。いいだろう」

おじさんはポケットからあのリモコンを2つ取り出す。

(´・ω・`)「はい。友達によろしくね」
( ^ω^)「把握したお!本当にありがとうだお!」
(´・ω・`)「それじゃあ私は行くよ。じゃあね」
( ^ω^)「ばいばいだおー。…さて、僕も帰るお!⊂ニニニ( ^ω^)ニ⊃ブーン!」

僕は軽い足取りで家に向かう。明日、2人の喜ぶ顔を見るのがとても楽しみだ。

(´・ω・`)「…あ、また注意し忘れた…まあいいか」

−−−

( ^ω^)「ただいまだおー」

玄関に入る。しかし誰も居ないようだ。
居間に行くと「買い物ついでにトーチャンを迎えに行きます」という書き置きがあった。

( ^ω^)「とりあえず着替えるお」



88:◆7FxaaEo.5I :2006/06/26(月) 18:32:16.78 ID:bf06vIsCO
  
僕は自室に戻り私服に着替える。もちろんリモコンはポケットに入れる。

( ^ω^)「居間でテレビでも見るかお…」

居間へ向かう。その途中、鏡を見て思いついた。

( ^ω^)「そういえば、早送りした時の姿を自分で見てないお。早速試すお!」

僕は自分を早送りし、25歳位の姿にする。そして鏡に写った自分を見る。

(25^ω^)「うはwwwあんまり変わってねぇwww」
(25^ω^)「昔と比べたら違いがあるかもしれないお!修正っと…」
( ^ω^)「よし、次は12歳位に巻き戻しだお…ん?」

何やら巻き戻しのスピードが遅い。5秒で1歳戻るくらいの早さだ。…いや、待て!おかしい!

(13;^ω^)「…ボタン押しっぱなしにしてないのに戻っていくお!!」

−−−

('A`)「俺もあのリモコン欲しいなぁ…」

俺は部屋でダラダラしながらリモコンについてそう考えていた。すると…



92:◆7FxaaEo.5I :2006/06/26(月) 18:34:27.01 ID:bf06vIsCO
  
…プルルルップルルルッ

('A`)「ん…電話か…」

ガチャッ

('A`)「もしもーし」
「ドクオ!たすけてほしいお!」
(;'A`)「…ん?ブーンか?どうした」
(8〜6;ω;)「りもこんがこわれて、まきもどしがとまらないんだお!」
(;'A`)「な、何だってぇ!?ブーン!修正は押したのか!!」
(6〜4;ω;)「おしてもなにもおきないんだおぉ!」
(;'A`)「そんな…ブーン!何とか出来ないのか!!」
(4;ω;)「もうだめだお…ぼくどうなるんだお…」
(3;ω;)「ぼくは…」
(;A;)「ブーン!ブーン!!」

「あぁ…もぅ…だ…オギャア!オギャア!オギャ…ゴトンッ」

(;A;)「ブーーーーン!!」



97:◆7FxaaEo.5I :2006/06/26(月) 18:35:46.53 ID:bf06vIsCO
  
その日からブーンは行方不明になった。
事件に巻き込まれたとか北に拉致されたとか、色々な噂が流れているが、真実を知っているのは俺だけだろう。
…俺は今、ブーンが好きだった河原にいる。

('A`)「ブーン…」
「…あの子…ブーン君だっけ?行方不明になったんだってね」
('A`)「…誰だ?」
(´・ω・`)「やあ」

そこには、以前聞いたことがあるような黒いスーツに身を包んだ男がいた。
もしやこいつが…

('A`)「おっさん…あんたいったい何者なんだ…」
(´・ω・`)「私は、ただの旅商人、ショボンさ…」

END



101:◆7FxaaEo.5I :2006/06/26(月) 18:37:40.98 ID:bf06vIsCO
  
これで全て終わりです。
最終話がこんな暗い話になりましたが、楽しんでいただけたなら光栄です。
読んでくれた皆様、本当にありがとうございました!



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