( ^ω^)ブーンが空も飛べるようです
- 276:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 18:38:18.16 ID:lmWyBZb20
- 私は待っている。あの人が来るのを。
そして私を飲み干してくれることを。
待っている。きっとあの人は気づいてくれるだろう。
だから私は待っている。
( ^ω^)ブーンがカルピスを飲むようです。
- 279:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 18:40:40.80 ID:lmWyBZb20
- 突然世界が崩壊した。
NASUが世界に発表した衝撃の事実。
2006年5月25日。巨大な隕石が地球に衝突する。
東京湾に落ちた場合、都心では津波の高さが500メートルを超えるだろう
といわれているほどの巨大な隕石。
そしてそれは実際に落ちてきた。
- 281:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 18:46:31.43 ID:lmWyBZb20
- それに伴ってNASUと日本、その他もろもろの国が共同で出来るだけ失敗しない
スペースシャトルの開発をはじめた。
そしてそのスペシャルチームに選ばれた日本人がいた。
ξ゚听)ξ「ブーン。早く起きないと遅刻するわよー」
( ^ω^)「んー、うるさいお。もう少しだけ寝かせてくれお」
ξ゚听)ξ「アナタ今日が出発の日でしょ?あと三時間で飛行機出ちゃうわよ」
( ゚ω゚)「アー!」
ブーンは素早く支度を済ませると、フェラレディを空港に向かって運転した。
- 283:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 18:51:28.80 ID:lmWyBZb20
- 隕石の衝突まであと一ヶ月。
それまでのなんとしても大型のスペースシャトルもとい宇宙船を開発しなければならない。
全世界から有志がNASU航空宇宙局センターに集まった。
軽くて丈夫な素材は主に日本の企業に委託し、その核となるメインコンピュータの
プログラミングや設定はNASUで行われている。
( ^ω^)「いくら人が足りないからって、急に呼び出すのはひどいお」
昨夜、ツンとのセクロスに燃えていたブーンの快感係数が頂点に達しようとしていたとき、
突然電話が鳴り出した。仕方なく出てみると、NASUにきて欲しいという。
めんどいのではしょるが、ブーンは一流企業に勤めるプログラマーであり、
その才能を認められてNASUに招かれることになったのだ。
- 286:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 18:55:43.67 ID:lmWyBZb20
- ブーンはフェラレディを片手で軽快に運転しながら、空港の駐車場に四輪ドリフトで止めた。
となりのクラウンに少し擦ったが、気にしない。
どうせあと一ヶ月で地球は滅びるのだ。
こんなかすり傷などたいした問題じゃない。
ブーンは黒い車体についた白い傷を眺め、そう思った。
そして傷をさらに十円玉で十センチほど伸ばした。
(*^ω^)「一回やってみたかったんだおwww」
ブーンは後ろに黒服の男が立っているのに気づいていなかった。
- 291:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 19:01:07.94 ID:lmWyBZb20
- NASU航空宇宙局センター。
(´・ω・`)「あああああ、バグが発生してるぅぅぅぅ」
('A`)「そこに痺れもしないし憧れもしないぃぃ」
(´・ω・`)「てめぇぇぇぇ、俺が言おうとしたのにぃ」
('A`)「あひゃひゃ、言ったもんがちよww」
(´・ω・`)「や ら な い か」
軽口を叩きながらも、それ以上のスピードでキーボードを叩く二人。
しょぼくれた顔をした男がショボン。だらしなく口を開けているのがドクオだ。
二人も日本から呼ばれたぎじゅしゅしゃ(何故か変換できな(ryで、
バグの発見が主な仕事だ。
(´・ω・`)「そういえば、もうひとり日本から技術者が来るらしいね」
('A`)「マジか……ちったー楽になるな」
- 306:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 20:33:36.46 ID:lmWyBZb20
- ( ^ω^)「すごく……大きいです」
アメリカの広大な自然に囲まれた巨大な円形の建物。
辺りに民家はない。
この大きな建物の中に、人類の希望が詰まっているのだ。
( ^ω^)「緊張してきたおおおお」
ブーンはいかつい警備員に名前を告げ、大きな大理石のホールの奥にあるエレベータに乗った。
- 307:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 20:38:00.10 ID:lmWyBZb20
- 電話で伝えられたとおりの階で降りると、長い廊下が奥まで続き、
その廊下を挟んで透明な壁がある。
その透明な壁から中をのぞくと大量のPCがあり、大勢の人間が必死にキーボードを叩いていた。
( ^ω^)「これは凄い」
ブーンがそう呟くと背後から笑い声が聞こえた。
振り向くと、ヒゲを蓄えた大柄な男が顔に笑顔をはりつかせて立っていた。
( ´┏_⊃┓`)「私がここの所長をやっている者だ。君がブーン君だね」
( ^ω^)「そうですお。よろしくお願いしますお」
所長は満足げに頷くと、手を一つの部屋に向けた。
- 308:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 20:42:06.99 ID:lmWyBZb20
- ( ´┏_⊃┓`)「あそこが君の仕事場だ。ちょっと行ってみよう」
所長がドアを開けても、振り向くものはいない。みなモニターを物凄い形相で見つめていた。
所長は人一人がやっと通れるような細い通路を進み、一人の男の前で止まった。
( ´┏_⊃┓`)「ショボン君、こちらがブーン君だ。君の部下だよ」
(´・ω・`)「はい、分かりました」
男はモニターから目を離さずに言った。
手がもの凄い速さで動き、目がモニターに並んだ複雑なプログラムを
端から端まで追っている。行を折り返すたびに男の首が左右に揺れた。
- 309:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 20:48:08.91 ID:lmWyBZb20
- ( ´┏_⊃┓`)「ふむ、それでは私はこれで失礼するよ」
所長は目まぐるしく動く顔を満足そうに見つめながらそう言って、
複雑な通路を通って出て行った。
( ^ω^)「……」
ブーンは話しかけるのも躊躇われて、仕方なく辺りを見回した。
男が多いが、女も多い。とにかく数え切れない程の指がキーボードの上を動き回っている。
(´・ω・`)「ああ、すまないね、もう少しでひと段落できるから、それまでそこで待ってて」
男が首だけで横の席を示した。ブーンはすでに起動されているPCの前に座った。
(´・ω・`)「PCはすべて高速の無線LANで繋がっていて、作業状況がどのPCからでも閲覧できる。
君も相当なプログラマーなんだろう?
すまないが、他の進行状況だけ把握しておいてもらえるかな」
( ^ω^)「把握しましたお」
ブーンの手がマウスに触れると、真っ黒な画面が消えた。
- 311:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 20:52:34.40 ID:lmWyBZb20
- ほにゃららと名づけられたプログラムを開く。
すると、画面全体に無数に枝分かれした細かい名前が並んでいる。
ブーンは首を回して作業室の番号や自分の班の番号を確認し、
膨大な名前の中から目的のソフトを起動した。
( ^ω^)「これは……」
バグを直す課。それがブーンの所属する課。
難解複雑なプログラムがまた画面全体に表示され、そのプログラムの上を
赤や黄色のマークが目まぐるしく移動している。
( ^ω^)「バグをチェックしているんだおね」
それにしても素晴らしい早さだ。
ブーンも早さには自信があったが、それも井の中の蛙。
( ^ω^)(本当に凄いところに来てしまったお)
- 321:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 21:32:56.99 ID:yjQcEm7R0
- ( ^ω^)は気づくと、ベッドの上にいた。
アレからはカルピスが大量に出ている。
( ^ω^)「ごめんね・・・私・・・・こんな体で・・・・」
男「いいんだよ。たとえ世界が滅亡しても僕は飲み続けるさ」
( ^ω^)はこの生活は苦しかったが満足していた。
だがこの生活にも終止符が来る事となる。
(ノ´▽`)ノ⌒(十行打ち切り)
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