( ^ω^)が退魔屋になったようです

3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/20(火) 23:55:31.84 ID:wL8H3Yi60
  
くだらない雑談などには興味がない。
いつもどおり学校に登校した俺の耳に入ってくるのは
一つの話題だった。

【吸血鬼現る!死体の血は全て無し。愉快犯の犯行か!】

新聞の一面にのった、下らない話題。それが、今日の学校の話題だった。
まぁ、仕方がないだろう。その吸血鬼の現れた地というのはこの地なのだから。
しかしながら、同じ年代のヤツ等として、関心する。それぞれが己達の考えを言い出しあい、討論する。
その考えは、まるで夢物語のような空想の世界。
そんな、想像が出来るならば、本業の学問に専念しろと言いたい。
まぁ、それが出来ればこの世からは教師という人物は要らなくなる。
いつもどおりの時間に、教師が教室に入ってきて、その話題の幕は一端下ろされる。
とはいえ、その時間も、次の休み時間までなのだろうが。。。



4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/20(火) 23:55:46.60 ID:wL8H3Yi60
  


案の定と言うか、仕方のないことというか
昼休み、中休み中の話題は 吸血鬼で持ちきりだった。
あるものは、吸血鬼を偽った愉快犯(人間)の仕業だと言う。
あるものは、本当の吸血鬼の仕業だという。
まったくもって下らない。
この世に存在するものは、信じられないものでも存在するのだ。
俺は幼少の頃から、そんな信じられないものを目の当たりにしてきた。
なので、アリエナイ話しではなく、ソレは確実に現実に存在しているのだ。
そう、今回の吸血鬼騒動もそうであろう。
火の無い場所に煙は立たない。
ならば、考えることはごく自然。

( ^ω^)「吸血鬼が居るってことだお」

誰に言うわけでもなく一人ごちる。
そうなると、今晩にでも仕事が舞い込んでくるであろう。まったくもって、忙しいことだ。
昼休み、一人学食のパンをかじりながら屋上にいながらそんなことを思う。



5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/20(火) 23:56:11.36 ID:wL8H3Yi60
  
屋上というのは良いところだ。
夏は日差しが強く、冬は風が冷たく 寄ってくる人物は少ない。
一人になりたい俺にとってはすごく適した場所であった。
そんな、静寂を守る場所に、いつものごとく乱入者が訪れる

ξ゚听)ξ「よっ」
と、頭の上から覗きこんだその顔は、毎日のように見ている姿だった

( ^ω^)「あきないな…おまえもお」

ξ゚听)ξ「しけてんね、毎日あんたも」

売り言葉に買い言葉
声の主は、毎日のようにオレの静寂を邪魔をする女、ツンであった。

( ^ω^)「うるせぇお、こんな暑い所にわざわざ来るおまえは変わってるお」
皮肉っぽくそういうのだが
ξ゚听)ξ「あんたこそ、その熱い場所に毎日きて、おかしいんじゃないの?」
と、そう帰ってくる
よっと という掛け声と共に、隣に座るツン
まったくもって、クラスでも浮いている俺のそばに来るのが不思議でたまらない。



6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/20(火) 23:56:42.90 ID:wL8H3Yi60
  
そんな考えを抱いていると隣に居たツンは
ξ゚听)ξ「そういえば、うわさ聞いた?」

なんていう、ちょっと困った質問をしてくる。
こいつは、俺があの手のうわさを嫌っているのを知っていて
わざとそんな事を聞いてくる。

( ^ω^)「しらないお」
そう、冷たく言い放ち、再び手元にあるパンをかじる。
ξ゚听)ξ「へー。ふーん・・・」

含み在る笑いを浮かべながらツンはニヤニヤしながら俺の顔を覗きこんでくる。
ξ゚听)ξ「なんでもね、吸血鬼が現れたらしいんだよー」
まったくもって、ツンには困ったものだ。
俺がそのうわさを知っているのを承知で話しをしてくる。
今何を言っても、うわさを知らないと言いきった後なので、素直に
聞くことしか出来ない。

はっきり言って確信犯だろう。それに毎度のことながら引っかかる俺も俺だが・・・
ξ゚听)ξ「なんだかねー。死んだ人達の血液が全部なくなってるらしいんだよ。 普通の殺人じゃないから、警察さんも慌ててるんだろうね、
      そうそう、私の極秘ルートによると、やっぱり吸血鬼って報道されてるからには、それなりの証拠があるってことでね、首筋にあるらしいよ・・噛み跡が・・・」

こいつの極秘情報とはドコから仕入れるのだろう。
こういった、不可解なうわさが立てば、必ずといっていいほどツンは
オレに話しかけてくる。そして、必ず極秘情報といって、一般人が知らない言を話してくるのだ。
しかも、それがほとんどあたっていることに感心する。
というこで、今回ツンが吸血鬼のうわさを振ってくるということは
それは現実として、あり得る話しなのだ。



7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/20(火) 23:57:10.20 ID:wL8H3Yi60
  
( ^ω^)「ほー。マイドのことながらその怪しい極秘情報には関心するお」

ξ゚听)ξ「あ、疑ってる〜?たしかな筋からの情報だよ!?」

( ^ω^)「そんなこといいながら、前回の殺人犯も、人じゃないものの犯行だとおもうお! とか偉そうに言いながお、ただの異常者の犯罪だったお?」
これは嘘だ、ツンが言ったとおり、犯人は人ではない 異形だった
それをそのまま報道するわけもなく、人間界では、仕方なく嘘の犯人をでっち上げている。
本当の犯人はすでに俺が処分している。。。

ξ゚听)ξ「でも、物騒な世の中だよねー。周期的にこんな異常な犯罪がおきるんだもんねー。怖い怖い。」
そういいながらオーバーリアクションで 肩をすくめながら言うツン。
その姿から見れば、本当に怖がっているようには見えなかった。
( ^ω^)「まぁ、火の無いところに煙は立たないというお、ツンも気を付をつけるお」
ξ゚听)ξ「へへーん。ブーンにいわれるまでもないね!あんたのほうが真っ先に餌食になりそうだからね!」

そんな言い合いをしていると、

キーンコーンカーンコーン
と昼休みの終了を告げる金の音が聞こえてくる。
ξ゚听)ξ「あ、もうこんな時間・・・ブーンも授業に遅れるなよ!」
そう言いながら、立ちあがり、少し短めのスカートをはためかせながらツンは屋上から去っていった。
( ^ω^)「やれやれ、今晩は忙しくなりそうだお・・」

日差しの強い空を見上げなら
俺はそう一人つぶやくのであった。
第1夜 End



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