( ^ω^)が退魔屋になったようです
- 64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/21(水) 00:57:44.70 ID:2xRbCs6d0
- 目を開けたらソコは自室だった。みなれた光景。
ムクッと上半身を起こそうとするが、
ドクンッと目の前が赤くなる症状に邪魔される。
( ;^ω^)「ア・・・・ァ」
倒れたその状態のまま、考える。
・・・・俺は一体なにをしていたんだろうか。
体はじっとりと汗ばみ、衣服がソレを吸い取っている。
そう、俺はさっきまで、裏路地にいて・・・
なんで自室に・・・・
時計を横目で見るとすでに深夜と呼ばれる時間をさしていた。
- 65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/21(水) 00:58:25.93 ID:2xRbCs6d0
- しぃ・・・そう名乗った子供。一見はその辺にいる幼い子供だが。
その中には強大な何かが隠れてる気がする。
これが第一印象だ。しかし、彼女が最後に言った言葉
(*゚ー゚)「吸血鬼に手をだすのをやめなさい」
コレは一体何をさすのだろうか。
彼女が吸血鬼なのは間違いないだろう。この目でしかと目撃をしている。しかし・・・今回の吸血鬼騒動とは関係がない気がする・・
ただの、感。しかし、そう思えて仕方がないのだ。
・・・明日は平日。学校がある。コレ以上学校を休むのはヤバイだろう。
俺は泥沼になっている思考をカットし、そのまま闇の中へと落ちていった。
【第8夜】
- 66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/21(水) 01:00:36.24 ID:2xRbCs6d0
- 学校は相変わらずだった。
学校の中でも浮いた存在の俺は、一日学校を休んでもそこまでは気にも止められないようだ。
これならもう2〜3日やすんでもよかったな・・・そう思い、苦笑する。
担任が教室に入ってきて、つまらない授業の開始を告げるのであった。
◆
屋上は相変わらず閑散としてい、俺にとっては格好の場所のだった。こいつさえいなければ
ξ゚听)ξ「ねぇ?ブーン聞いてる???最近さー、吸血鬼の行動が大きくない??
しかも警察さんはなにもできてないみたいだし、すごい怖いんだけど」
今日も自作だという弁当をつつきながらツンは俺に話しかける。
俺は購買のパンを片手にそんな彼女の言葉に相槌を打っているだけだった。
ξ゚听)ξ「私さ、今色々と忙しいのよ」
( ;^ω^)「何がだお?」
ξ゚听)ξ「塾にもいってるしさ、お稽古とかもいってるんだよ?夜遅くなるときもあるし、本当に怖いの、犯人つかまらないかなー・・・」
少し弱々しい態度を取っているが俺にとってはこいつがお稽古なるものに行ってるほうが意外だった。
- 67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/21(水) 01:05:38.31 ID:2xRbCs6d0
- ( ;^ω^)「お稽古・・・って何してるんだお?」
単なる興味心で聞いた言葉だった。だけどツンはパァッと顔を緩ませると 、
ξ///)ξ「あのね〜。お花でしょお料理に、ア!最近ではパソコンも始めたんだよ!」
と、意気揚揚と話しかけてきたのであった。
この跡しばらく彼女の話しが続いたのはいうまでもない。。
◆
しばらく、彼女の自慢とも思える話しを聞いた後、昼休みの終わりを告げるチャイムが聞こえる。
ξ゚听)ξ「あ、もうこんなじかんかー・・・」
彼女は足に広げていた弁当を片付けると パンパンとスカートを叩きながら立ちあがった。
ξ゚听)ξ「ね?ブーン、一個聞いて言い?」
突拍子もナイ質問。
だけど
( ;^ω^)「ああ、なんだお?」
俺はそう返していた。
- 68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/21(水) 01:06:03.94 ID:2xRbCs6d0
- ξ゚听)ξ「ん・・・昨日なんでやすんだのかな?っておもって」
( ;^ω^)「単なる風邪だお…」
ξ゚听)ξ「そっか・・・・」
少しうつむきながら
ξ゚听)ξ「もう良くなったの?」
と、心配そうに聞いてくるツン
嘘を付いたことが少し後ろめたくなる
( ;^ω^)「ああ、もう平気だお」
ξ///)ξ「そっか、よかった!あのね、明後日私の誕生日なの」
( ;^ω^)「ほう、めでたいお。」
ξ///)ξ「でしょ?それでさ、その日にお稽古があるんだけど、早く終わるのね?・・・」
いつものツンからは思えないほど、モジモジしながら言葉の歯切れが悪い
- 69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/21(水) 01:06:32.44 ID:2xRbCs6d0
- ( ;^ω^)「どうしたんだお?」
ξ///)ξ「ん・・・それでね、もしよかったら会えないかなっと・・おもって・・」
最後の方につれて言葉が小さくなる。
しかしながら、俺に会いたいというのはどういう考えなのだろうか
( ;^ω^)「残念ながら、ねだってもプレゼントはでないお…」
ξ///)ξ「あ、いいの、それでも・・・」
・・・・とりあえず断る理由もないし
( ^ω^)「いいお、そのぐらいなら」
そう、返していた。
ξ///)ξ「あ、ありがとう!」
彼女は顔を綻ばせながら、本当に嬉しそうにしていた。
少し可愛い。。。
ξ///)ξ「じゃ、じゃあね!明後日の夜7時に、駅に着てね!私、帰りによるから!」
それだけ言いながら パタパタと屋上から翔けていった・・
だけど、途中でツンは止まると
- 70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/21(水) 01:07:19.94 ID:2xRbCs6d0
- ξ///)ξ「・・・・ブーン?きてね?」
( ;^ω^)「もちろんだお」
ξ///)ξ「・・・ありがとう、吸血鬼がでても・・・・
私を守ってね♪」
少し顔を赤らませながら、彼女はそういうと今度こそは本当に翔けて行った。
( ;^ω^)「まったく、何を考えてるかわからないお…」
しかし、こうして一人じゃない時間を提供してくれてる唯一の友人だ。
そんな日ぐらい言うことを聞いてあげても良いだろう
そんな考えにいたる。
( ;^ω^)「はは、おかしいお。」
普段なら、めったに考えないこと。
だけど、ナゼか分からないが、ツンのためなら・・
そう想える自分が居た。
( ;^ω^)「明後日か・・その夜は満月だお…」
空を見上げながら、うっすらと浮かぶ月のシルエットを見ながらつぶやいた言葉は、誰に届くわけもなく、消えていった。
第8夜 終
戻る/第9夜