( ^ω^)ブーン達が生き残りゲームに挑むようです。
- 115:◆h..bLR.lk. :2006/05/20(土) 15:33:47.76 ID:meh/kO/50
- 2日目、朝。
皆が起き始める。
結局ツンは眠る事が出来ず、ブーンは悪夢にうなされ疲れた表情で挨拶を交す。
('A`)「おはよう、よく眠れたか?」
(;^ω^)「何か、嫌な夢見たお…」
(´・ω・`)「朝までぐっすりだったよ、ツンは寝れたかい?」
ξ;゚听)「えっ?…えぇ…とっても」
('A`)「……?とりあえず今日は校内を探索しないか?夜中、外が騒がしかったんだ…DQN共に見付かるのも時間の問題かと思われ」
ドクオが刀を手に持ち立ち上がり、淡々と説明する。
ドクオの提案通りに二手に分かれ校内を探索する事に決めた。
('A`)「じゃあ、クジの結果…俺とツン、ブーンとショボンで…」
ξ;゚听)「あっ…アタシ、ショボンと一緒がいいわ!ドクオと一緒なんて便り無いもの!」
(#'A`)「なっ!…勝手にしろ!お前の望む通り俺はブーンと組むぜ!」
(´・ω・`)「……そう来たか…」
( ^ω^)「何か言ったかお?」
(´・ω・`)「いや…ブーン、良かったね」
(;^ω^)「???(ドクオよりツンの方が全然良いお)」
(#'A`)「昼の12時にまたここで」
( ^ω^)。・゚(もしもの為にパンでも持って行くお)
ブーンは菓子パンを二つと水の入ったボトルを入れたリュックを背負いポケットを叩く。
二人一組を分けると各自、武器を手に校内探索を始めたのだった。
- 131:◆h..bLR.lk. :2006/05/20(土) 16:39:29.01 ID:meh/kO/50
- ツン・ショボンペアは体育館まで一言も話さずにやってきた。
幸い暴徒もおらず無駄な体力を消費せずに済みツンは息を吐き出す。暫く沈黙が続き、それを破る様にショボンが口を開いた。
(´・ω・`)「ヤボな質問かもしれないが…君はどうして邪魔をするんだい?」
ξ゚听)「本当にヤボな質問ね…答えてあげてもいいけど。その前にアタシの質問に答えて貰うわ!」
(´・ω・`)「交換条件か…いいだろう」
真っ直ぐツンを見つめるショボン、負けじと睨み返す様に見据えるツンが深呼吸をして口を開いた。
ξ;゚听)「アナタ…ショボンじゃ無いわね?」
(´・ω・`)「何を言ってるんだい?僕はどう見たってショボンじゃないか…」
ξ;゚听)「じゃあどうしてブーンを…あの夜…寝惚けてたなんて言わせ無いわよ?」
固唾を飲み込みツンは銃を握り一歩下がる。
ショボンは以前無表情の侭だったがツンが銃口を向けた瞬間、一瞬で移動したのかと錯覚してしまう程の早さでツンに走り寄り銃を握る手を力強く押さえる。
ξ;゚听)「──ッく!」
(´・ω・`)「いいだろう…俺はコイツの体をしているがな…紛れも無い別者だ…」
- 135:◆h..bLR.lk. :2006/05/20(土) 17:06:38.73 ID:meh/kO/50
- ツンの細腕を握る力が強くなり、ショボンの目が赤く光り先程まで眉1つ動かさずにいた表情が変わりニヤリと口笑う。
(´・ω・`)「俺はアイツを殺す為にココへ来た…死神、とでも言っておこうか…」
ξ;゚听)「そんな馬鹿みたいな話…ッ!!」(´・ω・`)「信じられ無いならこれでどうだ?」
ξ;゚听)「───…っ!!」
ショボンが空いている左手を伸ばしツンの方を一度見て鼻で笑うと何も無かった左手にゲームなどに出てくる様な剣が現に握られていた。
ツンの顎に冷や汗が伝う。
剣を握った手が振り上げられた瞬間だった
(´・ω・`)「今ここでお前を殺してお………ッ──!!?」
ξ;゚听)「……!?」
急にショボンが苦しみ始める。
その反動で腕が解放され、ツンはショボンの方を向いて目を見開いた。
(´・ω・`)『ツン…お願いだ…もし…僕の腕がブーンを殺す様だったら………僕を…』
『 殺 し て く れ 』
ξ;゚听)「ショボン…ショボンなのね!!あ…」
ツンが慌てて手を伸ばすが振り払われショボンが蹲り肩を揺らし大声で笑い始める。
- 138:◆h..bLR.lk. :2006/05/20(土) 17:12:24.78 ID:meh/kO/50
- (´・ω・`)「くくくっ…はははは!やってくれるじゃないか…まだ意識があったとはな…お前!この事は口外にするな…口にしたらコイツの命は無いと思え!」
すっかり元に戻ってしまったショボンは剣先をツンに向け自分を指差す。
ξ;゚听)「くっ…分かったわよ…」
体育館にはショボンの笑い声が響きわたった…
- 146:◆h..bLR.lk. :2006/05/20(土) 17:37:30.49 ID:meh/kO/50
- その頃、ブーン・ドクオペアは二階廊下を歩いていた。緊張しながら歩く二人が情報処理室を通り過ぎる瞬間、中からガタン、と何か物音が聞こえる。
(;^ω^)「おぉっ!!!な…何か聞こえたお!」
(;'A`)「ちょっwwwしがみつくなwwww邪魔だヴァカ!!」
(;^ω^)「ごっ…ごめんだお!」
ドクオとブーンは恐る恐る情報処理室の扉の中を覗く、中は暗く一番端の一角に置いてあったノートパソコンの灯りが不気味に光っていた。
(;^ω^)「だ…誰かいるのかお…?」
(;'A`)「静かにしろ…あ!!」
ゆっくり室内を見回すとドクオが何かを見付け声を上げる、視線の先には男が二人倒れていた。
- 156:◆h..bLR.lk. :2006/05/20(土) 17:56:15.85 ID:meh/kO/50
- (ヽ´_ゝ`)「誰か…いるのか…」
(´<_`/)「助けてくれ…」
(;'A`)「…ど…どうしたんだ?」
ドクオが駆け寄るとやつれた二人は力無く顔を上げかすれた声で事情を説明する。
(ヽ´_ゝ`)「私達は流石兄弟だ…私は兄者」(´<_`/)「俺は弟者だ…空腹で…もう…」
(;^ω^)「お…お腹が空いたのかお!?」
(;'A`)「でも今は食い物なんて…」
二人の事情を聞き、ブーンはリュックへ入れていた菓子パンと水を思いだしとっさに取りだし二人へと渡す。
( ^ω^)「持ってるお!!!これでよければ…」
(ヽ´_ゝ`)「パン!パンじゃあないか!」
(´<_`/)「兄者!水もだ!ああ…ありがとう君達…!!」
- 160:◆h..bLR.lk. :2006/05/20(土) 18:15:51.95 ID:meh/kO/50
- ブーンから貰った物をあっというまに胃の中へ収めた流石兄弟は立ち上がり交互にブーンへ握手をする。
(´_ゝ`)「ありがとう…生き返ったよ…3日程何も食べていなかったからな…」
(´<_`)「この恩は忘れない…俺達に出来る事は無いか?」
兄者が椅子に腰掛けPCを閉じ少し嘲笑してドクオとブーンを見やり、弟者はブーンとドクオの肩を叩き何度も頷いて見せた。
(;^ω^)「別に大した事じゃ無いお!」
('A`)「そうそう、コイツが食意地はってたまたま持ち合わせてただけだし」
(´_ゝ`)「いや、こんなときはお互い様だろう?」
(´<_`)「困った事があったらいつでも頼ってくれ」
( ^ω^)「ありがとうだお」
('A`)「ブーン、そろそろ12時だぜ」
話も一段落付いた所でドクオが教室に設置されている時計を眺めブーンの足を軽く蹴り合図する。
( ^ω^)「また来るお!」
('A`)「お互い様死なない様に頑張ろうぜ」
(´_ゝ`)「あぁ」
(´<_`)「気を付けて」
手を振り教室を後にするドクオとブーンを流石兄弟はグッと力強く親指を立てて見送った。
- 178:◆h..bLR.lk. :2006/05/20(土) 19:25:27.66 ID:meh/kO/50
- 全然合流し、保険室へ戻る。
ショボンは銃の手入れをしているソファーの横にドクオは疲れた顔で座り、ツンベッドに座りながらはブーンを見つめる。
ξ゚听)。・゜(ショボンの命は大切…でも、アタシは同じ…もっとブーンの命が大切だわ…こんなの…選べないわよ…)
( ^ω^)「ツン?どうしたお?」
ξ゚听)「…あっ…な…何でもないわよ!アンタの事見てた訳じゃないんだから勘違いしてんじゃ無いわよ!!」
(;^ω^)「…把握した」
困った様に笑うブーンを眺めれば自然に笑みが溢れるツン。
明日、隕石が予想通り落ちれば死ぬだろう。
分かっているけれど、ツンは隕石よりもショボンからブーンを守る事に必死だった。
ξ゚兪)「ねぇブーン?…アンタは馬鹿なんだから…」
ξ゚听)「アタシが守ってあげる…わよ…」
( ^ω^)「…(何か聞いた事あるお)…ありがとうだお!」
(´・ω・`)「チッ…明日で決着だ…」
(;'A`)「………」
ドクオは様子のおかしいショボンに疑問符を浮かべながら立ち上がった。
('A`)「いよいよ明日だな…もしかしたらこう会話すんのも最期かもしれない」
- 184:◆h..bLR.lk. :2006/05/20(土) 19:52:01.80 ID:meh/kO/50
- ('A`)「俺はシェルターなんかで死ぬ事に怯えて終わるより…お前らと…一緒にいれて良かったよ」
( ^ω^)「クサいおwwww」
(//'A`)「うるせぇ」
ξ////)「あ…アタシは…アタシだってそう思うわよ!」
( ^ω^)「僕も思うお!!皆と一緒にいれて良かったお!」
(´・ω・`)「………」
ショボンは楽しそうに笑う三人を眺めながら銃を強く握り締める、そのまま目を瞑り深呼吸をして皆を見回し口を開ける。
(´・ω・`)「隕石は、明日の15時頃に衝突予定らしいね…今日の残りと明日は皆で好きな様に過そう。そう…悔いの無い様にね…」
ショボンの言葉にツンは肩をこわばらせるが何事も無い様に笑ってブーンの肩を思いきり叩いた。
ξ゚听)「アンタは死んでも死ななそうだから案外大丈夫だったりね!」
(;^ω^)「おっ!痛いおツン…疲れたからもう寝るお…」
ξ゚听)「早いのね、おやすみ……ブーン」
('A`)「おやすみ」
(´・ω・`)「…また明日。僕ももう寝るよ。」
( ´ω`)。・゚(皆の優しいお、ブーンは暖かい気持ちで胸がいっぱいだお…このまま死んでも悔いは無いお…)
ブーンは目を閉じて眠りに落ちていった。
- 188:◆h..bLR.lk. :2006/05/20(土) 20:10:54.48 ID:meh/kO/50
連日続いていた雨が上がり、夏を知らせる様な心地良い風が白い病室へ流れ白いカーテンを揺らす。
白衣の大人達が眠る少年を見下ろしている。
少年の眠るベッドを挟んだ向こう側には少年の母親らしき中年の女性とお人形の様に少年が二人に少女が一人。
眠る少年を見つめていた。
病室には、少年の命を知らせる心電図の音だけがなり響いていた。
(´_ゝ`)「最前を尽しましたが…ブーン君の意思で目覚め無い限り…このまま…」
(´<_`)「なるべく、皆さんでブーン君に話かけてあげて下さい…ブーン君が気付いてくれるのを願って…」
医者二人がポツリポツリと現状を伝える。
J'д`)「ブーン…」
母親は寝ていないのだろう、泣きはらした目で少年を見つめ頭を撫でてやる。
ξ゚听)「…ブーン…アタシのノートなんか取りに帰らなければ…」
(´・ω・`)「僕が…急がなきゃ怒られるなんて煽らなければ…」
('A`)「ショボンとツンのせいじゃねぇよ…トラックの野郎が悪いんだ…」
三人は眠る少年の寝顔をずっと眺めていた…
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