( ^ω^)ブーンが爆弾魔になったようです

120: ◆7YW6txupJQ :2006/04/27(木) 18:01:55.91 ID:IXsRJAqp0
  
夢を見た



僕はすごくかっこよくてどっかの社長で高級車に乗って高いワインを飲んでいた

夢を見た


美人の彼女がいて二人で海外旅行
夕焼けの砂浜を二人で走り回る


夢を見た


僕は泣いて母さんは叫んで父さんは倒れてて・・・・あの人は・・・・



今も生きてる



121: ◆7YW6txupJQ :2006/04/27(木) 18:04:05.16 ID:IXsRJAqp0
  
‐夢‐



夢と言っても様々な夢がある


今僕が考えてるのは寝ているときに見る夢だ


夢の中には突拍子もない夢や過去に体験した事、またこれから起こる事などいろいろな夢がある


122: ◆7YW6txupJQ :2006/04/27(木) 18:07:04.82 ID:IXsRJAqp0
  
僕は寝ている時に見る夢は全て現実に起こってる事なんじゃないかなと思う


うまく言えないけど


パラレルワールドって奴だ

そこで僕がヒーローだったとしよう


そしたら寝ている間にその情報が次元を越えて脳へ送り込まれてくる


つまり脳はアンテナだ

そして爆弾魔の僕が寝ている間にアンテナを通して別の次元の僕が活躍するシーンを放送するってわけだ



123: ◆7YW6txupJQ :2006/04/27(木) 18:12:56.83 ID:IXsRJAqp0
  
多分パラレルワールドって言うのはいくつもあってそこではいろんな僕がいていろんな事をしてるんだ


よくわからないかな?


そしてたくさんの次元から送られてきた情報を脳が勝手に編集して一気に流すんだ

でも僕は寝ているだろ?

だから夢の中身を断片的にしか覚えてないってのはよくあることさ



124: ◆7YW6txupJQ :2006/04/27(木) 18:15:27.95 ID:IXsRJAqp0
  
過去の事を放送したり、明日の事を放送したり、僕には縁のないような事を放送したりして夢は作られている


まあ、僕の勝手な妄想だ


ただ過去の放送はやめてくれるとありがたいなぁ



125: ◆7YW6txupJQ :2006/04/27(木) 18:29:13.82 ID:IXsRJAqp0
  
(´<_` )「ふぁぁぁ」


弟者はあくびをしながらパソコンのキーボードを打っていた


(´<_` )「この書類明日までに仕上げないと」


時計はすでに2時を回っている


(´<_` )「この仕事が終わったら夏休みとって家族を旅行に連れていってやろう」

キーボードを叩く手も自然に踊る


(´<_` )「さてもうひと踏ん張りだ」



126: ◆7YW6txupJQ :2006/04/27(木) 18:30:26.15 ID:IXsRJAqp0
  
弟者はいわゆるサラリーマン


もうすぐ6才になる娘と3つ上の妻がいる


いわゆる核家族だ



両親と兄は一緒に暮らしているが弟者は結婚してそうそうに家を出た


まあ兄者が嫁にハアハアとかしなけりゃ一緒に住んでたのだろうが・・・・



127: ◆7YW6txupJQ :2006/04/27(木) 18:31:41.97 ID:IXsRJAqp0
  
∬´_ゝ`)「あなた、起きて」



気がつくと机に突っ伏して寝ていた

どうやら朝を迎えてしまったらしい


(´<_` )「ん、ああ・・・おはよう」



パパおきたー?


娘が洗面所から大きな声で呼ぶ



(´<_` )「パパ起きたぞ〜!」



眠い目を擦りながら返事を返す



128: ◆7YW6txupJQ :2006/04/27(木) 18:35:14.95 ID:IXsRJAqp0
  
娘のティがトテトテ歩いてくる


(〃゚ー゚)「パパ、今日は一人で歯磨きとかね、お顔とか洗ったんだよ」


(´<_` )「そーかぁ、ティもそんだけ出来れば立派なお嫁さんになれるぞー」



(〃゚ー゚)「やだーティはパパのお嫁さんになるのー」


∬´_ゝ`)「あらあら、朝からお熱いわね」


姉者(母)はその様子を見ながらたまごやきをひっくり返した



135: ◆7YW6txupJQ :2006/04/27(木) 19:29:51.59 ID:IXsRJAqp0
  
(´<_` )「じゃ、いってくる」



∬´_ゝ`)「行ってらっしゃい、今日は遅くなるの?」



(´<_` )「んー、多分。この仕事終わったら夏休み取って家族旅行にでもいこうか」


∬´_ゝ`)「うふふ、楽しみにしておくわ、お仕事頑張ってね」



弟者はかばんを持って家をでた



136: ◆7YW6txupJQ :2006/04/27(木) 19:31:18.30 ID:IXsRJAqp0
  
暑い


ただひたすらに押し寄せる人の波


同時に迫るむさ苦しい熱気

朝のラッシュって奴だ


僕はそんなに急がなくてもと思いながら缶詰状態の電車の中で押し潰されていた



165: ◆7YW6txupJQ :2006/04/27(木) 23:30:03.44 ID:IXsRJAqp0
  
ふう、と一息ついてツンはググっと背伸びをした


こんなに暑いのに働いて働いて26歳で過労死・・・・

ξ;゚听)ξ「ありえるわね・・・・」


たまには休憩っと・・・・

ξ゚听)ξ「あれ?モナーは?」



刑事「モナーさんなら休みらしいですよ、なんでもサーフィンに行くとか・・・・」



ξ^竸)ξ「へー、そー、サーフィンかー、サーフィン・・・・」




な ん だ っ て ?



166: ◆7YW6txupJQ :2006/04/27(木) 23:32:16.46 ID:IXsRJAqp0
  
(V´∀`)「いやモナー!!!はなすモナ!」



ξ^-^)ξ「うふふ、モナー君浜辺で女の子ばっかり追い掛けないで犯人を追い掛けましょうねぇ〜」



(V´∀`)「いやだああああああああ」



浜辺の人達(うわぁ・・・・)



モナーの休日 完



168: ◆7YW6txupJQ :2006/04/27(木) 23:33:58.25 ID:IXsRJAqp0
  
同時刻

ティの幼稚園


(〃゚ー゚)「ふーんふーん」

ティはクレヨンを画用紙いっぱいに巡らせて絵を書いていた


('e')「うわぁティちゃん何書いてるの?先生に見せて?」



(〃゚ー゚)「だめ!」


('e')「なんでー?先生には見られちゃいけないの?」



169: ◆7YW6txupJQ :2006/04/27(木) 23:37:21.31 ID:IXsRJAqp0
  
(〃゚ー゚)「あのねこれはねパパとママにプレゼントするの」



('e')「プレゼント?」



(〃゚ー゚)「ティの描いた絵はパパとママに1番に見てもらうんだ」



('e')「そっかーじゃあしかたないなあ」


(〃゚ー゚)「先生にも今度プレゼントするね」



('e')「ふふ、ありがとう」



ティは先生が去った後クレヨンを再びにぎりそれを画用紙いっぱいに走らせた



173: ◆7YW6txupJQ :2006/04/27(木) 23:44:38.23 ID:IXsRJAqp0
  
ガタンゴトン



ごった返した電車の中でブーンは時計を眺めた


( ^ω^)「後25分かお・・・・」


今回の爆弾はお約束の時限爆弾


アナログ式の時計を改造したやつだ


デシタルのそれにくらべ精度は高い

荷物置場に置かれたそれは刻々と爆発に向けカウントをとる


時間的にも次の駅で降りよう

ブーンがそう思ったときだった



175: ◆7YW6txupJQ :2006/04/27(木) 23:46:52.86 ID:IXsRJAqp0
  
ドーンと大きな音


ぐらりと揺れる電車



人々の悲鳴


(V^ω^)(な、なんで・・・・?)


まだ時間はたっぷりあったはず



あまりにも早い爆発にブーンは混乱した



176: ◆7YW6txupJQ :2006/04/27(木) 23:54:23.56 ID:IXsRJAqp0
  
電車の車内は地獄だった


夏の暑さに加え爆弾(まだ爆弾と決まったわけではないが)によりひき起こされた炎が辺りを灼熱で包みこむ


さらに土煙による視界不良などが状況を悪化させた


後ろの車両では血まみれの人が床に投げ出され折り重なるように倒れている


(;^ω^)(やばいお、このまま僕の爆弾が爆発したら・・・・)


ブーンの爆弾はまだ爆発していない


しかし、このままだと間違いなく僕は・・・・



178: ◆7YW6txupJQ :2006/04/27(木) 23:58:29.03 ID:IXsRJAqp0
  
(;^ω^)「うわああああ!!!!」


ブーンは確かに多くの人を殺してきた



しかし実際に彼らが死ぬ瞬間をみた事はない


つまりこの光景は爆弾魔のブーンにとっても始めてだった



180: ◆7YW6txupJQ :2006/04/28(金) 00:00:49.17 ID:832Obze30
  
とにかく爆弾が爆発する前に逃げなくては



しかし辺りは火の海



うう・・・・


みるとサラリーマンが倒れている


さらに彼のバックから水筒がはみ出ていた



182: ◆7YW6txupJQ :2006/04/28(金) 00:05:48.45 ID:832Obze30
  
-水-



この状況下で生存という希望のドアを開くカギをブーンは見つけた



(#^ω^)「貸りるお!」



ブーンは水筒を取り出し頭から中身をかぶる


中身は微々足るものだが
ないよりマシだ


( ^ω^)「ありがとうだお」




倒れたサラリーマンを尻目にブーンは炎をくぐりぬけ外へ飛び出した



183: ◆7YW6txupJQ :2006/04/28(金) 00:07:19.34 ID:832Obze30
  
うう・・・・


痛い・・・・

体が・・・・


どうしたんだ、いったい



いったい何が・・・・



くる・・・・しい



184: ◆7YW6txupJQ :2006/04/28(金) 00:08:53.15 ID:832Obze30
  
ああ・・・・ティ、姉者すまないな


パパはお前達より先にいかなきゃいけない


ティ・・・・


パパはお前のお嫁さんにはなれなかったよ


姉者・・・・旅行連れて行ってやれなくてゴメンな



兄者によろしく頼む



倒れた電車の中、弟者の薄れ行く意識にブーンの爆弾が爆発した音が響く


熱いと感じる前に弟者は息を引き取っていた



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