( ^ω^)ブーンがトンファー部に入部したようです 第2話「トンファーの鼓動」

30: : 2006/03/23(木) 23:33:33.30 ID:MpZmTJU00
第2話「トンファーの鼓動」




ブーンは入部届けに必要事項を書き込むとジョルジュに渡した。

( ゚∀゚)「じゃあ、入部届けを顧問の先生に渡してくるからちょっと待っててくれ。」

( ^ω^)「はいですお。」

ジョルジュは、部室から出て行った。
パイプイスに座っているブーンは、テーブルの上に置いてある白いトンファーをぼんやり眺めていた。

( ^ω^)「・・・なんで抜けちゃったのかお?」

ブーンがトンファーが抜けたことについて考えていると、

『マイマスター。今後ともよろしく。』

という声がどこからか聞こえてきた。



31: : 2006/03/23(木) 23:35:10.91 ID:MpZmTJU00
(;^ω^)「だ、誰かいるのかお?!」

ブーンはパイプイスから立ち上がりあたりを見回した。しかし、誰もいなかった。

(;^ω^)「あれ?誰もいないお。気のせいかお。」

ブーンはパイプイスに座りなおした。すると

『私はここだ。』

という声がどこからかした。

(;^ω^)「え?ひょっとして・・・。」

ブーンはテーブルの上に置いてあるトンファーを恐る恐る見た。

┫『そうだ。私はここだ。』

(;^ω^)「ト、トンファーがしゃべってるお!!」



34: : 2006/03/23(木) 23:36:52.99 ID:MpZmTJU00
┫『私を呪縛から解き放ったマイマスター。今後ともよろしく。』

トンファーは言った。

(;^ω^)「な、なんでトンファーがしゃべってるんだお!!」

┫『私はトンファーに込められた魂とでも言うべき存在だ。何かおかしいか?』

(;^ω^)「い、いや、普通に考えて物はしゃべらないお。」

┫『私に言わせればマイマスターも酸素、炭素、窒素、水素で構成されている物質に魂が込められているだけの存在だが・・・。』

(;^ω^)「まあ、そりゃそうかもしれないけどだお・・・。」

┫『とにかくマイマスター、これからは私の主はあなただ。名前を教えて欲しい。』

( ^ω^)「ブーンだお。君の名前は?」



35: : 2006/03/23(木) 23:38:07.62 ID:MpZmTJU00
┫『私には名前はない。』

( ^ω^)「そうかお。じゃあ、僕が決めてあげるお。」

ブーンは両手を組んでしばらく考え込んでいた。

( ^ω^)「じゃ、白いトンファーだからホワイティでどうだお。」

┫『・・・。」

( ^ω^)「あれ?どうかしたかお。」

┫『・・・マイマスターが決めたのならば従うまでだ。」

( ^ω^)「じゃ、ホワイティで決まりだお。よろしくだお。」

┫『こちらこそよろしく。』



38: : 2006/03/23(木) 23:40:12.61 ID:MpZmTJU00
その時、部室のドアがノックされた。

( ^ω^)「あ、ジョルジュ先輩が帰ってきたかお。開いてますお。」

ドアを開けて入ってきたのはブーンの知らない女性だった。

川 ゚ -゚)「あら、知らない子ね。トンファー部の新入部員かしら。」

( ^ω^)「あ、はい。そうですお。」

川 ゚ -゚)「私は、2年生の茶道部のクーよ。他の部員はいないの?」

( ^ω^)「はい、今ちょっと席を外していますお。すぐに戻ってくると思いますお。」

川 ゚ -゚)「・・・そう。じゃあ、あなたでもいいわ。クラブ勝負の依頼に来たんだけど。」

( ^ω^)「クラブ勝負?」



39: : 2006/03/23(木) 23:41:44.28 ID:MpZmTJU00
川 ゚ -゚)「ああ、知らないのね。クラブ勝負というのは部活同士が勝負を行って、
敗者は勝者の言うことを何でもきかなければならないのよ。」

( ^ω^)「そんなのがあるんですかお。」

川 ゚ -゚)「クラブ活動の発展の一環とクラブ同士の交流を深めるために校長先生が考えたのよ。」

( ^ω^)「へー、そんなのがあるんですかお。」

川 ゚ -゚)「それで、トンファー部にクラブ勝負を挑もうと思ったんだけどね。」

( ^ω^)「何の勝負で何をして欲しいんですかお?」

川 ゚ -゚)「ガチの格闘勝負で勝者は敗者の部費3ヶ月分を没収。」



42: : 2006/03/23(木) 23:43:17.84 ID:MpZmTJU00
( ^ω^)「え?茶道部ですおね?」

川 ゚ -゚)「そうよ。茶道部は茶道部でも格闘茶道部なのよ。」

( ^ω^)「格闘茶道部!?」

川 ゚ -゚)「剣道部の竹刀が茶道道具になったっていうとわかりやすいかしら。」

( ^ω^)(・・・全然わかんないお。)

川 ゚ -゚)「どうかしら。この勝負受けてもらえる?」

( ^ω^)(うーん、まだ全然トンファー部のこともクラブ勝負のこともわからないお。
とりあえずジョルジュ先輩が戻って来るまで待ってもらうお。)



43: : 2006/03/23(木) 23:44:40.57 ID:MpZmTJU00
川 ゚ -゚)「やっぱり負けるのが怖いのかしら。」

その時、ホワイティが言った。

┫『マイマスターが私を使えば勝てないものなどない。』

(;^ω^)「ホワイティ、ちょwww黙ってwwww。」

ブーンが小声でホワイティに言った。

川 ゚ -゚)「何か言った?」

(;^ω^)「あ、いえいえ、何でもないですお。」

┫『大丈夫だ。私の声はマイマスターにしか聞こえない。』

(;^ω^)「あ、そ、そうなのかお。」



46: : 2006/03/23(木) 23:46:04.75 ID:MpZmTJU00
(;^ω^)(あーびっくりしたお。まあ、僕にしか聞こえないなら問題ないお。)

┫『私とマイマスターの勝利は決まっているが、一応ジョルジュが戻ってくるまで待ったほうがいいな。』

( ^ω^)「うん。わかってるお。」

その時、クーの目が怪しく輝いた。

川 ゚ -゚)「今、うんって言ったわよね!」

(;^ω^)「アーッ!!」

川 ゚ -゚)「じゃ、この紙にサインしてね。」

そう言うとクーはブーンに半ば強引にクラブ勝負届けにサインをさせた。



50: : 2006/03/23(木) 23:47:58.02 ID:MpZmTJU00
川 ゚ -゚)「勝負は明後日の放課後に体育館ね。来なければ私達の不戦勝だから。」

(;^ω^)「は、はいですお・・・。」

クーは嬉しそうに部室を出て行った。

( ^ω^)「もう!ホワイティのせいだお!」

┫『問題は何もない。マイマスターが私を使えば必ず勝てる。』

( ^ω^)「格闘技なんてやったことないお。おまけにトンファーなんて使えないお・・・。」

┫『何も知らなくても大丈夫だ。私の中に込められた戦闘記録をマイマスターに流し込む。』

(;^ω^)「・・・何かよくわからないけど駄目そうだお・・・。」

ブーンは誰もいないトンファー部の部室の中で肩をガックリと落とした。




To Be Continued ...



戻る第3話