( ^ω^)ブーンが死んでしまったようです。

216: ◆3mfWSeVk8Q :2005/12/09(金) 03:19:52 ID:cpNoveIe0
包丁は、研いだばかりのその包丁は
日本刀のように鋭く、そして美しい
ツンはそれをしばし見つめ・・・・・・・・・・・・・・・

ξ゚-゚)ξ 「いま・・・・・・・・・・・・・・いくね・・・・・・・・・・・・」

ドシュっ、ドシュっ、ドシュっ・・・・・・・・・・・・・・ドサ

('A`)・(´・ω・`) 「え・・・・・・・・・・・・・・・・・・!?」

二人が、ツンの異常な声を聞き、振り返るとそこには

ξ゚-゚)ξ 「!? グゥッ・・・・・・・・・・・・う・・・・・・・・・・」

腹から血を流し、倒れるツンの姿があった

('A`) 「・・・・・・!? ・・・・・・・ばっかやろおおおおお!!!!」
(´・ω・`) 「ツンさん!? ねぇ! ツンさん!?」

包丁を抜き、傷口をふさごうとする二人
だが、念入りに、三回も突き刺した傷は、そう簡単にはふさがらず
ツンの血は、どんどんと流れていく
それを見ながら、ツンは呟く

ξ゚-゚)ξ 「まってて・・・・・・・・・・・ね・・・・・・・・・・・・?」



217: ◆3mfWSeVk8Q :2005/12/09(金) 03:20:18 ID:cpNoveIe0
医者 「!? ・・・・・なんて馬鹿な真似を!」

すぐさま傷の確認をする
しかし・・・・・

医者 「これは・・・・・・・まずいな・・・・・・・・・」
('A`) 「おい!? まさか、まさか、ツンまで・・・・・・・!?」
(´・ω・`) 「なんとかならないんですか!?」

医者は、苦々しく顔をゆがめる

医者 「包丁の・・・・・・刃渡りが長い・・・・・・・・」
    「これはもしかしたら、内臓まで達しているかもしれない・・・・・」
('A`) 「!? ・・・・・・・・・どうにか、なんないのか、それ・・・・・?」
(´・ω・`) 「なんとか・・・・・・・なんとかしてよ・・・・・・・・・・・・・!!」

通常、筋肉までなら、出血やショック死などの恐れはあるが、
それを除けば、命に別状はない
しかし、内臓は、そうはいかない。下手をすれば、即死だ

医者 「・・・・・まだ、息はある・・・・・・・・・!」

医者は立ち上がり、ナースコールを押す
まだ、尽くせる手があるのなら、諦めるわけには・・・・・いかない



255: ◆3mfWSeVk8Q :2005/12/09(金) 03:43:02 ID:cpNoveIe0
河のほとりで、ブーンは座っていた
正直、今すぐにでも河を渡りたかった。だが

( ^ω^) 「ぼくのエゴ・・・・・・・・・・・・・・・・」

さっきの、弟者の言葉が、耳から離れない

( ^ω^) 「ツンは・・・・・・・どう思ったんだお・・・・・・・・・・・・」

エゴだ、エゴだと、弟者は言ったが
それをツンは、どう受け止めてくれたのだろうか
ブーンは、今の今まで、ツンならきっと平気だと思っていた

いつも、毅然としていたツン
頭がよく、そしてキレイなツン

自分には高嶺のさらにその上の花だと思っていた
そんなツンが、自分の告白で、揺らぐことはなく、生きていける

そう、信じていた
しかし、

( ^ω^) 「アーケードで・・・・・・・・・ツンは、泣いてたお・・・・・・・・」

それは、ブーンの知る、強くて美しい彼女が見せたことのない弱さだった
一瞬、それが嬉しく、だが今では、それが不安だった



264: ◆3mfWSeVk8Q :2005/12/09(金) 03:53:58 ID:cpNoveIe0
弟者のように、自分にはノートPCのような道具はない
下の様子を知りたくても、知る術はないのだ
ならば、ここにいても、なんの意味はないはずだった
だが、ブーンは河を渡るのを躊躇った
嫌な、嫌な予感が、この河からする。その予感とは・・・・・・

( ^ω^) 「ここを渡ったら・・・・・・・・・・・何もかも忘れてしまいそうだお・・・・・」

神話にあるレテ河
その水を飲んだものは、生きていた頃のことをすべて忘れ、そして生まれ変わるという

これがその河なのかどうかは、ブーンには分からない
何しろ、ここは日本だ。日本ならばきっと、ここは三途の川なのだろう
だが、もし、そうではなく、
真実、ここが伝説にある、忘却のレテ河だったとしたら

( ^ω^) 「これを・・・・・忘れるわけには・・・・・・・・・いかないお」

弟者が残していった、自分の行動への疑問
まだ、自分の中ですらその決着はついていないのだ

( ^ω^) 「せめて、自分なりの答えを・・・・・・・みつけるお」

なに、時間なら悠久に近いほどある
じっくり、そして、後悔がないぐらい、考えよう・・・・・・・・・・・



270: ◆3mfWSeVk8Q :2005/12/09(金) 04:04:42 ID:cpNoveIe0
そう、ブーンがスパンの長い決心をした時だった
突然、後ろから声が聞こえた

ξ゚-゚)ξ 「もしかして・・・・・・・・・ブーン・・・・・・・?」
(;^ω^) 「!? その・・・・・・・・こえ・・・・・・・・・・は・・・・」

嫌だ・・・・・・・嫌だ・・・・・・嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!!!

振り返りたくない、後ろを、声の主を、確認したくない

まさか・・・・本当にまさかじゃないか、そんなことは!!

会いたい、会って話したい、会って告白の続きをしたい
でも、それは、考えちゃいけない、叶っちゃいけない願い事じゃないか!?
そんな、現実見たくない
これは幻で、聞こえる音は幻聴だ!

必死に、祝詞のように何度も何度も打ち消すブーン
ガタガタと震えるのは恐怖かそれとも悲哀からか?
そのどちらでも構わないし、どうでもいい

ただ、後ろにある光景が、何かの間違いであってくれさえするならば・・・・・・・・



298: ◆3mfWSeVk8Q :2005/12/09(金) 04:17:49 ID:cpNoveIe0
だが、そんなブーンの思いもむなしく

ξ///)ξ 「えへ・・・・・・・・・・・来ちゃったw」
(;^ω^) 「つ・・・・・・・・・・・・ツン・・・・・・なの・・・・かお・・・・・・・」
ξ#゚听)ξ 「む!? それ以外の誰に見えるのよっ!?」
( ^ω^) 「あ・・・・・・・あ、ああ・・・・・・・・・!!」

あっけらかんと、背後の現実は、ブーンに深い絶望をたたきつけた

打ちのめされ、前に倒れるブーン
それを心配して、ツンが駆け寄る

ξ゚-゚)ξ 「ちょ・・・・・!? 大丈夫!? まだ、頭が・・・・・・・?」
(;^ω^) 「い、いや・・・・・・・平気だお・・・・・・・ただ」
ξ゚-゚)ξ 「あ、そうよねw アタシも貴方も・・・・・・・・・もう、死んでるんだもんねw」
(;^ω^) 「!?」

ブーンに最後まで言わさず、ぺろ、と舌を出し、また照れたように笑うツン
その、あまりのあっけない言い方とは対照的に、ブーンはすさまじい衝撃を受けた

ξ゚-゚)ξ 「そういえば・・・・・・アタシもおなか、痛くないもんねぇ?」
( ^ω^) 「え・・・・・・・!? おなか・・・・・・? どう・・・・したんだお?」

立ち直る暇も惜しみ、尋ねると、ツンは困ったように笑い・・・・・・・・

ξ゚-゚)ξ 「えーっと・・・・・・・・ね? その・・・・・・・・・・・包丁で、刺したの、自分で」



315: ◆3mfWSeVk8Q :2005/12/09(金) 04:26:23 ID:cpNoveIe0
(;^ω^) 「刺し・・・・・・・・・・た・・・・・・・・・?」

三度目の衝撃は、やはり慣れる事無くブーンをぶちのめした
何故、どうして、何のために・・・・・・・・・疑問が津波となって押し寄せる
なぜ、ツンはこんなに明るい?
どうして、そんな辛い死に方を選ぶ?
何のために、そこまでできるというのだ? 


ξ゚-゚)ξ 「・・・・・・・・・・ちょっと、もう少し・・・・喜んでよ・・・・?」

何を

ξ゚-゚)ξ 「せっかく、アタシが来たのよ? アンタなんかを追っかけて!」

どうして

ξ゚-゚)ξ 「どうしてって・・・・・・・・・アタシは・・・・・・・」
ξ///)ξ 「その・・・・アタシは・・・・・・・アンタに・・・・・・会いたかったから・・・・・・」

ブチン・・・・・・・・・・・・・・・・

(#^ω^) 「ぼくは会いたくなんかなかったお!!!!!!」
ξ゚-゚)ξ 「え・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?」



366: ◆3mfWSeVk8Q :2005/12/09(金) 04:41:22 ID:cpNoveIe0
キレた
弁解も弁明も言い訳のしようもないぐらいに、ぶちキレた

ξ#゚听)ξ 「ちょ・・・・・・・・・・何よ・・・・・・・!」
( ^ω^) 「とっとと帰るお」
ξ゚-゚)ξ 「なに・・・・・・・・・・よ・・・・・・・・・・?」

ああ、弟者の言う事が、ようやく理解できた
なんて・・・・・なんて自分は馬鹿だったんだ・・・・・・・・!!

( ^ω^) 「ぼくが好きだったツンは、ここになんかいないお!!」
ξ゚-゚)ξ 「え・・・・・え・・・・・・え・・・・・・・・・?」

好きだと伝えて、満足して、本当になんて馬鹿だったんだ
ぜんぜん、伝えきれていないじゃないか・・・・・・・・!!

( ^ω^) 「ぼくが愛したツンは、強くて、頭が良くて、カッコよくって・・・・!!」

それだけじゃない・・・・・・・・・・・・
そんな、言葉なんかじゃ言い表せない・・・・・・・・・

でも、これだけは言える

( ^ω^) 「それで・・・・・・強く、生きているのが僕が愛したツンだお!!」



413: ◆3mfWSeVk8Q :2005/12/09(金) 05:01:05 ID:cpNoveIe0
ξ;;)ξ 「どう・・・・・・して・・・・・・・・・?」

あまりのブーンの剣幕に、ツンが涙する

ξ;;)ξ 「ねぇ・・・・・どうしてよ!?」
     「アタシは・・・・・アタシは、アンタが好き!! 好きなの!!」

告白・・・・・なのだろうか
しかしこれは、ブーンが望んでいた言葉なんかじゃ・・・・・・ない

ξ;;)ξ 「アタシはアンタが好きなの・・・・・・死んだって、好きなの・・・・・」

ブーンは何も言わない。言えない、ではなく、言わないのだ
ここで、口を開けば、また、好きだと言ってしまう
しかしそれは、きっと流されて出る程度の、軽い言葉だ
そんな、そんな軽い気持ちで、言いたくは、ない

ξ;;)ξ 「なら・・・・・・・なんでよ・・・・・・・・・・?」
     「なんで・・・・・最後に、好きだなんて・・・・・・・言ったのよ・・・・・・・・・!」
( ^ω^) 「!!!!!」

涙混じりに、ツンは、ブーンの一番弱いところをついた



430: ◆3mfWSeVk8Q :2005/12/09(金) 05:09:12 ID:cpNoveIe0
( ^ω^) 「そ・・・・・・・・それは・・・・・・・・・・・・・」

言葉に詰まる

ξ;;)ξ 「アタシは・・・・・・・・・嬉しかった・・・・・・・!!」
     「でも! でも・・・・・言うだけ言って・・・・・・・・・・・」
     「言うだけ言っておいて! それで追いかけたら・・・・・・・これなの・・・・・?」

ξ;;)ξ 「なんとか言いなさいよっ!?」
( ^ω^) 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ツンの頬を伝い、涙が落ちる
ブーンはそれをそっと指でぬぐい、ツンを抱きしめた

ξ;;)ξ 「え・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
( ^ω^) 「ごめん・・・・・・・・だお」

声に動揺はない
しっかりとした口調で、ブーンは続ける

( ^ω^) 「ぼくは、ツンのことを、少しも考えていなかったお」



446: ◆3mfWSeVk8Q :2005/12/09(金) 05:16:28 ID:cpNoveIe0
抱きしめる腕に、ブーンは力を込める
ツンの小さな身体はすっぽりと、その腕の中におさまり
今は、その身体をさらに縮こまらせ、固まっている

ξ;;)ξ 「なに・・・・・・・よ・・・・・? いきなり、なに・・・・・よ・・・・・・」
( ^ω^) 「気づかなかったお」

ブーンは笑う
笑って、ツンを力いっぱい抱きしめる

ξ;;)ξ 「ちょ・・・・・・くるしい・・・・・・・・・・!」
( ^ω^) 「うん、そうだと思うお」
ξ;;)ξ 「なら、離して・・・・・・・よ・・・・・・・・」
( ^ω^) 「こんなに・・・・・・・・・・・・」
ξ;;)ξ 「え・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?」

しみじみと、何度もうなずくブーン

( ^ω^) 「こんなに、ツンは、小さくて、弱かったんだお・・・・・・・・・」

なんで・・・・・・・・・・・・・・・・

( ^ω^) 「なんで、いままで、きづかなかったんだお・・・・・・・・」



456: ◆3mfWSeVk8Q :2005/12/09(金) 05:24:13 ID:cpNoveIe0
ξ;;)ξ 「いいから・・・・・・・・離して・・・・・・・・・・・よ・・・・・・!」

腕の中で、ツンが暴れようとする
でも、ブーンは腕をほどこうとはしない
じたばたと、しかしその動きは、ブーンから見れば、酷く弱い


( ^ω^) 「離さないお・・・・・・・・・・・・」
ξ;;)ξ 「なんで・・・・・・・よ・・・・・・・・・・・・?」

いまだ、泣きじゃくるツン
その目から、涙がもうこぼれないよう、自分の胸に押し当てる

( ^ω^) 「ツンは・・・・・・・・さっきっから、泣いてるお」
ξ゚-゚)ξ 「だ、誰の所為よっ!?」
( ^ω^) 「ふふwごめんだお・・・・・・・」

顔をあげ、誰にとなく、ブーンが独り言のように言った

( ^ω^) 「ツンは、こんなにちっちゃくて・・・・・・・・・・・・・・・・」
      「弱くって、泣き虫なんだから・・・・・・・・・・・・・・」
      「一人で立てるわけが、なかったんだお」
ξ゚-゚)ξ 「え・・・・・・・・・・・?」
( ^ω^) 「だから・・・・・・・ぼくはツンに寄りかからないで・・・・・・・」
      「支えてあげなきゃ、いけなかったんだお」



526: ◆3mfWSeVk8Q :2005/12/09(金) 06:28:49 ID:cpNoveIe0
まったく、馬鹿みたいだ、とひとしきりブーンは笑い、そして謝る

( ^ω^) 「ツン・・・・・・・本当に、ごめんだお・・・・・・・」
ξ゚-゚)ξ 「・・・・・・・・・それ、どういう・・・・・・・・!?」
( ^ω^) 「ぼくは、きっと、ツンを好きなんかじゃなかったんだお」
ξ゚-゚)ξ 「!?」

ブーンの言葉に、ツンは身体をビクリ、と震わせ、恐怖する
まさか・・・・・・そんな・・・・・・・・・・・・・・・・
しかし、その不安も長くは続かなかった

( ^ω^) 「ぼくはツンを・・・・・・・・・愛してるお」
ξ゚-゚)ξ 「え・・・・・・・・・・・・!」

予想と真逆のその言葉に、ツンは言葉を失う

( ^ω^) 「好きだなんて、甘えたことは言わないお。愛してる」
      「愛してるから・・・・・・・・・・・・・」
      「ツンは、これからぼくが守るから・・・・・・・・・・・・」

大きく息を吸い込み、それと同時に腕に力を込め

( ^ω^) 「ここでお別れだお!!」
ξ゚-゚)ξ 「え、な・・・・・・・!? きゃっ・・・・・・・・・!!!!」

ブンッ、と思いっきりツンを突き飛ばし
その勢いで、ツンは宙を舞い、そして意識を失った



529: ◆3mfWSeVk8Q :2005/12/09(金) 06:30:18 ID:cpNoveIe0
ξ゚-゚)ξ 「あ・・・・・・・待って!! ブーンっ!?」

ガバッッと起き上がると、そこは河原などではなく

ξ゚-゚)ξ 「うそ・・・・・・・・・・・・?」

そこは・・・・・・・・ブーンのいた病室、そのベッドの上だった
ふと自分に視線を落とすと、なぜか病院の患者服とでも言うのだろうか
それを着ていた
ツンが、状況把握に苦労していると、病室のドアが開き、白衣の男が入ってきた

医者 「目は・・・・・・覚めたかね?」
ξ゚-゚)ξ 「ここ・・・・・・・・・は・・・・・・・?」
    「いや、ブーンは・・・・・・・つぅっ!?」

思わず、起き上がろうとして、腹部の痛みにうめく

医者 「ああ、まだ動いたらいけない。手術をしたばかりなのだから・・・・・・」
ξ゚-゚)ξ 「手術って・・・・・・・・・・・」

と、聞きかけ、自分で気づく
自分は腹を三回、包丁で刺したのだ・・・・・手術をしないはずがない
医者は不機嫌そうな顔でツンを見ながら嫌味に言う

医者 「まったく・・・・・・・内臓までぶっ壊す奴があるかね・・・・・・・」



532: ◆3mfWSeVk8Q :2005/12/09(金) 06:30:48 ID:cpNoveIe0
ξ゚-゚)ξ 「・・・・・すみま・・・!? いや、それより、ブーンは!?」

守るって言った、これからは守るって・・・・・・・
だったら、だったらきっと・・・・・・・・・・・・・・・・!!

医者 「彼なら、あの時点で亡くなっていたよ・・・・・・・・・・・・」
ξ゚-゚)ξ 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

奇跡なんて、そうは起きない・・・・・・そんなの、わかってた
ブーンは向こうで、ああ言ってくれたけれど、現実はこれだ
嘘つき、と罵りたくても、罵る相手は、空の上だ

どの道、ブーンがいない人生なんて・・・・・・・・

と考えていると

医者 「君は・・・・・・またブーン君を殺すつもりかね・・・・・・・・?」
ξ゚-゚)ξ 「え・・・・・・・・・・・・?」

この人は一体、何を言っているんだ?
まるで、理解が出来なかった



533: ◆3mfWSeVk8Q :2005/12/09(金) 06:31:43 ID:cpNoveIe0
医者は指を三本たて、こう言った

医者 「彼は、一度、頭を殴られ、撲殺された」

これが一度目、と、指を一つ折る

医者 「そして、彼の身体を私が解剖して、これで、二度目だ」

私もこれで、殺人者だw と、もう一つ折る

医者 「最後に、君が、その命を絶つことで・・・・・・・・・」

残った指をツンに向ける

医者 「移植した、彼の一部を、君はまた殺す気なのかね?」
ξ゚-゚)ξ 「!? ・・・・・・・・・・・え、一・・・・・部・・・・?」

思わず、自分の身体を見る。が、そんなツンを見ようともせず、医者は続ける

医者 「損傷が酷かった部位は、そのまま切除したよ。あのままなら壊死しただろうから」
    「そこで、新鮮な彼の臓器を提供してもらったんだ・・・・・・・・・」

そこで一旦、言葉を区切り

医者 「彼は、その身をもって、君の命を救ったんだよ・・・・・・?」
    「君は、自分ごと、生き残った彼の臓器まで、殺すのかい?」



534: ◆3mfWSeVk8Q :2005/12/09(金) 06:32:05 ID:cpNoveIe0
ぶわっ、と涙があふれる

ξ;;)ξ 「そ・・・・・・・・・んな・・・・・・・・・・・・?」
医者 「普通なら、絶対にそんなことはしないんだがね・・・・・・・」

何故だろう、と首を傾げる医者

医者 「ドナーカードまで偽造している自分がいたよ」

犯罪じゃないの・・・・・・・・・と、ツンは思い、同時に気づく

ξ゚-゚)ξ 「守るって・・・・・・こういうことだったの・・・・・・・ブーン・・・・・・・・・・?」

ドクン・・・・・・・・・・・・・

ξ゚-゚)ξ 「え・・・・・・・・・・?」
医者 「おや? おなかがもう空いたのかね? ははw経過は順調だなw」

違う・・・・・・そんなんじゃない
今、確かに、感じた


ブーンは今、ここにいるんだ・・・・・・・・




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