( ^ω^)ブーンと('A`)は走りに生きるようです

4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/31(木) 18:49:24.07 ID:qd76kT6YO
空には雲のかけらさえみえない

そんな晴天の日に二人の少年は競技場に立っていた。

一人はレース前にも関わらず笑顔を振りまきながら体を動かす。
おそらく、これが彼の普通の顔なのだろうが。


もう一人はかなりの長身で、対照的に暗い表情をしている。一見やる気のなさそうな雰囲気を漂わせてるが、レース前の動きでは実力を感じさせるものがあった。

「まもなく、男子1500Mの決勝がおこなわれます。」


アナウンスの放送が流れ、選手たちは位置に着いての合図でスタートラインに立つ。


乾いたピストルの音とともに一斉に選手が飛び出した。



5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/31(木) 18:50:22.07 ID:qd76kT6YO
まず先頭に立ったのは長身の少年。
そこに笑顔の少年がぴったりと着く。


二人が狙っているのは優勝。彼らならば大会記録も更新できるだろうが、そんなものはかれらの頭の内にない。


二人は他の選手を大きく引き離し、1000Mを通過。2分36秒。
速い。
他の選手はそれより10秒くらいい遅れて通過する。
最後尾の選手が1000Mを通過するころにはもうラスト1周の鐘が鳴っていた。

長身の少年はスピードを上げる。しかし、後ろにいる笑顔の少年は離れない。
それをうざったく思った彼は一旦笑顔の少年の後ろについた。



6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/31(木) 18:52:16.14 ID:qd76kT6YO
残りあと150M。そろそろか、と思った長身の少年は一気にスパートをかける。
笑顔の少年を抜き去り、残り100M。
しかし、笑顔の少年はラストの直線に入ったところで長身の少年の横に出てきた。

二人は横一線にならぶ。
両者共に譲らずゴールラインを通過した。
同着かと思われたレース。勝ったのは……………



〜( ^ω^)ブーンと('A`)ドクオは走りに生きるようです〜



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