新ジャンル:FPSのBOT

1: :2007/06/02(土) 19:53:03.91 ID:f+5S+QDT0
毎日がくだらないと僕は感じていた。
あまりにも冗長めいた学生生活という日々の中で、僕の息抜きはPCの中にしかなかった。

( ^ω^)「今日もFPSやるお」

一昔前に流行したミリタリーFPS、「バトルストライク2007」
過疎化したオンラインプレイでひたすらに腕を磨くのが日課だ。
カラオケで他人の歌を聞くよりはファッキンヌーブと罵り合い、
昨日見たTV番組の話をするよりは、倒した相手のヤケクソ気味なメディックメディックを聞く方が楽しい。
僕はそんな奴だった。



2: :2007/06/02(土) 19:54:04.98 ID:f+5S+QDT0
自軍の分隊が最後の敵フラッグへ雪崩込んでいくのを見やりながら、僕は溜息を吐く。

( ^ω^)(…noobってレベルじゃねーぞ敵軍)

適当に狙撃ライフルのスコープを覗き、自軍の圧倒的優勢を確認する。
敵軍は既に分隊行動すら出来ていないほどに蹂躙されていた。
……後は待っていてもこちらの勝利だろう。
分隊に属さず勝手にやっている僕は、それをなんだか他人事のように眺めている。

('A`):動けよBoon。終わっちまうぞ
( ^ω^):だるいお
('A`):時間もったいないだろ……お、HS決まった

僕が伏せてスコープを覗いている建物の下でアサルトライフルを乱射しているのは知り合いのDokuoだ。
それなりに長い間付き合っている戦友でもある。

('A`):じゃあ俺ちょっとナイフキル稼いで来るわ
( ^ω^):なんというレイプ

Dokuoも何だかんだと言いつつ敵軍の手ごたえの無さに調子付いているらしい。
僕はナイフ片手に小春日和を謳歌する変態の様な動きで前線へ向かっていくDokuoの背中を見送った。
Dokuoなら一人でも大丈夫だろう、と僕は思っていた。
その時までは。

('A`):アッー!
( ^ω^):……!?



3: :2007/06/02(土) 19:55:41.86 ID:f+5S+QDT0
悲鳴と大口径の銃声。
前線へ辿り着く前に、スコープの向こうでDokuoの身体が横っ飛びに吹き飛ぶのが見える。

そこに、居たのだ。

オッサンキャラばかりのミリタリーFPSで有り得るはずのない女性的なシルエット。
カクカクと、明らかに人間離れした動きで対物ライフルをぶっ放し続ける何者かが。
そして、スコープを覗いてやっと狙える距離に居るはずの僕を、振り向く。



4: :2007/06/02(土) 19:56:30.22 ID:f+5S+QDT0
( ^ω^)「ちょっ……何そのグラ、バグってるお!」
(リ_゚ -゚ノリ『スタンバイ、レディ』

聞いちゃいない。
ドカン、という轟音と共に僕の伏せた地面のすぐ傍で土煙が上がる。
彼女が対物ライフルをロクに狙いもつけずに撃ってきたのだ。
恐るべきはその照準能力。

( ^ω^)(距離が400あるんだぞ!?aimってレベルじゃねーぞ!?)
(リ_゚ -゚ノリ『照準補正』

咄嗟に建物から飛び降りて二射目をやり過ごし、
軽い爆発のようなコンクリの煙の中、僕はボイスチャットを開く。
あれは、あんなものはチートに違いない。
頭に血が上った僕はオープンで絶叫した。

( ^ω^)「覚悟しろよ!この升野郎!」
('A`):メディーック…メディーック…メディー…



6: :2007/06/02(土) 19:59:12.42 ID:f+5S+QDT0
至近距離から対物ライフルを貰ったDokuoは喚くだけのただの死体だ。
援護は期待できない。
僕は単身、あのバグった外見のチートキャラを止める手段を考える。
手持ちの武器はスナイパーライフルにハンドガン、手榴弾、ナイフ。弾薬は十分にある。
普通の相手にならまず負ける要素がない。

怖いのは(多分)自動補正チートの付いた対物ライフルだけだ。
しかし、あれは連射が効かない。一発目をかわせばこっちのほうが速い。

( ^ω^):ぶっ殺してやるお!

壁越しに手榴弾を遠投、すかさず壁際からライフルで狙いをつける。
手榴弾は目くらましだ。避ければ爆風で仕留められ、本命のライフルの照準を合わせる時間も稼ぐ。

( ^ω^)「フヒヒ、完璧だお……ん? 」



8: :2007/06/02(土) 20:00:27.43 ID:f+5S+QDT0
彼女は------カクカクしていた。
まるで虫か何かのような動きで手榴弾の効果範囲を離脱し、またもスコープを使わずに対物ライフルを僕へ向ける。
その間、わずか1秒にも満たない。早過ぎる。

(; ^ω^):ふぁck!
(リ_゚ -゚ノリ『排除』

銃声が二つ。
僕は頭をぶち抜かれて倒れ、彼女は肩をかすめる程度で再びカクカクして去っていく。
ライフ見るまでもなく結果は分かっていた。

(リ_゚ -゚ノリ:排除、排除

即死した僕はボイスチャットから聞こえる何処か女性的な合成音声を聞きながら、
リスポンまでの時間を呆然と眺めていた。



9: :2007/06/02(土) 20:01:53.66 ID:f+5S+QDT0
('A`):新手のチートか?
( ^ω^):そうとしか思えないお
('A`):……aim以外にも何かつかってるなアレ

仲良く転がりながら愚痴をこぼす。
先にリスポンするDokuoはやる気のようで、何やら考察を始めている。
僕はと言えば適当にあの升野郎のSSを撮ってから切断しようと思っていた。
あんなものには勝てない。

( ^ω^):……!?

レーダーから味方だけでなく敵の反応も激減していく。
どうやら升野郎が前線で暴れているらしかった。

('A`):狂ってやがる

……キック投票が始まっていてもおかしくない状況でキックも機能していない。



10: :2007/06/02(土) 20:03:07.36 ID:f+5S+QDT0
('A`):このまま引き下がるのも手だが
( ^ω^):……なんか癪だお
('A`):だな

僕とDokuoの付き合いは長い。こうやって意見が一致する程度には意気投合している。
リスポンキルされまくっている友軍を後目に、リスポンした僕とDokuoは物陰に潜む。

(リ_゚ -゚ノリ『排除、排除、排除』

升野郎は淡々と妙な動きで対物ライフルを連射していく。

('A`):妙だな
( ^ω^):何がだお?
('A`):チート使ってヒャッホウしてる割にはあまり楽しそうじゃない

言われてみれば僕の目にも彼女の動きは不自然に見えた。
まるで何も感じていない……機械のような。

( ^ω^)(ねーよ)

即座に打ち消す。確かにCPUの動きに似通った部分はあるものの、FPSで必要な立ち回りはそんなに単純じゃない。
その点、升野郎はほぼ完璧に人間の思考で動いている。
……妄想を進めると酷い方向に行きそうだったので完全に頭を切り替える。

( ^ω^):Dokuo、コンボラ(手榴弾を投げるという意味)
('A`):おk

ライフルを構える。
今も昔もこれからも、僕には狙撃しかできない。



11: :2007/06/02(土) 20:04:30.34 ID:f+5S+QDT0

Dokuoが乱戦を制したばかりの升野郎に手榴弾を放る。
正直、効果はもう期待していない。実際、升野郎は明らかにおかしい動きで効果範囲を離脱してしまう。

(リ_゚ -゚ノリ『またお前達か』
('A`)「ふざけた野郎だぜ。ボイスチェンジャーかよ、その声」
(リ_゚ -゚ノリ『排除』

僅かな間隙を縫い、Dokuoが反対側へ回り込む。
升野郎は不気味な音声を響かせながらDokuoへ対物ライフルを向け------

( ^ω^)「ショット」

そこへ、僕の放ったライフル弾が肉迫する。
するのだが、するだけ。僅かに半身をずらして避け切る升野郎。化け物め。

( ^ω^):ふぁck!
('A`):np

問題ない。Dokuoはそう告げ、升野郎の至近距離からアサルトライフルをバースト射撃。
Dokuoの射撃能力ははっきり言えば僕の倍は正確だ。至近で撃ち合ったら勝てる気がしない。
だからDokuoが勝った。そう思った。



12: :2007/06/02(土) 20:06:08.13 ID:f+5S+QDT0

(リ_゚ -゚ノリ『ksk』

瞬間、升野郎の挙動が変わる。
横に、縦に。傍目には変な踊りにしか見えなかったが、

(;'A`):なにぃ!?

Dokuoのライフルが弾倉の弾を撃ち尽くす。
升野郎は2、3発食らったもののまだ健在だ。全弾当たっていたなら倒れている筈なのに。
----そこで、僕は気付く。

(; ^ω^)(こ、こいつ……HS狙いを利用して避けやがった!?)

Dokuoの射撃は正確だ。まず頭を狙う。
でも面積の小さい頭部なら、あまり動かなくても狙いをそらす事が『出来なくもない』のだ。
……勿論、そんなものは人間業じゃない。
ひどくゆったりとした動作でDokuoの頭に対物ライフルの銃口を押し付ける升野郎。

(リ_゚ -゚ノリ『惜しかったな』



13: :2007/06/02(土) 20:07:24.81 ID:f+5S+QDT0

Dokuoが頭を仰け反らせて吹っ飛ぶ肉塊になる。本日二度目の即死。

(リ_゚ -゚ノリ『貴様らでは私を仕留める事は出来ん』
(; ^ω^)「す、すかしやがって!」

僕はライフルを仕舞い、一目散に建物の間の路地へ駆け込む。
追って来い。そう念じながら、死角になる上方の壁へ爆薬を放り投げて固着させる。
追って来た。ふざけた女のアバターがちらりと見えた瞬間、僕はリモコンのスイッチを押し込む。

( ^ω^)「氏ね」

完璧なタイミングで起爆。
Dokuoの与えたダメージもある筈で、爆風がカスリでもすれば奴は死ぬ。
死ぬ筈、だった。

(リ_゚ -゚ノリ『姑息な手だな』
(; ^ω^)「は、はあああああ!?」

奴は晴れる煙の中から歩み出てくる。
もはやチートの域を逸している。ハックに近い芸当をしなければ有り得ない。
僕は錯乱しながらサイドアームに装備を切り替える。
だけど分かってる。ハンドガンで殺せる相手じゃあ、ない。

(リ_゚ -゚ノリ『なに、驚く事はない。単に君の爆弾が爆発するのを眺めてから来ただけだ』
(; ^ω^)「う、嘘つけ!」
('A`):メディーック…メディーック…メディー…



14: :2007/06/02(土) 20:11:48.08 ID:f+5S+QDT0

そうは言うがな。僕の起爆タイミングは完璧なんだよ。
予め爆薬があると分かっていない限り回避など出来る筈がない。

(リ_゚ -゚ノリ『あと私は升野郎ではない』
(; ^ω^)「フカシこくんじゃねーお!少なくともaimBOTを使ってるお!」
(リ_゚ -゚ノリ『その表現は事実ではない。私には照準補助が必要ないからだ』
(; ^ω^)「……必要ない?」
(リ_゚ -゚ノリ『自身より機能的に劣るツールの世話になる理由がない』

そこで不意に画面が止まる。
鯖落ちか、とESCを押そうとした僕に、その声ははっきりと届いた。

(リ_゚ -゚ノリ『忘れる事だ。君には関係ない』



無理な相談だった。



20: :2007/06/02(土) 20:16:29.79 ID:f+5S+QDT0
続き


(´・ω・`)「それは多分、幽霊だね」
( ^ω^)「まじめに答えてくれお」
(´・ω・`)「じゃあ、きっとNPCだ」
(; ^ω^)「まじめにry」
(´・ω・`)「いやマジなんだけど」

次の日、僕は情報通で有名なSyobonに女の姿をした升野郎の話を聞いていた。

( ^ω^)「COMなわけがないお。COMの動きじゃなかったお」
(´・ω・`)「Boon、aimはともかく、銃弾を避けるなんて真似は升でも出来ないよ」
(; ^ω^)「……こ、高度なテクとか」
(´・ω・`)「ねーよ。人間が反応できるレベルの話じゃないし」

じゃあ、何だ、あれは。
僕は人間じゃない何かと戦って、会話して、馬鹿にされたのだろうか。



21: :2007/06/02(土) 20:17:58.86 ID:f+5S+QDT0
驚いたのはその日のうちに国内外を問わず、「バトルストライク2007」 の鯖で同じような存在が
現れ始めたらしいという事だ。
彼女達(掲示板での情報では全て女性の姿をしていたらしい)は敵味方関係なく虐殺を繰り返
し、時には同じような存在同士でも交戦したようだ。

僕はと言えば、ただ上の空で普通の鯖をだらだらと流れていた。
何もかもだるかった。
自分の唯一の取り柄だと思っていたFPSで、まさかあんな風に叩きのめされるとは思ってなかった。

('A`):メーカーのイベントじゃないかって話だぜ。新型のAIのテストだとか
( ^ω^):……眉唾だお
('A`):まあな。ま、何にせよ気にするなよ。あんなもんに勝てる方がおかしいんだ

Dokuoの言うとおり、彼女達が同種との戦闘以外でキルされた例はまだない。
それどころか被弾したという報告さえ殆どない。
僕とDokuoが出会った個体もそうだ。ほぼ会敵した時点で皆殺される。



23: :2007/06/02(土) 20:19:38.64 ID:f+5S+QDT0
(´・ω・`)「まあ兵器MAPにはきっと来ないんじゃないかな」

分隊支援用の機関銃を担いだSyobonがややしょんぼりとした幼い声で言う。
Dokuoと違い付き合いもそう長くはなく、僕は彼のリアルの姿も知らない。オンライン上の知り合いといったところだ。
けれど、升野郎の話をしてからよく分隊を一緒にするようになっていた。

( ^ω^)「……そうだといいお」
('A`)「歩兵MAPメインで暴れてるらしいしな……お、准将get」

相変わらずアサルトライフルを乱射しながらDokuoも言う。
彼が分隊長だ。階級も一番高いし、何より分隊長の素質がある。

(´・ω・`)「気晴らしに旗でも取ろうか」

難なくそんな事を言いやがるSyobonも階級(上等兵)の割にはk/dの比率が異常だ。

('A`)「工兵いないしな」
( ^ω^)「輸送機に乗るお」

兵器MAPでは戦場の主役は車両だ。
対車両攻撃能力のない僕達(偵察兵、突撃兵、援護兵)では旗取りがメインになる。

友軍の輸送機に乗り込み、前線に向かって飛ぶ。眼下の荒野では戦車同士の戦闘が激化している。
僕達はその区域より先の敵拠点の旗本へ降下する。



24: :2007/06/02(土) 20:20:54.44 ID:f+5S+QDT0
旋回する輸送機から下を覗く。敵兵の姿は殆どなく、レーダー上も実にクリアだ。
良い降下日和と言える。

('A`)「イィィヤッホォォォォゥ!」

Dokuoが真っ先に降下ポッドを発射。弾丸のように地面へ向かってすっ飛んでいく。

(´・ω・`)「じゃあ悲鳴を聞こうか」

続いてSyobonのポッドが発射され、地上で二人のポッドが展開するのが見える。
僕もそれに続く。
激変する視界。

そうだ。
僕のポッドが地上に落着した時、それは既に始まっていたのだ。

遠巻きに聞こえる爆音と激しい地響き。
それが味方の戦車分隊が壊滅した音だったなんて、その時の僕には想像もつかなかった。



26: :2007/06/02(土) 20:22:03.65 ID:f+5S+QDT0
友軍「おい、味方の戦車がやられた!!!何だ、何が来た!!確認しろ!」
友軍「ネガティブ!敵が確認出来ない!どこにも居ないぞ!」
指令「レーダーに敵兵器は写っていない。地雷か航空兵器じゃないのか」

(´・ω・`)「……何だろう。騒がしいね」
(; ^ω^)「前線が崩壊してるお」

見ればレーダーに映る赤と青が拮抗していた前線は見事に大穴が開き、味方の分隊が蹴散らされて
いく様子が手に取るように分かった。
一緒に降下した別の分隊と拠点を制圧し、すぐに前線を内側から押さえないとずるずると押されるだろう。
しかし……何だ。この嫌な予感は。

('A`)「よし、制圧は他の分隊に任せて前線行くぞ」
(; ^ω^)「mjsk」
(´・ω・`)「こっち工兵いないよ。兵器もないし」
('A`)「何だか知らんが敵の戦車も消し飛んだ。歩兵相手なら俺らの出番だ」

無駄にリーダーシップを発揮するDokuoが突っ走る。
確かに僕らならそう遠い場所に居るわけでもない。と言うか、駆け付けられるのは僕らの分隊だけだ。



27: :2007/06/02(土) 20:23:38.50 ID:f+5S+QDT0
「バトルストライク2007」 には沢山の搭乗兵器が存在する。
Gunship(戦闘機)
Tank(陸上戦車)
FAV(四輪車)
APC(装甲車)
Transport(輸送機)
等だ。でもひとつだけ、明らかに異質な兵器も存在している。
それがBattleWalker(人型武装兵器) だ。
全高は5mくらいあり、歩兵の携行する通常火器ではろくなダメージも与えられない装甲を持ち、
二門の大口径ガトリング砲、連射可能なロケットランチャー二門、更に二番席に対空砲を備える二足歩
行兵器。
歩兵では手足も出ないような鉄の化け物。

それがいきなり現れたのだ。穴の開いた前線のど真ん中に。
僕達はそれを目の当たりにし、恐怖する。

(;'A`)「今どっから出た!沸くポイントでもないぞ!?」
(´・ω・`)「多分、光学明細だね」
(;'A`)「それ偵察兵の装備だろ!?何でウォーカーに付いてる!?」
(´・ω・`)「さあ……どっちにしろこれじゃ……」

建物を盾に伏せた僕達目掛けて強力なガトリング砲が降り注ぎ、轟音で二人の会話も掻き消される。
位置がバレているようだ。
恐らく戦車をやったのもコイツなのだ。レーダーに映らない、光学迷彩を纏ったウォーカー。

※参考URL ttp://bf2142.wikiwiki.jp/?%CA%BC%B4%EF



28: :2007/06/02(土) 20:25:30.19 ID:f+5S+QDT0

ξ゚听)ξ『大人しく出てきなさい。私は面倒が嫌いなの』

ウォーカーからの声に僕に、そしてDokuoに緊張が走る。
この独特の合成っぽい声は。

(;'A`)「もしかしてアレ、この間の奴の仲間か何かか」
(; ^ω^)「た、多分そうだお」

兵器の操縦まで出来るのか。
ウォーカーはガトリングを定期的に撃ちまくりながら、僕達の潜む建物へ近寄ってくる。

ξ゚听)ξ『NULLを探して来たはいいものの、あんた達手ごたえなさ過ぎてガッカリ。さっさと死ねよ』
(; ^ω^)「な、何の事だお!お前達は一体何なんだお!」
ξ゚听)ξ『……ハァ?あんた、今が会話出来る状況だと思ってんの?』

どかんどかんとランチャーが撃ち込まれ、僕達は爆風でライフを削られる。
直撃すれば即死、このままでも爆風で削られていけば死ぬだろう。

(´・ω・`)「Boon、対話の出来る相手じゃないみたいだ。やっちまおう」
(; ^ω^)「でも工兵がいないとウォーカーは壊せないお」
(´・ω・`)「ボッコボコにしてやんよ」

言いつつSyobonが取り出したのはEMPグレネードだ。
殺傷能力がない手榴弾だが、一時的に兵器のコントロールを乱すことが出来る。
勿論、動きを止めるだけのものでしかない。



29: :2007/06/02(土) 20:26:35.16 ID:f+5S+QDT0
(´・ω・`)「これで動きを止めるから後は頼んだよ、Boon」
(; ^ω^)「ええ!?」
('A`)「爆薬か」

言われて気付く。偵察兵である僕は遠隔操作で起爆する爆薬を持っている。
そして、あの爆薬でなら車両にもダメージは与えられるのだ。
けど、あんなものを相手にそうそう巧く行くだろうか。

('A`)「Syobon、援護するぜ」
(´・ω・`)「うん、頼むよ」

僕の返事を待たずに二人は駆け出していく。
僕は……。



1.動けなかった。

2.二人の後を追いかけた。

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/02(土) 20:27:41.32 ID:YGIRark70
1

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/02(土) 20:29:25.71 ID:+pd6ChMX0
2

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/02(土) 20:35:33.57 ID:BzRYbd+2O
久々に>>1のオナニーでも良いなってオモタ。



37: :2007/06/02(土) 20:41:03.80 ID:f+5S+QDT0
2か。把握。



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