( ^ω^)ブーン達が運命の三日間を過ごすようです
- 26: 1 :2007/06/08(金) 14:12:24.38 ID:ns3m1yJS0
- (#^ω^)「どうせドクオだって誰か轢いてるに違いないお! あの悩んでるときの顔は人殺しの顔だお!」
('A`)「おい」
(#^ω^)「何か文句でもあるのかお! 悪いけど僕はおまいらに轢かれる気は毛頭ないお! せいぜいその辺の善良な一般市民でも轢いて捕まってればいいんだお!」
捲し立てるように周りへの不満を暴言にして当たり散らすブーン。
誰も何も言わなかった。
さすがにまずいと思ったクー先生だったが、ブーンの席へ歩み出すより先にブーンは席を立ち、教室の出入口へと走っていった。
(#^ω^)「じゃあみんな、元気に死ね!」
振り向きざまに発せられたセリフが、教室の沈黙の中で重々しく広がっていった。
- 27: 1 :2007/06/08(金) 14:13:28.92 ID:ns3m1yJS0
- 勢いだけで教室を飛び出してしまったブーンだったが、頭を冷やせば自分が一番わるい事に気づかないほど馬鹿ではなかった。
あまりにも激昂していたのか本当に死ぬ気で、せめて家から遠い場所で……と思い帰り道とは逆方向へ走っていたのが仇になったのだろう。
まわりは見たこともない田園風景だった。
( ^ω^)「はぁ、はぁ、ここはどこかお」
思考が停止しているにもかかわらず足は複雑に右左折を繰り返し、帰り道すら全くわからない状況だった。
( ^ω^)「仕方ないお。帰れないならここが家だと思い込めばいいんだお。うちの庭はデカいお」
世間ではそれを浮浪者といわん事もないが、人の足でそう簡単に遠くへはいけない事くらいブーンにはわかる。
どうしても無理なら近隣住民に助けを求めれば良いだけの話だ。
( ^ω^)「はぁー、税金でも使って、もうちっと壊れた看板とか電柱とかを直す気にならない……うわぁ!」
プゥゥゥゥゥウゥゥゥゥ! というクラクションと目前の車に驚き、ブーンは尻餅をついた。
壊れた看板に気を取られていたせいもあるが、こんな田舎道で車に出くわすとは思っていなかったからだ。
突然の事で再び思考が停止したが、それまでのイメージが関連されすぐに正気に戻れた。
( ^ω^)「どこ見てるんだお! あやうくネタを実行するとこだったお!」
車を停止させて降りてきたドライバーに怒鳴りつける。
主張こそ正当だが内容はアレだった。
- 28: 1 :2007/06/08(金) 14:14:44.70 ID:ns3m1yJS0
(=゚ω゚)ノ「す、すいません!」
( ^ω^)「全く、気を付け……ってぃょぅじゃないかお」
(=゚ω゚)ノ「あ、ブーンかょぅ。驚かせるなょぅ」
( ^ω^)「いや、驚いたのはこっちだお。でもなんでぃょぅがこんな所にいるんだお?」
(=゚ω゚)ノ「いやぁ、暇だったから車に慣れようかと思ってドライブを」
( ^ω^)「これぃょぅの車かお」
(=゚ω゚)ノ「いんや、父ちゃんのだょぅ」
( ^ω^)「まぁいいお。ちょっと家まで乗せていってくれお」
(=゚ω゚)ノ「おやすい御用だょぅ」
二人は直前の出来事を忘れ、ぃょぅ父の車へと乗り込んだ。
ぃょぅは得意気にハンドルの根元あたりのボタンを押し、なんの合図もなく車を発進させる。
( ^ω^)「あれ? なんでエンジンかかってないのに走るんだお」
(=゚ω゚)ノ「ああ、これハイブリットなんだ」
( ^ω^)「日本語でおk」
(=゚ω゚)ノ「原動駆動と電動駆動のどっちでもはしるんだょぅ」
( ^ω^)「ぃょぅは律義だから困るお。 あ、だからさっき車が近付いてた事に気づかなかったのかお」
(=゚ω゚)ノ「父ちゃんも言ってたょぅ。静かすぎて周りに車が居るって気づいてもらえないから危ないって」
( ^ω^)「人の安全よりも金を取る。大人って汚いお」
(=゚ω゚)ノ「確かにね」
- 29: 1 :2007/06/08(金) 14:15:33.70 ID:ns3m1yJS0
- それからブーンはぃょぅの危なっかしい運転に付き合い、色々な場所を巡るという普通のドライブを楽しんだあと、自宅へと送ってもらった。
( ^ω^)「今日はありがとうお」
(=゚ω゚)ノ「気にするなょぅ」
( ^ω^)「お? ドア開かないお、どうなってるお?」
(=゚ω゚)ノ「あ、すまん、チャイルドロックしてあるの忘れてたんだょぅ」
( ^ω^)「おー、これがあのチャイルドロックかお! ハイテクだお!」
ぃょぅが対向車に気を付けながら運転席を降り、ブーンの座る助手席のドアを開けた。
内側からはビクともしなかったドアがすんなりと開き、ブーンは社長気分を味わう。
( ^ω^)「じゃあ気を付けて帰るお」
( ^ω^)ノシ
(=゚ω゚)ノシ
( ^ω^)「なんか最近ぃょぅとよく会うお」
ぃょくを見送り、すっかり暗くなった空を見上げたつもりだったがまだ太陽は昇りきってもいない。
( ^ω^)「そういや学校ばっくれてきたからまだ昼間なんだお。まぁ将来の為に平日の昼の過ごしかたも勉強しておくことにするお」
ローテーション制の仕事が希望なのか、自宅警備員が希望なのか。
親が居ない事を良いことに、その後のブーンはやりたい放題だった。
- 30: 1 :2007/06/08(金) 14:16:53.90 ID:ns3m1yJS0
川 ゚ -゚)「……出ないな」
ξ゚听)ξ「やっぱり警察に……」
ツンとショボンに見守られながらクー先生は受話器を置く。
昼休みになっても戻ってこないブーン。普通に問題を起こして帰る生徒はたまに居たが、ブーンの場合は帰り際のセリフに問題があった。
それに不安を覚えたショボンとツンが向かったのは、やはり職員室の担任の元だった。
既にクー先生はホームルーム直後からブーンの携帯へコールしているが、一切取られることが無かったらしく、二人は余計に不安を膨らませていく。
(´・ω・`)「やっぱり、ぶちころすなんて言わない方が……」
ξ゚听)ξ「当り前よ。馬鹿じゃないの?」
(´・ω・`)「おまいもぷちころしますわよ」
川 ゚ -゚)「二人共落ち着け。今騒いだ所でもうブーンは帰ってこない」
(`・ω・´)「クー先生、その発言は色々と誤解を生みますよ」
川 ゚ -゚)「ん、しかしなぁ」
(´・ω・`)「シャキン兄さん、ちょっと探してきてくれないか」
(`・ω・´)「こらショボン、学校では先生と呼べ」
(´・ω・`)「それなんてエ(ry」
そんな微笑ましいショボンと、その従兄のシャキンのやりとりを見ていたツンだが、突然ポケットの中で暴れだした携帯の振動に気づいた。
ξ゚听)ξ「ブーンからだわ!」
(´・ω・`)「!」
川 ゚ -゚)「!」
(`・ω・´)「!」
( ^^ω)「?」
- 32: 1 :2007/06/08(金) 14:17:45.22 ID:ns3m1yJS0
- ξ゚听)ξ「もしもし! ブーン! 今どこにいるの!?」
( ^ω^)『うはwwww事故ったwwww両足千切れたwwww』
ξ゚听)ξ「え、ちょっと落ち着きなさい! まずは止血よ! あと包帯とピンセットとゾンデとえーとあーもう! 落ち着くのよ! 今からそっち行くから!」
ξ゚听)ξ「せ、せっせ先生! ブーンが事故に遭った様です。今から救急車呼んで下さい! 私はブーンを診てきます!」
(´・ω・`)「まぁこれでも吸って落ち着くといい」
(´・ω・`)つマルボロ(クー先生の)
ξ゚听)ξ「おちついてわんないわよ! 早くショボンも来て!」
(´・ω・`)「どこへ?」
ξ゚听)ξ「ブーンの所に決まってるでしょ!」
(´・ω・`)(どの辺で気づくのやら)
二人は職員室から抜けだし、廊下、教室棟へと経由してそのまま下駄箱へ走っていった。
川 ゚ -゚)「どこに行ったんだ」
(`・ω・´)「ほほえましいですね」
( ^^ω)「?」
二人の間には、「どの辺で気づいて照れながら帰ってくるんだろう」というちょっとした好奇心が湧いていた。
そして二人と一人の間には「お前さっきからうざいな」という思惑が交錯していた。
- 34: 1 :2007/06/08(金) 14:19:01.55 ID:ns3m1yJS0
- (´・ω・`)「ツンよ、そなたは、フヒィ、何処へ向かう」
ξ゚听)ξ「ブーンの所よ!」
(´・ω・`)「その、はぁ、ブーンの居場所は、わかっているのかい?」
ξ゚听)ξ「あ」
(´・ω・`)「ハァ、ハァ……」
ξ゚听)ξ「……」
ほぼ毎日ブーンとツンが通っている通学路。その中程を経過した辺りでやっとショボンは核心をついた。
走っていたのは約二キロ程度の距離だが、ショボンは完全に息が上がっている。
(´・ω・`)「ハァ、ハァ、だから、聞いたんだが、ハァ、どこへって」
膝に手を付き、中腰で息を整えながらツンをたしなめるショボン。
ξ゚听)ξ「そ、そういえばそうよね。――家の中で事故は起きないし、仮に外で事故に遭ったら普通家に帰れないわよね」
(´・ω・`)「? home?」
ξ゚听)ξ「聞こえたのよ、ブーンの声の向こう側で摩訶不思議アドベンチャーがかかってたの。あいついつもあの歌聞いてるし。それに室内と屋外での電話の違いって結構違うもんよ」
(´・ω・`)「いや、友達とか知らない人の家だったりするんじゃないか?」
ξ゚听)ξ「まぁぶっちゃけ掛かってきたのは家電からだったんだけどね」
(´・ω・`)「ちょwwwww」
- 35: 1 :2007/06/08(金) 14:20:19.32 ID:ns3m1yJS0
五分ほど息を整えるため休憩を要求し、近くの自販機で買ったポカリを飲みながらショボンは朝から気になっていた件について聞いてみることにした。
(´・ω・`)「で、ツン。車のヘコみがどうとかブーンが言ってた訳だが」
ξ゚听)ξ「……」
(´・ω・`)「まさか貴様、ガチで人を……」
ξ゚听)ξ「べ、別にあんたに言う必要無いでしょ!」
(´・ω・`)「ある!」
いつにもなく強気のショボン。当然だろう、自分の友達がひき逃げされ、別クラスの生徒が命を落としているのだ。
このまま黙って見過ごす訳にはいかない。
ξ゚听)ξ「なによ。まさかあんたまで私が人殺しだなんて言う訳?」
(´・ω・`)「貴様は立派な容疑者だ」
ξ゚听)ξ「警察ごっこは家の中でやってなさいよ!」
(´・ω・`)「通報するぞ」
ξ゚听)ξ「……やってみなさいよ」
(´・ω・`)「――もしもし」
ξ゚听)ξ(え? マジで?)
(´・ω・`)「あの、友達の車がヘコんでて……。いえ、そういうわけではなくて、……え? はい。いや、それはちょっと。え? あ、わかりました。あ、はい、はい、はい。わかりました。はい。すいません」
(´・ω・`)「……」
ξ゚听)ξ「で、どうなのよ? このまま私を警察に引き渡す訳?」
(´・ω・`)「……帰る」
ξ゚听)ξ「フン、これだからアンタは冴えない役回りなのよ」
ξ゚听)ξ「あたしも学校に戻ろう」
- 36: 1 :2007/06/08(金) 14:21:09.29 ID:ns3m1yJS0
- 川 ゚ -゚)「お、遅かったじゃないか。そろそろ授業が始まるぞ」
ξ゚听)ξ「はい。すぐに戻ります」
ツンが再び職員室に戻ると、真っ先に担任が声をかけてくれた。
担任の元へ歩きながら時計を確認すると、すでに昼休み終了十分前だった。
息をつくまもなく職員室を出ようとしたツンに、引き留めるような担任の声が届く。
川 ゚ -゚)「まて、ショボンはどうした」
ξ゚听)ξ「それが……その、初速から全力疾走したら体調を崩したみたいで……」
川 ゚ -゚)「まぁ縮地なんてそう簡単にマスターできるものでもないからな。わかった」
ξ゚听)ξ「失礼します」
適当ではあるがあながち完全な嘘とも言えない理由を述べ、今度こそツンは職員室を後にした。
職員室のある特別棟から教室棟へ続く渡り廊下を歩きながらツンはふと空を見上げる。
ξ゚听)ξ「雨、降りそうね」
開けっ放しの窓から生温かい風を受け、ぶ厚く黒ずんだ雲を眺めながら二人の事を案じていた。
- 37: 1 :2007/06/08(金) 14:22:47.51 ID:ns3m1yJS0
('A`)「おいツン、ブーンに連絡ついたのか? あとショボンはどうした?」
ツンが教室に入るなり、ドクオは気になっていた事と気になる事を同時に質問する。
それに不機嫌そうな眼差しを向けたあと、立ち止まる事無く窓際にある自分の机を目指しながら一言。
ξ゚听)ξ「さぁ」
('A`)「おい」
ξ゚听)ξ「うっさいわね! 心配なら自分で確認すればいいじゃない!」
('A`)「ん、ああ、スマン」
ξ゚听)ξ「はんっ!」
それきりツンは外を眺めたきり、五時限目の教科担任が来るまでその調子を崩さなかった。
('A`)「ったく。今は自分の事で精一杯だってのに。……お前らこんな時に心配かけさせるんじゃねぇよ」
ふと呟いた一言は、誰の耳にも届くことはなかった。
- 38: 1 :2007/06/08(金) 14:24:47.59 ID:ns3m1yJS0
- それから雨直前の鬱々しい雰囲気、そして食後の眠気の重なる中で二時間の授業を終え、生徒は帰路につく。
特別でもないその他に分類されるツンとドクオも当然それに倣っていた。
('A`)「やっべ、やっぱ降り出したか」
ξ゚听)ξ「……」
('A`)「ツンのやつ、こういうとこは抜かり無いな……。って、傘ふたつ?」
- 40: 1 :2007/06/08(金) 14:25:49.02 ID:ns3m1yJS0
从'ー'从「あれれ〜? 私の傘がないよ〜?」
('A`)「渡部さんもあいかわらずだな」
从'ー'从「いいもん! どうせこうなると思ってストック一本用意してるもん!」
('A`)「さすがに進歩くらいするよな。そろそろ社会人、だしな」
从'ー'从「ふぇぇ〜ん、ストック家に忘れてきたよぉ〜」
('A`)「……まぁ、人間なんてそうそう自分の現状なんか変えられないか」
从'ー'从「で、でも今日はお父さん休みだから……携帯の充電切れてるよぉ〜」
('A`)「そう簡単に変えられないから苦労するんだ……」
そんな渡部さんの日常の中、他クラスの生徒と思われる女子が傘を差し出す。
そして渡部さんは笑いながら、その女子生徒は微笑を浮かべながら一つの傘で外に出ていった。
('A`)「でも、ああやって他の人に助けてもらうことができる……って、何感傷に浸ってるんだ俺」
('A`)「さっさと帰るか……」
- 41: 1 :2007/06/08(金) 14:26:49.73 ID:ns3m1yJS0
- タイムリミットは近い。
('A`)「たく。俺には悩んでる暇もくれねぇのかよ。世話のかかるヤツらだ」
あと一日。正確には明日の夜八時が旅行の終了時刻、つまり解散時刻だった。
あの日の夜に引っ張り出してきた旅行案内を見たから間違いは無い。
('A`)「ギリギリまで自己嫌悪に浸らせてくれてもいいだろうに」
濡れた制服を脱衣所に無作法に脱ぎ捨て、体の水滴を拭く手間もそこそこに着替えを済ましてドクオは玄関へ向かっていた。
持っていくのは四枚のバスタオル。別に計算した訳では無いが、多いに越したことはない。
封印していた車の鍵を取り、見たくもない悲惨な車を出す。
見てくれなんて関係ない、要は雨風しのげればいいのだ。
二日ぶりの主人の到来に、ドクオの愛車は歓喜を排気音で表すように大きな音で始動した。
- 42: 1 :2007/06/08(金) 14:28:04.62 ID:ns3m1yJS0
- ξ゚听)ξ「……何やってんのかしら。馬鹿みたい」
昼休みにショボンと別れた自販機前で、ツンは質素なビニール傘をかざしながら佇んでいた。
なんてことはない、もしかしたら学校に戻るのも家に戻るのも嫌になったショボンが自分の見えない所まで歩いて行き、自分が学校へ向かったのを確認してから戻って来たのかもしれないとただ思っただけだ。
ありえないとは言え、自分を見失っていたショボンが雨に長時間打たれてどんな事をしでかすか考えたくもなかっただけだ。
ξ゚听)ξ「……もうすこし、探してみようかな」
いくらそれがショボンの選択だとしても、ここまで連れてきたのは自分であり、ある意味追い詰めてしまったも同然の事をしたのだ。
商店街と言えど活気があったのはいつの事やら、今はこの辺りを出歩く人間は一人も居ない。
ただでさえ閑散としている商店街、雨が降っていれば、当然少ない客足は完全に途絶える。
不必要なまでに広い通りにたった一つだけの傘を開きながら歩くツン。
ふと、酒屋と数年前に潰れた元本屋の建物の影に何かの音を聞いた。
それは、よくブーンが反応している猫の鳴き声。そして物音。
ξ゚听)ξ「……ありがち過ぎね、ショボン」
- 43: 1 :2007/06/08(金) 14:29:04.54 ID:ns3m1yJS0
酒屋の店主や、裏通りの住人だという可能性は完全に無視。
こういう状況はかならずこうなると相場が決まっているのだ。
(´・ω・`)「寒いだろう? 僕もなんだかとっても眠いんだ……」
ミ,,゚Д゚彡「にゃああああああああああああああ」
(´・ω・`)「いや、だから心中しようて」
ミ,,゚Д゚彡「ざけんなオラァ!」
(´・ω・`)「ぬこが――喋っただと!?」
- 46: 1 :2007/06/08(金) 14:29:58.95 ID:ns3m1yJS0
- ξ゚听)ξ「ショボン、貴方は忠実だけど、忠実なだけじゃそれ以上の高みは望めないのよ」
(´・ω・`)「ツン……。 なんでここに?」
ξ゚听)ξ「べ、べつに、たまたま通りがかっただけよ。あとこれ、風邪引くわよ。友達が入院してるんだったら心配かけるからさっさと帰りなさい」
(´・ω・`)「ああthx そうだ聞いてくれ、このぬこ喋るんだ!」
ミ,,゚Д゚彡「なー」
ξ゚听)ξ「馬鹿言ってないで、ホラ行くわよ」
(´・ω・`)「貴様さっき喋っただろう」
ミ,,゚Д゚彡「んにー」
ξ゚听)ξ「ただの猫じゃない。熱でもあるんじゃないの?」
(´・ω・`)「……今日は猫鍋か」
ミ,,゚Д゚彡「!?」
ξ゚听)ξ「かわいそうでしょ! ほら、帰る!」
(´・ω・`)「ショボーン」
- 47: 1 :2007/06/08(金) 14:31:15.89 ID:ns3m1yJS0
ぬこをどうにか捕縛しようとしたショボンだったが、雨に打たれて体も冷えきり、本人が思っている以上に体力を消耗しているらしくツンの力に抗うことは出来なかった。
(´・ω・`)「これ……かなり恥ずかしいんだが」
ξ゚听)ξ「間に合わせよ」
ショボンのさす傘はデフォルメされた犬のようなもののワンポイントが入ったピンクの傘だった。
男がこんなものを使ってる画はショボン的にありえないのだろう、酒屋で雨宿りしたまま一向に帰ろうとしない。
(´・ω・`)「……渡部って」
ξ゚听)ξ「うちの高校の名無しコテじゃないの」
(´・ω・`)「ああそうか。なんていうか熱があるらしいな」
- 50: 1 :2007/06/08(金) 14:33:34.26 ID:ns3m1yJS0
- (´・ω・`)「……さっきの話なんだが」
沈黙、男女二人で雨宿り、完全にフラグが立つそんな状況で、ショボンは各方面からの空気を読み沈黙とフラグをクラッシュした。
ξ゚听)ξ「まだ私の事をひき逃げ犯呼ばわりする訳?」
(´・ω・`)「いや、自分としてもツンの事は疑いたくないんだ。頼むから違うと言ってくれないか」
ξ゚听)ξ「嘘でも?」
(´・ω・`)「親友は信じるさ」
ξ゚听)ξ「……ふぅ」
ξ゚听)ξ「私は誰も轢いてない。ブーンが言ってたヘコミは相手から一方的にぶつけられたの。なんかでっかい四駆? の車に信号待ち中にね。だからへっこみかたが人に当たったような形になってブーンも誤解したんじゃないかしら」
(´・ω・`)「四駆って駆動方式だから車種とか特定できんのだが……まぁ大体わかった。疑ってすまなかった」
まぁ4WDと言えば大体の人が想像するのはなんかデカい車だろう。
最近は4WDではなくSUVと呼ぶのが主流なのは別のお話。
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