('A`)ドクオは再び銃を手にするようです

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/09(土) 23:27:07.71 ID:kRCWAvWR0
(*゚ー゚)「申し遅れました。私はVIP大生物学部助教授しぃ・ハニャーン。
     この写真の男性が私の夫、同大生物学部教授のギコ・ハニャーンです」

('A`)(とりあえず人の話を聞けよお前)

(*゚ー゚)「彼は5年前から、自分で発見した新種の花を研究していました。
     シィ・ハニウスという花です。」

('A`)「へえ、奥さんの名前つけたんですか。愛を感じますね」

(*゚ー゚)「ええ主人とは深く愛し合ってますが何か?
     そんなことより話を続けてもいいですか?」

('A`)(そんなことより射殺してもいいですか?)

(*゚ー゚)「その大事な主人が先日行方不明になったんです。
     おそらくVIPガーデン周辺で」


ああ、学術上のどうたらとかいう奴で立ち入り許可でも取れたのか。
しかし伊達に立ち入り禁止になってるわけじゃないんだ。

ドクオは顔を背け、吸い込んだ煙を吐き出す。


(*゚ー゚)「唯一の手がかり、VIPガーデンに入って帰ってこられる人は
     あなた以外考えられません。探して頂けますね?」

('A`)「……私にしても帰ってこられるとは限りませんよ。
    正直乗り気にはなれませんね」



37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/09(土) 23:28:30.77 ID:kRCWAvWR0
しぃはドクオの声など聞こえないかのように、
無造作にハンドバッグから封筒を取り出す。

そこそこの厚み。
しぃは封筒をテーブルにそっと置く。


('A`)(……もしもーし、聞いてますか?)

(*゚ー゚)「これは前金および支度金です。
     とりあえず次の水曜、こちらに状況を伺いに参ります」

('A`)(はいはい、聞いてない聞いてない)


背けた顔を戻すことなく、ドクオは答える。


('A`)「あてにはしないでおいてもらえますかね」

(*゚ー゚)「こちらの言い分ばかりで申し訳ありません。
     でももう頼れるのは貴方だけなんです」



38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/09(土) 23:29:33.01 ID:kRCWAvWR0
しぃは煙草入をバッグにしまいこむ。


(*゚ー゚)「ではよろしくお願いします。
     主人とあなたの無事を祈ってます」


返事も聞かずにしぃは部屋を出て行く。


ふとテーブルを見ると、置いてけぼりにされた封筒。


('A`)「さて、どうしたもんですかね……」



40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/09(土) 23:30:59.02 ID:kRCWAvWR0
              ※



女の毒気に当てられた頭と体を冷やしに、ドクオは外へ出る。
完全に日も落ちた。冷たい風が頬をかすめていく。


前から、見覚えのある初老の男がこちらに近づいてきた。どことなくしょぼくれた顔の男。


(´・ω・`)「やあ、久しぶり」


ショボン署長。かつてドクオが自らの手で全てを撃ち抜くまで上司だった男。


('A`)「……」

(´・ω・`)「どうしたんだいその顔は?
       昔の上司が元部下を訪ねてくるのがそんなに変かな?」


ショボンは胸ポケットから煙草とオイルライターを取り出す。
気持ちよさそうに煙を吸い込んだあと、一瞬物足りなげな表情を浮かべる。


('A`)(フロンティア1mm?ハイライトは止めたのか?)



41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/09(土) 23:32:37.02 ID:kRCWAvWR0
5年も経てば人も変わる。煙草の銘柄くらい変わっても当然だ。
きっと健康に気を遣うようになったのだろう。

ドクオは視線を煙草から相手の顔へと移す。


('A`)「……何を探りに来たんです?」

(´・ω・`)「何って何をさ。ドクオこそ何を探ってるんだい?
       まさかあの女の依頼を受けたの?」

('A`)(まだ受けると決めたわけでもないけどね)


ドクオも自分の煙草を取り出す。
使いこまれた革張りのオイルライターを握り締め、一度遠くを見たあと火をつける。


('A`)「わかってるんでしょ?俺を尾行してたんだし」


ショボンは深呼吸でもするかのように、くわえた煙草をめいっぱい吸い込む。
それでも物足りないのか、軽く首を傾げる。



43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/09(土) 23:34:41.51 ID:kRCWAvWR0
(´・ω・`)「……ドクオは優秀な部下だったよね。
       でね、僕は今の部下も同様にかわいいんだ。」

('A`)「……」

(´・ω・`)「僕もすっかり年を取ってね。見てよ、この軟弱な煙草。
       あと二年無事に勤めれば定年なんだよね」

('A`)「……そういや、もうそんな年齢ですね」

(´・ω・`)「そうそう、だからお願いなんだ。僕はね、かわいい部下たちと
      『左利きのドク』の撃ち合いなんて見たくないんだよ」


('A`)(……どいつもこいつも勝手なことばかり言いやがって)

ドクオはかつての上司に対する敬意をかなぐり捨てるかのように、不機嫌にその場を立ち去る。


(´・ω・`)「……困るんだよ実際。頼んだからね」


果たして、ショボンの呟きはドクオの耳に届いたのかどうか。
ショボンは不機嫌そうにカチカチとオイルライターを鳴らし、夜空を見上げる。



44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/09(土) 23:36:08.92 ID:kRCWAvWR0
              ※



決して遅刻したわけではないのだが、待ち合わせのバーではすでにジョルジュが一杯始めていた。
灰皿に溜まったキャビンマイルドの吸殻。
チェーンスモーカー気味だということを差し置いても、相当待たせたようだ。

バーテンにドライマティーニを注文して、ドクオは隣の席に腰掛けた。

  _
( ゚∀゚)「先に始めてるよ。そういえばあの本はどーだった?」

('A`)「捨てた」
  _
( #゚∀゚)「……」

('A`)「……」

('A`)「……すまんな。オススメの何とかいう女騎士が出る前に嫌になって読むのをやめた。
   とりあえず表紙でその巨乳っぷりだけは確認した」
 
  _
( ゚∀゚)「……」

('A`)「……」



46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/09(土) 23:38:18.56 ID:kRCWAvWR0
  _
( ゚∀゚)「……ならしょうがないな」

('A`)「うむ、しょうがない」

('A`)「つかな、ジョルジュ……
    萌えねえんだよ、もう……昔のようには……」
  _
( ゚∀゚)「ED乙」

('A`)「かれこれ5年ほどご無沙汰だしね……もう使うあてもないし、
    いっそEDの方が気楽かも知れんね」

 _
(;゚∀゚)(相変わらず重症だな)


('A`)「……そろそろ本題に入ろうか。どういうことだ?」 
  _
( ゚∀゚)「何がだ」

('A`)「とぼけるな、プロの探偵がアマチュアを紹介するとはどういうことだ。
    だいたい俺が二度とVIPガーデンに関わりたくないのはわかってるだろ?」


元々青白いドクオの顔色が土気色に変わる。しかし眼光だけは先ほどの150%(当社比)。
殺伐とした空気が漂う。



47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/09(土) 23:40:20.01 ID:kRCWAvWR0
('A`)「そのことを踏まえてだな、いったいどういう事なのかと聞いている」
 _
(;゚∀゚)(これはもう射殺されるかもわからんね)

('A`)「……今日はとことん飲むか。お前の金で」
 _
(;゚∀゚)「ジャンジャンいっちゃって下さい、遠慮なさらずに。
     むしろお願いします飲んでください」


ウィスキーの空ボトルが転がる。
二筋の漂う紫煙が混じりあい、ウィスキーの芳香と共に張り詰めた空気を薄めていく。


('A`)「そういや最近、どうも口数が多くなった気がするんだ。特にどうでもいい独り言が」
  _
( ゚∀゚)「あぁ、そりゃしょうがないよ。それにはれっきとした理由がある」

('A`)「理由?」
  _
( ゚∀゚)「この年になると生きてるってだけで苦労なんかいくらでもあるだろ?」

('A`)「まあな」
  _
( ゚∀゚)「でも歯を食いしばって生きられるほど根性がない。
     かといって泣き言を言うのはプライドが許さない。
     残されたのはたわごとと減らず口くらいだろうよ」  

('A`)「なるほどねぇ」



48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/09(土) 23:42:18.93 ID:kRCWAvWR0
グラスが小さな音を立てる。
溶けて小さくなった氷がグラスの中で落ちた音。


('A`)「しかしあのアマには腹が立つな。なんだよあの無神経。
    正直殺意を抑えるのに必死だった」
  _
( ゚∀゚)「無神経ねえ……ある意味そこが良かったりするんだが」

('A`)「あれ?ジョルジュってMだったっけ?まあ乳はそこそこあったかも知れんが」
  _
( ゚∀゚)「ドクオ、君は大きな勘違いをしている。俺は別に巨乳派ってわけでもないぞ?」

('A`)「mjd?」
  _
( ゚∀゚)「いいかドクオ。女性一人一人がそれぞれの形で生まれつき、それぞれの人生を歩むように
     一人一人それぞれに別の乳があるわけだ。一人に二乳。人はよく言うだろう?おっぱい!
     おっぱい!と。二度繰り返すのは当然このためだ。事故や手術などで片乳を失うような
     ケースもあるが、基本的には胸部に一対、合わせて二つ。だから一度だけでは足りないし、
     三度繰り返せば多すぎる。もし俺達が牛から進化した生き物であれば繰り返す回数もまた
     違っていたのかもしれないな。さてそんな乳の話。全ての女性は生まれたときから乳首と
     共に生き、思春期からはさらに乙女の夢を蓄えるように乳そのものが大きくなっていく。
     それは過酷な砂漠を生きるラクダが生きる為の栄養を蓄えるがごとく、このせち辛い世を
     生きていく為の心の栄養が、そしてそれを眺め、吸い、挟まれ、揉みしだく男達の心の夢が
     そこには蓄えられているのだ。こういう言い方をすると巨乳ばかりを崇拝しているように
     聞こえるかもしれないが、それが素人の浅はかさ。ただただ大きさばかりで判断できるほど
     乳の道は甘くはない。乳の道っていうと銀河の英訳はミルキーウェイだな。まあ奥の深さと
     広大さでは確かに匹敵するかもしれない。おや?話がずれたな。乳の道はやはり一言で語る
     ことなど出来ないほど奥深いのだからまあ仕方がないか。それはそうと、乳の価値を大きさ
     だけで判断するなどというのがどうしていけないのか?という件だったな」



49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/09(土) 23:44:09.59 ID:kRCWAvWR0
  _
( ゚∀゚)「そうそう、大事なのは大きさではないんだ。乳房はある意味でその女性の人生そのものだ。
     その人生においてどんな夢を膨らませ、どんな辛さにその胸を痛めたか。そしてどんな奴に
     その先端を口に含まれ、舌や指先で転がされ、つつかれてきたのか。どんな奴にその乳を
     撫でられ、揉みしだかれてきたのか。服を形作るそのシルエットでどんな人々を楽しませて
     きたのかという事。それらの全てを乳によって読み取れなければ、乳の道を行き、乳を司る
     事など夢のまた夢だ。樹木が風雨に晒されながらも生きてきたその年月が年輪という形で
     刻まれるがごとく、乳にはその女性の全てが刻まれている。世間の冷たい風を受けて鍛えられ、
     何者かの掌によって暖められ、頑なになった凝りをほぐされる。そうやって形作られていく、
     それが乳というものだ。それだけ奥深い乳というものをだな、単純に大きさで判断なんて
     どうやって出来うるというのか。わかるかドクオ?大きさなどというものはそのフォルム、
     弾力、色合い、乳輪の大きさや形など、ひとつひとつの乳を総合的に判断する上での、たった
     一要素にしか過ぎないのだ。もちろん女性一人一人によって体格も異なれば人生も異なる。
     当然ながらその女性ごとにベストマッチした乳というものは違うわけだ。そう、だからこそ、
     その乳と持ち主の相性がどうであるのかを判断するには、乳からその持ち主の人生を読み取れ
     なければならない。持ち主のそれまでの人生と人生観がわかれば、ファッションセンスも
     想定できる。身にまとう服というのは、乳を判断し、語る上では案外馬鹿にできない問題だ。
     まず服の種類によってその姿が映える乳というものが異なるからだ。それに服の材質や通気性、
     フォルムなどはその乳の物理的環境として大きなウエイトを占めてる訳だしな。そこにだ、
     先程言及した人生と人生観、これを加えると何が見えてくるのか?これら全てをスペックの
     高いPCにインプットし、プログラムを組んで演算させるとしよう。するとだ、突発的な出来事
     でもない限り、かなり信頼度の高い乳の未来予測すら可能になる。科学の進歩という奴だな。
     もっとも、乳の道を行き乳を司ることのできる乳の達人の域に達すればこの程度のことは己の
     脳内で簡単に出来る。まだまだ達人は機械に遅れを取るものではない。その件に関して一番の
     問題と言えばだ、乳の道に対して才と心意気の二つを兼ね備えた人材であればこそ、乳の道を
     極めることに熱中してしまって中々科学畑の方で全力を尽くすことが難しい点だな。そもそも
     乳の道というもの自体が世界の秩序を良しとする儒の思想やキリスト教文化圏における神への
     奉仕、という概念よりも、己の心の平穏を良しとするタオイズムの方に思想的に近いという事。
     考えるな、感じろという奴だな。また世界的にまだまだ乳の奥深さというものが単純に性的な
     問題とされ、ないがしろにされてきた歴史がある。その辺の問題もからんで――」



51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/09(土) 23:45:00.74 ID:kRCWAvWR0





      ――そして、三年の月日が流れた――



52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/09(土) 23:46:49.17 ID:kRCWAvWR0
かのような錯覚を覚える。
少々めまいがする。これは洗面所で顔でも洗って来た方が良さそうだ。


('A`)「……すみませんトイレに行ってきます」
  _
( ゚∀゚)「おお行ってこい行ってこい」

  _
( ゚∀゚)(ペース奪回成功。とりあえず命の危機は去ったが……さてどうやって説得するかだな。
     お前がこのままじゃ俺もいつまで経っても約束が果たせねえんだよ)


ハイペースの演説に乾いた喉を潤し、
ジョルジュは新しい煙草に火をつける。



54: >>53 自作です :2007/06/09(土) 23:48:47.56 ID:kRCWAvWR0
('A`)ノシ「待たせたな」
  _
( ゚∀゚)「おお。そんで話の続きなんだが」

(;'A`)「……」
  _
( ゚∀゚)「あの助教授が無神経って言ったよな?さっき」

('A`)(おっぱい話じゃないのか……正直助かったな)
  _
( ゚∀゚)「ん?乳の道についてもっと聞きたいのか?
     それはお前、もうちょっと回復してからでもいいだろう」

(;'A`)(……後でするんですか)
  _
( ゚∀゚)「そうそう、あの助教授、何でかわいらしいと思わないんだ?むしろ萌えてもいいだろ」


ドクオの手から煙草が落ちる。



56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/09(土) 23:50:30.36 ID:kRCWAvWR0
(;'A`)「壊れたの!?ジョルジュ、壊れたの!?ねぇ!ジョルジュ!壊れちゃった!?」
  _
( ゚∀゚)「壊れちゃいねえよ」

(;'A`)「本当!?大丈夫なの!?頭おかしいんじゃない!?」
  _
( ゚∀゚)「あぁ、だから大丈夫だよ」

(;'A`)「そうかぁ!僕バカだから!バカだからジョルジュの言ってる事わかんないから!」
  _
( ゚∀゚)「そうだね。ドクオはバカだね……て言うかそれわかりにくいな。犬が信号渡るやつか」


ドクオの落とした煙草を拾って火を消すジョルジュ。


('A`)「いや結構本気。俺も壊れたかもしれんね」
  _
( ゚∀゚)「奇遇だな。俺も結構本気だ」

(;'A`)「壊れたの!?ジョルジュ、壊れたの!?ねぇ!ジョルジュ!壊れちゃった!?」
  _
( ゚∀゚)「……無限ループって怖くね?」



58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/09(土) 23:52:31.58 ID:kRCWAvWR0
ジョルジュはグラスに残ったウィスキーを飲み干し、次のボトルを注文する。

  _
( ゚∀゚)「まああれだ。人の話は最後まで聞けってこった」


手持ちぶさたな様子で、煙草に火をつけるジョルジュ。
  _
( ゚∀゚)(もう俺様のペースだなフヒヒヒwwwあともうひとひねり、ってとこか)
  _
( ゚∀゚)「しかし昔からよく二人で飲んだもんだな。
     まだ二人ともあのしょぼくれ顔の上司の下でポリ公やってたときから」

('A`)「ショボン署長か……あの人は怒ってても笑ってても、
    どんな時でもしょぼくれた顔してたなwww」
  _
( ゚∀゚)「そのくせ目だけ笑ってたりキレてたりすんのなwww」


ジョルジュはグラスに手酌でウィスキーを注ぐ。
  _
( ゚∀゚)「そうそう、目なんだよ目。これが重要なんだ。
     お前さ、ちゃんと依頼人の目を見て話したか?」

('A`)「?」
  _
( ゚∀゚)「ほら来た。相変わらず目線を合わせなかったんだろ?
     確かにタイプはお前とは合わないかも知れないけど
     あの人の目を見てさえいれば、俺の言うこともわかるはずなんだ」



59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/09(土) 23:54:23.24 ID:kRCWAvWR0
(#'A`)「どうして目を見るとあの無神経で高慢な女がかわいらしく見えるんだよ!
    あいつはクーの死を『それはそうと』って軽く流したんだぞ!」
  _
( ゚∀゚)「そりゃお互い様だ。もしクーがまだ生きてたとしたら、彼女にとっちゃ
     お前が一番大事だろ?あの教授夫妻がどうなろうと、わざわざお前が
     危険な目に遭うほどの事だとは思わんだろうよ」

('A`)「!」


革張りのオイルライターを握り締めるドクオ。

  _
( ゚∀゚)「だから目を見たのか?って聞いてるんだ。あの目はな、旦那のことが
     心配で心配で半狂乱になるところを必死に抑えてた目だぞ?」

('A`)「……」
  _
( ゚∀゚)「ありゃきっと旦那以外の男になんか一切甘える気のない気丈な女だよ。
     他人の前じゃ涙も見せたくないんだろうさ」


煙草の灰を落とすジョルジュ。

  _
( ゚∀゚)「そうは言っても頭の中は旦那のことが心配で心配でたまらない。
     さすがに、そんな状態で俺達なんかに愛想を振りまいてる余裕はないな」



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