川 ゚ -゚) クーは異境の地で暮らすようです

50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 20:46:08.62 ID:yHTahav10
私はさっきから何に対していらついてるんだ?
棘のある口調がどうしても止まらない。


('A`)「は?」

川 ゚ -゚)「先ほどから話しかけてきたのは事情聴取なんだろう?」

(;'A`)「???」

川#゚ -゚)「思えば怪しい男達から助けてくれたのも、警官なら当然の義務か」


私は乱暴にマグカップをテーブルに置いた。
ちょっと落ち着け。
いったい何がしたいんだ?


(;'A`)「すみませんが全然話が見えないんですけど。つか普通助けるでしょ」


彼は音を立てないようにそっとマグカップを置いた。


川 ゚ -゚)「一般市民は普通わざわざ危険なマネなどしないだろう?とぼけなくてもいいよ」

('A`)「とぼけるも何も……普通助けるでしょ?」

川 ゚ -゚)「普通は見ず知らずの人間のためにそんなことはしないだろう?」



51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 20:48:13.66 ID:yHTahav10
男は腕を組んで、少し遠い目をする。
そしてゆっくりと言葉を選んで語り始めた。


('A`)「うーん、確かに職業は関係あるかも知れんけど、
    職業倫理とか義務で助けたっていうのともまた違うかな」

川 ゚ -゚)「?」

('A`)「仕事上慣れてるからなんだろうけど、あの程度は別に危険だとは思わなかったな」

川 ゚ -゚)「え?」

('A`)「仕事で出動だったら銃撃戦とかしょっちゅうなんだわ。
    しかもあいつらは別のことで頭がいっぱいだったわけだしね」

川 ゚ -゚)「……」


当然のようにあっさり言うんだな……
凶器を持った連中に5対1だぞ?

己の強さも、しなやかに動く野生の獣のような美しさも、
君にはどうでもいいことなのか。
……案外、気付いていないのかもしれない。



54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 20:50:15.41 ID:yHTahav10
私は不味いのを承知で、紅茶のお代わりをする。
何となく彼のマグカップにも注いだ。


('A`)「あとはあれか。警官じゃなかったら殴り倒した後、あんたと一緒に逃げただろうけど
    あいつらを通報して仲間に逮捕させたのは、俺が警官だからかな?
    とりあえず、助けた理由は俺の職業とは関係ないよ」


彼は軽く頭を下げてマグカップを受け取る。
だからそんなにかしこまらなくていいと思うんだが。


('A`)「そういえばまだ名乗ってなかったね。俺はドクオ。あんたは?」

川#゚ -゚)「……やっぱり事情聴取か」

(;'A`)「だから違うってば。さすがに名前も知らない女の子を自宅に招いて
     お話するなんてさ、俺初めてなんだって」

川 ゚ -゚)「……ふむ、奇遇だな。私も初対面の男の家にお邪魔するのは初めてだ」


いつの間にか気分が少し落ち着いていた。

我ながら自分がつかめない。

私は頬杖をつき、不思議な男を見つめた。
彼ははどこか上の空だ。



58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 20:52:10.90 ID:yHTahav10
(*'∀`)「……」


これがあれか。
以前聞いた、「キモカワ」とかいう奴か。
冴えないキモ男のはずなのに、どこかかわいらしい。

まあとりあえず、名前ぐらい名乗ろうか。


川 ゚ -゚)「……クーだ」

(*'∀`)「え?」

川 ゚ -゚)「いや、名前も知らないって言うから。私の名前はクーだ」

(*'∀`)「……」

川 ゚ -゚)「どうした?顔が崩れてるぞ」

(;'A`)「mjsk」

川 ゚ -゚)「直った直った。もう大丈夫のようだな。しかしどうしたんだ?」

川 ゚ -゚)「……こちらは名乗ったんだが君は?」

(;'A`)「あ、ごめん。俺はドクオって言います」



62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 20:54:06.29 ID:yHTahav10
……すまない。確かにそう言ってたな。
今日の私はやはりおかしい。


しかし、興味深いな。

私を救ってくれたときの美しい野生の獣。
危険が去った後の冴えない男。
たまに見せる、上の空でぼーっとしたどこか少年のような可愛らしさ。

いったいどれが本当の彼なんだろう?


川 ゚ -゚)「君は本当に面白い奴だな」

('A`)「え、そう?」

川 ゚ -゚)「君は自分の事もわからないのか?つくづく面白いな」


自分の価値は自分では気付かないものなのかな。
もしかすると、価値なんてものは他人が決めるものなのかもしれない。



65:>>63 >>62冒頭2行です :2007/06/28(木) 20:56:19.36 ID:yHTahav10
川 ゚ -゚)「ドクオ、一つ相談がある」

('A`)「はいはい、何でしょ?」

川 ゚ -゚)「この島には不慣れでな。不動産屋を紹介してくれないか」

('A`)「ここに住むの?旅行だと思ってたんだけど」

川 ゚ -゚)「うむ、まあな」


あまり詮索しないでほしいんだが、それも我侭かな。
知られたくないというより、自分でも思い出したくないんだ。


('A`)「……先に言っておくけど、こちらから事情は聞かないよ?」

川 ゚ -゚)「何?」

('A`)「この島に住むんなら覚えておいた方がいいけど、
   住民の大半が何かしらの事情がある連中ばかりだし。
    その辺は聞かないのが暗黙のルールだから」

川 ゚ -゚)「ほう、そういうものか」


それはいい事を聞いた。
犯罪でもしなければ強制送還はないということか。



67:>>66 レスの区切り方が悪くてご迷惑をおかけしました :2007/06/28(木) 20:58:09.11 ID:yHTahav10
ドクオは煙草に手を伸ばした。
そうそう、遠慮しないで吸えばいい。

('A`)「相手が話さない事情はこっちも聞かない。これは覚えておいた方がいい」

川 ゚ -゚)「なるほどな」


実にいい島だ。
逃亡者の楽園だな。

私はマグカップを引き寄せ、口元に当てた。
味はともかく、この暖かさが心地良い。

この感触は、まともなティーカップなんかじゃ
かえって味わえなかったかもしれないな。


(;'A`)「あ」

川 ゚ -゚)「?」

('A`)「やっぱりお茶菓子とか必要だよね。今甘いものを切らしててさ」

川 ゚ -゚)「ではあとで一緒に買い物にでもいかないか?私も店を覚えたいし」

('A`)「そうだね」



70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 21:00:10.44 ID:yHTahav10
ドクオの指がテーブルをリズム良く叩く。


('A`)「……」


考え事でも始めたのだろう、ドクオは急に黙り込んだ。
難しい顔をしたり、こっちを見てぼーっとしたり。

ドクオは自分の頬を叩くと、こっちをまっすぐに見つめてきた。


('A`)「ちょっとした提案があるんだけどさ」

川 ゚ -゚)「何だ?」

('A`)「住む場所を探してるって話だけど、仕事は?」

川 ゚ -゚)「ああ、探さねばな」

('A`)「もしよければ、どっちも知り合いを当たってみようか?
    見つかるまではここにいてくれて構わない」

川 ゚ -゚)「何だか世話になってばかりだな。
     しかし、どうしてそんなに親切にしてくれるんだ?」

('A`)「何かほっとけないんだよね。何故って言われても困るけど」



72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 21:02:11.08 ID:yHTahav10
ここまで世話になって、どう報いればいいのだろう。


川 ゚ -゚)「本当にすまない。正直大した礼もできないが」

('A`)「別に礼を言われるほどのことでもないけど……
    あ、一つだけお願いしたいことがあるけど」

川 ゚ -゚)「私に出来ることなら」

('A`)「クーの事情は知らないし、無理に尋ねる気もないよ。
    でもね、もし事情が許すならクーが生きてるって事、
    それだけでも家族に伝えてあげてほしいんだ」

川 ゚ -゚)「……」


飲んだくれで泣き虫の母が目に浮かぶ。
でも、言われてみれば確かに家族なんだよな。
それはわかるんだ、でもな?

――私はここに逃げてきたんだ、全てから。



74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 21:04:16.93 ID:yHTahav10
('A`)「無理にとは言わない。ただね、俺は父親の顔を知らずに生まれ育って
    母親もガキのころに失踪。どうせその辺に埋まってるんだろうけどね。
    家族としては生死くらいは知っていたいだろうなって、そんだけの話」


ああ、そういうことか。
きっとドクオの父親はいないほうがましな人間じゃないんだろう。
母親にも逢いかったんだろ?

私を売り飛ばしたアイツ、自分ごと私を捨てて酒に逃げた女、
そして見たことのないはずのドクオ少年が頭の中でくるくると回る。


('A`)「あ、ごめん。今の忘れて。こんなのただの感傷だからさ。
    事情も知らずにわがまま言ってすまなかった」


私はぬるくなったマグカップを見つめ、ゆっくりと揺らした。
くるくる回るルーレットが、想像上の少年で止まった。

……少年、努力はしてみよう。
だから、私に力を貸してくれないか?


川 ゚ -゚)「……時間をもらえるだろうか?」

('A`)「え?」



76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 21:06:16.66 ID:yHTahav10
川 ゚ -゚)「ドクオの言いたいことは何となくわかった。
     そんなことで世話になった礼になるなら叶えたい。
     でも、気持ちを整理する時間をもらえないだろうか?」

('A`)「いや無理しなくていいよ?ただのわがままだから」

川 ゚ -゚)「ドクオに無理をさせておいて、私が無理をしないのは不公平だろ?」

('A`)「別に無理なんて……大したことはしてないじゃない」

川 ゚ -゚)「助けてくれた。仕事と住居を探してくれる。
     おまけにどこで知ったのか不明だが、
     私のために好きでもない紅茶を淹れてくれた」

('A`)「え、何で俺が普段紅茶飲まないって……」

川 ゚ ー゚)「失礼だが、紅茶好きならこんな淹れ方はしないな」


私は、マグカップを指先で軽くはじいた。
せいいっぱい嬉しそうに笑ったつもりなんだが、
どうも使わない筋肉は退化してしまうようだ。

うまく笑えたか?

好きでもない紅茶をわざわざ淹れてくれるような、繊細な思いやり。
その優しい気持ちはすごく伝わって来たよ。
むしろ、この感謝の気持ちをどう伝えたらいいのか。



78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 21:08:09.38 ID:yHTahav10
川 ゚ -゚)「あとはだな、あれを見れば見当がつくな」


私はキッチンの方向、電子レンジの脇を指差した。
大切に手入れのされたコーヒーメーカー。

何故か、不快感なく眺められる。


(;'A`)「あ、そりゃそーですね」

川 ゚ -゚)「それはそうと、何で私はコーヒーが苦手だってわかった?」

('A`)「コーヒーが苦手っていうか紅茶好きかな?とは思ったんだ。
    さっきくれた飴が紅茶味だったでしょ?」


……いつから私はこんなに間抜けになったんだろう。
天井を見上げると、ドクオの紡いだ紫煙が換気扇に吸いこまれていった。


('A`)「?」

川 ゚ -゚)「あ、すまない。会話中に考え事は失礼だな。
     そうだ、封筒と便箋をもらえないか?」

('A`)「別にいいけど?」



81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 21:10:06.77 ID:yHTahav10
こちらからの不躾で唐突なお願いにも怒りもせず、
ドクオはわざわざ封筒と便箋を探し出してくれた。

すまないな。
でもどうしても今、君から受け取りたかったんだ。
この場で君に約束しないと、逃げてしまいそうで。

受け取った封筒と便箋をセットにして、ドクオに見せるように軽く振った。


川 ゚ -゚)「約束する。これはいずれ母に出す」

('A`)「……ありがとう」

川 ゚ -゚)「じゃあそろそろ買い物にでも行かないか?
     本当の紅茶の淹れ方ってのを教えたいし」

(;'A`)「本当に無知で申し訳ありません」


我ながら、何という失礼な言い草だろう。
でも、しばらく紅茶を飲んで貰うことになりそうだ。

いずれ、ドクオの淹れるコーヒーを私が飲めるようになるまで
ちょっと辛抱してくれないか?



83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 21:12:11.20 ID:yHTahav10


              ※


ドクオの案内で街を歩く。
屋台や出店であふれかえった大通りを抜けて、ちょっと格調の高い造りの店についた。


('A`)「紅茶はよく知らないんだけど、ここなら揃ってたはず」

川 ゚ -゚)「すまんな、手間をかけて。コーヒーの香りがどうも苦手で」

('A`)「気にしないで。俺も『本当の紅茶』に興味あるし」


中に入ると、高級な食器やティーセットがずらりと並んでいた。
角のコーナーにさまざまな種類の紅茶や中国茶などが揃っていた。


('A`)「本当は食器の店なんだけど、オーナーがお茶好きなんだ」

川 ゚ -゚)「なるほど」


確かに、専門店に劣らない品揃え。
好きでなければここまではしないだろう。

それにしても高い。



84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 21:14:17.29 ID:yHTahav10
私の目が値札に釘付けになっていると、ドクオが私の肩を指でつついた。


('A`)「お金なら心配しないで」

川 ゚ -゚)「いや、そうもいかんだろう」

('A`)「それ欲しいんでしょ?遠慮はいらないから」

川 ゚ -゚)「しかし高いぞ」

('A`)「それ買えば『本当の紅茶』が飲めるんだよね?」

川 ゚ -゚)「まあそれはそうだが……」


ドクオは私の手から茶葉とセットをひったくって、
さっさと会計を済ませた。

店を出て先程の雑踏に潜りこむ。
先程の出費を取り返すように、ドクオは日用品を値切りまくっていた。



帰り道、ドクオは財布の中を三回も覗いた。
そのたびにこっそりため息をついていた。



86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 21:16:14.80 ID:yHTahav10


              ※


翌朝、ドクオが仕事に出かけた。
もちろん、ちゃんとした紅茶と朝食を作ってやった。
彼は子供のように喜んでいた。

無用心だから、という理由でドクオはTVをつけっぱなしにしていったが
私にTVを見る習慣がないので退屈した。

ふと本棚を見ると、何やら日本語のマンガが並んでいた。
日に焼けて黄ばんだものと真新しいものが乱雑に詰めてある。


川 ゚ -゚)「マンガばっかりだな……」


とりあえず乱雑な並びをきちんと整理した。
当初の並び順や作者名などを考慮し、
それでも綺麗に見えるように何とか片付けた。

片付けたあと、つい食事もとらずに読みふけってしまった。



89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 21:18:12.30 ID:yHTahav10
やがて陽が落ち、ドクオが帰ってきた。


('A`)「お、気に入った?それ」

川 ゚ -゚)「あまりマンガは読んだ事がなかったが、
     なかなか面白いものだな」

('A`)「職場の友達が日本のマンガが好きでさ。
    俺の本棚が第二書庫にされつつあるんだ」

川;゚ -゚)「ありがたいんだかひどいんだかわからんな」

('A`)「まあ微妙なとこだよね」

川 ゚ -゚)「とくにこれが気に入った」

('A`)「え、『寄生獣』が?」

川 ゚ -゚)「うむ」


”死んだ犬は犬じゃない、犬の形をしたゴミ”
感動的なフレーズではないが、何故か心に残った。

それにしても食欲のなくなる話だ……



96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 21:23:53.40 ID:yHTahav10
('A`)「ねえクー、お腹すいてない?」

川 ゚ -゚)「昼食抜きだし、本当はすいてるはずなんだが……
     案外食べ始めれば食べられるかもしれんな」

('A`)「今日はちょっと外食しようと思うんだ」

川 ゚ -゚)「……」


昨日三回も財布を覗いていたのは誰だったかな……
本当に大丈夫なのか?

私がそれを口にすると、ドクオは胸を叩いた。
痩せ気味の彼がそれをやっても貫禄がない。


('A`)「おいしいもの食べたくない?」

川 ゚ -゚)「食べたくないといえば嘘になるが……」

('A`)「じゃあ行くよ。つか遠慮なんかしないで素直に返答してくれるとうれしい」

川 ゚ -゚)「わかった」


ドクオは私の手を取ろうとして、何故か握るのをやめた。

彼は目をそらし、無言で玄関に向かった。
私も無言でドクオの後をついて行く。



97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 21:26:05.56 ID:yHTahav10


              ※


昨日の雑踏と違い、やや小奇麗な区画に出た。
聞けば、この先に高級住宅街かあるとのこと。

貧富の差が激しいこの島にしては珍しく、そこそこの街並み。
悪く言えばこの島らしからぬ、中途半端な風景。


歩いていると、ちょっと古めのビルに着いた。
ドクオがドアを開けると、階段が地下へと伸びている。


('A`)「ちょっと隠れ家っぽくて良くない?」

川 ゚ -゚)「まあな。この地下で食事を?」

('A`)「そうそう。来ればわかるから」


古びた、それでいて丁寧に手入れをされた手すりをつたって
私達は階段を降りていった。



101: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 21:28:10.38 ID:yHTahav10
降りた先はいかにも高級そうなレストランだった。
中に入ると、ウェイトレスが挨拶をしてきた。

(゚、゚トソン「いらっしゃいませ、ご予約は?」

('A`)「『シャトリナ姐さん』に昼間電話した者なんだけど。
    づーの所のドクオが来た、って伝えてもらえるかな?」

(゚、゚トソン「オーナーのお知り合いでいらっしゃいますか?
     ご案内いたしますので席に着いてお待ちください」


ウェイトレスに従って奥の席に進んでいく。
途中、ステージとグランドピアノを見つける。
椅子もテーブルも年代物だ。

私は小声でドクオに耳打ちした。


川 ゚ -゚)「なあ、大丈夫なのか?」

('A`)「ん?」

川 ゚ -゚)「こんな高級店で食事なんかして」

('A`)「ああ、その辺は大丈夫。それよりこのお店どうよ?」



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