( ^ω^)机は繋がり僕らは出逢うようです。

3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/19(木) 17:59:37.94 ID:oeaWO8oL0
《そのじゅうろく 邂逅をふみしめろ。》


『ダーンダーンダーン、ダダ ダ―ン ダダ ダーン』
鳴り響くダースベイダーのテーマ。



(* -ω-)「…………」
いきなり眠気をバッサリやられた。

……えーっとたしか今日は文化祭だったかお。
色々あったから忘れてたけど、今日は6月の20日のはずだ。
その途端ズキリと痛む体中。薄情なものだと思う。
一年前の6月20日を、僕はどうやってすごしたっけ?

ベットの中で愚図りながら、あれ、と思って見たりする。
アラーム音楽の設定、こんなゴツイのにしてたっけかお。



4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/19(木) 18:00:18.07 ID:oeaWO8oL0
(* -ω-)「…………」
どうにもそうは思えず、枕の隣あたりに放り投げていたハズの
自分の携帯を手探りで探す。目はまだ開けられない。



『ダーンダーンダーン、ダダ ダ―ン ダダ ダ―ン』
鳴り響く重低音。

(* -ω-)「んぉ? ……れれェ?」
何だか背筋が寒かった。

んん、やっぱり僕はアラームをこんなのにした覚えはない。
それになんだか、お遊び半分でこの着信音に登録した人がいたような気がする。
しかもソイツは『5コールで出なかったら殺す』って言ってて、


たしかソイツって――――



5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/19(木) 18:02:27.65 ID:oeaWO8oL0
(; ゚ω゚)「ぬ、ぬぉぉぉ!」
ガバリと起き上がり、目を開け手にした折り畳み式携帯電話。
表示された発信先はもう言わずもがなな――『ハインリッヒ高岡』



(; ゚ω゚)「ぼ、僕は死ぬのかお……」
急な運動からじゃない頭痛がした。

震える手先で受話器ボタンを押す。耳には近づけられない。
アイツだったら殺すまではいかなくとも、相手の鼓膜を破るくらいは平気でやる。


( ^ω^)「もしも……」
『オハロー☆』

聞こえてきたのは陽気なボイス。それでも何だか眠たそうで、部屋の時計を見て納得した。
朝の五時半に電話掛けて来るとは非常識にも程がある。



8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/19(木) 18:03:32.53 ID:oeaWO8oL0
( ^ω^)「…………」
『ノリ悪ッ! ちょっとブーン、何してんのよ!』

無言で固まっていた僕に掛けられた呆れ気味な声。
脳内の中で何かしらの快楽物質でも出ているらしい
電話向こうの相手はナチュラルなハイテンションだ。



半ば呆然とそれを聞きながら、消去法で電話向こうの人が砲丸投げのプリンスでないと判断。
とりあえずは安全だと思った僕は徐々に受話器を耳に押し当てていく。


そうして向こうから聞こえてくるのは、大小さまざまな呻き声やら叫び声。
……そうか、僕の行き着く先はそんな地獄なのか。



9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/19(木) 18:04:19.24 ID:oeaWO8oL0
( ^ω^)「……沢近さんですかお?」
*(‘‘)*『あ、何? 私だったら何な訳?』
僕の予想に違いなく電話向こうの相手はクラスメートのヘリカル沢近だった。

ちょっとイラついたような声マジ怖ェ。
電話越しの会話なのにベットの上で正座する僕がいる。


*(‘‘)*『あのねェ、今私たち準備してるのよ文化祭の。学校に忍び込んで徹夜でさァ』
( ^ω^)「それって不法侵入ジャマイk」

*(‘‘)*『黙れ。んでそんなクラスメートが大変な時に何ですかァ!
アンタは須田君と仲良くサボタージュっすか! で、どっちが攻めな』
( ^ω^)「黙りはしまいけど後半聞き流す事にするんで感謝して欲しいですお」
そう言うの気になるお年頃って確かにあるけど、
巻き込まれる人間の心情を少しは察して欲しい。
大あくびを一つ欠いてから、僕は立ち上がり部屋のカーテンに手をかける。



10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/19(木) 18:05:23.55 ID:oeaWO8oL0
沢近さんと言えば、大層忌々しげな声を出しながら、


*(‘‘)*『とにかく学校来てアンタもこの苦渋をお舐めなさい。
 んで三分以内で学校来なさい。キリキリ働かせてあげる』
(; ^ω^)「……あの、僕の家からどう計算しても10分はかかr」



『ゴタゴタ言うな。そろそろ、受け入れろ内藤』



今度は波の一切たっていない、湖畔の水面みたいな落ち着いたアルト。
電話口の相手が変わった事は自明の理だ。

確かに聞いたことのある声に、思い至った人の名前を呼ぶ。



12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/19(木) 18:06:47.35 ID:oeaWO8oL0
( ^ω^)「伊藤さんですかお?」
('、`*川『そう言う苗字なのは確かだ』
はぁ、とため息にも似た相槌を打った。
それからカーテンをひいて朝日を部屋に迎え入れる。
白みがかった東の空が見えた。ただよう朝霧と一緒に目一杯朝の空気を吸う。


(; ^ω^)「あいかわらず古風というか遠まわしと言うか……」
独り言のように言うと、


('、`*川『コラちょっとニスは食べ物じゃ……オイ、誰かそこのアホを止めろ!』


聞こえてきたのはそんな怒声。 ……本当今どんな状況なんだお。
若干顔の血の気が引いた。心なしか呻き声と叫び声の音量が上がったような気がする。



13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/19(木) 18:08:24.65 ID:oeaWO8oL0
( ^ω^)「……伊藤さん?」
('、`*川『あ、ああ、すまん』

(; ^ω^)「いや、別に僕は……それにしても大変そうで何よりですお」
上っ面だけだけど、労いの言葉を掛けてみたりする。
首を回せばポキリと小気味いい音が部屋に響いた。



('、`*川『本当に誰がまとめるんだよって話だよなアハハハハハハ!』



そうして帰って来たのは紛れもない本音、と言うかやけっぱちだなぁ。
受話器に伊藤さんのため息がモロかかったのか、届いてくるノイズ。



15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/19(木) 18:09:13.43 ID:oeaWO8oL0
( ^ω^)「とりあえず現状を産業でお願いしますお」
('、`*川『アホが騒いで収拾つかず
 文化祭まであと4時間
 誰でもいいので人手が欲しい』

( ^ω^)「おk、でも僕婆ちゃんが危篤の予定で、」

言い訳の装填準備は完璧だ。



『最低』


それも簡単に打ち砕かれた。
最も、低い。バババーン、と貼り付けられた最低のレッテル。
数秒固まる。耳に届くのは相変わらずな阿鼻叫喚である。



17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/19(木) 18:10:10.10 ID:oeaWO8oL0
( ^ω^)「…………貞子さん?」
川д川『うん』
結構心にキましたその最低宣告。
ちょっと上がったはずの心拍数を確認する為に左手を心臓に持っていく。


川д川『内藤くん、とにかく今は動かなきゃいけない』
( ^ω^)「…………」

川д川『転がる石に苔は生えない、から』
( ^ω^)「でも、」

胸に当てた左手が下がっていく。新鮮な朝の空気のせいか、ズキリと肺が鈍く痛む。
解ってるお、それ位。と言おうとした所で、ガチャガチャと何かしらの音。


『つべこべ言わずにさっさと来いってんだよバーカ』


心に響く罵倒と言うのはこう言う事だろう。
朝でも何でもこいつのテンションは変わらなかった。
いささか面を食らった感触。一度二度、瞬きする。



19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/19(木) 18:11:05.56 ID:oeaWO8oL0
( ^ω^)「高岡?」
从 ゚∀从『俺たちは今ブーン、お前を必要としてる。それでいいじゃねぇか』

( ^ω^)「……生け贄としてかお」
从 ゚∀从『よぉーく解ってるな』
キシキシと上機嫌に笑う電話向こうのハインリッヒ。
朝でも何でもこいつのテンションは変わらなかった。


それが今は何だか嬉しくて、でもやっぱり


( ^ω^)「…………今極上に眠いんでs」


从 ゚∀从『良いから来いっつてんだ』
(; ^ω^)「しかし……」



20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/19(木) 18:11:45.97 ID:oeaWO8oL0
ハインリッヒが息を吸う。




从 ∀从『殺すぞ』



出て来たのは地獄の閻魔如き地を這う声。

言葉の響きだけで殺気って感じられるものなんだネ!
ひぃ、と僕もつられて息を吸う。情けなさは比較するまでもない。


( ^ω^)「わかりましたお!」
超やる気。超即答。超怖ぇ。見えもしないのに高速で頷く僕。
立場の弱さはこの数年で骨身にしみていたのだった、まる。



23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/19(木) 18:14:19.94 ID:oeaWO8oL0

从 ゚∀从『会場は2号館だからな。ホームルームに来たって誰もいねぇぞ』


その一言が通信の最後。
ブッリ、と情緒も言葉もクソもなく切られた回線。

それでも何故か、


( ^ω^)「ったく……」


小さな笑いが出て来たんだった。さあ今日一日を始めよう。
僕が立ち止まっていても、そんな風に朝日は昇るんだから。





25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/19(木) 18:16:29.35 ID:oeaWO8oL0


( ^ω^)「…………」


やばい今本気でこの扉開けたくない。


会場の教室その扉を前にして全力で尻込みする僕。
詳しくは新校舎2号館2階、選択教室の廊下でカカシみたく立ち尽くしていた。


「脳みそがフットーちゃうよぅ――!」  「なんで蛍すぐ死んでしまぅん?」
「アーッ! アーッ! あっ……」  「え、偉い人に、はっそれが……解ら、んの、ですよ――」
  「俺この準備終わったら――ウァァ゛ア゛!!」
「柊ー! 死亡フラグ立てる前に死んじゃうなんて画期的だぞ柊ィィイ!!」
        「もうダメだ。もうダメだ。もうダ……う、うぁぁあああ!!」


扉一枚隔てた選択教室で何か起こっているのかすら把握したくない。
と言うか今すぐ本気でここから逃げたい。人気のない廊下で右往左往する僕一名。



27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/19(木) 18:19:42.53 ID:oeaWO8oL0
( ^ω^)「……この魔界を無視して帰ればそれでいいんジャマイカ」

呟きに賛同する人もいなければ拒否をする人もいない。
所詮どこまで言っても決定打を出すのは僕自身だった。


くるりと踵を返そうと回れ右の姿勢になる。


(^ω^ )「何も言わずに立ち去ってやる、それが最後の良心ってもんだお」


一人納得しながら体を回転させようとする。しかし世の中そんなに甘くなかった。
昔、哲学者のニーチェはこんな事を言ったらしい。


――深淵を覗く時、深淵もまた君を覗きこんでいる、って。



28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/19(木) 18:21:06.70 ID:oeaWO8oL0


「「「「「ヤア ソコニ イルノハ ブーン ジャナイカ」」」」」


カラカラ、カ、ラ。と空しい音を立てて開いた、背中側の扉。
僕は全身が凍りつくのを感じた。
永久に解ける事のない氷によって包み込まれた。そんな感じだ。

頭のてっぺんからつま先にかけて、電流のような、
あるいは氷水のようなうすら寒いものが流れる。

振り向きたくない。振り向きたくないが、何かしらの力が首に働いているのだろうか


ゆっくりと、僕の顔は回っていく。


(;;  ω )「…………ぅ、」



30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/19(木) 18:24:02.41 ID:oeaWO8oL0
最初に飛び込んできたのは、この世に存在しうる限りの、完璧な暗闇だった。
濃度や密度の濃さなどが重要ではない。それは吸い寄せられるような美。
どんな物よりも美しく、それでいて孤高の黒。

そしてその中でギラギラと輝くいくつもの目。
獲物を見つけたと輝いているのに、それら奥底に喜怒哀楽などの感情はない。
皆一様に、瞳の奥だけは死んだ魚の目みたいだ。


「「「「「ネエ」」」」」」

囁くように甘美な、様々な声。
『徹夜明け』と言う名の脳内麻薬患者どもが僕を捕らえる。
やがて扉の奥から這い出てくるのは、亡者どもの手。


うにょうにょと蠢きながら僕へと伸びてくる無数の五指――



31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/19(木) 18:25:08.83 ID:oeaWO8oL0
「「「「「「アソボウ?」」」」」」




    /\___/ヽ   ヽ
   /    ::::::::::::::::\ つ
  . |  ,,-‐‐   ‐‐-、 .:::| わ
  |  、_(o)_,:  _(o)_, :::|ぁぁ
.   |    ::<      .::|あぁ
   \  /( [三] )ヽ ::/ああ
   /`ー‐--‐‐―´\ぁあ



それまでの自分を金繰り捨てた叫び声は学校全体に響き渡ったに違いない。






33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/19(木) 18:27:38.38 ID:oeaWO8oL0
(* ^ω^)「其は雷皇の抱擁、其は遍く神々の光、其は罪深き者へ下す裁きの雷!
くらえッッ、迎撃撃墜粉骨突貫! ――マイナスドライバー!!!!」


静まり返った廊下。


( ´ω`)「…………何だお、この言われもない虚しさは」

かっこよく言っても虚しいだけだった。
ホームルームに繋がる廊下を歩きながら、つい五分前の事を思い馳せてみる。
何で今僕がここにいるのかと言う説明に直結したそれ。



始まりと終わりは、ため息によって彩られている。



34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/19(木) 18:30:41.01 ID:oeaWO8oL0

(;;゚ω゚)「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

僕の叫び声が学校全土に響き渡るよりも刹那早く、


('、`*川「オイ――お前ら」
ハインリッヒが出した声よりももっと低い、底冷えするような声。



('、`*川「遊んでる時間があるなら仕事しろ――」
暗闇からぬぅと音もなく出て来たクラスメートのぺニサス伊藤さん。


瞬間、僕と言う全体が危険信号を発しだす。
コレはそこにいるようなのとは訳が違う。逃げろ逃げろ逃げろ、
とコンマ送りで信号を送ってくる本能。しかし足はすくんで動かない。ち、畜生!



35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/19(木) 18:31:31.84 ID:oeaWO8oL0
手始めに彼女は自分の近くにいた人間の襟首を掴み、

('、`*川「せいッ」
(^ω^;;)「…………うわぁ」


人間が宙に浮くのをはじめて見た。


綺麗に放物線を描いて廊下に出てくる元亡者。
それからドシャーッと僕の足元に転がってくる現死体。


(;;゚ω゚)「ひ、ひぃ!」
思わず後ずさる。



36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/19(木) 18:33:12.50 ID:oeaWO8oL0
「ひ、柊ぃぃい!」
('、`*川「せいッ!」
僕の足元にあるそれを柊と呼んだ亡者が、次の瞬間には断末魔の悲鳴をあげる。
蹂躙の狩り場の主たる伊藤さんと言えば、大外刈り、小外刈り、内股、
巴投げから一本背負いとちぎっては投げちぎっては投げ。



「く、そ……! そうか伊藤、お前柔道部だったか――ぐはぁッ!」


その間にもいっそ清々しい程の一方通行試合は続いている。
さっき確実にみぞおち入ったおね。うわ、技あり一本。……有効打だお。
目の前で繰り広げられるコールドゲームを、現実逃避しながら見る。


そうして大方片付いた後に、勝者の彼女はパンパン、と手を打ち、


('、`*川「教育的指導!」


腰が抜けた。今のを教育的な指導と言い切る所が凄い。凄い白々しい。
ハインリッヒが超人だとするなら伊藤さんは達人だった。



37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/19(木) 18:34:41.10 ID:oeaWO8oL0
爽やかないい笑顔を浮かべた彼女はそのまま僕の方へ向き、


('、`*川「と、言うわけですまん内藤。マイナスドライバー持ってきてくんないか?
 確かホームルームに二、三本ストックがあるはずだからな」
( ^ω^)「どう言う訳だかはわかりませんが、ここにはないんですかお?」


素朴な疑問が出た。立ち上がれないまま、幼稚園児よろしく挙手して質問する。
ため息を吐きながらやれやれと溢す伊藤さんの足元は死屍累々である。


女子って狡猾以前に怖い生き物だと悟る。


('、`*川「あるにはあるが数が足りない」
盛大に眉毛を寄せ合わせながら言う伊藤さん。クイ、と親指で指す地獄。
ぼんやりとそこから見えたのは、ベニヤ板に貫通させられたいくつものマイナスドライバーたちだった。



39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/19(木) 18:35:38.25 ID:oeaWO8oL0
そこでやっと、クラスの出し物がお化け屋敷だったと思い至った。
いや、それにしても

(; ^ω^)「元ネタ解る奴何人いると思ってんだお……」
('、`*川「さぁな」


そして顔をつき合わせながらため息を吐いたんだった。





( ^ω^)「時間のはーてまでブーン♪」
口ずさむワンフレーズ。そんなこんなで一人歩く一号館の廊下。
そうしてしみじみと、学校が一番静かな時間帯は今なんだなぁと思う。
全部が始まる前のこの瞬間。消し忘れた電灯のか細い稼動音が、学校自身の寝息のようにも思えた。

( ^ω^)「WA WA WA 忘れ物〜♪」
そうして行き着いたホームルーム前。後方の出入り口に立って、扉に手を掛ける。

( ^ω^)「うぃース」
定型句なそれを呟きながら、僕はそのまま引く。



40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/19(木) 18:37:42.87 ID:oeaWO8oL0
そして、


( ^ω^)「――――お?」
出てきたのは、そんな間の抜けた声。
扉を開けて、飛び込んで来たそのありえない光景に目を見張る。
愕然と僕は立ち尽くす。半開きになった口から出てくる言葉は、
そのあまりにもな現状を、そのまま言い表した物だ。


(; ^ω^)「なんで、光ってんだお?」



僕の机が、いや。僕の机の周囲が淡く優しい光と共に発光していたのだった。



《そのじゅうろく 邂逅をふみしめろ。》終
               そのじゅうななに続く!



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