( ^ω^)ブーンがタッチタイプをマスターしたようです

2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/17(月) 23:20:05.55 ID:e5HLBqG70





『この指輪は、強い思いを持っていなければ扱えない。
       願い、想い、気持ちが揃って初めて指輪は応えてくれる』
僕は、僕は――――――


(#^ω^)「みんなを救いたいッ!!それが、僕の答えだお!!」





あんたを、超えてやるお――――――!!!




(#^ω^)「ロマネスクッ!!」



4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/17(月) 23:21:40.20 ID:e5HLBqG70

( ФωФ)「・・・・・・そうでなくては面白くない。さあ、かかってこい!!」

「ハッ・・・・・・」と笑い、臨戦態勢を整える。
そして、互いに地を駆ける。
全ての決着をつけるために―――――!!



(#^ω^)「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

(#ФωФ)「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

自動型タイプ。指を動かさない。自らの意思に反応して、動く。

(#^ω^)「食らえおッ!!」

討ち抜く為の刃。矢。針。弾丸。すべてを撃ち、放つ。

(#ФωФ)「真っ向からなら真っ向からが礼儀ッ!いくぞッ!!」

対抗すべく撃ちだされた刃。矢。針。弾丸。すべてを撃ち、放たれる。
砕かれる刃。砕かれる矢。砕け散る針。砕け消える弾丸。すべて消え、失せる。

(#^ω^)「「相殺ッ!!ならば、追撃っ!!」」(ФωФ#)




※以下何事もなく本編開始します。



6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/17(月) 23:23:54.51 ID:e5HLBqG70


(;ФωФ)「むう・・・・・・」

突然の加勢に、驚きが隠せない。あまりにも都合が良すぎる。
ということは、裏で何らかの情報操作が行われていた、ということだろう。


('A`)「形勢逆転だな、おっさん」

(;ФωФ)「むむ・・・・・・」
  _
( ゚∀゚)「ドクオ、よくやった」

('A`)「いえ、当然のことをしたまでですよ」
  _
(* ゚∀゚)「じゃ、これ報酬な」

(*'A`)「ぐひひ!どうもありがとうございます!」

手渡されているのは何の包装もされていない一冊の本。
二次元女性の淫らな絵が一面に描かれているもので、俗にこれをエロ本と呼ぶ。
ドクオは懐に収め、満面の笑みを浮かべている。非常に気持ち悪い。



7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/17(月) 23:25:31.34 ID:e5HLBqG70


ノハ*゚听)「お、おい自宅警備員!」

(;'A`)「な、なんだよ」

ノハ*゚听)「あとで私にも見せてくれええええええ!!」

(*'A`)「そうか!お前にはこれの良さがわかるのか!」

ノハ*゚听)「オフコースだああああ!!」

ぐひひひと笑うドクオに、ははははは!!と高笑いするヒートさん。
駄目だ。もう駄目だ。おしまいだ。

(* ФωФ)「(見たい・・・・・・)」

 _
( ゚∀゚)「余所見してる場合じゃねーぜ?」

(;ФωФ)「む!?」

水平に振るわれる右拳。ぶうん!と音を立て、大きく弧を描く。
とっさに膝を折り、屈む店主。しかしそこに待ち受けていたのは―――
  _
( ゚∀゚)「ハッ!」

ジョルジュさんの振りかぶった右足。



8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/17(月) 23:25:52.07 ID:e5HLBqG70

(;ФωФ)「ぐぬうっ!」

顔面を横凪ぎに蹴られ、苦痛に顔を歪めながら地を滑走する。
しかし、すぐに体制を直して立ち上がる。

( ФωФ)「油断したぞ!だが―――」
ノハ#゚听)「終わりだと思うのかあああぁぁぁああ!!」

(;ФωФ)「む!?」

瞬間、ヒートさんはキーボードを具現化させる。
そして打ち込んでいく。速やかに、かつ慎重に。

(;ФωФ)「くっ、小娘!させぬわ!」

ノハ#゚听)「遅い!!」

店主を囲むようにして出現した空間。出でる弾丸。
音はなく、発射される。

(;ФωФ)「ぐううううッ!?」

足を射抜き、腕を射抜く。皮膚を裂き、弾が体内に入り込み、消える。
血を流しながら、必死に足を踏ん張らせるが、その姿は既に痛々しい。



9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/17(月) 23:29:29.28 ID:e5HLBqG70

( ・∀・)「さて?そろそろ僕もやらせてもらうよ?」

何故立ち上がっている。そんなことをいうことすら出来ない。空気が、締め付けてくる
そして打ち込まれるキーボード。一秒と満たない内に打ち終え、出でる針の山。
店主を包囲する形で、出現する。

(;ФωФ)「むう・・・・・・」

( ・∀・)「さて?返すかね?それとも――――死ぬか?」

数多もの針が店主を包囲する最中、モララーが再び双剣を両手に握る。
そして静かに近づいていく。

断れる状況じゃない。断れば、言葉通り死ぬ。恐ろしい状況下だ。



10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/17(月) 23:31:41.26 ID:e5HLBqG70


( ФωФ)「――――だが」

(;・∀・)「、ん?」

(;^ω^)「お・・・・・・?」

針が消える。
そして、店主の周りに空間が出来上がる。

( ФωФ)「甘いな。時間を与えすぎだ。
       因果応報。返ってくるぞ?貴様の攻撃が」

(;・∀・)「なにを―――――!!」

気づいたが時既に遅し。消えたはずの針。しかしそれは



ブーン達を包囲する形で、出現していた。



12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/17(月) 23:35:00.65 ID:e5HLBqG70


( ФωФ)「それでは、消えて貰おうか」

ぴくん、とひとつの針が動く。そしてそれに釣られるように他の針もぴくんと動く。

不味い――――そう思った時、既に針は僕等にめがけて、放たれていた。
  _
( ゚∀゚)「舐めるなよッ!」

響くタイプ音。そして再び消える針。今度は跡形もなく。

( ФωФ)「ほう」

何かを打ち、針を消したジョルジュさんを見て笑みを浮かべる店主。
しかし、その笑みは続かず、顔が徐々に青ざめていく。
そして気がつけば、背後にドクオが回り込んでいた。

('A`)「ずいぶんと余裕なんだな」

いつの間にやら具現化させていた楯を縦薙ぎに振るい、無防備な店主の後頭部に命中した。
静かに、がくりと膝を折り、地面へと倒れる。



15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/17(月) 23:39:31.02 ID:e5HLBqG70
(;ФωФ)「ぐぬ・・・・・・」

( ・∀・)「資料はどこだ」

倒れた店主の横首をはさむようにして、剣をクロスさせる。


しかしそれは、時間という猶予を与えてしまった。

( ФωФ)「時間を与えすぎだと言ったであろう。
       茶番は終わりだ」

絶体絶命の危機に瀕しながら、ゆっくりと、かつ慎重にタッチタイプを行う。
キーボードに指を走らせ、動けぬ中、ゆっくりと打ち込んできた。

そして、再び

(;・∀・)「何を――――ぐうッ!」

(;^ω^)「モララーさん!」

形勢は逆転する。


突然宙に浮いたモララーさんの体。
机、椅子、そしてドクオを巻き込む形で壁へと吹き飛ぶ。まるで巨大な何かをぶつけられたかのように。

(;'A`)「ってぇ・・・・・・」

(;・∀・)「むぅ・・・・・・」



17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/17(月) 23:42:55.02 ID:e5HLBqG70


( ФωФ)「しかし、五対一では流石に分が悪い。今日は引かせて貰おう。
       貴様等に今資料を渡すわけにはいかないからな!では、さらばだ」

身を翻し、店の外へ出ようとする。
傷つき、倒れるドクオとモララーさん。
事態が飲み込めず、ただ呆然とするヒートさん。
力が足りず、戦力として数え、戦いに参加できない僕。

だけど、一人だけ残ってる。
  _
( ゚∀゚)「だから、誰が逃がすっつったよ」

背後へと移動し、後ろ首へ突きつけた刃は、静かに首を捉えていた。











九話 炭酸の抜けたコーラは飲むと歯がきしきしする不思議



20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/17(月) 23:45:20.04 ID:e5HLBqG70



(;ФωФ)「ぐ・・・・・・!」

キーボードへと手を伸ばそうとする。しかしそれは
  _
( ゚∀゚)「指一本、足ひとつ動かすな。首を跳ねるぞ」

ジョルジュの左手が阻止していた。

(;ФωФ)「・・・・・・どうやら貴様は手馴れているようだな」
 _
( ゚∀゚)「言い忘れた。必要最低限以上は喋るな。いいか?」

(;ФωФ)「なれば資料の場所もわからぬぞ?」
  _
( ゚∀゚)「あ? 別にいい。問題ねーよ」

(;ФωФ)「は―――――」

川 ゚ -゚)「長岡班、参上だ」

(;ФωФ)「な――――!!」

警察服に身を包んだ女性。そして後ろに同じ格好の人間が十数名。
正真正銘、警察の登場だった。



21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/17(月) 23:47:34.01 ID:e5HLBqG70

川 ゚ -゚)「浦杉ロマネスク。貴様を窃盗罪及び危険物所持の容疑で逮捕する」

( ゚∀゚ )「サイタマー」
  _
( ゚∀゚)「ご苦労サイタマ、クー。後お前等」

え、ていうか――――

(;^ω^)「サイタマさん警察だったんですかお・・・・・」

( ゚∀゚ )「サイタマー」
  _
( ゚∀゚)「知らなかったのか?コイツはクーと張るくらい使えるぜ?」

( ゚∀゚ )「サイタマー」
  _
( ゚∀゚)「そういうこったな。おっぱいの好みも相変わらずだな」

(* ゚∀゚ *)「サイタマー」
  _
(* ゚∀゚)「お前も好きだな。後で俺の秘蔵のおっぱい特集の本やるよ」

川 ゚ -゚)「そういうのは深夜を過ぎてからやれ」



23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/17(月) 23:51:49.63 ID:e5HLBqG70
  _
( ゚∀゚)「ん。しかし助かったな。ありがとうクー」

川 ゚ -゚)「別に・・・・・・」
  _
( ゚∀゚)「素直じゃねーな相変わらず」

川 ゚ -゚)「それが私だ」
  _
( ゚∀゚)「へーへ。クール乙」


( ・∀・)「いやしかし、助かったよありがとうクー君」

川 ゚ -゚)「離せ。貴様猥褻物陳列罪で現行犯逮捕するぞ。私に手を触れるという行為そのものが既に痴漢の容疑がかかるくらいだ。気持ちが悪い」

( ;∀;)「ねぇジョル君。この子酷くない?」
  _
( ゚∀゚)「こればっかりは慣れるしかない。コイツの性格だから」

川 ゚ -゚)「変態が」

( ;∀;)「涙で明日が・・・・・・」



24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/17(月) 23:54:20.28 ID:e5HLBqG70


ノパ听)「大丈夫。お父さんには私がついてるから、ね?」

ヒートさんが、モララーさんを包み込む。それに対して抱きつく親。
ゆっくりと胸へ顔を沈めている。

( ;∀;)「ヒィイイトオオオオオ!!」

ノハ////)「あ、だめだよぅ・・・・・・・お父さん・・・・・・そん、な!胸に吸い付かないでぇえええ!」

川 ゚ -゚)「やっぱお前逮捕したいんだが」

( ゚∀゚ )「タイーホ」

( ;∀;)「じゅううううううう!じゅるううううう!!」


「「「「「じょ、ジョルジュ隊長!!駄目です!こいつ―――ああああ!!!」」」」
 _
(;゚∀゚)「どうしたお前r―――――」
( ФωФ)「脆い、な。脆すぎる。悲しいな。しかし、それでこそ人間か」
                _
(;'A`)(;^ω^)川;゚ -゚)(;゚∀゚)「な―――――」

集まっていた警察官が、ほぼ全員地に伏していた。
全員、見当たる外傷は全くというほどになく、倒れていた。



27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/17(月) 23:57:34.96 ID:e5HLBqG70

「で?なんだい?それが、全力か」

(;ФωФ)「む―――――」
( ・∀・)「君のいう『人間』をあまり甘く見過ぎない方がよろしいかと思うがね」

響くタイプ音。同時に消えるモララーさんと店主の姿。

( ФωФ)「ふん、下らぬ。ならば、試してやろう―――!!」

( ・∀・)「なんの! ブーメランパンツシールド!!」

V字に曲がる水着を脱ぎ捨て、放たれる火炎を防ぐ。が

( ・∀・)「ありゃ、黒こげだ」

( ^ω^)「当たり前だお」

ノパ听)「お父さんはいパンツ」

( ・∀・)「流石我が愛娘分かってる。が、ムーニマンは酷くない?」

ゾウさんを股間の部分に見せ付けながら再び臨戦態勢に入る。
けど、これはあまりにも卑猥というかなんというか。
汚い。

実際この人年齢的にはおっさんだし。



28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/17(月) 23:59:02.43 ID:e5HLBqG70

( ФωФ)「ふむ。エレガントだな」

顎に手をあて、まじまじとモララーさんのおむつを眺めている。凄く・・・気持ち悪いです・・・

( ・∀・)「うむ。抵抗が0,1秒ほどあったがなかなかの履き心地。そして何よりこの絵柄。最高だ」

( ФωФ)「では、我輩も。礼儀には礼儀に従う。それが礼儀というものだ」

瞬間、店主の着衣していた服が破れ、作業用のズボンだけは礼儀正しくゆっくりと脱ぐ。
そして机の上へとゆっくりと置き、下着をさらけ出す。

( ・∀・)「・・・・・・これはなかなかダンディじゃないか」

( ФωФ)「であろう?」

パンツの絵柄は太陽。そして書かれる文字、それは

『男祭り』と大々的に描かれていた。



29: ◆fMqrvr1rTs :2007/09/18(火) 00:01:28.27 ID:wuNKYN8t0

('A`)「すげぇ・・・・・・レベルが、違いすぎる・・・・・・」
  _
( ゚∀゚)「この流れに、乗らない俺じゃないのはわかるな?モララー」

( ・∀・)「・・・・・・君は勝てるのか。この男に。この、あまりに大きすぎるビッグチルドレン・・・・・・否。ビッグファザーに」
  _
( ゚∀゚)「馬鹿か。勝てるとか、負けるとかじゃねぇ。
     俺が、男であり、生きているからこそ戦わなくちゃならねーんだ」

( ・∀・)「そうかい・・・・・・全く君は変わらないね。馬鹿みたに真っ直ぐで純粋なところは」
  _
( ゚∀゚)「変わらんさ。いいや、変われんさ。俺は、俺だからな」

( ФωФ)「青臭い言葉はいい。見せてみろ。貴様の力をッ!!」
  _
( ゚∀゚)「―――――とくと見るがいいさ。俺の力をなッ!!」

凡そ1秒とかからない一発系芸人にも負けない速さで下着を除き着衣していた服を全て脱ぎ捨てた。
そして、目に映ったもの。それは――――



32: ◆fMqrvr1rTs :2007/09/18(火) 00:02:58.52 ID:wuNKYN8t0

(;ФωФ)「ば、バカなッ!?」

(;・∀・)「こ、こんなダンディがあっていいのか!?」

(;'A`)「まるで、違いすぎる・・・・・・別次元だ!! 俺なんかじゃ、到底かなわねぇ・・・・・・!!」

赤フンのみだった。
  _
( ゚∀゚)「これが俺という男なんだよ!その目によく焼き付けとけ!!」

ノパ听)「気持ち悪い」

ξ゚听)ξ「キメェ」

( ・∀・)「流石ジョルジュ・・・・・・」

('A`)「凄すぎる・・・・・・」

( ФωФ)「攻撃していい?」

( ^ω^)「空気嫁」

( ФωФ)「すまぬ」


そしてしばらくの間、男達の大和を見せ合い、すんげぇくだらない時間が過ぎていった。
お前等バカだろホントバカだろ。



35: ◆fMqrvr1rTs :2007/09/18(火) 00:05:04.16 ID:wuNKYN8t0


( ・∀・)「・・・・・・さて?多勢に無勢。逃げ場所なし。追い詰められたなロマネスク」

( ФωФ)「・・・・・・何故我が名を」

( ・∀・)「情報操作。ハッキングといえばいいかな?製作者たる所以だよ」

( ФωФ)「解せぬな」

( ・∀・)「結構。大いに結構。だが? 君が資料を盗んだということそのものが僕にとっても解せないんだけどね」

( ФωФ)「・・・・・・分からぬさ。分かろうとも、せぬさ」

( ・∀・)「ああ。知りたくもなければ、知る気もない。関係ないからね」

気がつくと、二人とも、キーボードを具現化させている。
穏やかな表情。穏やかな顔色。

( ФωФ)「正直だな貴様は」

( ・∀・)「正直さ。僕は」

そして、打ち始める。撃ち合いが、始まる。その横で

  _
( ゚∀゚)「赤フン様のお通りじゃー」

('A`)「ははぁっ!」
馬鹿がいた。



36: ◆fMqrvr1rTs :2007/09/18(火) 00:06:55.18 ID:wuNKYN8t0

( ФωФ)「(やはりエレガントだなあの眉男。――――しかし今は勝負に集中すべきだ)
        ・・・・・・ハッ!弱者が粋がるものではないぞ!」

( ・∀・)「こっちのセリフさ」

放たれる弾丸に、包囲する針。威力は弾丸が上。だけど、連続であたれば針の方が威力は格段に上。
針で包囲させたまま、双剣を具現化させる。そして、一発のみと思われた弾丸を切り裂く。

( ФωФ)「一発だけと思ったか?」

( ・∀・)「思わないさ」

重ねて放たれていた弾丸。振る抜かれた右手の剣。しかし左手に握る剣にて切り裂き攻撃を防ぐ。

( ФωФ)「ふん・・・・・・その程度で強がるなよ」

( ・∀・)「残念だけど」

( ФωФ)「・・・・・・?」

( ・∀・)「終わりだよ」

包囲させていた針。なぜ、放たなかったか。
理由は単純で簡単。

(;ФωФ)「む・・・・・・」

隙を狙っていた。



37: ◆fMqrvr1rTs :2007/09/18(火) 00:07:20.05 ID:wuNKYN8t0

( ・∀・)「さて?言いたいことはあるか?どうせ口を割らないのだろう?
      だったら殺すだけのことだ。指輪の関係者ならここにいるジョルジュの力で消したところでその事件をもみ消せる」

空間として包囲していた針は、ロマネスクの全身に対して間およそ数ミリというところで止まり、包囲していた。

( ФωФ)「・・・・・・殺すなら」

( ・∀・)「殺せってかい?解せないね。簡単に命を手放すなんて」

( ФωФ)「・・・・・・わからぬさ。貴様には、わかるものか」

( ・∀・)「先ほども言ったように、僕には関係ない。わかる気もない」

静かに、ゆらりと歩く。ロマネスクの元へと。
およそ一メートルほど離れたところまで近づいて、足を止める。

( ФωФ)「キーボード、我が手中にあらずか」

指輪はあれど、具現化させ、操るだけのスペースがない。
顔を少しでも動かせばたちまち目がやられるだろう。
これは、不味いことになった。だが、それで諦めるほど簡単な信念なんかではない。

( ФωФ)「・・・・・・ハッ」

口を吊り上げ、声を漏らす。包囲されたこの針の檻。一度動けば、地獄だろう。
だが、それがなんだ?



38: ◆fMqrvr1rTs :2007/09/18(火) 00:07:54.51 ID:wuNKYN8t0

( ・∀・)「君は何を笑っているんだ」

( ФωФ)「絶体絶命?誰がそんなことを決めた。可笑しくて仕方がない。
       わかるか?これは、所詮針でしかない。そうなれば?だ」

じくり、とした痛みが両腕を、両足を、全身を襲う。
痛い。素直に、痛い。当たり前だ。針のような鋭く尖った物が、皮膚を裂き、血を滴らせ、刺さってくるのだから。

戦慄が、襲ってくる。
だが、止められない。止まらない。

痛みごときで、止められる覚悟ではないのだから――――!!

(;・∀・)「まさか――――! 止めろ! 下手すれば死ぬぞ! いや、下手せずとも、満身創痍。致命傷はさけられない!」

―――――上等である!!

(#ФωФ)「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

包囲した針の山。それすらを貫かんと身体を前へ、前へと動かす。
しかし、食い込んでくるばかり。だが、指輪がある。

(#;ФωФ)「とどけえええええええええええええええええええええ!!」

具現化させたキーボード。それを掴まんと手を伸ばす。しかし、それは届かない。
手が、指が、腕が、針に貫かれ、貫通し、濁流の血を流すばかり。

(#;;ФωФ)「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」



39: ◆fMqrvr1rTs :2007/09/18(火) 00:08:14.16 ID:wuNKYN8t0

(;・∀・)「バカがッ!!トロイの性質を忘れるなッ!!」

モララーの打った文字『トロイの木馬』
英文字として打つ場合は『 Trojan horse 』それも、多重起動させ、二重にも張った罠。
一度開いてしまえば最後。全身を包囲し、乱暴に動けば機能が更に作動し、包囲したウイルスが全身に対して攻撃する。

無論、如何に身体が丈夫であろうとも、どうなるか知れたものではない。


だが――――
(#;;ФωФ)「知らぬッ!!我輩にも!理由がある!!高ければ高い壁の方が登りがいがあるというものだああああああああッ!!」



(;・∀・)「このっ・・・・・・バカがああああああああ!!」

(#ФωФ)「おおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

川 ゚ -゚)「荒々しい奴だな。じれったい」

冷たい声が、響いたその瞬間ロマネスクを包囲していた針が、抉りこんでいく針が跡形残さず消滅し、
代わりに幾重にも連なる鉄網が全身を包み込み、身動き一つ取れない状況へと追い遣った。



40: ◆fMqrvr1rTs :2007/09/18(火) 00:08:36.75 ID:wuNKYN8t0

(;ФωФ)「ば――――!」

川 ゚ -゚)「バカな、か?トロイは正体さえわかれば簡単に消せる。だがお前にはキーボードを握るだけの余裕がなかった。
     詰まるところ、必死に手を伸ばすだけだ。必死に、な」

(;ФωФ)「ぐ・・・・・・」

全身を束縛する鉄網に、身動きがとれず、言われるがまま。もちろん、成されるがまま。

川 ゚ -゚)「さて、話はゆっくり署で聞くとしよう。お前等――――連行しろ」

部下「イエッサー!!」




(;^ω^)「(つ、強いお・・・・・・)」

(;'A`)「(一瞬で・・・・・・それも、トロイ・・・・・・)」



41: ◆fMqrvr1rTs :2007/09/18(火) 00:09:26.29 ID:wuNKYN8t0

( ・∀・)「これが、縞パンとムーニマンの差か」

川 ゚ -゚)「おい貴様何を見てる」

( ・∀・)「ぱんちゅだ」

乾いた音が、その場に響き渡る。
重い、それは重く鈍い鈍痛が頬全体を襲う。
真冬の雪が降り荒れる中、外出時露出した肌に襲う痛みに似た鈍い痛みだ。
赤く脹れる頬を擦り、少し首を横に曲げる。

痛いものだな。だが、反省はしない。なぜなら、それが僕なのだから。
自分で決断し、言葉にしたのだから後悔などしたところで意味がない。

全く、僕もまだまだ若いな。

( ^ω^)「(無駄な地の文乙)」



43: ◆fMqrvr1rTs :2007/09/18(火) 00:11:21.08 ID:wuNKYN8t0
  _
( ゚∀゚)「クー」

川 ゚ -゚)「なんだ」
  _
( ;∀;)「お前うさちゃんパンツはどうしたんだ・・・・・・」

川 ゚ -゚)「あれは子供の穿くものだ」

( ・∀・)「違うな。断じて違う。僕の愛娘の穿いてるパンツが何かわかるか?」

川 ゚ -゚)「・・・・・・知らんな」

( ・∀・)「トランクスだ!!」

川;゚ -゚)「バカか。娘ということは女だろう?そんな奴・・・・・・」



( ・∀・)つ   ノパ听)ノシ



川;゚ -゚)「いた――――!!」



45: ◆fMqrvr1rTs :2007/09/18(火) 00:13:07.51 ID:wuNKYN8t0

( ・∀・)「こらヒート。そんなにスカートぱたぱたしちゃいけません!」

ノパ听)「お父さん水着だって」

( ・∀・)「でもね、ヒートその右手に握ってるのは下着でしょう」


ノパ听)「そうだなあああああああああああああ!!」

川 ゚ -゚)「うるさい」


ノパ听)「ごめんなあああああああああああああ!!」

川 ゚听)「(うるせぇ)」



47: ◆fMqrvr1rTs :2007/09/18(火) 00:15:33.20 ID:wuNKYN8t0

( ФωФ)「少しは黙れ・・・・・・」

('A`)「(空気嫁よ)」
( ^ω^)「(空気嫁ないのかお)」
ξ゚听)ξ「(空気嫁ないおっさんって最低ね)」

川 ゚ -゚)「空気も嫁ないクズが。お前等、早く連行しろ」

取り囲む警察官達。既に相手に力はない。キーボードを具現化させても何も出来ない。
全身を包囲する鉄網に身動きが取れないのだから。

(;ФωФ)「ぐ・・・・・・くそ!離せ!貴様等!」

「指輪を取られちまったらもう駄目だよな?wwww」

「俺らですら空気読んでたのにwwww最低だwwww」

「長岡たいちょー手錠つけた方がいいっすかー?」
  _
( ゚∀゚)「一応つけとけ。あと、足枷もな。下手に動かれると厄介だ。そいつは間違いなく強いからな」


「「「おいっす!!」」」



48: ◆fMqrvr1rTs :2007/09/18(火) 00:17:06.68 ID:wuNKYN8t0
(#ФωФ)「・・・・・・公の犬どもが」

川 ゚ -゚)「空気も読めず、身動きも取れない分際で煽るな。立場を弁えろ」

(#ФωФ)「・・・・・・ふん」

警察官の方が二人がかりで、ロマネスクを担ぎ、警察車へと姿を消す。



終わった。
指輪の資料を盗んだ人物が、捕まった。


全て終わった。
終わったんだ。

なのに、なんだ。この変な気持ちは。不安は。

こんな簡単に終わるのか?そんなに簡単に終えられるものなのか?
それでも、今は




この戦いが終わったことを、喜ぼう―――――



50: ◆fMqrvr1rTs :2007/09/18(火) 00:17:57.00 ID:wuNKYN8t0


  _
( ゚∀゚)「おらっ!モララーの店で酒盛りだ!」

( ・∀・)「夜料金で1、5倍増しね」
  _
(;゚∀゚)「・・・・・・コンビニでポン酒買って俺の家で飲むか」

( ・∀・)「冗談だよ。さ、終わったんだ。今日は飲み明かそうじゃないか」

('A`)「やったー!タダだ!」

( ^ω^)「ひゃっほー!!」

ノハ#゚听)「宴じゃあああああああああ!!宴じゃあああああああああああああ!!」

ξ゚听)ξ「高級酒だけ飲もうっと」

( ・∀・)「あ、酔いつぶれても叩き起こすから覚悟してね」
  _
(;゚∀゚)(;^ω^)(;'A`)ノハ;゚听)ξ;゚听)ξ「(あんまり飲まないでおこう・・・・・・)」

( ・∀・)「さあ行こうか!夜はこれからだよ!」





九話 おわり



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