( ^ω^)ブーンがタッチタイプをマスターしたようです

95: ◆fMqrvr1rTs :2007/08/03(金) 17:14:15.76 ID:fGsxAZTh0

八話 調子に乗って積み上げるアイスは四段くらいで大抵落ちる。




( ・∀・)「さて、暗くなってしまったね」


(  ω )「・・・・・・」

( ・∀・)「何をそんな表情しているんだ。
     前を向け。君は何も絶望を見ていない。違うかい?」

( ´ω`)「・・・・・・はいですお」

( ・∀・)「君の力は確かに今回役立たなかった。
     だけど、それは僕にも非がある。
     逆のあの状況化で君やツンちゃんに手を出されていたら僕はぶち切れていたかもしれない」

( ^ω^)「・・・・・・モララー、さん」

( ・∀・)「なんだい」

( ^ω^)「僕には、モララーさんのような理念も、覚悟もないですお」

ξ )ξ「(お兄、ちゃん?)」

(;'A`)「(ブーン?)」



96: ◆fMqrvr1rTs :2007/08/03(金) 17:15:59.21 ID:fGsxAZTh0


( ^ω^)「この指輪の生まれた真実も知らなかったお。覚悟も、理念もないまま力だけを振るっていたんですお」

( ・∀・)「・・・・・・慰めの言葉が欲しいなら、幾らでもあげよう。
     でも、それが君のためになるのかどうかであれば、ならない。
     だから、僕は君にそんな言葉をかけるつもりもない」

( ^ω^)「違いますお」

( ・∀・)「?どういうことなんだい?」

( ^ω^)「僕に、戦う理由はないですお。この戦いは、僕のような、理由を持たない輩が参加できるものじゃないですお
      この戦いは、僕なんかが、僕のようなのうのうと暮らしてきた人間が参加していいもんじゃないですお」

僕が、僕のような幸せな生活を送ってきた人間が、入っていい戦いじゃないんだ。

これは、モララーさんと、でぃさんと、ジョルジュさん。このお参方でないと出来ないことなんだ。

僕が、割って入っていいようなものじゃない。

だから




( ^ω^)「この戦いから、降りますお」

これが、僕なりの答えなんだ。



97: ◆fMqrvr1rTs :2007/08/03(金) 17:18:29.75 ID:fGsxAZTh0
※毎度好例のニュースは作者の都合により打ち切られました。

('A`)「終わらせない!俺はやるぜ!」

( ^ω^)「ドクオ」

('A`)「なんだい!」

( ^ω^)「空気、嫁」

('A`)「・・・・・・すんませんでした」

( ^ω^)「以下、何事もなかったかの如く本編再開ですお」

('A`)「ねぇ、俺の出番がないんだけど。四話以降俺出てないんだけど」

( ^ω^)「大丈夫!そのうち出るって!マイドンマイドン!」

('A`)「いやなんかもう俺の入る隙間がないというかなんというかねうん」

( ^ω^)「ドクオ」

('A`)「ん?」

( ^ω^)「空気、嫁」

('A`)「・・・・・・はい」


※以下何事もなかったかの如く本編は再開します。



98: ◆fMqrvr1rTs :2007/08/03(金) 17:20:51.78 ID:fGsxAZTh0





( ・∀・)「・・・・・・」

( ^ω^)「・・・・・・」

ξ゚听)ξ「・・・・・・」

('A`)「・・・・・・」

長い、沈黙が流れていた。

この戦いから降りる。その発言から一体どれだけの時間が経ったのかなんて分からない。

でも、後悔はしていない。それが僕の導き出した答えなんだから。

覚悟も、理念も、戦う意味も見出せていない半端者が、投じていいものなんかじゃないのだから。

('A`)「ブーン」

沈黙を破ったのは、予想外にも、ドクオだった。



99: ◆fMqrvr1rTs :2007/08/03(金) 17:23:06.02 ID:fGsxAZTh0

( ^ω^)「なんだお」

('A`)「お前はこの戦いに巻き込まれて、どう思ったんだ?」

( ^ω^)「・・・・・・何が言いたいお?」

('A`)「俺は、非現実を少なからず求めていた。だけど、モララーさんの話で考えは変わった。
   この戦いは、モララーさんの戦いだ」

( ^ω^)「だったら―――――」

('A`)「だがな、指輪を渡された以上は俺等も『異常者』だ。
   つまり、俺等にはこの戦いに参加する義務があり、責任がある」

( ^ω^)「・・・・・・」

('A`)「お前が疲れて、逃げたいというなら、逃げればいい。この戦いから降りろ。
   でもな、忘れるな。モララーさんが目指した世界を。理想を。理念を」


( ・∀・)「・・・・・・ドクオ君。良いんだ。止めてくれ」

('A`)「いいえ、止めません」

( ・∀・)「僕としても、痛いんだ。古傷をえぐられるように」

('A`)「過去は過去で、今は今です。
   過去に縛られ、今を生きれず、前が見えない。
   そんな生き方に、一体何があるんですか?」



100: ◆fMqrvr1rTs :2007/08/03(金) 17:25:57.62 ID:fGsxAZTh0

( ・∀・)「・・・・・・」

('A`)「過去が辛いからって、逃げて、それでいいんですか?」

ノハ#゚听) 「・・・・・・言い過ぎだぞ」

('A`)「いいや、言わせて貰うね。俺は過去に縛られてる人間が嫌いなんだ」

ノハ#゚听) 「貴様あああああッ!!!」

( ・∀・)「止めろヒート。
     ドクオ君、聞かせてくれるかい?何故過去に縛られてる人間が嫌いなのか」

息を荒げ、ドクオに殴りかかろうとするヒートに手を突き出し、それを制止する。

ドクオは、周りの人間を一瞥した後、静かに口を開き、語り始めた。

('A`)「・・・・・・俺には母親がいました。
    大好きだった。カーチャンには反発してばかりだったけど、大好きだった。
    だけど、いきなり現れた男にこの指輪を渡された。
    それで、言われましたよ。「君の望んだ非現実へようこそ」って
    そしてそれ以来、カーチャンは帰ってこなくなった」

( ・∀・)「・・・・・・」

ノハ;゚听) 「・・・・・・」



110 名前: ◆fMqrvr1rTs [解除されたかな・・・] 投稿日: 2007/08/03(金) 17:45:15.91 ID:fGsxAZTh0
('A`)「何が起きたのか、さっぱりでした。俺はてっきりカーチャンは旅行にでも行ったんだと思ってました。
   だけど、謎は解けました。モララーさん。あなたのおかげで。
   ですが、俺は」

('A`)「カーチャンが消えても、悲しくとも、縛られて生きるつもりはありません」

( -∀-)「・・・・・・そう、か。君も、被害者か。
     辛かっただろう。苦しかっただろう?我慢なんてしなくていい。
     親孝行できず、母親が消えたなんて事実を叩きつけられて、それでも強がって。・・・・・・頑張ったね」

('A`)「だから俺は・・・・・・」

( ・∀・)「むしろ、無理はしないでくれ。
     あんなに泣いて、喚いた僕がバカみたいじゃないか」

(;A;)「べつに、おれは・・・・・・」

( -∀-)「・・・・・・巻き込んで、すまなかったね」

(;A;)「っう、ああああ・・・・・・うああああああ!!」

友人の泣き崩れる姿を、僕は初めて見た。膝を折り、地に顔を伏せ涙を流す友人を。

一人で全てを背負い込んで、そんな状態でも僕に強がり、言葉をかけてくれた、友人。

最高の、親友の姿を。



僕の中での完全な答えが今、出た。



112 名前: ◆fMqrvr1rTs [ktkr] 投稿日: 2007/08/03(金) 17:48:33.82 ID:fGsxAZTh0

( ^ω^)「モララーさん」

( ・∀・)「・・・・・・なんだい」

(#^ω^)「さっきの発言は、撤回させて欲しいですお」

全てを奪った元凶。

( ・∀・)「・・・・・・戦う理由は、見出せたかい?」

(#^ω^)「はいですお」


僕の中で、戦う理由は一つ。

ドクオや、モララーさん。そして本当のジョルジュさんに、でぃさん。

ジョルジュさんを騙り、死者を冒涜した全ての元凶。


僕の中で、確かな怒りが芽生え、戦う意思が、芽生えた。

そしてそれは、決して同情なんかではなく


僕個人としての覚悟なんだ。



114: ◆fMqrvr1rTs :2007/08/03(金) 17:51:04.80 ID:fGsxAZTh0



( ・∀・)「君が戦いたいというのなら、僕は止めない。
     だけど、忘れないで欲しい。
     これは、君だけの戦いではないということを」

( ^ω^)「・・・・・・はいですお」






八話 おわり



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