( ^ω^)ブーンが大切なモノを失くしてしまうようです。

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/09(月) 02:03:03.07 ID:D0q19ewZ0
(´・ω・`)「やぁ、ようこそバーボンハウスへ
      ん?あぁ、今日は仕事じゃなかったんだ。
      すまない。
      今日は僕の友達の話を聞いてもらおうと思ったんだ。」

(´・ω・`)「さて、昨夜の続きだったね。
      どこからだったか…、そう、ツンと出逢った所からだね。」

(´・ω・`)「それから不思議な変化があったんだ…。」



31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/09(月) 02:05:38.40 ID:D0q19ewZ0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
僕たちは最低でも週に一度、スタジオでバンドの練習をしていたんだ。

( ^ω^)「ふんふ〜ん♪」

('A`)「キメエwwwwwwwww」

( ^ω^)「ひどいおww」

( ゚∀゚)「ほっといてやれよドクオ。
      どうせまたすぐ別れるんだからよw」

('A`)「それが今回は違うらしいぜ。」

( ^ω^)「そうだお!ブーンは真実の愛に目覚めたんだお!!!」

('A`)&( ゚∀゚)「キメエwwwwwwwwwwww」



33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/09(月) 02:07:39.21 ID:D0q19ewZ0
(´・ω・`) 「まぁまぁ。」

( ^ω^)「うぅ…。味方はショボンだけだお。」

( ・∀・)「ひどいな。俺だって応援してるぜ?」

( ^ω^)「もららーも応援してくれてるのかお。
      やっぱり二人は優しいお。」

このときから彼は少しおかしかった。
僕はブーンの口から愛なんて言葉は聞いた事がなかったんだ。
たとえそれが冗談だったとしても。



35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/09(月) 02:09:41.45 ID:D0q19ewZ0
こうやってブーンがバンドの仲間達に自分の恋人の話をするのも初めてだったかもしれない。
それも本当に楽しそうに。
僕はそれが不思議ではあったけど嬉しかった。
ただ、単純に嬉しかったんだ…。


―12月

( ^ω^)「うぅ…、寒いお。」

ξ゚听)ξ「本当に寒いわね…。あんたなんとかしなさいよ!」

( ^ω^)「それはヒトの力では厳しいおwww」

ξ゚听)ξ「私は寒いのが大ッ嫌いなのよ!!!」

( ^ω^)(理不尽極まりないおwwww)



37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/09(月) 02:11:57.59 ID:D0q19ewZ0
ξ゚听)ξ「綺麗なクリスマスツリーねぇ…。」

( ^ω^)「さすがはユニ婆猿スタ爺尾だお。」

ξ゚听)ξ「来年も一緒に見れると…あ!」

( ^ω^)(来年は…見れないお…。)

付き合って2ヶ月程たった。
このとき、ブーンはもう完全にツンに惚れていた。
今までの軽い付き合いではなくなってしまっていたんだ。

しかし、実はツンは留学すると一年以上前から決めていたらしい。
ブーンはそれが嫌で嫌でしょうがなかった。
でも、僕には、自分を置いて海外へ行ってしまう彼女よりも
夢の為に留学する彼女を喜んで見送る事が出来ない自分に腹を立てていたように見えた。



39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/09(月) 02:14:32.96 ID:D0q19ewZ0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ブーンはツンという恋人が出来て本当に幸せそうだった。
ただ、その強い想いを…
その大きく膨らみすぎた想いをもてあまし始めていたんだ。

( ^ω^)「今日も男友達と遊ぶのかお?」

ξ゚听)ξ「ただの友達だってば!」

(♯^ω^)「…………。」

ξ゚听)ξ「…わかったわよ。今日は行くのやめる。」

( ^ω^)「ツン…。」

ξ゚听)ξ「…………。」

( ^ω^)(こんなの…おかしいお。
      ヤキモチなんて今まで生きてきてほとんど妬いた事なかったのに…。
      ただの友達だと解っててもツンが他の男と遊ぶのはイヤだお。)

( ^ω^)(何より…そんな小さな自分がイヤだお。)



41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/09(月) 02:16:36.01 ID:D0q19ewZ0
―1月

ξ゚听)ξ「今日は成人式の飲み会があるから、夜までしか遊べないわ。」

( ^ω^)「わかったお。飲み会って男も来るかお?」

ξ゚听)ξ「ただの友達だから大丈夫よ。」

( ^ω^)「そうかお…。」

ξ゚听)ξ(…なんか、めんどくさいわね。)

そのとき、一通の、メールがブーンの携帯を鳴らした。

( ^ω^)「誰からだお…。
      ん??」

( ^ω^)「!!!!!!!!!!!!!」



46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/09(月) 02:20:28.40 ID:D0q19ewZ0
ξ゚听)ξ「メール誰からだったの?」

( ^ω^)「……………。」

ξ゚听)ξ(さっきから一言も話さないし…。
     まだ私が飲みに行くの怒ってるのかしら。)

( ^ω^)「……………。」

ξ゚听)ξ「もう、何も喋らないなら帰るわよ。」

( ^ω^)「……………。」

ξ゚听)ξ(何なのかしらこいつ。)

ξ゚听)ξ「本当に帰るからね!」

( ^ω^)「……………。」

ξ#゚听)ξ「―バタンッ!!」

ツンは勢いよくドアを閉めて帰っていった。
その時ブーンに届いたメールは…。



48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/09(月) 02:22:56.47 ID:D0q19ewZ0
( ^ω^)「…友達が…死んだお。」

バイクの事故だった。
高校時代にそれなりに悪い事もしてきたブーンの友達は、
大半が世の中で疎ましがられるような人間だった。
一言でいうなら「不良」。
悪い事をする者もいた。
警察の世話になった事のある者のほうが多かった。
それでもブーンには大事な仲間だった。



50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/09(月) 02:25:03.60 ID:D0q19ewZ0
ブーンには決して友達は多くなかった。
それはブーンの正義感の強さの為だった。
ブーン本人に正義感だなんて言うと照れ隠しに怒られるかもしれないが、
弱いものをいじめる事は無い、
自分にされても怒らない事でも、
友達がされるとブチ切れて相手をぼこぼこにすることもあった。
そんな彼の行動はやはり正義感によるものだと思う。
しかし、そんな漫画の中のような正義感の強い不良なんてなかなかいるものじゃない。

大半はほんとうにどうしようもない馬鹿の集まりのなかで
ブーンは本当にいい友達だけを見つけた。
バンドのメンバーも高校時代の仲間達だ。
大事な大事なブーンの宝物だった。
しかし、そんな宝物もブーンが21歳を迎えようとするころには
4人もこの世からいなくなっていた。
そして今、5人目が逝ってしまったのだった。



52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/09(月) 02:27:06.89 ID:D0q19ewZ0
( ^ω^)「悲しいお。」

( ^ω^)「こんなときにツンはブーンをほったらかしにして
      他の男と飲み会に行くんだお。」

( ^ω^)「ツンは…、ツンはブーンの事なんか…。」

ブーンはいてもたってもいられなくなりツンに電話をかけた。

ξ゚听)ξ「はい。何よ?」

( ^ω^)「ツン…、戻ってきて欲しいお…。」

ξ゚听)ξ「はぁ?何よ。あんたが怒って何も喋らないから帰ったんじゃない。」

( ^ω^)「違うお。怒ってたんじゃなくて友達が死んだってメールを見て悲しんでたんだお…。」

ξ゚听)ξ「え………。」



55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/09(月) 02:29:00.93 ID:D0q19ewZ0
( ^ω^)「ツン、会いたいお…。」

ξ゚听)ξ「え、でも、もうすぐ飲み会…。」

( ^ω^)「寂しくて、どうしても今ツンに会いたいお。」

ξ゚听)ξ「…はぁ。じゃあ今から行くから待ってなさいよ。」

電話を切った後ブーンは凄く後悔したらしい。

( ^ω^)「ブーンはなんてめんどくさいやつなんだお。
      絶対嫌われたお…。ツンに嫌われたお…。」

ピンポーン。

ξ゚听)ξ「ブーン大丈夫?」

( ^ω^)「ツン…。」

ξ゚听)ξ「よしよし。」

( ;ω;)「ツン…ブーンの事嫌いになってないのかお?」



56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/09(月) 02:30:56.42 ID:D0q19ewZ0
( ;ω;)「ツン…ブーンの事嫌いになってないのかお?」

ξ゚听)ξ「は?なんでよ?」

( ;ω;)「飲み会に行くの邪魔したから嫌われたと思ったお。」

ξ゚听)ξ「あんたばかぁ?」

( ;ω;)「おっおっおっお」

ξ゚听)ξ「本当に馬鹿ね…。」

( ;ω;)「ブーンは…、ブーンは酷いヤツだお!!!」

ξ゚听)ξ「飲み会の事は別に…」

( ;ω;)「違うお!ブーンは友達が死んでも泣かなかったお。
      今まで友達が死んだ時も一回も泣かなかったお。
      高校に入ってから、どんな悲しい映画を見ても
      どんなに悲しい事があっても、ブーンは一回も泣かなかったお。
      それなのに…、それなのにツンにフラれると思ったら涙が出てきたお。
      友達が死んでも泣かないのに、自分が寂しかったら泣くんだお!
      ブーンは最低なヤツだお!!!!!!!」

ξ゚听)ξ「ブーン…。」



60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/09(月) 02:32:43.84 ID:D0q19ewZ0
この事件の後から、ブーンは何かおかしくなっていったような気がするよ。
ブーン。このときのことを覚えているかい?
君は今このときのことをどう思うんだろうか。
懐かしいと笑うかな?それとも…。

〜崩壊の始まり・完〜



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