( ^ω^)ブーンが大切なモノを失くしてしまうようです。

63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/09(月) 02:36:59.29 ID:D0q19ewZ0
(´・ω・`)「やぁ、ようこそバーボンハウスへ
      ん?あぁ、今日は仕事じゃなかったんだ。
      すまない。
      今日は僕の友達の話を聞いてもらおうと思ったんだ。」

(´・ω・`)「さて、昨日の続きだったね。
      どこからだったか…、そう、ツンともめはじめた所からだね。」

(´・ω・`)「あの頃から歯車は少しづつずれていったんだろうか…。」



66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/09(月) 02:38:25.18 ID:D0q19ewZ0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

―2月

trrrr...trrrr...

ξ゚听)ξ「もしもし、ブーンこんな朝からどうしたの?」

( ^ω^)「おはようだお。ツン今日は会えないのかお?」

ξ゚听)ξ「急にどうしたのよ?無理よ、今日は仕事があるもの。」

( ^ω^)「そうかお…。でもブーンだったら仕事が終わった後でもツンに会いたいお。
      ツンは仕事の後にはあえないのかお?」

ξ゚听)ξ「……………。」



70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/09(月) 02:40:03.19 ID:D0q19ewZ0
( ^ω^)「やっぱりツンよりブーンの愛のほうが大きいお。」

ξ゚听)ξ「私だって愛してるわよ…。」

( ^ω^)「ウソだお。たとえ本当でもその愛はブーンの半分にも満たないお。」

ξ゚听)ξ「……………。」

( ^ω^)「何も言い返せないのがその証拠だお。」

ξ゚听)ξ(朝から何なのかしら。最近毎日こんな会話ばかり。)

( ^ω^)「だいたいツンは……(ガチャッ。トゥー、トゥー...)」

( ^ω^)「きれたお。…いや、切られたのかもしれないお。」

( ^ω^)「もう一回かけるお。」

trrrr...trrrr...



75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/09(月) 02:42:53.53 ID:D0q19ewZ0
ξ゚听)ξ「もしもし!何なのよ!用意しなきゃいけないから忙しいんだけど!」

( ^ω^)「まだ話の途中だお!なんで勝手に切るんだお!!」

ξ゚听)ξ「あんたがいつまでもくっだらない話してるからよ!!」

( ^ω^)「くだらないって…。」

ξ゚听)ξ「いちいち五月蝿いのよ!ガチャッ!」

トゥー、トゥー...

( ^ω^)「……………。」

( ^ω^)「ブーンだって…間違ってる事くらいわかってるお。
      でも…気持ちがとめられないんだお…。」



77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/09(月) 02:44:59.98 ID:D0q19ewZ0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ξ゚听)ξ「今日はご飯何作って欲しい?」

( ^ω^)「茶碗蒸が食べたいお!!」

ξ゚听)ξ「じゃあそれにしましょう。」

( ^ω^)「やったお!ツンは料理が上手だから食事が楽しみだお!!」

ξ///)ξ「な、何よ。褒めたって何もでないんだからっ!」



82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/09(月) 02:47:27.60 ID:D0q19ewZ0
―食事後

ξ゚听)ξ「あ、そだ。ねぇブーン。」

( ^ω^)「なんだお??」

ξ゚听)ξ「私今晩は用事があるから6時くらいに帰るわ。」

( ^ω^)「…遊びにいくのかお?」

ξ゚听)ξ「友達の服屋さんと遊ぶのよ。」

( ^ω^)「…男かお?」

ξ゚听)ξ「…女よ。でも、男も来るわ。」

( ^ω^)「…。(我慢…しないとだめだお。)
      わかったお。それじゃまた明日だお。」

ξ゚听)ξ「…えぇ。それじゃ帰るわ。」



89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/09(月) 02:51:03.30 ID:D0q19ewZ0
―8時過ぎ

( ^ω^)「ツンはまだ帰らないお?
      メールの返事がないお。」

( ^ω^)「近所の駅まで自転車で行ったハズだお。
      駅まで見に行ってみるお。」


―駅。

( ^ω^)「自転車はまだあるお。 
      もう9時だお。きっとそのうち帰ってくるから待ってるお。」



92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/09(月) 02:52:38.19 ID:D0q19ewZ0
―9時半。

( ^ω^)「まだかお…。寒いお。
      だいたい誘った相手もいつまでツンを連れまわしてるお。
      彼氏がいるのをわかっててこんな時間まで…。
      殺してやりたいお。」



98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/09(月) 02:54:02.65 ID:D0q19ewZ0
―10時。

( ^ω^)「まだかお…。自転車も一台、また一台と減っていくお。」



104: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/09(月) 02:56:48.93 ID:D0q19ewZ0
―10時半。

( ^ω^)「寒いお…。もう何組カップルを見たお。
      足元にタバコの吸殻がたまる一方だお。」



108: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/09(月) 02:57:49.99 ID:D0q19ewZ0
―11時。

( ^ω^)「…………。
      さ、寒いお…。
      震えが止まらないお…。もうすぐ終電だお。」



113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/09(月) 02:59:46.27 ID:D0q19ewZ0
―11時半。

( ^ω^)「…………。
      まだ、終電まで1時間くらいあるお…。
      女の子がこんな時間に一人で帰るのは危ないお。
      一緒にいる男どもは何を考えてるお。」



118: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/09(月) 03:01:28.21 ID:D0q19ewZ0
―12時。

( ^ω^)「ありえないお。
      ツンが…、ツンが浮気なんてするはず…。
      まだ終電じゃないお。まだだお。」



119: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/09(月) 03:03:03.62 ID:D0q19ewZ0
―12時15分。

( ^ω^)「次の電車が最終だお…。
      乗ってなかったら…。怖いお。
      何も見ないで帰ったほうが…、いや!
      ツンは浮気なんかしないお!終電でかえってくるお!!」



122: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/09(月) 03:04:18.92 ID:D0q19ewZ0
―12時半。

( ^ω^)「終電には…。乗ってないのかお…?
      携帯は…充電切れだお。
      …帰るお。  ん?あの車は?」



127: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/09(月) 03:05:48.26 ID:D0q19ewZ0

…ブーンは自分を呪った。
何故見にきた?家にいれば何も知らずにすんだ。
何故待った?寒さに耐えず帰ればよかった。
何故…。


男の運転する車から現れたのは待ちに待ったツンだった。
付き合い始めの頃ブーンに見せてた笑顔を運転してる男に見せると
車は何事もなかったように去っていった。

残されたのは…。



135: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/09(月) 03:08:06.15 ID:D0q19ewZ0
( ^ω^)「…………。」

ξ゚听)ξ「ブーン!? あ、あんた何してんのよ?
     こんな所で…。」

( ^ω^)「ツンを…、待ってたお。」

ξ゚听)ξ「そうなの…。あ、ちがうのよ?
     あの人は終電がなくなったのは自分のせいだからって送ってくれただけで…」

( ^ω^)「もういいお…。」

ξ゚听)ξ「ブーン…。」

( ^ω^)「帰るお。もう遅いし、危ないから送っていくお。」

ξ゚听)ξ「う、うん…。 ありがとう。」



138: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/09(月) 03:10:53.98 ID:D0q19ewZ0
―ツン宅付近。

ξ゚听)ξ「ここでいいわ。」

( ^ω^)「気をつけて帰るお…。」

ξ゚听)ξ「信じてもらえないかもしれないけど…、私浮気何かしてないわ。」

( ^ω^)「もう一度…会ってちゃんと話がしたいお。」

ξ゚听)ξ「……………。」

( ^ω^)「とりあえず今日は帰るお…。」

ξ゚听)ξ「わかったわ。今日はありがとう。じゃあね。」


ブーンはツンの背中を見送った…。
でも、その虚ろな目にツンの後姿が映っていたのかどうか。
それは誰にもわかることはない。



144: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/09(月) 03:14:09.11 ID:D0q19ewZ0
( ^ω^)「やっと家についたお。」

( ^ω^)「なんだか疲れたお…。」

( ^ω^)「…………。」

( ;ω;)「…おっお。」

( ;ω;)「なんでだお!なんでなんだお!!」

( ;ω;)「ブーンはあんな物が見たくて迎えに行ったんじゃないお!!」

( ;ω;)「ブーンはあんな物が見たくて寒さに震えて立ってたわけじゃないお!!」

( ;ω;)「ブーンは…ブーンは――――っ!!!」

( ;ω;)「うわあああああああああああ!!!!!」



146: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/09(月) 03:16:38.57 ID:D0q19ewZ0
このときブーンに芽生えた恋愛感情はどうなってしまったんだろう。
形は間違ってたかもしれない。
けれど必至でツンを愛したあの気持ちはどこへいってしまったんだろう。
ブーンは正しくなかったかもしれない。
一般的にはただの過剰愛なのかもしれない。
でも、僕はそんなブーンが大好きだったんだ。
あの頃のブーンが。

〜失われた光・完〜



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