('A`)がコンビニ店員になったようです
- 3: 78 ◆pP.8LqKfPo :2006/10/01(日) 02:31:01.21 ID:CUor4Esb0
―――――――川 ゚ -゚)「6だ。」―――――――
俺が教習所に通い始めて数週間が経った。
教習は順調に進み、第一段階の試験を追えもう第二段階の教習に入っている。
クーさんと会話ができる、そんな教習"は"楽しい。
しかし、しかしである。
俺は今日という日が不満でならない。
今日は12月24日。 そう、「クリスマス・イブ」である。
俺は前日の深夜バイトに入っていた。(といっても、実際は12月24日のAM0:00だが)
その日の客は異常にカップル率が高かった。
どいつもこいつも幸せそうな顔をしてやがった。
- 4: 78 ◆pP.8LqKfPo :2006/10/01(日) 02:31:55.00 ID:CUor4Esb0
- 男「あ、俺が出すよ(はーと)」
女「えー、悪いよー(はーと)」
(#'A`)ビキビキ「……1200円になります」
男「えーと…200円ある?」
女「うーんとねー……ごめーん、無いよー(はーと)」
男「いいよ、気にするなよ(はーと)」
女「ほんとにごめんね! ダーリン優しいー(はーと)」
この場合ダーリンじゃなくて俺に謝るべきだろうが、このバカ女……
お前ら死ね。豆腐の角に頭ぶつけて死ね。
その日の客は終始こんな感じだった。
- 5: 78 ◆pP.8LqKfPo :2006/10/01(日) 02:32:50.69 ID:CUor4Esb0
- そして、やっとこの拷問から開放されるときが来た。
俺は朝のシフトのマダムに引継ぎを行う。
そのとき、例のごとくマダムが俺に話しかけてきた。
話題は案の定、クリスマス・イブについてだった。
「ドッくんは今日彼女と過ごすの?」
(#'A`)「……いえ、俺には彼女いませんから」
「あらー、ごめんなさいねw」
(#'A`)「……麻子さんは、今日はどうするんですか?」
「あたし? あたしはね、夫と……うふふふふw」
(#'A`)「………ビキビキ」
- 6: 78 ◆pP.8LqKfPo :2006/10/01(日) 02:33:57.73 ID:CUor4Esb0
- バイトが終わっても俺の怒りはとどまるところを知らなかった。
むしろ増幅された。
その怒りは臨界点を突破して、俺の理性を崩壊させた。
決めた。
俺は今日、世界中のクリスマスに浮かれているカップルどもを……粛清する!!
(#'∀`)「ふひひwww 俺は新世界の神になるのだ!!」
俺はかねてより考えていた恐ろしい計画を実行することにした。
- 7: 78 ◆pP.8LqKfPo :2006/10/01(日) 02:34:39.99 ID:CUor4Esb0
- 12月24日、午後6時。
俺は自分の部屋で計画の最終準備に取り掛かっていた。
黒の服で全身を包み、背中にはスナイパーライフル(のモデルガン)を背負う。
双眼鏡も準備した。暗視ゴーグルも装備完了。
俺は家を出て、麻子にキーを挿入する。
('A`)「麻子……俺を戦場へと連れて行ってくれ」
その俺の言葉に呼応するかのようにエンジン音がなり、
麻子は俺を乗せて戦場へと向かった。
- 9: 78 ◆pP.8LqKfPo :2006/10/01(日) 02:36:23.60 ID:CUor4Esb0
- 12月24日、午後7時。
俺は駅前のビルの屋上にいた。
そこから双眼鏡で駅前の広場の様子を覗き見る。
そこには、ベンチを陣取っていちゃいちゃする数多のカップルの姿が広がっていた。
(#'A`)「バカップルどもめ……広場のベンチを陣取りやがって!
それじゃお年寄りの方々が座れないだろうが!」
双眼鏡を傍らに置き、俺は屋上から下界を見下ろす。
(#'A`)「バカップルども……この俺が、貴様らを粛清してくれるわ!」
- 10: 78 ◆pP.8LqKfPo :2006/10/01(日) 02:37:46.36 ID:CUor4Esb0
- 俺はスナイパーライフル(のモデルガン)を取り出し、屋上にうつぶせになった。
ちなみにこのライフルは、先月の給料すべてをはたいて買ったものだ。
俺はうつぶせに寝転がり、手すりにライフルを乗せ、
備え付けられたスコープを覗き込み照準を合わせる。
ターゲットは、ベンチでいちゃいちゃするバカップルの彼氏の方だ。
(#'A`)「……アディオス、バカップルの彼氏!」
そして俺は、その引き金を引いた。
すると、弾丸は見事にバカップルの彼氏の頭部に命中。
彼氏は頭を抑えながら、キョロキョロとあたりを見ている。
(#'∀`)「ふひひひwwwwwまずは一匹wwwwwwwwww」
その後も俺は、奴らを狙撃し続けた。
- 11: 78 ◆pP.8LqKfPo :2006/10/01(日) 02:39:25.21 ID:CUor4Esb0
- 12月24日、午後9時。
なんかね、もうバカらしくなってきた。
考えてみれば、こんなことしても何の意味もない。
しかも、これはチャンスだと言わんばかりに痛がる彼氏を彼女が介抱するものだから、
バカップルたちはさらにいちゃいちゃしだす。
これは大きな誤算だった。
俺の行為はバカップルを粛清するという本来の目的を果たすことは無く、
むしろさらにバカップルを調子付かせてる結果になってしまっている。
もういいや。帰ろう。
こういう日は自分の部屋にこもって一人でヤケ酒するのが一番だ。
言いようのない敗北感に打ちひしがれながら屋上から下界に降りると、
突然、後ろから声をかけられた。
警察「君……ちょっといいかな?」
- 12: 78 ◆pP.8LqKfPo :2006/10/01(日) 02:41:19.32 ID:CUor4Esb0
- おそらくバカップルの誰かが通報したのだろう。
そのせいで警察官が駅前近辺をパトロールしていたのだ。
('A`;)「(ま、まずいぞ……)」
これは本当にまずい。
俺は全身黒づくめ。
さらにはスナイパーライフル(のモデルガン)に暗視ゴーグル、おまけに双眼鏡まで持っている。
某探偵漫画に出てくる「黒の組織」もびっくりの怪しさだ。
これでは私が犯人ですと言っているようなものだ。
警察「君の持っている荷物、見せてもらってもいいかな?」
絶体絶命、人生\(^O^)/オワタ
- 13: 78 ◆pP.8LqKfPo :2006/10/01(日) 02:42:56.87 ID:CUor4Esb0
- そのときだった。
俺の背後から、甲高いマフラー音が聞こえてきた。
バイクか!?
そう思って俺が振り返ると、そのバイクは俺の真横で止まる。
そして、そのライダーが俺に向かってヘルメットを投げつけてくる。
俺は黙ってそれを受け取る。
ライダーの顔は振るフェイスのヘルメットに覆われていてまったくわからない。
誰なんだ、この人は?
その刹那、ライダーが俺に向かって叫ぶ。
「乗れ!!」
聞き覚えのあるその声に、俺の頭の中のスイッチが入る。
俺は急いでヘルメットをかぶると、そのバイクに飛び乗った。
警察「ま、待ちな……うわ!!」
近づいてきた警察官をバックファイアーで一蹴すると、
バイクは謎のライダーと俺を乗せて夜の街へと消えていった。
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