('A`)はアルバムを捲るようです

3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 00:07:35.98 ID:5QmGBqcjO
『Page:4 陸上記録大会』

SIDE By ( ^ω^)


(´・ω・`)「どうだい?お口に合うかな?」

バーボンハウスも立派になったものだ。こんな田舎町にバーがあるというのは一見異質のように思えるが
時には飲んだくれ親父たちの居酒屋として
時にはこの村に住む数少ないカップルの憩いの場として立派に役割を果たしていた。

美味しい。こんなにお酒が美味しいと思えたのは初めてだ。
考えてみればバーボンハウスでドクオ達と飲むのは初めてだなあ。
ツンと将来を語り合ったこともある。
ジョルジュとばか騒ぎをしたこともある。
渡辺さんの愚痴を聞いたこともある。
ショボンを相手にツンへのプロポーズを延々語ったこともある。
しかしドクオと呑んだことはこれまで無かった。
ドクオが東京の大学に行ったきり帰ってこなかったせいだが……
つまりこのバーで全員揃って呑むのは初めてということだ



4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 00:08:42.23 ID:5QmGBqcjO

( ^ω^)「そりゃ、美味しいはずだお」

ここにツーが居れば今飲んでいる酒はどれ程になるんだろうか?

いや、たぶんしょっぱくて飲めないだろうなw

涙が止まらないだろうから……

ξ゚听)ξ「アンタの飲んでるカクテル『カミカゼ』っていうのよね。正直似合わないねww」

( 'A`)「俺の予想では『サンライズ』だったんだけどなぁ」

(´・ω・`)「色んな意味を込めてるんだよ……」

从'ー'从「次捲るよー!!」

( ゚∀゚)「この次のページは捲らなくても覚えてるよww」

僕も覚えてる……だってこの次のページに載っている写真は僕とツンの、記念すべき一枚目のツーショット写真なんだから



6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 00:12:30.01 ID:5QmGBqcjO


―――◆―――


今は六時間目、科目は体育だ。
今日はツーの思い付きにより『缶蹴り』となった

鬼は僕とツンとドクオとショボン

逃げているのは渡辺とツーそしてジョルジュだ

渡辺はすぐに捕まった。三十秒数えているのにまだ視界に入る場所をテコテコ走っている驚異の脚力だ

ツンが素早く缶を踏む

ξ*゚听)ξ「渡辺みーっけ!!」

从;'ー'从「あれれー、見つかっちゃったよー」

当たり前だろwwww



8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 00:14:59.46 ID:5QmGBqcjO

問題はジョルジュだ

え?なんでツーは問題じゃないかって?

それはね……

(*'A`)「ツーみっけ!!」

缶を守っていたツンが再び缶を踏む

ξ*゚ー゚)ξ「一丁上がりね」
ドクオがいるからだ。

(*;゚∀゚)「またドクオかい!!」

単純に体力を比べればツーは女の子離れしている。普通の中学生じゃ女子は勿論のこと男子でも追い付けないんじゃないかな

しかしツーが隠れている場所は必ずドクオが発見する。

なんでだろね?



11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 00:19:08.49 ID:5QmGBqcjO


そうこうしている内にジョルジュをマークしてたショボンが帰ってきた

( ^ω^)「どうだったお?ジョルジュは見つかったかお?」

(´・ω・`)「……」

(´ ω `)バタッ

あらら、案の定ショボンは倒れてしまった

化け物だとか、モーリスグリーンだとか浮言のように呟いてる

(;^ω^)「こりゃもうダメかもわからんね……」

ジョルジュは異常なまでに運動神経が良い

体力試験でもオール満点をとる程だ

単純に考えて分が悪い
缶はツンが守っているが少しでも距離を開ければジョルジュにやられるかも知れない



12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 00:20:32.01 ID:5QmGBqcjO

(#^ω^)「ツン!!そこは何が何でも死守するお!!」

ξ゚听)ξ「分かってるわよ!!」

ドクオはショボンをつれて保健室に行ったようだ

正直ツーがいない今、ドクオは全くの役立たずだ

ここはツンと僕でやり切るしかない

(*゚∀゚)「うひゃっひゃwwwwピザがジョルジュに追い付けねーだろwwww」

ツーお得意の挑発だ。何年付き合ってると思ってる?今更そんなものには……


ξ#゚听)ξ「ふざけんなぁ!!」

見事に釣られてるし……

僕はジョルジュが現われることを予想し缶の元に走る



13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 00:23:42.23 ID:5QmGBqcjO


(;^ω^)「ツーン!!それは孔明の罠だお!!」

ξ;゚听)ξ「えっ!?」

(*゚∀゚)9mプギャー

ジャーン!!ジャーン!!


( ゚∀゚)「こ こ に い るぞ ! !」

校庭の端っこの草むらからジョルジュが出てきた
何時の間にあんな場所に移動したんだ!?

それよりも缶だ!!距離にしておよそ50m、ジョルジュからは60mほどだろう

あのジョルジュに10mの差など意味をなさない
ここは全力で駆るしかない



15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 00:26:14.34 ID:5QmGBqcjO


(#^ω^)だりゃぁぁぁ!!
(# ゚∀゚)うおぉぉぉ!!

(*;゚∀゚)「ありゃ?ブーンはこんなに早かったのかい」

从;'ー'从「ほとんど差が縮まってないよ」

ξ゚ー゚)ξ(負けたら承知しないんだから)

(;^ω^)「うおっと」

最悪だ!!躓いてしまった。これで僕とジョルジュの間にあった10mの差は無くなった

(*;゚∀゚)「あーあ、万事休すかね。ここまで来たらブーン坊やに頑張って欲しかったけどねぇ」

从'ー'从「……ブーン君、諦めてないみたいよ」



20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 00:30:30.19 ID:5QmGBqcjO

当たり前だ。こんなことで諦めてたまるか!!

ξ#゚听)ξ「ブーン!!」

( `ω´)「負けるかぁぁぁぁ!!!!!!」

僕とジョルジュが缶に殺到する


余りにも大きなエネルギー同士が衝突した故に起こる砂煙

缶はどこだ!?






あった!!

ジョルジュの足が缶の側面をしっかりと捉えたが僕の足がそれごと缶を押さえ込んだようだ



22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 00:33:05.30 ID:5QmGBqcjO






( ;ω;)「勝ったおー!!」
一目散にツンの元に駆け寄る僕

ξ*゚听)ξ「ちょっと、馴々しくしないでよ」

( ^ω^)「ふひひwwwwサーセンwwww」

(; ゚∀゚)「完敗だぜ」

从*'ー'从「ブーン君格好良かったよ!!」

(*^ω^)「ありがとうだお」



25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 00:36:19.34 ID:5QmGBqcjO

(*゚∀゚)「……負けたね」

( ゚∀゚)「あぁ、ブーンとの勝負には……な」

ジョルジュとツーが不適な笑みを零す

瞬間背筋に悪寒が走った

罠だ、しかしいったいどうやって……


(* ><)「そーい!!」

……お前かい

高々く舞い上がった缶

せっかく捕まえたのにみんな散々に散っていった

はぁ、今日は何時に帰れんのかなぁ



26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 00:39:49.22 ID:5QmGBqcjO
まぁ取り敢えず

( ^ω^)「渡辺みーつけ」
从//ー/从「はうっ」


( 'A`)「あーあ、雨降らねぇかな」


〜〜〜翌日〜〜〜


昨夜降った雨は朝方ごろに止みアスファルトにはピカピカ輝く雫の名残が残っている


( ^ω^)「あー、いい朝だお」

十月、夏と秋との境目。なんといい季節なんだ。昼は日差しが暖かく夜はひんやりと涼しく、過ごしやすい気候だ

(*^ω^)「こんな日はスキップしたくなるお」



27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 00:42:21.53 ID:5QmGBqcjO

お気に入りの歌を口ずさみ軽やかにステップを刻む

(*^ω^)「かえーれーない♪かえーれずにー♪あーぁ、無口な愛♪」

これっていつの歌だっけ?まぁ良いや。作者の趣味だ

ξ゚听)ξ「歌ってんじゃねーよ。糞ピザが」

(;^ω^)「おっ!?ツンはもう着いてたのかお!!」

ξ゚听)ξ「アンタが私より早く来たことってあったっけ?」

( ^ω^)………


(^ω^)

ξ゚听)ξコッチミンナ



29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 00:45:32.80 ID:5QmGBqcjO

( ^ω^)「無いような気がしないでもないお」

ξ゚听)ξ「一度だけ、私のお母さんが死んで塞ぎ込んでいた時にアンタ迎えに来てくれたよね」

(*^ω^)「そんなこともあったような無かったようなあった気もするお」

ξ*///)ξ「まぁ嬉しくなかった事はなかったかな」
( ^ω^)「うはwwww僕たち素直になれなすぎwwww」

ξ///)ξ「うっ、うるさいわね!!」

(*^ω^)「今日も仲良く学校に行くお!!」

ξ*゚听)ξ「……んっ」


―――◆―――


その日の終礼、ビロードは重大発表があると勇んで教壇に立った



32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 00:48:41.02 ID:5QmGBqcjO

( ><)「……遂に決まったんです」

(*゚∀゚)「なにがだい?」

( ><)「遂に陸上記録大会の日程が決まったんです!!」

( ゚∀゚)「まじか?それならソースだry」

( ><)「今週の日曜、場所は隣町の市民グラウンドなんです」

( 'A`)ノ「先生、俺欠席です」

( ><)「お前には何の期待もしていないが欠席するというなら一応理由だけは聞いてやろう」

( 'A`)ノ「叔父の葬式にry」

( ><)………

(###><)…………



33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 00:49:43.35 ID:5QmGBqcjO



なんというか……ドクオ乙
(###><)「いつだ?いつ死ぬんだ?お前の叔父さんは?」

(;'A`)「……いや、その、アイツしぶといから死なねーな。うん、きっとそうだ」

ξ゚听)ξ「遂に私達の代の番が来たのね」

この学校には体育祭というものが無い

この人数だし当然かな

ただ中学三年に一度だけ陸上記録大会という催しが行われる

まぁ運動神経の悪い僕には関係の無い話なんだが

ただ周辺の中学が一同に参加するので燃える奴の気持ちもわからなくは無い

他校の女の子を唯一引っかける機会だからだ



35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 00:51:54.17 ID:5QmGBqcjO

( ^ω^)「ずっと気になってたんだけど優勝すれば何かあるのかお?」


(###><)「あぁ?優勝して得るもんなんてなにもねーよ。男は物なんかよりもっと大切なもんがあんだろーが!!テメェにはVIP中と言う名の誇りはねーのか!!」

(;^ω^)(なんでキレてんの?)

しかもそんな熱い事言っちゃったら……

(*`゚∀゚´)

( `゚∀゚´)

ほら、燃えちゃった……

(# ゚∀゚)「やってやろーじゃねーか!!」

(*゚∀゚)「VIP中魂魅せてやんよ!!」

なんか字が違ってるし



37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 00:54:13.63 ID:5QmGBqcjO

なんかその場のふいんき(何故かryがヤル気になってる

こんな時に……

(#^ω^)「うおぉぉぉっ!!やってやるお!!」

盛り上がらなきゃ僕じゃない!!

( ><)「ピザには期待してない」

(;^ω^)「ちょwwwwテラひどすwwww」

ξ*゚听)ξ「まぁやるなら徹底的にやろうじゃない!!」

( 'A`)「ビロード、VIP中の今までの戦績は?」

( ><)「九戦九敗なんです」

だめだこりゃwwww



39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 00:58:54.10 ID:5QmGBqcjO

しかーし!!ここでシケてちゃホライズンの名が廃る!!
(#^ω^)「過去なんて関係ねーお!!僕達で歴史を作ってやるお!!」

(# ><)「弱者が吠えるな!!」

……ほんと今日はなんなの?

(*゚∀゚)「んで種目はなんなのさ?」

(* ><)「よくぞ聞いてくれました!!僕達は東西に別れて東軍と西軍で闘うんです!!」

( ゚∀゚)「ありゃ?中学別じゃないの?」

( ><)「中学対抗にしたら人数差が出すぎるんです!!」

(;^ω^)「まぁそりゃそうだおね」

ξ゚听)ξ「んで種目は?」
( ><)「各中学で三つの種目に出るんです。一つは100M徒競走。そして各中学対抗の男女5人のアルプスリレー。あともう一つは……」

(*゚∀゚)「もう一つは?」



40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 01:02:06.67 ID:5QmGBqcjO





(* ><)「ドッジボールなんです!!」

(;^ω^)「それ陸上競技でもなんでもないお」

( ><)「これは決まりなんです!!」


なんて無茶な伏線の回収wwこの作者は間違いなく手抜きww


しかし勝機は見えてきた
何故ならばこの学校には



41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 01:05:26.75 ID:5QmGBqcjO



从*'д'从「うおぉぉぉっ!!wwwみwwwなwwwぎwwwっwwwwてwwwwきwwwwたwwww」



鬼が居るから


ここまで盛り上がれば後はアイツだけだ……

皆の視線が一人に集中する


(´・ω・`)「……はぁ、やれやれ。じゃあ僕が仕切るから作戦を立てようか」

こうじゃなきゃ僕達は始まらない



44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 01:08:08.62 ID:5QmGBqcjO
〜〜〜陸上記録大会当日〜〜〜


憂鬱だ……ムカつくぐらいに降り注ぐ太陽まで僕を馬鹿にしているように思えた
( ´ω`)「天気予報なんて絶対信用しないお」

昨日の天気予報では降水確立は50%だった。普通降るだろ

( ´ω`)「練習では散々だったお」

事前の練習ではバトンを落としまくって惨々たるものだった

自分の頬を叩く。こんなことでどうする

( ^ω^)「やってやるお」

土埃舞うグラウンド。流石に中学が七校も一堂に会しているんだ。中々の壮観だな

ξ゚听)ξ「なに気圧されてるのよ!!」

(´・ω・`)「君はベストを尽くせば良いんだよ」



46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 01:11:12.17 ID:5QmGBqcjO

( ^ω^)「……そう言ってくれると有り難いお」

( 'A`)「気楽にやろうぜ」

渡辺とツーはビロードと話し合っている。最後の打ち合わせでもしているのだろう。

ジョルジュは?

ふと疑問に思い辺りを見回してみる


( ゚∀゚)「ねーねー、俺とお茶しに行かない?」

ナンパですか。そうですか。

女子A「うっせーよ!!近づくな!!田舎者が!!」


撃沈かいwwww



48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 01:17:19.50 ID:5QmGBqcjO
良い意味で番狂わせだったのはドクオが奮闘したこと。

ドクオ曰く

( 'A`)「俺は一瞬に生きる男だ」

厨二病乙

ただ、今までのドクオはなにかに全力を注ぐということをして来なかったように思える

誰もドクオの精一杯を見たことが無かった

ジョルジュとツー、ドクオそして

(*^ω^)「フヒヒwwwwなぜか僕も一番なんだお」

ξ*゚听)ξ「やるじゃない!!ブーン!!」

(*^ω^)「無我夢中で走ってたら勝っちゃってたおww」



49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 01:21:36.40 ID:5QmGBqcjO

(*゚∀゚)「よくやったよ!!ブーン!!」

(´・ω・`)「あとはドッジボールだね。まぁそれは抜かり無いと思うけど」

从*'ー'从「任せといて!!内野は私が一人いれば十分だから」

確かに渡辺さえいればそんじょそこらの学校の奴らには負けない


『ただ今より、プログラム18番東西対抗ドッジボールを行います』


( ゚∀゚)「おっ!!出番だぜ!!」

(*゚∀゚)「ちゃっちゃと終わらせますか」

( ^ω^)「まぁ僕達は必要ないと思うけど」



51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 01:22:58.66 ID:5QmGBqcjO

ξ゚听)ξ「要は人数合わせってやつね」

( ><)「さぁ皆支度するんです!!」





〜〜中略〜〜



53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 01:25:13.91 ID:5QmGBqcjO

まぁ予想通り二人を救護室、三人を病院送りにしたドッジボールは無事幕を閉じた


ξ*゚听)ξ「案外余裕だったわねww」

(*゚∀゚)「渡辺ちゃんもドッジボールになると鬼だからねぇwwww」

<ヽ^∀^>「止めるニダお!!もしウリにぶつけたら損害とry」

从'A`从「弱いものが吠えるな!!」

从//ー/从「そんなこと言ってないよぅ」

( ゚∀゚)「言ってたじゃんww」

(´・ω・`)「まぁとにかく勝てて良かったよ。んじゃ最終種目のアルプスリレーまで何もないから昼ご飯にしようか」

一同「うぃー!!」


……なんでフランス語?



55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 01:26:29.49 ID:5QmGBqcjO



(*゚∀゚)「うっめぇぇぇ!!」
( ゚∀゚)「これ全部ショボンが作ったのか!?」

(´・ω・`)「あぁ、僕にはこれくらいしかできないからね」

( ^ω^)……

( ;ω;)「旨い!!旨すぎるお!!」

美味しい!!美味しすぎる!!ホッぺがとろけるというのはこういう事を言うんだろう

(*'A`)「ショボン!!俺の嫁になれ!!」

(´・ω・`)

(*´・ω・)ょろこんで……
ああーなんかksmsな展開になってるし

从'д'从

真に受けるなwwww



57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 01:34:09.16 ID:5QmGBqcjO
(*゚∀゚)「あれっ?」

ツーが素っ頓狂な声を上げた

全員がツーの視線の先を探る

( ・∀・)

誰だ?

しかし次の一言で疑問は全て明らかになった

(*・∀・)「ツンさん!!僕と付き合ってください!!」

ξ゚听)ξ「……えっ?」
他の六人も仰天した
ツンと付き合いたいだって?こんな暴力的で素直じゃない女と?
ツンも戸惑っていた
今まで皆仲が良すぎて誰かと付き合うことなんて考えても無かったのだろう



59 名前: ちょっと投下速度おちます。すいません。 投稿日: 2007/10/08(月) 01:41:26.10 ID:5QmGBqcjO

僕の中に漠然と浮かんだものは怒りだった


「ツンは渡さないお!!!!」
気付けば叫んでいた

(# ^ω^)「ツンとはボクが付き合うんだお!!」

ツンに告白した男子も茫然としていたが我に返り叫んぶ

(#・∀・)「決めるのは僕でも君でもない!!ツンさんだ!!」

しめた!!僕は恥ずかしながらそう思った。

ツンに告白なんてした事ないけど今日や昨日現われた奴に奪われるほど半端な付き合いはしてきてはいない
さぁ!!言ってやるんだ!!そして飛び込んでおいで!!僕の胸に!!!!!

ξ//-/)ξ「ぁ、ぁっ……」



60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 01:48:42.32 ID:5QmGBqcjO


あれ?

ツンは照れて何も言うことが出来ない

何故このタイミングで……


( ・∀・)「じゃあこれから始まるアルプスリレーでツンさんを賭けて勝負しようじゃないか!!」

リレーで?勝てるわけが無い!!考えて物を言え!!この逝け面が!!

(*゚∀゚)「その勝負乗った!!」

ちょっと待て!!乗るのはお前ではなく僕だ……

どうみても有利なのは相手だ。引き締まった細身の身体には脂肪の一つも付いてはいないだろう
勝てるわけがない。



62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 01:49:41.12 ID:5QmGBqcjO

(; 'A`)「コレは厳しいんじゃねーか」

(;´・ω・`)「ジョルジュなら勝てただろうけどね」
僕達の中ではジョルジュが一番運動神経が良い。と言うかズバ抜けていた。毎年行われる全国の体力測定では常にAランクを維持しているその運動能力は他府県からスカウトの誘いが来る程だ

しかしもう後には引けない。ツンを賭けての勝負、引くわけにはいかない!!

(´・ω・`)「はぁ……みんな青春してるね。でも競技はリレーだよ。どうやって正確な勝敗を着けるつもりだい?」

( ・∀・)「そうだなぁ……」
(´・ω・`)「まさか君とブーンのタイムを測るつもりかい?」

( ・∀・)「……それでも構わないけど、迷惑が掛かるだろうし、どうだろう?僕達東中と君達VIP中で勝ったほうのチームの方が勝利というのは」

(´・ω・`)ニヤリ

(´・ω・`)「成る程。ツンとお互いのプライド両方を賭けるわけかい。中々にリスクの高い勝負だが面白いね」

(#^ω^)「やってやろうじゃないかお!!ドッジボールでコテンパンにされてリレーでもフルボッコにされて末代まで語り継がれる負け犬にしてやるお!!」



63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 01:50:22.76 ID:5QmGBqcjO


( ・∀・)「ふふんっ♪その言葉そっくりそのまま返して上げるよ。順番は自由だけどアンカーだけは僕と君だ。じゃあね」




勢いだけで言ってみたものの勝てる見込みは極めて薄い。僕と彼だけの勝負なら

( ゚∀゚)「任せとけって!!周回遅れぐらいにしてお前に繋いでやるよ」

(*゚∀゚)「うひゃひゃwwwwありゃ完全にアタシ達を舐めてるねwwww」

( 'A`)「まぁ軽くブッ潰してやろうぜ」



66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 01:51:54.15 ID:5QmGBqcjO




そうだ。僕は一人じゃない。この勝負はリレーだ。脚力だけの勝負じゃない。
同時にチームワークを試されるものなんだ。

( ^ω^)「……やるお!!東中に、誰だろうとツンは渡せないお!!」


その頃ツンは……

ξ///)ξハァハァ


ξ゚Д゚)ξうびゃおぇぇぇっ

吐いていた



68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 01:53:00.43 ID:5QmGBqcjO


(´・ω・`)「じゃあ順番を決めるよ。アルプスリレーは走る順番によって距離が変わる競技だ。最初は女子が50M、男子が第二走者。100メートル。そして第三走者女子が200M。第四走者が400M。そしてアンカーが800Mだね」

(*゚∀゚)「アタシは長いこと走りたいよ!!」

(´・ω・`)「うん、当然だね。つまりツーは第三走者だ」

( 'A`)「俺は一瞬にry」

(´・ω・`)「お前は第二走者だ」

(*゚∀゚)「ツンは走れるのかい?」

(´・ω・`)「いや、無理だろうね。さっきトイレで吐いたらしいし」

(; ゚∀゚)「ってことは……」
また皆の視線が集まる

从;'ー'从「あっ、私!?」

これは不味い……



69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 01:54:40.04 ID:5QmGBqcjO

( 'A`)「待ってるぜ」

从'ー'从

从*'д'从「うおぉぉぉっ!!やったるでぇ!!」

前言撤回

(´・ω・`)「戦略的にはアンカーがジョルジュなのがベストなんだけどこればっかりはね……」

( ゚∀゚)「大丈夫だ!!安心して待ってな!!」

(*^ω^)「助かるお!!」

大丈夫だ。なんとかなる。こうなった僕達は無敵だ


『プログラム30番各中学対抗アルプスリレーが始まります。代表の方々は入場門にお集まり下さい』



70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 01:55:38.82 ID:5QmGBqcjO

( ^ω^)「いくお!!」

一同「うぃー!!」


なんでry


第一走者は渡辺。一番脚力には自信が無い


しかし不思議と不安は無かった

『パンッ』

乾いたピストルの音がグラウンドに響いた。

六人の走者が一斉に駆け出す。

同時に歓声が沸き起こる



71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 01:56:24.69 ID:5QmGBqcjO

50Mなら早い女の子で八秒を切るくらいだ

从'ー'从

必死に走る渡辺。ドクオに誰よりも早くタスキを繋ぐために

しかしやはり各校の代表だ。足の遅いものは居ない。渡辺も必死に食らい付くがやはり差は広がっていく

( 'A`)「渡辺!!ブッチ切れ!!」

从#'д'从「どおぉぉっりゃゃ!!」

覚醒した渡辺。正直これは誰も追い付けない

差はドンドン詰まる。

他校のランナーとほぼ同時にタスキが渡る

(*'A`)「上出来だ!!」



73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 01:57:47.99 ID:5QmGBqcjO
同時に駆け出すドクオ

(#'A`)「舐めんなよぉぉぉ!!」

グイグイと他のランナーを引き離していく

いや、一人付いてきているランナーがいる

<ヽ`∀´>「ウリの前を走るとは損害とry」

(#'A`)「うるせぇよ!!」

たった100Mなのになんと白熱した濃い戦いなんだ

<;ヽ`∀´>(こいつショボい身体してる割に中々速いニダ)

<ヽ`∀´>(ここはアイツがタスキを渡す時に思いっきり邪魔してやるニダwwww)

(*゚∀゚)「早くしな!!ドクオ!!」

( 'A`)「あいよ!!」



74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 01:58:48.87 ID:5QmGBqcjO

<ヽ`∀´>「今ニダ!!」

よく見るとあのランナーはなにか仕掛けようとしているようだ

別にそれをドクオに知らせる必要性は感じられなかった

だって僕らの絆(タスキ)はこんな程度で断ち切られるわけが無いから……


<ヽ`∀´>「くたばれニダ」
腕が降り上がる

(*'A`)「あらよっと」

なんとドクオはいったん止まり相手の打撃を躱した

( 'A`)「オマケだ」

ドクオは巧く、勢いに乗った相手の足を引っ掻ける

<ヽ`A´>「ファビョーン!!」

派手にずっこける!!



79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 02:04:25.44 ID:5QmGBqcjO

(*゚∀゚)「後は任せな!!」

ツーがロケットスタートを見せる

もうこれは誰も追い抜くことはおろか追い付くことさえできないだろう

グングンと快調に飛ばしもう半分を走り切った


しかし


(# ∀`)「アビャ」


転けた


待ってましたとばかりに後続が距離を縮めに掛かる



80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 02:05:11.09 ID:5QmGBqcjO

(# ゚∀゚)「オラァ!!へばってんじゃねー!!」

ジョルジュから怒声が飛ぶ
(*゚∀゚)「あいよー♪」

なんとツーは前回り受け身の要領で転びながら起き上がった

(*゚∀゚)「そんな簡単にウチのマスコットは渡せないよ!!」

ジョルジュは「やれやれ」と肩を撫で下ろしている

一瞬ジョルジュと目が合う
口で何かを伝えたいようだ



82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 02:06:42.91 ID:5QmGBqcjO
( ゚∀゚)

( ^ω^)あ

( ゚∀゚)

( ^ω^)ん

( ゚∀゚)

( ^ω^)し

( ゚∀゚)

( ^ω^)ん

( ゚∀゚)

( ^ω^)し

(# ゚∀゚)

(#^ω^)ろ!!

( ゚∀゚)b

( ^ω^)b



83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 02:08:10.39 ID:5QmGBqcjO

――僕は、僕達は負けない
ジョルジュが走りだす

早すぎる、韋駄天とはコイツの為にある言葉かもしれない。

誰もが諦めていた

それは僕の隣にいる彼も同じ事だ

(;-∀-)

ジョルジュの手が僕の手を叩く

確かなタスキの感触がある
同時にジョルジュが叫ぶ

頑張れでも走れでもなく

(# ゚∀゚)「跳べ!!」

(#^ω^)「りょーかい!!」



84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 02:09:06.20 ID:5QmGBqcjO

駆け出す

僕達の前には誰の背中もない

一番で

誰もいない道を突っ走る

ツン見てるかなぁ?

残り50Mを切った辺りで


ふと頭に彼のことが過る

(;-∀-)

後ろを確認する

今タスキが渡ったところのようだ



87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 02:11:29.38 ID:5QmGBqcjO


( ゚∀゚)「やっほー」

(*゚∀゚)「アンタ速すぎww」
( 'A`)「しかも今リレーに出たばっかだってのにここまでまた走ってくるとは」
从'ー'从「体力バカ」

ξ;--)ξ

(*゚∀゚)「ツン、目を開けな!!ちゃんと焼き付けるんだよ!!ブーンのゴールをね」
ξ;ー匆)ξ「うん……」

(;´・ω・)「あれっ!?ブーンが止まっちゃったよ!!」

(;'A`)「何してんだよ!?アイツ!!」

从'ー'从「ブーンちゃんは勝ちたいんじゃないかな。自分自身の手で。同じ女性を好きになった相手に」

ξ;゚听)ξ「ブーン!!」



90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 02:13:59.01 ID:5QmGBqcjO


――後悔はしてないか?

僕の人生なんて後悔だらけだお

――止めるか?

止めないお!


正直に言えばこのままゴールしたい。ゴールしてツンの下に駈けていきたい


しかしそれじゃ納得できない

僕もアイツも、恐らく彼らも……


(;・∀・)「ハァ、ハァ」

彼は息を切らして僕の後ろに立っていた



91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 02:14:42.39 ID:5QmGBqcjO

( ^ω^)「やるお」

(;・∀・)「いいのかよ?」

(*^ω^)「嫌ならこんなゴール直前で立ち止まったりしないお」

(*・∀・)「だな!!違いない」

目線で彼らに合図を送る

(´・ω・`)「……やれやれ」
( 'A`)「だがそこが良い!!ってか」

(*゚∀゚)「じゃあ一丁付き合ってやるさねwwww」




一同「よーいどん!!」



93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 02:15:54.77 ID:5QmGBqcjO

(#^ω^)

(#・∀・)

残りは50M弱

時間にしておよそ7秒

(#´・ω・)「食らい付くんだ!!」

(# ゚∀゚)「負けんじゃねーぞ!!」

从#'ー'从「ブーンちゃん!!しっかり!!」

(*゚∀゚)「お姉様をがっかりさせるんじゃないよ!!」


仲間たちの応援を背に自分以上の力を出して突き進む
⊂二二(#^ω^)二⊃「絶対勝つお!!」

(#・∀・)「負けるかぁ!!」



96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 02:17:59.46 ID:5QmGBqcjO


(;´・ω・)「駄目だ!!ギリギリ届かないよ」

(;'A`)「畜生!!ここまで来て」


( ´ω`)(ダメだお。届かないお。……みんな、ゴメry)

一瞬会場中が震えたのではないかという程の大声が響く
ξ#゚听)ξ「ゴラァ!!ブーン!!こんなとこで負けて私を一生支えれんのかぁ!!!!」

会場を揺るがす大声は僕が一番聞きたかった人の声だった


⊂二二(#` ω´)二⊃「負けるかおぉぉっ!!!!!」


『パンッ』



97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 02:18:59.96 ID:5QmGBqcjO

――勝ったのはVIP中学です


(*゚∀゚)「いよっしゃぁぁ!!!!」

僕はゴールテープを一番に切ったことを確認すると一目散にツンの下に走った


( ;ω;)「ツーン!!やったお!!勝ったお!!」

ξ*゚ー゚)ξ「そうね。中々頑張ったじゃない」

何も言葉は出なかった。ただ目の前にいる人を抱き締めたかった



周りから再び歓声が沸いた



98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 02:19:35.30 ID:5QmGBqcjO


( ><)「やったんですー!!勝ったんです!!」

( ゚∀゚)「それにしてもお熱いねぇ」

(*゚∀゚)「ビロード!!一枚いっときな!!」

(* ><)「はいです!!」



『パシャッ』


―――◆―――


( ^ω^)「この時は若かったおwww」



100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 02:20:51.01 ID:5QmGBqcjO

(´・ω・`)「まぁあの男の子には可哀想だったけどね」

それからまもなく二人は付き合ったのだ。まぁ機会があったらまた話そう。


( ^ω^)「皆が居てくれたから勝てたんだお!!」

( ゚∀゚)「感謝しなww」

本当にその通りだ。ここにいる皆が居なきゃツンとは付き合えてなかったかもしれない


(´・ω・`)「ブーン」

ショボンが小声で僕に話し掛けてくる



101: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 02:21:25.94 ID:5QmGBqcjO

――どうしたお?

(´・ω・`)「ブーンの飲んでるこのカクテル。君にピッタリだと思うんだ」

――どういうところがだお?

(´・ω・`)「君が走っている姿は、カミカゼを彷彿とさせた」

――あん時は無我夢中だったおww

(´・ω・`)「このカクテルを飲んでどう思った?」

――すごく切れ味抜群です//

(´・ω・`)「このカクテルはね、その切れ味の鋭さから神風特攻隊を彷彿させられた。だからカミカゼなんだよ」

――成る程だお



103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/08(月) 02:22:16.78 ID:5QmGBqcjO

(´・ω・`)「ブーンもブチ当たってみたら?戦艦とは言わないけど」

言いたいことはわかる

(´・ω・`)「じゃあ誓いの盃だ」

腹は決まった

――ショボン

(´・ω・`)「ん?なんだい?」

――バーボンハウスで披露宴ってお洒落だと思わないかお?


(´・ω・`)「……いいね。今度検討しておくよ」


さぁ、僕の番は終わりだ。
次のページに進むとしようか



104 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 [sage] 投稿日: 2007/10/08(月) 02:23:24.15 ID:5QmGBqcjO


次は渡辺さんあたりかな…… 





( 'A`)がアルバムを捲るようです
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fin



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