( ^ω^)ブーンはUと戦うようです

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/08/04(土) 02:07:19.20 ID:h8qehcdb0
〜第3章〜最後の賭け〜

ちっ…

俺は肛門の前でゆっくりと舌打ちをした。

まさか肛門の野郎最後の最後まで奥の手を残しておいたとはな…

──────────────────

アルファベットUが肛門に刺さった。刺した部分が壊れそこから血が噴きだす。

UNKO「やった!」
俺はガッツポーズをした。

UNKO「これで…これで俺は晴れて自由の身だ!!」

っと思ったのだが…おかしい。何かがおかしい。いくら肛門が思うように防御できないからって今まで
散々攻撃しても傷一つつけられなかった物が簡単に壊れるのか?

否、そんな訳はない。傷はついたとしても壊れるほどもろいものじゃないはずだ。
今まで散々苦戦して俺だから分かる。

では、一体何故────────

UNKO〜「………っ!!!!!!」

俺の中で確信めいた答えが浮かんだ。



24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/08/04(土) 02:09:28.83 ID:h8qehcdb0
そう。肛門は「わざと」壊れたのである。

あの衝撃の際肛門側に一気に水が流れた。先ほどの量じゃないのにも何故か勢いが激しかった。
水の量が少ないのに何故…答えは「空気」。

あの衝撃によって大腸が収縮して今まで上の方に溜まっていた空気が一気に流れてきたのだ。
水は空気より重いとはいえ量とバランスによっては簡単に流される。台風で洪水の流れが速いのも
雨で量が増えてるのもあるが風なのだ。


だから肛門はわざと壊れた。その壊れた穴から空気を逃がすために。
空気が無ければ水は大腸によって吸収されていくのだからいずれこの攻撃はおさまる。
そう肛門は考えたのだろう。

もちろんこれだけならばすぐにUを使えばその壊れた部分を一気に決壊させて脱出出来ただろう。
しかし俺は不注意で…

──Uを落としてしまったのだ──

さすがの肛門もこれは想像出来なかったようで嬉しそうな表情を浮かべていた。


──────────────────

UNKO…「くそっ!!!」



26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/08/04(土) 02:12:43.03 ID:h8qehcdb0
「ブッ、ブッ、ブリブリッ」

低く長い音と生暖かい風が吹く。それと同時に人間の汚点とも呼べる悪臭が電車内を立ち込める。

( ゚ω゚)「はぁ…はぁ…ぶはっ…」
その原因を作った本人のさえもそのあまりの匂いに鼻をつぼめたくなるほどである。
吹っ飛んでしまった理性も元に戻った。が、元に戻らなくて良かった。すぐに僕はそう思った。

目を見れば分かる、周りからの冷たい視線。

A(あいつオナラしてマジキモイwしかも大きな音まで立てて)
B(あ〜早くあいつ降りてくれないかなぁ…)
C(おっばい!おっばい!)

……1人見当違いな事を考えていた気がするのは気のせいだろうか。

相変わらず痛みは続いてる。しかしオナラをしたおかげですっきりしたのか、最初ほど辛くなくどうにか我慢出来るほどだ。

──この視線に我慢できるかどうか分からないけど──



27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/08/04(土) 02:16:10.03 ID:h8qehcdb0
( ^ω^)(マジで死にたいお…)

不幸中の幸いかUは出ていないようだ。良かった。僕は敗北していない。
しかしお尻にある鋭利な何か、と肛門のヒリヒリとした痛みが失った代償があまりに大きかったことを述べていた。

ζ(゚听*ζ「……………」
前にいた少女も軽蔑の目でこちらを見ている。
おそらくというか間違いなく僕がオナラをした事を分かっているのだろう。
ただし、先ほど凄まれた事が効いているのか何かを言ってくる様子は無かった。

一体どれくらいの時間が経ったのだろうか。
僕はこの後の記憶を覚えていない。

この時に覚えているのは…電車から出た後に肛門を触ってみると血が出ていた事と、
そして降り際に見た少女の嬉しそうな顔だけだった。

そして鋭利な何かの正体は前日に食べたニラレバ炒めのニラの一部だった。

〜第3章〜最後の賭け〜  完



戻る第四章