( ^ω^)ブーンがハ○ゲームをはじめるようです

13: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 18:45:35.97 ID:VvyopmLm0

第二話

ブーンが己の邪気眼を存分に発揮した翌日、ブーンとドクオは教室でハムゲームの話をしていた。

('A`) 「いきなり暗黒神とは参ったぜ」

( ^ω^) 「けっこう気に入った名前だったんだお! なのにドクオが絶対ヤメロって言うから……」

('A`;) (恐るべし厨二病……)



14: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 18:47:01.78 ID:VvyopmLm0

ドクオはブーンのプロフィールを見てからすぐに、暗黒神黒竜のIDを消すことをやや強引に薦めた。
ブーンも最初は嫌がっていたが、ドクオが全く譲らなかったこともあってかとうとう折れた。今日新たにIDを作り直すらしい。

('A`) 「まあいいや、新しいIDできたらまたメールしてくれよな。そしたら今日はハムゲームで遊ぼうぜ」

( ^ω^) 「わかったお! 絶対オセロやるお!」

('A`) 「はいはい」

その直後、担任が入ってきて朝のHRを開始した。
それを尻目に、ブーンとドクオは深い眠りへと落ちていった。



16: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 18:49:02.99 ID:VvyopmLm0

そしてその夜。
ブーンは八時にハムゲームにログインした。

( ^ω^) 「よいしょっと……。オセロ〜、オセロ〜。ドクオはもういるかお……?」

ブーンはオセロロビー1で待機していた。
ドクオを探す……前にドクオのIDを知らない。
ブーンは自分のIDをメールで送りはしたが、ドクオからは返信未だ無しであった。

( ^ω^) 「これじゃいつ来るかわからないお。う〜、う〜、暇・だ・お」



17: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 18:50:37.54 ID:VvyopmLm0

( ^ω^) 「……なんか知らない人が試合の申し込みしてきたお」

相手は白シャツ、短パンの男。IDは「ヒットマン」
IDの横には「オセロ愛好家」と書いてある。

( ^ω^) 「よくわからないけど……ブーンはオセロには自信があるんだお!!」

ブーンは勢い良く、「OK」のボタンをクリックした。

( ^ω^) 「ブーンが先攻だお! 先手ひっしょおおおおおおおおおおおおお」



18: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 18:52:33.88 ID:VvyopmLm0

――十分後

(;゜ω゜) 「あれ……?」

画面に映るのはオセロ盤。しかし、普通のオセロ盤とは違い、真っ白である。

「あなたの負け」

無機質に浮かび上がる文字。ブーンはそれを見てただただ愕然としているばかりであった。

(;^ω^) 「これはひどい……。ん??」

画面を見てみると、相手がこっちに文字を送ってきていた。
いわゆる「チャットである」



19: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 18:54:44.32 ID:VvyopmLm0

《CHAT》

ヒットマン さん: あなた弱いですね


(♯^ω^) 「なんなんだお、こいつ……」

いきなりの惨敗と罵倒に、ブーンの怒りはすぐに頂点に達した。
ブーンは怒りに任せてキーボードを叩き始める。



20: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 18:56:53.35 ID:VvyopmLm0

《CHAT》

ヒットマン さん: あなた弱いですね

セフィ☆ロス さん: 本気出してないですけどね。

ヒットマン さん: ww

セフィ☆ロス さん: wってなんだよ。意味不明だから

ヒットマン さん: wwwwwwwwwwwwwwwww



23: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 18:58:30.56 ID:VvyopmLm0

セフィ☆ロス さん: きもい。まじきもい。死ね。

ヒットマン さん: 死ねって言うと、ID消されますよ^^もう通報しましたww

セフィ☆ロス さん: は? 意味わかんね。死ね死ね死ね死ね死ね

ヒットマン さん: まーそうゆう態度取ってもいいけど。もう通報したから



25: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 19:00:16.96 ID:VvyopmLm0

(;^ω^) 「通報? ID消される? これはまずいかもしれないお」

ブーンは相手の文の節々に散りばめられる、不穏な単語に不安を覚える。

(;^ω^) 「初日からトラブルは不味いお。ここは下手に出るお」

ブーンは悔しそうに、画面を見つめる。
そしてゆっくりとキーボードを叩いていく。



26: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 19:02:25.39 ID:VvyopmLm0

《CHAT》

セフィ☆ロス さん: ヒットマンさん。すいませんでした。

ヒットマン さん: あれ? いきなり態度変えてどうしたのかな?

セフィ☆ロス さん: いや、僕のほうが悪かったみたいなので。

ヒットマン さん: わかればいいんだよww 腰抜けチキンがwww さあちゃんと謝ってもらおうか

セフィ☆ロス さん: 本当に申し訳ありませんでした。僕が悪かったです。僕は汚いブタです。



27: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 19:04:14.69 ID:VvyopmLm0

(;^ω^) 「うう、クソ……。どうして僕がここまで……」

ネットでありながら、自分のプライドを捨ててしまったブーン。その姿はまさに負け犬の(ry
ブーンはじっと相手の返事を待っていたが、画面に表示された文は予想はずれのものだった。


《CHAT》

ヒットマン さん: んー、まだまだだな。やっぱりお前は不安すぐる


(;^ω^) 「???」

ブーンは疑問をそのまま文に変える。



29: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 19:07:25.47 ID:VvyopmLm0

《CHAT》

セフィ☆ロス さん: どうゆう意味ですか?

ヒットマン さん: ID消されてもメアド変えて登録しなおせばいいだけじゃん。実際、ID消されるなんて滅多に無いし

セフィ☆ロス さん: はあ。

ヒットマン さん: それにオセロも弱すぎだしなwwww ブーン


(;^ω^) 「なんで僕の名前を……」



30: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 19:08:29.79 ID:VvyopmLm0

ブーンは、あまりパソコンに詳しくない。
てっきり個人情報を調べられたのかと考え、焦り始めた。

(;^ω^) 「これはやばいお」

頭の悪いブーンは、再びキーボードを叩き始める。



31: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 19:11:18.91 ID:VvyopmLm0

《CHAT》

セフィ☆ロス さん: 僕の名前を調べるのはやめてください。お願いですから。

ヒットマン さん: やめろwwww 腹が痛いwwwww

セフィ☆ロス さん: 正露丸飲むといいらしいですよ。

ヒットマン さん: もう死ぬwwww ていうか、そろそろ気づけよwww

セフィ☆ロス さん: どういう意味でしょうか?

ヒットマン さん: 鬱だ……死のう



33: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 19:13:24.84 ID:VvyopmLm0

(;^ω^) 「……お?」

( ^ω^) 「おー……」

煤i ^ω^) 「おお!」

ブーンはここで初めて合点がいった。
ヒットマンが最後に打ってきた文は、いつもドクオが繰り返し言っている言葉だ。
そしてブーンの名前を知っている、ということは……。



34: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 19:15:06.21 ID:VvyopmLm0

(♯^ω^) 「ドクオ調子に乗るな!!!」

――ドクオの部屋

('A`) 「ひーっ、死ぬー。まじ笑い死ぬwwww」

――ブーンの部屋

ブーンは再びキーボードを叩いていた。
相手がドクオだから、遠慮の無い言葉をドンドン打ち込んでいく。



36: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 19:17:21.84 ID:VvyopmLm0

《CHAT》

セフィ☆ロス さん: ドクオ死ね。お前調子に乗りすぎ。バカ。いあkさqw

ヒットマン さん: 落ち着けww ちょっと試しただけだからwww

セフィ☆ロス さん: うるせしねしねしねしねしねしね

ヒットマン さん: ごめんごめん。その代わりと言っちゃあなんだけど、もっかい勝負しようや


( ^ω^) 「もう一回オセロできるのかお……」



39: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 19:19:28.06 ID:VvyopmLm0

そもそもブーンはオセロがやりたかったのだ。
実際誘いが来ると、ブーンの心はdkdkwktkしてきた。

( ^ω^) 「よし、もう一回だけならやってもいいお」

その後、ブーンは何回もドクオとオセロをやり続けた。
気づけば日付が変わっていたので、ブーンはそこでパソコンの電源を落とした。
布団に入ってからも、ブーンはずっとハムゲームのことばかり考えていたが、やがて眠りに落ちていった。

( −ω−) 「むにゃむにゃ……明日は絶対、ドクオに勝つお……」



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