('A`)ドクオが宇宙を駆け抜けるようです

2: ◆A57zIoS2yk :2006/10/07(土) 23:56:12.52 ID:6eotSP9z0
  
('A`)が宇宙を駆け抜けるようです。《第二章 ア・バオア・クーの戦い》


第06話 最後の戦いへ

ソロモンの戦いは、連邦軍の勝利で終わった。

散乱するモビルスーツと戦艦の残骸は、太陽の光で煌き、その煌きは地球で星の輝きとして見つめられるだろう。


メカマン「大尉がモビルスーツを壊してくるなんて、久しぶりですね」

('A`)「ん……まぁ、足手まといもいたからな」


連邦艦隊はソロモンに寄航し、傷ついた戦艦は敵基地のドック(整備場)を利用して修理をしている。
フレンドリーは損傷を受けなかったため、補給艦の発着港で待機していた。



3: ◆A57zIoS2yk :2006/10/07(土) 23:57:56.10 ID:6eotSP9z0
  
メカマン「ショボン少尉ですか?
     でも、撃墜数は少尉の方が多かったんでしょ?」

( ゚∀゚)「モビルスーツは2機だぜ。後の3機は戦闘機だ。こんなもんはカウントされん」


モビルスーツデッキで話すドクオとメカマンの間に、ジョルジュが割って入ってきた。


( ゚∀゚)「ところでドクオ。お前、撃墜数はいくつだよ」

('A`)「そんなん知ってどうするよ」

( ゚∀゚)「俺は4機落とした。お前は?」

('A`)「あ〜……4機だよ」

(;゚∀゚)「あ!? ウソつけ!」

('A`)「確認してみろや」


ドクオは偵察型ザク、リック・ドム2機、ゲルググ1機を撃破している。



4: ◆A57zIoS2yk :2006/10/07(土) 23:58:32.09 ID:6eotSP9z0
  
( ゚∀゚)「お前の事だから、卑怯な事でもしたんだろ!」

(;'A`)「なんだよ卑怯な事って……」


ジョルジュの自分に対する敵対心は、日に日に増していっている気がする。
ドクオはそう思って、睨みつけているジョルジュから目を……顔を逸らした。


(♯゚ー゚)「ドクオ大尉のスコアは4機です! 間違いありません!!」

(;゚∀゚)「わっ! し、しぃ軍曹……」


その時、ジョルジュの背後から怒鳴りつけるような声が響く。


(*゚ー゚)「自分のモビルスーツの整備をほったらかして、何やってるんですか?」

(;゚∀゚)「あ……え〜っと……」


ジョルジュは睨みつけているしぃから目を……顔を逸らし、自分の機体の足元で苛立っているメカマンを見た。
パイロットいなければ、細かいセッティングができないのだ。



7: ◆A57zIoS2yk :2006/10/08(日) 00:01:15.03 ID:c95FO1Uv0
  
(;゚∀゚)「そ、そろそろ行くかな。ド、ドクオ大尉……またお話しようね」

(;'A`)「一体なんなんだ……お前は……」


走り去るジョルジュの背中が小さく見えた。


(*゚ー゚)「ジョルジュ大尉って、いつもああなんですか?」

('A`)「まぁな」

(*゚ー゚)「ああいう人、嫌いです……スコアだって、人を殺した数なんですよ」

('A`)「分かった風な事を言うな」

(*゚ー゚)「え……」

('A`)「人を殺している実感は……誰よりもパイロットが一番分かってる。
   アイツはそのストレスを他にぶつけているだけだ。
   トリガーを引くのも……意識すると怖くなる」

(;゚ー゚)「あ、すいません」

('A`)「いや、言い過ぎた」

(*゚ー゚)「…………」


しぃはドクオの威圧感と、同時に見せる哀しい表情に見惚れた。



8: ◆A57zIoS2yk :2006/10/08(日) 00:02:05.78 ID:c95FO1Uv0
  
( ゚∀゚)「だからよぉ! ペダルは重い方が良いんだって!」

メカマン「だとすると、いざって時に反応が……」

( ゚∀゚)「バカチン! 軽すぎるとやりにくいんだよ!
     パイロットの言われた通りにやればいいの!」


ふとジョルジュの声がした。
目を向けると、コックピットで彼のメカマンと口論している。


('A`)「アイツはアレでいいのかもな」

メカマン「ドクオ大尉―――! コッチもセッティングしたいんですが!?」

('A`)「了解だ!!」


ドクオも自分のメカマンに呼ばれて、自機へ飛んだ。



10: ◆A57zIoS2yk :2006/10/08(日) 00:03:05.61 ID:c95FO1Uv0
  
(*゚ー゚)「何か変わりましたね。大尉……」


しぃはドクオの微妙な変化に気づいた。
何かこう……ドクオの表情が豊かになった気がする。


('A`)「時間が無いんだ。腕の修理は完全にしろよ。あ!? お前らの仕事だろうが!」

(*゚ー゚)「う〜ん……」


やはり気のせいかな……。



11: ◆A57zIoS2yk :2006/10/08(日) 00:04:14.05 ID:c95FO1Uv0
  
(`・ω・´)「ふぅむ……やはり、ア・バオア・クーを攻め込むか」

川 ゚ -゚)「ですね」


一方、ブリーフィングルームでは、シャキンとクーがモニターを使用して話し合っていた。

モニターには、このソロモンと地球、そして『ア・バオア・クー』と『グラナダ』が表示されている。

グラナダは、月にある都市の名前である。
本来、中立を保っていたグラナダだったが、ジオンが支配下に置いてからは軍事基地として利用されている。

もう一つは、ア・バオア・クー。
ジオン本国であるサイド3を守る最後の砦である。



13: ◆A57zIoS2yk :2006/10/08(日) 00:05:07.14 ID:c95FO1Uv0
  
ソロモンを陥落させた今、連邦軍はア・バオア・クーかグラナダか……。
どちらに攻め込むのか検討をしていた。

結果、本隊はア・バオア・クーに攻めることを決定。
勿論、フレンドリーも参加する。


川 ゚ -゚)「ジオンはサイド3に置いていた戦力も、
     ア・バオア・クーに移動させているという情報です」

(`・ω・´)「グラナダの戦力も移動させているのだろう?」

川 ゚ -゚)「そうです。ですから、グラナダには別部隊を当てるらしいです」

(`・ω・´)「なるほど。我が本隊の戦力とジオンの戦力の比率は?」

川 ゚ -゚)「……詳細は分かりませんが、我が方が6、相手が4でしょうか」

(`・ω・´)「油断はできんな。足元をすくわれたら終わりだ」

川 ゚ -゚)「えぇ、ジオンも切り札を持っているかもしれないですし……」



15: ◆A57zIoS2yk :2006/10/08(日) 00:05:48.28 ID:c95FO1Uv0
  
クーの予想は当たった。
この後日に、ジオン軍は直径6キロ、長さ30キロにも及ぶコロニーを、
砲台に改造したコロニー・レーザーを連邦将軍の部隊に発射した。

この攻撃で連邦軍の戦力は激減。
パワーバランスはジオンに傾き、劣勢は明らか。

しかし、戦いは始まる。

第06話 最後の戦いへ 終



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