('A`)ドクオが宇宙を駆け抜けるようです
- 48: ◆A57zIoS2yk :2006/10/08(日) 00:45:06.58 ID:c95FO1Uv0
- 第10話 出撃
(*゚ー゚)「第一種戦闘配置! 敵MS部隊の接近を確認しています。
モビルスーツ部隊は発進どうぞ!」
しぃの声と、同時に響く警告音。
('A`)「いよいよか……」
誰にも聞こえないような声で呟いて、
ドクオは自機の操縦桿を軽く握った。
('A`)「油断するなよ。何処から敵がくるか……誰にも分からん」
( ^ω^)「レーダーに気を配れば大丈夫だお!」
('A`)「馬鹿野郎! それが命取りになるんだ!」
(;^ω^)「ご、ごめんなさいだお!」
何故か熱くなってしまった。
コイツらが死んでも、自分が生きられれば……それで……。
- 49: ◆A57zIoS2yk :2006/10/08(日) 00:46:11.92 ID:c95FO1Uv0
- ('A`)「…………」
考え直してみる。
本当にコイツらが死んでもいいのだろうか。
(´・ω・`)「大尉、軍曹。調子はどうです?」
( ^ω^)「絶好調である!」
('A`)「…………」
こんな時まで人の心配か……。
心の中で呟いて、ドクオは大きなため息を吐いた。
( ^ω^)「大尉……?」
ブーンの呼び声に、ドクオは力を込めて答えた。
('A`)「いや……絶好調だ!!」
言ったと同時に、ジム・コマンドのディアルカメラが光る。
体を揺らす様な音……モビルスーツのエンジンが起動し、臨界を迎えたのだ。
これで、いつでも全力で動ける。
- 50: ◆A57zIoS2yk :2006/10/08(日) 00:47:58.00 ID:c95FO1Uv0
- (*゚ー゚)「第2大隊の戦闘を確認!」
(`・ω・´)「全艦、砲撃用意!」
途端に、通信機からブリッジの声が聞こえた。
(`・ω・´)「目標、Sフィールドのジオン艦隊! 撃てぇ―――!」
とてつもない轟音がモビルスーツデッキ中を駆け抜けた。
第4大隊の全艦から、ビーム砲が放たれたのだ。
(`・ω・´)「モビルスーツ隊、発進! 撃墜数が多かった者は、特別昇級もあるぞ!」
( ^ω^)「やったお! 目指すは大佐お!」
(´・ω・`)「叩き上げの大佐かぁ」
2人はやる気を見せて、操縦桿を握りしめた。
同時にハッチが開き、カタパルトが起動する。
- 53: ◆A57zIoS2yk :2006/10/08(日) 00:50:10.75 ID:c95FO1Uv0
- ( ゚∀゚)「さぁ〜って! いっちょやってやろうかね! ジョルジュ、行くぜ!」
( ^ω^)「ジムで出るお! ブ―――――ン!!」
(´・ω・`)「ショボン機、ジム・キャノン出ます!」
先に3機が射出されて、機体が宇宙に押し出される。
3人は横に並ぶと、もう1人を待った。
(*゚ー゚)「ドクオ大尉……あの、同じ事しか言えませんが、お気をつけて」
('A`)「……しぃ軍曹」
(*゚ー゚)「あ、はい?」
ドクオはカタパルトに足を着けながら、しぃに話しかけた。
しぃはその声がいつになく優しい口調だったので驚いた。
- 54: ◆A57zIoS2yk :2006/10/08(日) 00:51:30.93 ID:c95FO1Uv0
- ('A`)「この戦いが終わったら、飯でも食わないか?」
(*゚ー゚)「ふぇ!?」
(;'A`)「あ……いや、嫌ならいいんだ」
(*゚ー゚)「えと……えと……だ、大丈夫です! お願いします!」
('A`)「あぁ、じゃあ待っていてくれ」
(*゚ー゚)「はい!」
しぃは元気に答えて、聞いていたシャキン達が照れ笑いを見せている。
('A`)「ったく、慣れてないんだよな……俺は……ドクオ、ジム・コマンド! 出撃するぞ!!」
ドクオが最後に出撃して、戦列に参加した。
- 55: ◆A57zIoS2yk :2006/10/08(日) 00:52:05.67 ID:c95FO1Uv0
- ( ゚∀゚)「おいおい! 聞こえてたぜ。横取りかよ!?」
('A`)「ハンッ! 元々、お前のモンじゃないんだよ!」
(´・ω・`)「おっ? 言うようになりましたね。前とは大違いだ」
( ^ω^)「プレイボール!!」
(´・ω・`)「コラコラ軍曹……玉転がしは帰ってからなんだよ」
( ゚∀゚)「チクショー! もうそんな約束まで!?」
(;'A`)「ったく、お前らは……」
敵のモビルスーツの光りが目の前にまで迫っている。
上の方では、艦隊戦のビームが数え切れないほど線を描いている。
それなのに、緊張感を感じさせない雰囲気というのは、今では心地よかった。
- 57: ◆A57zIoS2yk :2006/10/08(日) 00:53:01.92 ID:c95FO1Uv0
- (*゚ー゚)「モビルスーツ隊同士の接触まで30秒」
('A`)「……行けるな?」
(´・ω・`)「モチロン」
( ゚∀゚)「お前が指揮るのかい! まっ、いいさ。行くしかないだろ!」
( ^ω^)「バリバリだお〜!」
4機は右手を振って合図を送ると、散開していく。
('A`)「さぁて……行くか!」
幾つモノの光が線になって、それが大きく円を描くように流れていった。
第10話 出撃 終
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