(´・ω・`) ショボンは風の料理人のようです

50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/08/14(火) 21:00:03.15 ID:zBBNL6LBO
最終話
真理の扉



51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/08/14(火) 21:02:02.99 ID:zBBNL6LBO


今、僕はデパ地下の調味料コーナーの前にいる。
ここに来るたび、僕はあなたを思い出す。

(´・ω・`) 「僕はあなたに近付けていますか?」



54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/08/14(火) 21:03:54.28 ID:zBBNL6LBO


<#ヽ`∀´> 「出てけこの役立たずがニダー!」

(;´・ω・`) 「ひぃ!」

僕は勤めていた韓国料理店を追い出された。
理由は簡単。料理が下手だからだ。
料理が下手な料理人。これは非常に致命的だ。

(;´・ω・`) 「どうしよう…
とりあえず腹ごしらえするかな」

腹が減っては戦は出来ぬ。僕はその時たまたま目に付いた和食店に入った。



55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/08/14(火) 21:05:47.74 ID:zBBNL6LBO
今思えば、次の仕事を探すための景気づけだったのだろう。
そこそこに値の張る店だった。

( ∵) 「はい、お待ち。炊き合わせだよ」

季節の野菜と高野豆腐を煮ただけのものだ。

(´・ω・`) (見た目はいいけどどうせ味は…)

美味かった。五体に染み入るのがわかる。
こんなにも素晴らしい料理を出せる料理人と、たった今料理人を辞めようと考えていた自分を照らし合わせて、僕は静かに涙を流した。



57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/08/14(火) 21:07:35.08 ID:zBBNL6LBO
( ∵) 「あんたも料理人だろ?」

なぜわかったのだろうかと、僕は声にならない声で答えた。

(´;ω;`) 「ぁ゙い゙」

( ∵) 「やっぱりな。手を見ればわかるよ。料理人の手には不自然な傷が多いからね。
どうしたんだい?」

僕はすべてを話した。
料理人なのに料理が下手なこと。
そのせいで店を追い出されたこと。
あなたの料理に感動したこと。

そして―――

(´・ω・`) 「僕を弟子にしてください」



58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/08/14(火) 21:09:39.61 ID:zBBNL6LBO


師匠、あなたが一番始めに僕に教えてくれたこと。
今でも僕は厳守している。

(´・ω・`) 「とりあえず高い調味料を使ってます」



おしまい\(´・ω・`)/



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