( ^ω^)ブーンとプリンなようです

2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/08/16(木) 23:37:10.33 ID:ssEhycMIO
( ^ω^)「プップップリン♪ ププププ プリン♪」

( ^ω^)「甘くて濃厚」
( ^ω^)「そしてジューシー」

( ^ω^)「プリン プリン 美味しいプリン♪」

〜( ^ω^)ブーンとプリンなようです〜



3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/08/16(木) 23:38:01.62 ID:ssEhycMIO
あるところに夜の繁華街で大声で怒鳴り散らしながら歩いているチンピラ、ニダーがいました
<ヽ`∀´> 「チクショー!!また負けたニダ!!」
彼は今日もパチスロでなけなしの全財産を使い果たしてしまったのです

<ヽ`∀´> 「おぃ!!貴様有り金全て出すニダ!!」
お金が無くなるとすぐに気の弱そうな、いかにもオタクっぽい青年から巻き上げます

(-_-)「ひいぃぃ…すいません…」

<ヽ`∀´> 「チッ …たったこれだけニダか!!」
ニダーは青年から巻き上げた500円に満足せず、新たなターゲットを探し始めました



5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/08/16(木) 23:39:59.66 ID:ssEhycMIO
( ^ω^)「プップップリン♪」



<ヽ`∀´> (アイツがよさそうニダ)

おやおや、ニダーは新しいターゲットを見つけたようです

<ヽ`∀´> 「おい!!そこのお前!!有り金全て出すニダ!!」

( ^ω^)「ププププ プリン♪」

<ヽ`∀´> 「貴様、聞いてるニダか!?」

( ^ω^)「ブーンの名前は貴様じゃないお、ちゃんとブーンって名前があr」
<ヽ`∀´> 「黙るニダ!!」



6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/08/16(木) 23:40:36.57 ID:ssEhycMIO
<ヽ`∀´> 「貴様に謝罪と賠償金を要求するニダ!!」

ニダーは怖い顔でブーンを睨みつけます

( ^ω^)「まあ、落ち着いてくださいお すぐに怒るのは糖分が不足してるからだお だからこのプリンを食べるといいお」



7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/08/16(木) 23:41:18.55 ID:ssEhycMIO
どこから出したのか、ブーンはニダーの顔にプリンを突きつけたのです
ニダーの鼻にふんわりとしたあまーい香りが漂います
楕円形のカップに注がれた金色に輝くようなカスタードクリームと美しい琥珀色のカラメルソースはまるで宝石のように美しいものでした
そしてその匂いは蜂蜜よりも甘く、かつて恋心を抱いたあの子のなびく髪のリンスーの匂いを思いだしました
ニダーは思わず垂れそうになるよだれをおさえてプリンをひっつかみます

<ヽ`∀´> 「こんなもの、こうしてやるニダ!!」

ニダーはそう言うとそのプリンの入った容器を地面に思い切り叩きつけました


ぐちゃ


……割れた容器から飛び散る金色と琥珀色のコントラストは何も例えようがありませんでした
地面から放射状に広がったプリンの残骸


<ヽ`∀´> 「ウリはこんな野蛮な西洋菓子は食わないニダ!!」



8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/08/16(木) 23:41:53.06 ID:ssEhycMIO
( ^ω^)「びちゃ………ペロペロ……ズズズ………」

<ヽ`∀´> 「……」
ブーンはその場に這いつくばって飛び散ったプリンを食べ始めました
まるで飢えた物乞いがこぼした残飯を食い漁るように…

( ^ω^)「ツン……ゴメンだお…ちゃんと残さず食べるお」

そうつぶやいて、半径1メートルのコンクリートの地面をきれいに舐めまわしたのです

<ヽ`∀´> 「……これは引くわ…」

( ^ω^)「さあ、アナタもプリンを食べるお」

またもどこに隠してたのか、ブーンは再びプリンを取り出したのです



9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/08/16(木) 23:43:10.25 ID:ssEhycMIO
<ヽ`∀´> 「…うぅ…しょうがないニダ」

とうとう根負けしたニダーはブーンからプリンを受け取り、それをしげしげと眺めました
そしてなぜかひんやりとしていた容器を、ニダーは額に当て、目を閉じました

<ヽ`∀´> 「…ウリも少しやりすぎたニダ…確かに最近は糖分が不足してたかもしれないニダ」

( ^ω^)「さあ、これを使って下さいですお」

そういうとブーンはやけに細長い銀色のスプーンをニダーに渡しました

<ヽ`∀´> 「そ、それじゃあいただきますニダ」

ニダーはふんわりぷるぷるのカスタードクリームをスプーンですくいます



11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/08/16(木) 23:45:40.32 ID:ssEhycMIO
そして一口……



<ヽ`∀´> 「……」

<ヽ`∀´> 「…うまい」

<ヽ`∀´> 「うまいニダ!!美味すぎるニダ!!」
<ヽ`∀´> 「世の中こんなに美味いものがあるなんて、ウリの人生まだまだ捨てたもんじゃないニダ!!」

( ^ω^)「だお だお♪♪ それじゃあ一緒に♪」
( ^ω^)「プップップリン♪」
<ヽ`∀´> 「ププププ プリン♪」

( ^ω^)「甘くて濃厚」
<ヽ`∀´> 「そしてジューシー」
( ^ω^)「とろける美味しさ」
( ^ω^)<ヽ`∀´> 「プリン プリン 美味しいプリン♪」


こうしてニダーはプリンの虜になってしまったのです……その後どうなるか知らずに…



12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/08/16(木) 23:46:22.20 ID:ssEhycMIO

( ,,゚Д゚)(今日なんとしても2chカンパニーとの契約にこぎつけなければ…)
会社員 ギコはこの日、会社の一大プロジェクトのため2chカンパニーとの大事な取引がありました

(´・ω・`)「やあ、2chカンパニーのショボンだ 今日はお互いに良い報告を社長に出来るといいな」

( ,,゚Д゚)「み、ミクシ商社のギコです…よろしくお願いします」

( ,,゚Д゚)「えー今回のプロジェクトではぜひ2chさんの協力が必要でして…」

( ^ω^)「プップップリン♪」



13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/08/16(木) 23:47:24.26 ID:ssEhycMIO
(以下略)
(´・ω・`)「…これは…口に広がるまるで天にも登るようなカスタードクリームの絶妙な甘さ、そしてこの絶品カラメルソースのほんのりビターな味わい…芸術だ!!」

( ,,゚Д゚)「…あの…契約は?」

(´・ω・`)「よし、我が社にこのプリン1万個の発注をしよう」
( ^ω^)「それは無理だお」
/(´・ω・`)\「フッジッサーン」

( ,,゚Д゚)「……」

( ^ω^)「プップップリン♪」
(´・ω・`)「ププププ プリン♪」
( ^ω^)「甘くて濃厚」
(´・ω・`)「そしてジューシー」

( ,,゚Д゚)「もうお前ら死ね」



15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/08/16(木) 23:48:14.02 ID:ssEhycMIO

(*゚ー゚)「はあ…ごはん食べたい…でもガマンガマン!!あと8キロ痩せるまで何も口にしないわ」

大学生しいはどこが太ってるのか、むしろ痩せてるのにダイエットを始めました

( ^ω^)「しかーしプリンに含まれる大豆イソフラボンは体内の脂肪を燃焼してくれる究極の美容食品なのです」(知らないけど)


(*゚ー゚)「…なんて デリシャス!!」

( ^ω^)「プップップリン♪」
(*゚ー゚)「ププププ プリン♪」

( ^ω^)「甘くて濃厚」
(*゚ー゚)「そしてジューシー」

( ^ω^)(*゚ー゚)「あうあうあうあ〜〜〜」



16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/08/16(木) 23:49:14.27 ID:ssEhycMIO
<ヽ`∀´> 「うぅ…プリン…プリン…」

話は戻ってあの日、プリンを口にしたニダーは様子がおかしくなりました

<ヽ`∀´> 「プリンを…ウリにプリンを…」

ニダーはプリンのことしか考えられなくなったのです

( ^ω^)「プリン、欲しいかお?」
突然現れたブーンはプリンをちらつかせながらニダーの目の前にあらわれました

<ヽ`∀´> 「欲しいニダ!!頼む!!分けてくれニダ!!」

( ^ω^)「100万円だお」



17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/08/16(木) 23:50:32.23 ID:ssEhycMIO
<ヽ`∀´> 「…え?」

( ^ω^)「聞こえなかったかお? プリン一個100万円だと言ったんだお」

<ヽ`∀´> 「どういうつもりだニダ!! たかがプリン一つがそんなバカ高いはずないニダ!!」

(´・ω・`)「いや、私は買うぞ」
すると突然、アタッシュケースを持って現れた長身のサラリーマンらしき男がブーンにプリンを買うと申し出てきました

(´・ω・`)「世の中金無しに上手くいくと思うなよ 社会の底辺め」

(*゚ー゚)「まって……ワタシ…も買う…わ」
さらにそこに現れるガリガリにやせ細った女性
(*゚ー゚)「この…プリンを…食べてから、他の食べ物を受け付けなくなったわ……だから…もっと痩せたいから…あたしにもう一つ…お金は…体で……」



22: ◆sTNBUYiVdc :2007/08/16(木) 23:55:26.41 ID:ssEhycMIO
そう言うとその女性は倒れ、意識を失いました

( ^ω^)「おっおっお それじゃあ金を出すお」
ブーンは倒れた女性に全く目を向けようとはせず、サラリーマンらしき男にアタッシュケースを開けるよう指示しました

(´・ω・`)「金額は1000万ある 10個売ってもらおうか」

<ヽ`∀´> 「待つニダ!!人が倒れてるのになんでお前ら平然とこの場で売買をしてるんだニダ!!救急車を呼ぶニダ!!」



24: ◆sTNBUYiVdc :2007/08/16(木) 23:56:48.41 ID:ssEhycMIO
とうとう我慢出来ずニダーが口を挟みます
だって、この人達は目の前に人が倒れてるのにまるで石ころのようにそれを無視しているのです
さすがに悪の道にどっぷり浸かってきた人間でもこれはおかしいことだと感じました

(´・ω・`)「うるさい 今はそんなことどうでもいいんだ」
( ^ω^)「重要なのはこのプリンをどうするか、だお」
(´・ω・`)「その通り プリン イズ フリーダムだ」

( ^ω^)「オゥ!!フリィーダァァム!!」

( ^ω^)「プップップリン♪」
(´・ω・`)「ププププ プリン♪」


<ヽ`∀´> 「ぉぉおお!!!!111」

(´・ω゜`)「!!!!1111」
一瞬、この男は自分の身に起きたことを理解できませんでした



25: ◆sTNBUYiVdc :2007/08/16(木) 23:58:30.19 ID:ssEhycMIO
腹部に走る痛みを超える激痛―――――滴り落ちる血―――――目の前にはガラの悪そうなチンピラ―――――


そしてようやく理解したのです

自分は刃物で刺されたのだと

<ヽ`∀´> 「…だったらこっちも非常識な手を使ってもプリンを手に入れるニダ」


(´・ω゜`)「ぅ…ぁ…ぁ…」

<ヽ`∀´> 「いい気味ニダ この1000万は頂くニダ」

( ^ω^)「おっおっお お客様が入れ替わったお」

<ヽ`∀´> 「ホルホルホル」
ニダーは甲高い笑い声をあげ、血だらけで寝そべっている男の顔を蹴り飛ばしました



27: ◆sTNBUYiVdc :2007/08/17(金) 00:00:10.89 ID:nBWjvx5XO
( ^ω^)「でも今は10個持ち合わせてないお だから今回は特別にブーンのプリン工場にご案内しますお」

<ヽ`∀´> 「やったニダ!!プリン♪♪プリン♪♪」

(メ。ω゜`)「ま…t」

<ヽ`∀´> 「うっせー死ねよボケが」

<ヽ`∀´> 「しねしねしねしね〜♪♪ プリンプリン♪♪」

( ^ω^)「一名様ご案内でーす」

<ヽ`∀´> 「ひゃっほーい」




その後、二ダーが再び姿を見せることはありませんでした


( ^ω^)「プップップリン♪」


( ^ω^)「ププププ プリン……フヒヒ…」



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