( ^ω^)俺がブーンを育てるようです

6: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/26(金) 18:35:18.35 ID:JatuJE+v0

――四月

( ^ω^) 「おはおー」

1 「おっ、今日は自分で起きたのか。珍しいなぁ」

( ^ω^) 「おっおっおwww 僕だってもう立派な大人だお。これくらいしなきゃだお」

1 「……」

1 「ははっw そーだよな」

( ^ω^) 「そーだお! さ、朝ごはんくれお」

1 「それも自分でやれよなwwww」



7: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/26(金) 18:37:35.57 ID:JatuJE+v0

1 モグモグ

( ^ω^) ズズー

1 モグモグ

( ^ω^) 「トーチャン」

1 「ん?」

( ^ω^) 「いつもおいしい朝ごはんありがとうだお」



9: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/26(金) 18:40:01.32 ID:JatuJE+v0

1 「な、なんだよ急に。変なもんでも食べたか?」

( ^ω^) 「気にするなおwww さ、準備ー」

タッタッタッタ

1 「……」

1 ズズー

1 「……しょっぱ」



11: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/26(金) 18:43:15.50 ID:JatuJE+v0

――学校

( ^ω^) 「おいすー!」

(・∀・ ) 「よお。結局三年間クラス替えなかったな」

( ^ω^) 「まだ、モララーだけかお?」

(・∀・ ) 「ああ」

( ^ω^) 「……」

(・∀・ ) 「長かったな」

( ^ω^) 「長かったお……」



13: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/26(金) 18:46:06.16 ID:JatuJE+v0

(・∀・ ) 「三ヶ月だな」

( ^ω^) 「だお」

(・∀・ ) 「どうだった? お前の気持ちとしては」

( ^ω^) 「僕の思いは……変わらないお」

(・∀・ ) 「そーかそーか。……うまくいくといいな」

( ^ω^) 「モララーには色々と申し訳ないおwwww」



14: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/26(金) 18:49:30.47 ID:JatuJE+v0

(・∀・ ) 「あ? なにが?」

( ^ω^) 「今回のことといい、整体師のことといい。あれからずっと整体師の勉強してるんだおwww」

(・∀・ ) 「え!? お前、整体師になりたいのか??」

( ^ω^) 「だおwww」

(・∀・;) (別にそういう意味で薦めたつもりじゃかったんだがなぁ……)

(・∀・ ) (よし、こうなったら……)



16: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/26(金) 18:52:16.24 ID:JatuJE+v0

('A`) 「おはよー」

( ´∀`) 「おはモナー」

( ^ω^) 「おいすー」

(・∀・ ) 「よお」

魔裂奇 「やっほーwww 今日から三年生だなwwww」

グミ 「まーくん、留年してたよ」



21: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/26(金) 18:57:07.10 ID:JatuJE+v0

魔裂奇 「……え?」

( ´∀`) 「おめーの席、ねぇモナ!」

魔裂奇 「……」

( ^ω^) 「ブーン先輩って呼ぶといいお」

魔裂奇 「……」

(・∀・;) (釣り……だよな?)



26: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/26(金) 19:01:15.52 ID:JatuJE+v0

グミ 「まーくん、うそだよー。うそー」

魔裂奇 「あ、ああ……」

('A`) (普段冗談言わないやつに言われると、釣り宣言されても不安だよな……)

ガラガラッ

銀八先生 「はい、みんな席についてー」

( ^ω^) (ツンがまだ来てないお……)



31: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/26(金) 19:06:53.87 ID:JatuJE+v0

ガラガラッ

ξ゚听)ξ 「遅れてすいませんっ!」

銀八先生 「はい、遅刻〜。罰として、謝罪会見〜」

ξ゚听)ξ 「……なんでですか?」

銀八先生 「今の流行を取り入れてみました」

ξ#゚听)ξ ビキビキ

銀八先生 「本当にっ! 申し訳ございませんでした!!」

委員長 「首相!今のお気持ちを一文字でお聞かせください」

銀八先生 「惜敗、です」



35: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/26(金) 19:12:06.48 ID:JatuJE+v0

ξ゚听)ξ 「……」

( ^ω^) チラッ

ξ゚听)ξ 「……」

(;^ω^) (ツンはいつもと変わらんお……)

ξ゚听)ξ 「……」

( ^ω^) 「……」



37: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/26(金) 19:15:19.74 ID:JatuJE+v0

――午後

委員長 「えー、ひさびさの登場ですが、今日は文化祭について決めたいと思います」

委員長 「三年生は例年、舞台発表が主となっています。なにか意見のある人はいませんか?」

(・∀・ ) 「しつもーん」

委員長 「どうぞ」

(・∀・ ) 「例年、ダンスが中心じゃん? 劇とかミュージカルはあり?」

委員長 「いいと思いますよ」

(・∀・ ) 「じゃあ、ミュージカルを提案します」

ΩΩΩΩΩ<いいね〜



38: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/26(金) 19:18:23.02 ID:JatuJE+v0

委員長 「異論はありませんか? なければミュージックで決まりですが」

ΩΩΩΩΩ<ありませ〜ん

委員長 「それでは、来週までに台本と配役を決めます。意見をまとめておいてください」

( ^ω^) (台本……)

('A`) (ダイホン……)

( ´∀`) (ダイコン……煮てよし、生でよし)



40: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/26(金) 19:23:57.43 ID:JatuJE+v0

――放課後

( ^ω^) (結局、ツンと話すことができなったお)

(゚∈゚*) 「よし、みんな集合!!」

(゚∈゚*) 「えー、残念なお知らせがある」

( ´∀`) 「なんですかモナ?」

(゚∈゚*) 「実h 川 ゚ -゚) 「今年も新入部員が入らなかった。事実上、この陸上部は今年で最後ということになる」

('A`) 「……」

( ^ω^) 「……仕方がないお」

(゚∈゚*) (クーのせいで、もう一ついいそびれちゃったよ……)



49: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/26(金) 19:29:46.70 ID:JatuJE+v0

( ´∀`) 「ウダウダいってもしかたないモナ。最後の陸上部、精一杯盛り上げるだけモナ!」

('A`) 「お、おう……」

( ^ω^) 「モナーの言う通りだお!」

川 ゚ -゚) 「たまにはいいこと言うな」

(゚∈゚*) (部長らしくなったじゃないか……)

(゚∈゚*) (やっと盛り上がってきたのに、今年で終わりとは寂しいな……)



52: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/26(金) 19:35:13.51 ID:JatuJE+v0

―― 1の家

ガチャ

1 「ただいまー」

( ^ω^) 「おかえりお」

1 「お、今日も勉強か。偉いな」

( ^ω^) 「いや、今日は台本探しだお」

1 「ほー……毎日大変だな」

( ^ω^) 「そう思うのなら、茶の一つでもほしいところだお」

1 「ァチャー」

( ^ω^) 「……」



54: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/26(金) 19:37:19.76 ID:JatuJE+v0

( ^ω^) 「あ、これも面白そうだおー」

( ^ω^) 「あ、これなんかも……」

( ^ω^) 「……」

( ^ω^) (ツンにメールするかお……?)

( ^ω^) 「いや、まだだお。ツンはまだ……」



56: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/26(金) 19:40:50.25 ID:JatuJE+v0

――翌日

委員長 「はい、じゃあみんな台本の案を出してくださーい」

( ´∀`) 「ドカベン」

魔裂奇 「今日から俺は!」

('A`) 「ドクえもん」

( ^ω^) 「VIPを舞台にしたオリジナル喜劇」

(・∀・;) (みんな主役狙ってきたな……)



62: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/26(金) 19:44:47.05 ID:JatuJE+v0

委員長 「もっとまともな意見ありませんかー?」

( ´∀`) ('A`) ( ^ω^) 魔裂奇 「……」

(・∀・ ) 「はーい」

委員長 「どうぞ」

(・∀・ ) 「赤頭巾ちゃんを、ミュージカル風にしたら面白いと思うんだけど」

委員長 「なるほど……」



83: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/26(金) 20:18:38.63 ID:JatuJE+v0

委員長 「他に意見ないなら決まりだと思います。どうですか?」

ΩΩΩΩΩ<異議なーし

委員長 「それじゃあ配役を決めます。ぱぱっと書き出してみました」

赤頭巾×1
狼×1
赤頭巾のママ×1
猟師×1
婆ちゃん×1
ヤムチャ×5
木×20



89: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/26(金) 20:22:03.05 ID:JatuJE+v0

('A`) 「はーい」

委員長 「どうぞ」

('A`) 「つっこんでもいいですか?」

委員長 「だめです。他になにかありますか?」

(・∀・ ) 「はーい」

委員長 「どうぞ」

(・∀・ ) 「ヤムチャと木とドクオはひと括りでいいと思うんですが」

委員長 「ああ、存在感的にね」

('A`) 「……」



95: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/26(金) 20:26:32.89 ID:JatuJE+v0

委員長 「じゃあ決めます。赤頭巾はグミ、猟師は俺でいいと思いますが」

ΩΩΩΩΩ<異議あり!!

委員長 「却下。ねー、グミ?」

グミ 「……異議あり」

委員長 「しょうがないなー。じゃあ決めなおすか」

( ´∀`) (死ね、ガチホモ)





室犬 「ヘークッション!!」

室犬 (どこのガチホモが俺の噂してるんだ……たっく)



102: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/26(金) 20:31:58.37 ID:JatuJE+v0

委員長 「というわけで、ほとんど決まったわけですが」

赤頭巾……グミ
赤頭巾ママ……モナー
猟師……ブーン
狼……ツン
お婆ちゃん……モララー
以下、木・ヤムチャ・ドクオ

委員長 「異議あり?」

ξ#゚听)ξ 「異議あり!!」



109: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/26(金) 20:37:58.95 ID:JatuJE+v0

委員長 「なんで?」

ξ#゚听)ξ 「なんでも!!」

委員長 「適役だと思うけど」

ξ゚听)ξ 「説明してごらんなさいよ」

委員長 「猫耳系統をつけて似合うのは、ツンさんくらいだろ?」

ξ*゚听)ξ 「ま、まあね……」

(・∀・ ) (狼の耳って、リアルだとそんな可愛くないけどな……)



112: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/26(金) 20:41:23.56 ID:JatuJE+v0

委員長 「というわけで決まり。明日から合間を縫って練習するから」

( ^ω^) 「部活はどうすればいいお?」

委員長 「とりあえず昼休みを中心にやる。あとは、各自練習で」

('A`) 「練習が必要ない人はどうすればいいですか?」

委員長 「はい、じゃあ解散!!」



115: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/26(金) 20:43:43.81 ID:JatuJE+v0

ザワザワザワ……

( ^ω^) (今回のミュージカル、これでツンと会話をするきっかけをもつお)

( ^ω^) (幸い、猟師と狼は接点あるお)

ザワザワ……

('A`) 「木の練習か……」

('A`) 「……」



120: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/26(金) 20:46:24.22 ID:JatuJE+v0

――放課後

(゚∈゚*) 「さあ、本番の地区予選まで2ヶ月をきった!」

(゚∈゚*) 「各自気合を入れて練習するように!」

('A`) (今度こそ県大会出場……)

( ´∀`) (次はあいつに勝つモナ)

( ^ω^) (ジョルジュ……)

川 ゚ -゚) (今頃ジョルジュはどうしているだろうか……)



123: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/26(金) 20:49:44.14 ID:JatuJE+v0

タッタッタッタ……
  _
( ゚∀゚) 「ふー」

(´・ω・`) 「やあ、ジョルジュ」
  _
( ゚∀゚) 「あ、コーチ。こんにちは」

(´・ω・`) 「調子はどうだい? みたところあまりモチベーションはあがってないようだが」
  _
( ゚∀゚) 「……」



130: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/26(金) 20:53:49.19 ID:JatuJE+v0

(´・ω・`) 「よかったらわけを話してもらえないかな。雇われコーチとはいえ、選手にはなるべく親身に接したくてね」
  _
( ゚∀゚) 「……退屈なんですよ」

(´・ω・`) 「なにがだい?」
  _
( ゚∀゚) 「俺の隣を……前を、走る奴がいない」

(´・ω・`) 「……」



134: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/26(金) 20:58:09.65 ID:JatuJE+v0

(´・ω・`) 「いつもトップにはなれなかった僕には、その悩みは理解しがたい」

(´・ω・`) 「しかし、なんとなく感じる。君は孤独なんだ」
  _
( ゚∀゚) 「……」

(´・ω・`) 「ライバルがいないことは苦しいことだもんな」
  _
( ゚∀゚) 「あいつには期待してたんですけどね……」

(´・ω・`) 「あいつ?」



137: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/26(金) 21:02:39.31 ID:JatuJE+v0
  _
( ゚∀゚) 「もう上にはのぼってこないと思いますけどね……」

(´・ω・`) (もしかして……)

(´・ω・`) 「まあ、いい。もう少し練習に身を入れよう。もしかしたらそいつに足もとを掬われるかもしれないぞ」
  _
( ゚∀゚) 「へいへーい」

(´・ω・`) 「そんなんだから、彼女にも逃げられちゃうんだぞー」
  _
(* ゚∀゚) 「か、彼女じゃないですよ!」

(´・ω・`) 「ははっ」



142: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/26(金) 21:06:15.12 ID:JatuJE+v0

――1の家

( ^ω^) 「ええーい! 悪い狼め! その腹をさいてやるぞ!」

( ^ω^) 「……これじゃあツンと仲良くなれそうにないお」

( ^ω^) 「狼! これから帝王切開を行う! 頑張るんだ!」

( ^ω^) 「取り出したかわりに、石を詰め込むんじゃ最悪だお」

ガチャ

( ^ω^) 「ひかえおろー!」

1 「ただい……へへーっ!!」



149: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/26(金) 21:09:57.45 ID:JatuJE+v0

それからというもの、ブーンからはとても頑張っている様子が覗えた。
遅くまで部活で走りこみ、帰ってきてからは出し物の練習、それに勉強。

俺としては、いつ倒れないかヒヤヒヤしていた。
が、これに水を差すのも無粋だろう。俺はただただ見守っているだけだった。



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