( ^ω^)ブーンは砂漠に生きるようです

1: ◆ExcednhXC2 :2007/10/10(水) 20:26:48.42 ID:AodSa8fw0

(ヽ^ω^)「お……」

辺り一面を、激しい砂が舞う。
風で舞う砂礫は容赦なくブーンの体を痛めつけ、
視界と生命力を着実に奪い取っていく。

ξヽ゚听)ξ「ブーン……だい、じょう、ぶ?」

(ヽ^ω^)「ツン……こそ……大丈夫……かお?」

ブーンの横を、ツンと呼ばれた少女がよろよろと歩く。
その足取りは今にも倒れそうなくらい弱々しい。

ξヽ゚听)ξ「ブーン……ごめん、私……もう……」

ツンは力無く呟き、その場でどさり、と砂の海に倒れこんだ。

(ヽ^ω^)「ごめん……だお……ツン。僕が……しっかりしていれば……」


その言葉を最後に、ブーンも同じように倒れる。

砂嵐が舞い、それは二人の幼き彷徨い人の体を砂で覆っていった。



4: ◆ExcednhXC2 :2007/10/10(水) 20:37:06.84 ID:AodSa8fw0

(´・ω・`)「人影が見えたと思ったが……本当に人だったとは」

砂嵐が吹き荒れる砂漠の中、一人の男が立ち尽くしている。
彼が目にしている物、それは紛れもなく、行き倒れになったであろう二人の子供だった。

(´・ω・`)「さて、どうするかな。
      今の僕に、助ける資格があるのか、否か」

彼の名はショボンという。
ショボンは倒れている二人の首筋に手を当て、生命活動を確認した。

(´・ω・`)「とりあえず生きてるようだな。
      ここで見てみぬ不利をするより、可能性を信じて助けた方がいいのか……」

少しの間、ショボンは考える。
数秒後、結論を出したのだろう。
ショボンは二人を軽々と持ち上げ、肩に担ぐ。

(´・ω・`)「神はよほど僕を死なせたくないらしいな……」

砂嵐に向かい、一人呟くショボン。

(´・ω・`)「……まったく、我ながら下手な言い訳だ」

自虐的な笑みを浮かべると、ショボンは二人を担いで砂の海を歩き始めた。



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