( ^ω^)スーパーロボット大戦BOON のようです

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/20(土) 21:48:16.86 ID:M4fMsOMw0
――都内某ビル。

(’e’;)1「はあ、はあ……」

一般には開放されていない入り口から、ぼろぼろになった戦闘員がビル内へと入り込む。
幼稚園での惨劇から命からがら逃げ延びたのは、彼一人のみだった。
腕から流れる血を手で押さえ、足を引きずりながら歩く姿は実に痛々しい。

从゚∀从「お?」

その戦闘員の姿を、廊下の向こうから見掛ける白衣の人物の姿があった。
顔立ちからすぐに女性だとわかるが、着ている服は少しだらしなく、髪も伸ばしっぱなしという印象である。
彼女は戦闘員が傷だらけであることに気付くと、慌てて彼の元に近付いた。

从;゚∀从「おいおいおい! また派手にやられたなぁ!」
(’e’;)1「長髪の、女……日本刀……イー……」

戦闘員は介抱する女性へとしなだれかかると、そのまま荒くなった呼吸を整えようと努める。
女性はとりあえずの応急処置として、持っていたハンカチで彼の出血する腕を結んだ。
そして、止血のために傷ついた腕を心臓より高くして肩を貸し、そのままゆっくりと歩き出す。

二人は医務室への道を進むが、その時、後方で扉の開く音がした。

(’e’)69「高岡博士! VIP国からの使者をお連れしました! イー!」
从゚∀从「ん?」

高岡と呼ばれた女性は振り向き、そこに軍服を着た三人の姿を確認する。
寄り添う戦闘員もそれに続いたが、次の瞬間、彼の様相が一変した。

(’e’;)1「うわぁあぁあああぁぁ!? ウッディ!!」



42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/20(土) 21:50:15.20 ID:M4fMsOMw0
从;゚∀从「おっ、おい! どうした!?」
(’e,)1「……あふぅ、○希眠いの〜……」

突然の奇声を上げ、戦闘員はそのまま全身の力が抜ける。
幸いまだ息はしているようだが、完全に失神してしまっているようだった。

从゚∀从「仕方ねえな……おいそこの! こいつを医務室まで連れてけ!」
(’e’)69「はっ! イー!」

命令された戦闘員は医務室へと患者を運ぼうとするが、意識がないのでもはや背負うしかなかった。

从゚∀从「騒がしくて悪いね」
川 ゚ -゚)「いや……あの者は大丈夫なのか?」
从゚∀从「さあ? なんか嫌なことでも思い出したんじゃねえの」

あっけらかんとした口調で答えた後、高岡を先頭に四人は廊下を進む。
先へ進むに連れ、建物内はどんどん異様なふいんきが漂っていった。

从゚∀从「そうそう、私の名は高岡。あんた達は?」
川 ゚ -゚)「私は豊田花子。そして……」
( ^ω^)「どうも、本田太郎ですお」
('A`)「こんにちは、松田一郎です」
从゚∀从(偽名だろ、常考……)

深くは追求せず、高岡は続けて自分達の組織について説明する。

と言っても、話したのは「セントジョッカー」という組織名と、大まかな規模についてだけだった。
秘密結社という名目上、当然と言えば当然のことである。

しばらくして、四人は大仰とする扉の部屋に辿り着いた。



43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/20(土) 21:52:28.65 ID:M4fMsOMw0
从゚∀从「この部屋だ。ショボンって奴が中にいる。詳しい話は奴から聞いてくれ」
川 ゚ -゚)「案内、感謝する」
从゚∀从「いや……そうだ、後ろの二人は気を付けな」
( ^ω^)('A`)「?」

忠告と思わしき言葉を発した後、高岡はひらひらと手を振ってどこかへと消えていく。
若干の不安と緊張を感じながらも、クーは目の前の扉を押し開いた。

(´・ω・`)「やあ、待っていたよ」

中にいたショボンという人物は、独特のふいんきを持つ男だった。
グレーのスーツに身を包み、見下ろすように入ってきた三人を見つめる。
しかし、その眼差しは一人一人に対して若干違いがあるようだった。

(*´・ω・`)(軍人か……流石、いい体だね……)
(;^ω^)(;'A`)「?」

どこか射るような視線を感じ、ブーンとドクオはぶるりと体を震わせる。
そして、無意識に前に立つクーに隠れるように移動した。

川 ゚ -゚)「ショボンさん、早速本題に入って構わないか?」
(´・ω・`)「ん、ああ。構わないよ」

少しつまらなそうに返事をした後、ショボンは三人を部屋にある椅子へと促す。
そうして、歩きながらゆっくりと話し始めた。

(´・ω・`)「今回あなた方に潜入していただく荒巻コーポレーション……そこが未確認の兵器を有しているのは、紛れもない事実だ」
川 ゚ -゚)「何か証拠でも?」

クーにそう聞かれると、ショボンは傍にあったデスクの引き出しから何枚かの写真を取り出した。



44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/20(土) 21:54:53.58 ID:M4fMsOMw0
(´・ω・`)「まあ見てくれ」
川 ゚ -゚)「む、これは……」

              ¶  ¶ 
          / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
          ./  (,)   (,)  ヽ
         |     | ̄|     |
         ヽ     ̄ ̄    /
          |  |   |  |   |
         .ノ .ノ ヽ ノ .ノ   .|
         (_ノ  (_ノ    .|
            / /  ̄/ /
           < <   .< <
            ヽ ヽ   ヽ ヽ

写真は巨大な人型兵器を写したものだった。
その頭から操縦桿と思しきものが確認でき、恐らくは有人操作によって動くものと判断できる。
ただ、そのあまりにもな容姿から、写真を見たクーはつい「こっち見るな」と思ってしまった。

川 ゚ -゚)「これは……我が国の脅威となり得るのか?」
(´・ω・`)「もちろんだ。見かけで判断すると痛い目を見ることになる」

続けてショボンはこの兵器の武装について説明する。
しかし、その内容を聞いてクーは眉をひそめた。
何故なら、音速を越えての飛行、周囲十キロを火の海にする、月まで拳を伸ばせるなど、まずありえないことばかりだったからだ。

クーだけでなく、後ろで聞いていた二人も首をかしげ、部屋には怪訝なふいんきが漂う。
ショボンが話をすればするほど、その真実味が薄れていくことになっていた。



45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/20(土) 21:56:42.40 ID:M4fMsOMw0
川 ゚ -゚)「……」
(;´・ω・`)(まずいね、どう見ても信じてない……)

既に写真を見る様子もないクーを見て、ショボンにも段々焦りが見えてくる。

しかし、彼が持つカードはそれだけに留まらなかった。
ショボンはすぐに気分を落ち着かせ、一旦デスクの方へと近付いていく。
そして、デスクの上にあったノートパソコンに手を掛けた。

途端、彼の表情は自身に満ち溢れたものとなり、次いで出た言葉にもそれが現れていた。

(´・ω・`)「それでは、決定的な証拠を見ていただこう」

そう言って、ショボンはパソコンの画面を三人に向け、何かしらの操作をする。

すると、数秒の間隔の後、画面に何かの映像が浮かび上がった。
その内容はどこかしらの室内で演説が行われているようであり、周りには大勢の観衆が確認できる。
しかし、重要なのはその演説の内容にあった。

/   3「……であるからにして、我々こそが世界を統べる存在となり得るのである!」

川 ゚ -゚)「これは……」

スピーカーから聞こえてきたのは、高らかに世界征服を宣言する男性の声だった。
あからさまなその内容に三人も若干身を乗り出し、映される映像に注視する。
その様子を、ショボンは満足そうに眺めていた。

/   3「今こそ我々は武力によって世界を制する! そのためにはまず、この日本を……」

川 ゚ -゚)(……誰だ、この人物は……)



46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/20(土) 21:59:22.36 ID:M4fMsOMw0
クーの期待に応えるかのように、段々とカメラが演説をする人物の方へと寄っていく。
そして、ついにはその面がはっきりと見えるまでになった。

川 ゚ -゚)「む、これは……」

画面上に、鈍い銀色の光を放つ甲冑を身に付けた初老の男性が映る。
それを見て、途端に三人の表情が一変した。

(;'A`)「こ、こいつは……!」
(´・ω・`)「そう、荒巻コーポレーション社長……荒巻スカルチノフだよ」

画面に映った人物を見て、ブーンとドクオは驚愕の表情を作る。
クーも表情には出さなかったものの、やはり若干の動揺に駆られていた。

川 ゚ -゚)「……これは本当に、荒巻スカルチノフ本人なのか?」
(;´・ω・`)「な、何を言うんです。見ればわかるでしょう?」
川 ゚ -゚)「それでは、この格好は?」
(;´・ω・`)「さあ、そこまではわかりかねます。それより、このような危険人物を放って置くおつもりか?」

クーはショボンの曖昧な態度に、わずかながら疑問を感じる。
しかし、画面に映っている男性は確かにクーの知っている荒巻に瓜二つであった。
やはりその奇抜な格好が気にかかるものの、確かめるには一度本国に戻る必要がある。

川 ゚ -゚)「……いずれにせよ、調査の必要はあるだろう」

そうして、クーは一つの決断を下した。
情報が確定したものでなくとも、とりあえずの結果を求める形となった。

その言葉を聞いてショボンは安堵し、後ろの二人は気を引き締める。
言葉を発したクー自身も、何かの予感に体を強ばらせていた。



48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/20(土) 22:03:23.73 ID:M4fMsOMw0
川 ゚ -゚)「この写真と、今の映像を頂戴してよろしいか?」
(´・ω・`)「構いませんよ。少々お待ちを……」

ショボンはパソコンを操作し、本体から一枚のディスクを取り出す。
未だ熱の残るそのディスクを専用のケースにしまい、クーへと手渡した。

(´・ω・`)「写真も今持っているのを使って構いません」
川 ゚ -゚)「把握した。それでは、ご協力感謝する」

三人は椅子から立ち上がり、ショボンへ向けて敬礼を行う。
そしてさっさと踵を返し、そのまま部屋を後にしていった。

(´・ω・`)「……ふう」

ショボンは一人になった部屋の中で、一度だけ深い深い溜め息を吐く。

(´・ω・`)「これでいい。これで邪魔なものを排除できるはずだ……」

ショボンはそう呟き、デスクの方へと振り返る。
そして、再びパソコンの画面に演説の映像を映し出した。

(´・ω・`)「しかし、すごいね。偶然もここまで来ると……」

画面に映る初老の男性を見つめながら、ショボンはくつくつと笑みを浮かべた。



49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/20(土) 22:05:47.40 ID:M4fMsOMw0
――荒巻コーポレーション。

時刻は昼の十二時。
作業は休み時間に入り、途端に格納庫から人の気配が少なくなる。
その代わりに、数体の警備ロボットが各所を忙しなく動き回っていた。

「休む時はしっかり休む」という長岡が立てた指標のおかげで、作業は実にメリハリのついたものであった。
社内食堂には多くの作業員が詰めかけ、各自それぞれの方法で休息を得る。

以前の作業はサービス残業が当たり前、休む時間があったら働くという、辛いものであった。
なので、今のこの状況は一重に作業員達の努力と、監督した長岡やツンの成果だと言える。

そして、その長岡の姿はと言うと、売店で買ったサンドイッチを片手に、未だ格納庫内のレストルームにあった。
  _  
( ゚∀゚)「ん〜……」

長岡はファイルとにらめっこしながら、持っているサンドイッチを豪快にかじる。
その拍子にパンくずがぽろぽろと膝に落ちるが、全く気にする様子もなかった。

「いたいた、お〜い長岡!」
  _  
( ゚∀゚)「あん?」

サンドイッチを頬張りながら、長岡は声のした方向へと視線を向ける。
すると、そこにはここの人間ではないことを現す服装をした二人組みの姿があった。
  _  
( ゚∀゚)「おお! 流石兄弟じゃねえか!」
( ´_ゝ`)「ぃょぅ長岡、久し振りだな」
(´<_` )「その流石兄弟って呼び名も久し振りだな、兄者」



50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/20(土) 22:07:41.84 ID:M4fMsOMw0
現れた二人は長岡の知り合いであるようで、合った途端に「ピシガシグッグッ」と独特の挨拶を展開する。
長岡の言ったことや、「兄者」という発言から、二人は兄弟であるようだ。

兄と呼ばれた男性は「I LOVE ラルク」と書かれたTシャツにジーンズというラフな格好で、首にはドッグタグが掛けられている。
顔立ちはのっぺりしているが無精ひげが目立ち、服が内側から盛り上がって体つきはたくましいことがわかる。
そのふいんきはどことなく長岡のものと似ていた。

対して弟と思われる男性は兄よりも鼻が高く、まるでハーフのような顔立ちである。
服装もライダースジャケットにパンツで、兄よりも若干細めの体つきだった。
  _  
( ゚∀゚)「まだ軍でパイロットをやってるのか?」
( ´_ゝ`)「いや、今はどちらかと言えば教える立場になったよ」
(´<_` )「俺はまだ現役だが……遅かれ早かれだろうな」

三人はレストルームのソファに腰掛け、昔話に花を咲かせる。
その会話の内容から、兄の方は流石兄者、そして弟の方は流石弟者という名前であることがわかった。

そして、長岡の言った「流石兄弟」とは、彼ら二人のコンビ名のようなものらしい。
彼らは軍に在籍しているようで、そこでの通り名だと思われる。
  _  
( ゚∀゚)「それで、一体今日は何しに来たんだよ?」
( ´_ゝ`)「うむ、実は新しいソニンのブロマイドが手に入ってな……」
( ゚∀゚)「ソニンか……いいおっぱいしてるよな」
(´<_` )「いや、違うだろ」

兄者が懐から出した写真を長岡がまじまじと見つめる様子に、弟者が冷静に注意する。
その掛け合いは見事に息が合っており、三人が長年の付き合いであることを感じさせた。

( ´_ゝ`)「ホントはな……ちょっと自慢しに来たんだ」
( ゚∀゚)「自慢?」



52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/20(土) 22:10:11.56 ID:M4fMsOMw0
長岡が怪訝そうな表情を作るのを見て、兄者はにやりと口元を緩ませる。
そして、もったいぶった後に何か話そうとするが、次いで言葉を発したのは長岡の方だった。
  _  
( ゚∀゚)「あ、ちょっと待ってくれ、おーい!」
( ´_ゝ`)「ん?」

急に長岡がレストルームの外へと声を掛け、流石兄弟の二人もその方へと視線を動かす。
すると、そこには休息を終えたのか、数人の作業員の姿があった。
  _  
( ゚∀゚)「まだ休み時間のターンは終了してないぜー!」
(::A:)「いえ、もう十分に休みましたので……」

帽子を目深に被った作業員は聞こえるか聞こえないかという声で呟き、そのまま行こうとする。
そのつっけんどんな態度に三人は少し言葉を紡ぐが、それ以上引き止めようともしなかった。
そうして、態度の冷たい作業員を先頭に、何かの荷物を運びながら二人の作業員が続く。
  _  
( ゚∀゚)「……ん、ちょっと待て」

荷物を運ぶ作業員がレストルームの前を通り過ぎようとした瞬間、突如長岡が再び彼らを呼び止めた。
しかも、今度は最初よりもその視線が鋭く、何かを捉えるかのようにある一点を見つめている。

(::A:)「何か?」
( ゚∀゚)「お前じゃねえ……なあ、そこのお嬢さん」
川 ::-:)「……私ですか?」

長岡はソファから立ち上がると、つかつかと作業員の元へと歩いていく。
そして、その女性作業員の傍まで近寄ると、あろうことかまじまじとその体を見つめ始めた。

当然女性作業員は気味悪がって顔を背けるが、長岡は一向にその視線を外そうとしない。
そのただならぬ様子に、慌てて流石兄弟も後を追った。



53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/20(土) 22:12:27.89 ID:M4fMsOMw0
(´<_` )「一体どうしたっていうんだ? そんなに気にすることないだろう?」

弟者は作業員をねめつける長岡をいさめる。
彼自身、長岡は先ほどのそっけない態度に腹を立てたのだと思っていた。
しかし、やがて発した長岡の言葉はそんな考えとは全く別のものであった。
  _  
( ゚∀゚)「あんた……ここの人間じゃねえだろ?」
川 ::-:)「……」

その突飛な発言に、一気にその場が凍りつく。
言われた女性は目深な帽子のせいか落ち込んでるようにも見え、慌てて兄者と弟者が駆け寄った。

( ´_ゝ`)「え、なに、ディスってんの?」
(´<_` )「上等だメーン、やんのかメーン」

兄弟のとっておきの冗談も決まらず、場のふいんきがさらに重いものとなる。
その張本人である焦りからか、兄者は長岡に対して詰め寄った。

( ´_ゝ`)「どういうことだよ長岡? 何を根拠にそう思うんだ」
( ゚∀゚)「やっぱりそうだ、見たことねえ」
(´<_` )「見たことないって……もしかしたらお前が顔を覚えてないだけかもしれないだろ」
( ゚∀゚)「いや、ない。絶対に見たことない……」

そして、長岡は高らかに言い放った。
  _  
( ゚∀゚)「このおっぱいの形、俺は今まで見たことがねえ!!」
(;::A:)「ぶっ!?」

真面目な顔で放たれたその言葉に、作業員達は思わず噴き出す。
言われた女性も、表情には出さないが、確実に嫌気を感じさせていた。



54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/20(土) 22:14:22.90 ID:M4fMsOMw0
(;::A:)「何を言うんです……もう行っていいですか」
( ::ω::)「すいませんお、僕らも急いでるんですお」

そう言って作業員は立ち去ろうとしたが、すぐにその腕を引き止められた。

( ´_ゝ`)「いや、待て」

止めたのは意外にも長岡ではなく、兄者であった。
作業員にとってはもちろん予想外であったため、少し動揺が態度に現れる。

(;::A:)「なんです……まさか信じたわけじゃないでしょう?」
( ´_ゝ`)「いや、そのまさかだ」
(;::ω::)「なっ!?」
(´<_` )「信じられない気持ちもわかるが、こいつは女性の胸に対してはおかしいんだ。
       俺はこいつが女性を胸だけで誰だか言い当てたのを何度も見たことがある」

にわかには信じられない言い分だが、彼らの表情は皆一様に真剣そのものだった。

途端、作業員達の表情にも緊張の波が走る。
その中で長岡は一緒に来るよう告げるが、それに返された答えは言葉によるものではなかった。

(;´_ゝ`)「うおっ!?」
川 ::-:)「……チッ」

突然兄者の首に掛けられたドッグタグに何かが当たる。
肉眼で確認するのは難しいが、女性の腕時計から放たれた麻酔針だった。

川 ::-:)「作戦失敗だ、撤退するぞ」
( ::ω::)(::A:)「了解」



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