ξ゚听)ξツンと星空と海風のようです

16: ◆DyhKUHe1jM :2007/10/31(水) 04:22:33.57 ID:3Ia+C9II0
―4月27日(金曜日)―

新学期が始まって約一ヶ月。
そろそろ新しいクラスにも慣れ、いくつかのグループに分かれていく。
もちろん、大体は一年の頃に一緒のクラスで仲のよかったグループに、
新メンバーが加わる程度で分かれていくのがほとんどだ。

それはブーン達も一緒だった。
ブーン、ドクオ、ツン。この三人に新しくしぃが加わって一つのグループが出来上がっていた。

その頃には既にツンとドクオは「しぃ」と呼ぶようになり、
しぃもまた「ブーン」「ドックン」「ツンちゃん」と呼ぶようになっていた。

そんな桜の季節から新緑の季節に移り変わろうとする4月最後の金曜日の昼休み。

4人は昼食を取っていた。
そのとき、ブーンが一つの提案をする。

( ^ω^)「明日、みんなで遊びに行かないかお? 」



17: ◆DyhKUHe1jM :2007/10/31(水) 04:24:33.81 ID:3Ia+C9II0
('A`)「お前が、どこか行こうなんて言い出すとは珍しいな」

(*゚ー゚)「明日からGWだしね。いいんじゃないかな? 」

ξ゚听)ξ「いいけど、どこに行くの? 」

( ^ω^)「決めて無いお」

思いつきだけで言い出したらしく、ブーンは言い切った。

ξ゚听)ξ「てっきりどこ行くのか決めてから言ってるのかと思ったわよ」

('A`)「ブーンが考えて行動するわけねーだろ」

ξ゚听)ξ「そうね。ブーンを買い被り過ぎたわ」

(;^ω^)「ちょ、二人とも言いすぎだお」

ξ゚听)ξ「そんな事ないわよ。ねぇ、しぃ? 」

(*゚ー゚)「そうだね。ブーンって思いつきだけで行動するよね」

( ;ω;)「おっおっお、しぃちゃんまでそんな事言うのかお? 」



19: ◆DyhKUHe1jM :2007/10/31(水) 04:26:39.88 ID:3Ia+C9II0
('A`)「で? 遊びに行くのはいいけど、どこいくよ? 」

このままブーンをいじめたところで、話が進まんと言わんばかりにドクオが話を進める。

(*゚ー゚)「ねぇ、ツンちゃん。最近、美府海岸に新しいテーマパーク出来たよね? 」

ξ゚听)ξ「『VIPマリンパーク』だっけ? 確か今月の美府ウォーカーに特集が載ってたわね」

そういいながらツンはカバンを漁ると一冊の雑誌を取り出し、パラパラとページをめくる。

ξ゚听)ξ「あった。『水族館と遊園地を同時に楽しむ欲張りなテーマパーク! 』だってさ」

見開きのページを開き机の上に置くと四人は食い入るように記事を覗き込む。

('A`)「『海面スレスレを猛スピードで突き抜ける!
    海上ジェットコースター【海王・リヴァイアサン】』かー。これ乗ってみてーな」

ξ゚听)ξ「『水中パイプをゴーカートで駆け抜ける! 【SEA−1・GP】! 』
       へー、これ、水族館の水槽の中を走るんだ。おもしろそー」

(*゚ー゚)「ねぇねぇ、『全高75メートルの【大観覧車】! 夕焼けと輝く海の二重奏! 』だって」

三人はアトラクションを見て、感嘆の声を上げ……



20: ◆DyhKUHe1jM :2007/10/31(水) 04:28:45.20 ID:3Ia+C9II0
( ^ω^)「お?『シーフードピッツァがお勧め!
      海上レストラン【オーシャン・ブルー】』かお。これは美味そうだお! 」

一人だけ方向性が間違ってるヤツがいた。

(;゚ー゚)「……ブーン」

ξ゚听)ξ「……本当に、馬鹿ね」

('A`)「……まぁ、デブはピザでも食ってろって事だな」

( ^ω^)「お? 僕、何か変な事言ったかお? 」

もちろん、本人は間違ってることなんて気付くはずも無かった。



結局、『VIPマリンパーク』に行くことが決まったのと同時に予鈴が鳴った。



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