( ^ω^)ブーンの住む世界が大変なことになっているようです

1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/03/04(土) 11:03:25.15 ID:t5AZgBpS0
主な登場人物
( ^ω^)  ブーン -Boon-
(´・ω・`)  ショボン -Shovone-
('A`)      ドクオ -Dok_O-
( ´_ゝ`)  兄者 -Anizya-
( ゚∀゚)   ジョルジュ -Joljue-

―さあ、一つ選ぶがいい。お前の運命を決める"力"を―



6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/03/04(土) 11:08:27.62 ID:t5AZgBpS0
( ^ω^)「今日も学校かお……うはwwww筆箱が物っ故割れたwww」

ブーンはまだ瞼の重みが取れる前に、家を出た。
('A`)「よお」
( ^ω^)「あ、ドクオだお。今日は学校に来るのかお?」
('A`)「まあな。ちょっと気になることもあるしな」
( ^ω^)「気になること……?」
('A`)「気にしない方がいい、もうじきわかるさ」
( ^ω^)「……?」

今日は晴れ。何処までも暗い暗い晴れ。



7: ◆x4rswkGbI2 :2006/03/04(土) 11:16:59.93 ID:t5AZgBpS0
学校の校門をくぐると、いつもの風景が広がっていた。
変わらない、変えることのできない、風景。
だが、今日はとうとう変化を迎える。
ブーンだけではない、みんなの望む、大きな変化が…。

( ^ω^)「一時間目は国語かお。やるきしないお。」
(■凵。)「てめぇ!○○だおってさっきからうるっっせぇんだよ」
( ^ω^)「ごめんおすまないおあやまるお殴らないで下さい」
(■凵。)「わかりゃぁいいんだよ!ヒャヒャ!」

ブーンに話しかけてきたのは不良グループの中の一人の湯桶 騎羅夜(キラヤ)だ。
比較的グループ内でも下っ端の様だが、とにかく図々しかった。

( ^ω^)「(アノツンツン頭ヲ燃ヤシテヤリタイオ)」
('A`)「まあ、そういらいらするな。いつものことだろ」
( ^ω^)「い、イライラなんて、してないお…」
('A`)「まあいい。もっと面白いことが始まるんだ。お前の望みもかなうかもな」
( ^ω^)「……?今朝から何のことだお?一体ドクオは―」
('A`)「授業が始まるぞ、最高の授業が」
( ^ω^)「……ゾクッ」

ブーンは今まで見たこともないドクオの表情に寒気がした。



8: ◆x4rswkGbI2 :2006/03/04(土) 11:19:41.42 ID:t5AZgBpS0
(◎−◎)「じゃあ授業を始める」

国語の先生が、何か黒い箱を持って現れた。

( ^ω^)「あ、あれはなんだお……」
('A`)「先生」
(◎−◎)「なんだ、ドクオじゃないか。不登校野郎のお前も、この日は来るんだな」
('A`)「……早くしてください。体がうずいてたまりません」
(◎−◎)「いいでしょう。皆さんも気になっているでしょうから。」



9: ◆x4rswkGbI2 :2006/03/04(土) 11:22:43.58 ID:t5AZgBpS0
( ^ω^)「(ドクオは何を知っているんだお?あの黒い箱は……)」

先生の表情もまた、あの時のドクオに似たものがあった。

(◎−◎)「まず、この箱を開けようか」

先生が箱に手を掛けて、ゆっくりと上に動かした。
中身が出てきた。

(◎−◎)「みんな、教卓の前にあつまれ」

ざわざわ……
教卓の前に群がる生徒達。
いつもと違う教室の雰囲気。
どの生徒も、だいたいさっしはついていた。



22: ◆x4rswkGbI2 :2006/03/04(土) 14:16:01.32 ID:t5AZgBpS0
( ^ω^)「これ、なんだお?」

箱の中にあったのは宝石の様な、美しい石だった。
丁度、小指の第一関節から上くらいの大きさである。

(◎−◎)「ブーン、見て分らないのか?石だよ、石。」
( ^ω^)「???」
('A`)「先生、早くしようぜ」
(◎−◎)「そうだな。じゃあみんな、好きな石を一人一つずつ持っていってくれ。」
( ^ω^)「くれるのかお!!売って儲けるおww」
(◎−◎)「みんな早く選ぶんだ。時間がない」

ブーンがどれにしようか迷っている内に、
どんどんと石がそれぞれの手に握られていく。
ブーンは急いで青い宝石を手に取った。アクアマリンの様な、美しい石を。



26: ◆x4rswkGbI2 :2006/03/04(土) 14:25:32.11 ID:t5AZgBpS0
(◎−◎)「みんな席につけ」

生徒達は石を眺めたり、宙に投げて遊びながらそれぞれに席に戻った。

(■凵。)「ケケッ。お前のもよこせよ・・」
(@_@)「や、やめてください!あなたは恥を知らないのですかっ!」
( ^ω^)「またキラヤだお。ジャイアン化乙」

(◎−◎)「みんなその石を口に入れてくれ」

*「先生!これはなんの授業なんですか?」

(◎−◎)「黙って言う通りにしろ」

*「……はい」

先生はただならぬ殺気を放っていた。



27: ◆x4rswkGbI2 :2006/03/04(土) 14:26:32.98 ID:t5AZgBpS0
( ^ω^)「パクッ……なんか甘いお……飴?」

(◎−◎)「………そろそろだな」

先生がそういうが先か後かという時に、
放送から耳をつんざくかのような大きな音が流れた。
ゴクッ、ゴクリ。
生徒のほとんどがその音に驚き、石を飲み込んだようだ。
ブーンもその中の一人だった。
( ^ω^)「ぷはぁ!の、のんぢゃったおwwwwうはww」
('A`)「お前、何を選んだんだ?」
( ^ω^)「校内放送は無視かよwww」
('A`)「重要な質問なんだ、答えろ」
( ^ω^)「なんか青っぽいきれいな石だお。」
('A`)「サファイア……か?」
( ^ω^)「もっと水色っぽいやつだお」
('A`)「……つまり氷の能力者……やっかいだな……ブツブツ」
( ^ω^)「何を言ってるんだお?説明してほしいお」

突然、教室が静まりかえった。
ブーンがふとみんなの視線の先を見ると、
キラヤの首だけが机においてあった。



34: ◆x4rswkGbI2 :2006/03/04(土) 14:36:11.64 ID:t5AZgBpS0
(´・ω・`)「……なんだ、この力は」
クラスのいじめを毎日のように受けていた泣き虫のショボンが、
あのショボンが、冷静に首を見ている。
全員が固まり、目を離すことすらままならないのに。
ショボンはおもむろに立ち上がり、首に近づいていった。

(´・ω・`)「……そういうことか」

ショボンはキラヤの首を持って、首だった部分に手を突っ込んだ。

('A`)「石とりはルール違反だぞ」
(´・ω・`)「石は取らない。力だけさ」

ブーンもみんなも、二人の会話が、まるで映画のセリフのように感じた。

( ^ω^)「……ドクオ、色々と説明してほしいお」
('A`)「俺よりも、先生の説明を聞くんだな」
( ^ω^)「……」

先生は、沈黙を破って話を始めた。
(◎−◎)「いま、みんなに食べてもらったのは魔法石だ」
( ^ω^)「魔法石……?」
(◎−◎)「それぞれの石には、魔力が宿っている。飲むことによって、それを自らのものとする……」

魔法石、魔力。
まさか先生の口から、そんなゲームじみた言葉がでるとは思わなかった。
だが、用意された石、とんだ首、ドクオとショボンの会話。
もうどんなことがあってもおかしくはなかった。



43: ◆x4rswkGbI2 :2006/03/04(土) 14:46:39.78 ID:t5AZgBpS0
(´・ω・`)「先生、まどろっこしいよ。一番大事なことだけみんなに言ってよ」

ショボ太の人格が、明らかに変わっていた。
いつもの弱気で、気持ちの悪いあいつはどこへいったのだろうか。

(◎−◎)「ふむ、そうだな。簡単に言うと、戦争だ、戦争」
('A`)「そんなんじゃわからねぇーっつうの」
( ^ω^)「……」

ブーンは孤独感を感じ始めていた。
まるで、みんなが全てを把握して、自分だけが何も知らされていない気がしてきたのである。

(◎−◎)「端的に言うと、みんなが石をのんだから魔法が使える様になったんだ
         その力を使って、殺し合ってもらう。世界中の人とな」

ブーンは意を決して質問した。

( ^ω^)「なんで殺しあうんですか?魔法ってなんですか?」
(◎−◎)「質問は一回に付き一つの方がいいぞ、ブーン。
      ……殺し合う理由は、この石の発見にある……」
先生から聞いたのは、一昨日、この石が世界各地に突然出現したこと。
それを謝って飲んだ子供が突然、手から炎を吹く様になったこと。
その事件がきっかけで、世界中でその石が飲まれ、力を争い合っていること。
殺した相手の能力を、脳みそを食べることで得ることができること。
普段使われなかった頭脳が、このときは非常によく働いた。



52: ◆x4rswkGbI2 :2006/03/04(土) 14:54:04.35 ID:t5AZgBpS0
( ^ω^)「ニュースでもなんにもなかったお」
(◎−◎)「それどころか、新聞も何もこなかったはずだが?」
( ^ω^)「そういえば……」
(◎−◎)「世界中の人間はすでに争うことしか考えていないからな、新聞配達なんてするひとはいないだろう」
('A`)「つまりだな…」

ドクオが一差し指を、ショボンの方に向けると、
指を上に、風を切るかのように動かした。

(´・ω・`)「くっ……奇襲か、やめろ。今は争ってもムダだ」

ショボンの腕から血がたれていた。

(´・ω・`)「風……か?」
('A`)「ああ、その通りだ。荒そう気はない。力を試したかっただけだ。お前の力は?」
(´・ω・`)「死、だ。ブラッドストーン……魂だけを奪い取るんだ」
('A`)「いかにも魔法だな」
(´・ω・`)「試していいのか?」
('A`)「防御魔法なら、近所のおばさんが持っていた。」
(´・ω・`)「殺ったのか?」
('A`)「まずい脳みそだったがな、死の魔法くらいははじき返せるぞ」
(´・ω・`)「……」
( ^ω^)「あ、あのー」

ドクオとショボンがブーンをにらみつけた。
ブーンはガクガク(((^ω^;)))ブルブルしながら二人に話しかけた。



60: ◆x4rswkGbI2 :2006/03/04(土) 15:02:27.49 ID:t5AZgBpS0
( ^ω^)「力って、どうやって使うんだお?」

ブーンは、恐怖を忘れ興奮し始めていた。
魔法や殺し……ゲームをするうちに、そんな世界へのあこがれはつのるだけだった。
決してかなわないだろうと幼いときからあきらめていた夢が、
こんな形とはいえ、かなったのだ。無理はなかった。

('A`)「なにかに手を向けろ。対象を定めるんだ」

ブーンは無口でドクオに従った。
静まった教室での異質のレクチャー。
標準は、キラヤの仲間のDQN。

('A`)「親指から順番に曲げていけ。人によって発動する指が違う」
( ^ω^)「くにゃ、くにゃ、くにゃ、くにゃ、くにゃ……あれ?」

全ての指を曲げたが、発動しなかった。

('A`)「……左手を試せ」
( ^ω^)「わかったお……くにゃ、くn……!!」

ブーンは喜びと恐怖を同時に味わった。
目の前には、制服のまま、全く動かない人間の姿があった。

('A`)「意識はあるようだ。さっさと壊してやれ」
( ^ω^)「壊す……?」
('A`)「あいつは凍っちまってるんだ。脳みそ以外はな」
( ^ω^)「でも、なにで壊すんだお?そんなことしたら死ん―」
('A`)「殺して喰え。脳みそに食らいつけ。自分の手に氷のブロックがあるのを思い浮かべろ。」
( ^ω^)「う、うん……」



64: ◆x4rswkGbI2 :2006/03/04(土) 15:12:42.03 ID:t5AZgBpS0
ブーンの手には、市販のアイスブロックのようなものが握られていた。

('A`)「直接でなくていい。それをヤツの胸部に投げつけろ」
( ^ω^)「……えい」

パラパラと、人間の体が砕けていく。
溶け始めていた顔の、恐怖に歪んだ顔が目に焼き付いた。
ドクオが、割れずに残った首に近づいていく。
クラスの女子は、目を覆っていた。

('A`)「さあ、喰え」
( ^ω^)「うっ!!」

ブーンは突如、いままでに感じたことのない吐き気を感じた。

('A`)「無理矢理でもつっこんでやるよ」
( ^ω^)「や、やめてくれお!!あうあう」

ブーンの口の中には、ぬめぬめとした不気味な感触が広がった。
飲み込むときに、異様な感じがした。

(◎−◎)「……このように、人の能力を奪っていきます。参考にするように
      なお、手に入れた能力は左右どちらかの手のどれかの指に当てられる。
      前に持っていた能力にかぶって、失うこともあるから注意するように」

(´・ω・`)「さっさと外に出た方がいいかもな。ブーン、手に入れた自分の力は知っておいた方がいい」

ショボンは、後ずさるかのように廊下に出て、走って入った。



67: ◆x4rswkGbI2 :2006/03/04(土) 15:19:48.08 ID:t5AZgBpS0
('A`)「さあ、逃げるぞ」
( ^ω^)「な、なにするお!窓から飛び降りるのかお!」
('A`)「魔法の応用ってもんをみせてやる」

ドクオに袖を引きずられ、ブーンとドクオは16メートルの空中に飛び出た。

( ^ω^)「落ちてるお落ちてるお!!!!」
('A`)「……そーれ」

ドクオが地面に向かって右手の人差し指を曲げると、
下から押し上げられるような力を感じた。

( ^ω^)「はぁ、はぁ。どうやったんだお?」
('A`)「俺は風を操れる。風というか、気圧だな。空気さえあれば、それを力にすることもできるってワケだ。」

ブーンは、ゲームの様な出来事に、心臓の高鳴りが収まらなかった。



70: ◆x4rswkGbI2 :2006/03/04(土) 15:27:53.39 ID:t5AZgBpS0
ブーン達は校舎の裏山へと走った。
森があり、隠れるのにはうってつけだった。

( ^ω^)「これからも一緒に行動してほしいお、お願いだお」
('A`)「……まあいいだろう、味方は多い方がいい」
( ^ω^)「この争いの目的ってなんなんだお?」
('A`)「一番になることだ。力を付け、全ての人間を服従させる」
( ^ω^)「そんなことしたくないお」
('A`)「そういう奴も、身を守るのに力が必要なんだ。コレをやる」

ドクオに渡されたのは、腕時計の様なモノだった。
橙色のデジタルチックな表示がある。
表示には1200000と表示されていた。

( ^ω^)「……?なんだお?これは」
('A`)「それはな、音の魔法と精神操作の魔法を応用して作った人口時計だ」
( ^ω^)「人口時計?なんの人口だお?」
('A`)「世界の全人口だ」
( ^ω^)「!……たった120万人……みんな…死んだのかお」
('A`)「……一部の平和なやつらが、争いを楽しんでるんだ。じゃなきゃ学校で石なんか渡さないだろ」
( ^ω^)「日本は平和なのかお?」
('A`)「いま人間が生息しているのは、この県と青森だけだ」
( ^ω^)「……じゃあ、結束すれば大丈夫だお」



75: ◆x4rswkGbI2 :2006/03/04(土) 15:32:11.68 ID:t5AZgBpS0
('A`)「無理だな」
( ^ω^)「どうしてだお?みんな死んでしまったら、争いすら少なくなるお」
('A`)「転移っていう能力がある。ターコイズの力だ」
( ^ω^)「転移……?」
('A`)「好きなところへ移動する能力だ。それに俺の持っている捜索を合わせれば……」
( ^ω^)「余っている人間のところに行ける……」
('A`)「察しがいいな。その通りだ」

ブーンもドクオも、その後は話さなくなった。
ここは隠れ場所にうってつけなだけに、学校内の争いから
生き残った奴がここに逃げてくる可能性がある。
前の住人は追い出さなければならないから、俺達は見つかったら襲われる。
気を付けるんだな、というドクオの忠告が終わると同時に、
2つの頭が視界にはいった。



83: ◆x4rswkGbI2 :2006/03/04(土) 15:45:30.15 ID:t5AZgBpS0
現在の能力一覧
( ^ω^) 「氷」「???」
('A`)  「音」「精神操作」「風」「反射(近所のおばさんの力だったやつ)」
(´・ω・`)「死」「空間破裂(首飛ばした技)」「???」
(◎―◎)「死」「融解」
(■σ■)「音」「空間ずらし」←DQNの取り巻き
(´ε`)「筋肉増強」←DQNの下っ端の下っ端
( ´_ゝ`)「???」
( ゚∀゚)「???」
他、1199992名



戻る次のページ