( ^ω^)ブーンは小説を書くようです

21: ◆rN.flykscI :2006/10/14(土) 09:11:25.77 ID:in1+hfUK0
  
2、小説を書く前に


( ^ω^)「おいすー」

(´・ω・`)「やあブーン。今日は小説を書く以前の、基本的なことをやるよ」

( ^ω^)「なんですかお、それは」

(´・ω・`)「まあ、小説を書く以前でのルールといえば良いかな」

( ^ω^)「ルールなんてあるのですかお」

(´・ω・`)「そりゃそうだ。人間社会にもスポーツにもルールはあるだろう?」

( ^ω^)「そうですねですお」

(´・ω・`)「では、やっていこうか」



22: ◆rN.flykscI :2006/10/14(土) 09:15:12.02 ID:in1+hfUK0
  
(´・ω・`)「この文章を見てくれ」


「あ君はブーンじゃないか」

「んだれだ君はああショボーン君か」


(;^ω^)「これはひどい」

(´・ω・`)「この文章に足りないものが何かわかるかかな?」

( ^ω^)「それくらいわかりますお。読点(、)と句点(。)ですお?」

(´・ω・`)「その通り。この読点と句点がないと、文章は読めたものではない。
      ではブーン、この文章に句点と読点をつけて読みやすくして御覧なさい」

( ^ω^)「そんなの僕にもできますお!!」

(´・ω・`)「自身まんまんだねえ」

( ^ω^)国語の成績は4ですお」

(´・ω・`)10段階でだろ、どうせ」

( ^ω^)「ギクリ」



23: ◆rN.flykscI :2006/10/14(土) 09:22:50.24 ID:in1+hfUK0
  
( ^ω^)「できたお」

(´・ω・`)「どれどれ」


「あ、君は、ブーン、じゃないか」

「ん、だれだ。君は、ああ、ショボーン君、か」


( ^ω^)「フヒヒ! 完璧ですお」

(´・ω・`)「これは……酷いの領域を越している! 酷すぎる!」

(;^ω^)「え?」

(´・ω・`)「ブーン、君は読点を使いすぎだ。読点を多用した文章はとにかく読みにくい。
      それに、句点の使い方がおかしいな。どこまでが一文体となるのかよく考えたまえ」

(;^ω^)「何かおかしいですかお?」


(´・ω・`)「まず上の文章を見てほしい。ブーンは文節か単語で区切ろうとしたのかな? と本気で思った」

(;^ω^)「そんな」

(´・ω・`)「読点とは区の中の切れ目に打つ点。「あ」という感嘆と「君」という名詞をつなげると、「あ君」になっちゃうだろ?
      だからそこに読点をつけるのは分かる。だが、それ以外の場所には読点をつける必要はまったくないね! 僕はそう思う」

( ^ω^)「あ、君はブーンじゃないか。ですかお? 確かにこのほうが自然だお………」



31: ◆rN.flykscI :2006/10/14(土) 09:31:06.81 ID:in1+hfUK0
  
(´・ω・`)「続いて下の文章だが」

( ^ω^)「ん、だれだ。君は、ああ、ショボーン君、か」

(´・ω・`)「君は と ああ の間にリーダ「…」でも入っていれば句点の位置はうなずけもしなくはない。
      ただ、そうした場合にはそこの句点はクエスチョンマーク(?)になるのが普通だといえるので、今は却下だ」

(;^ω^)「おっお」

(´・ω・`)「まず、この会話は二文から成り立っている。
      目の前の人物に問いかける文と、それを認識した文。その間に句点をつければ良い」

( ^ω^)「つまり?」

(´・ω・`)「少し句点も調節してやるとだな。 ん、誰だ君は。ああ、ショボーン君か となる」


( ^ω^)「………確かに、読みやすいとは思うお」

(´・ω・`)「ん? 疑問でも?」

( ^ω^)「なんだか………句点と読点だけでは、何か違和感があるきがするお」

(´・ω・`)「よく気がついたね」



33: ◆rN.flykscI :2006/10/14(土) 09:36:43.89 ID:in1+hfUK0
  
(´・ω・`)「会話には感情の起伏や疑問がつき物だ。
      そこで小説家たちは、エクスクラメーションマーク(!)と、クエスチョンマーク(?)でそれを表すんだ」

( ^ω^)「おっお、ビックリマークとハテナマークだお!」

(´・ω・`)「エクスクラメーションは感嘆や強調、クエスチョンマークは疑問符として働くんだ」

( ^ω^)わかったお! とか、なんでだお? とかかお」

(´・ω・`)「そうそう。それでこのマークにもルールがあるんだ」

( ^ω^)「おっお?」

(´・ω・`)「このマークを使ったとは、一マス空白を入れる必要があるんだ。読みにくいからね」

( ^ω^)「つまり! こんな? 感じですかお」

(´・ω・`)「そうそう。では、だめなパターンは?」

( ^ω^)「つまり!こんな?感じですかお」

(´・ω・`)「よくわかったね。では、この二つの記号を使って先ほどの文を修正してみよう」



37: ◆rN.flykscI :2006/10/14(土) 09:42:42.44 ID:in1+hfUK0
  
( ^ω^)「ん? 誰だ君は? ああ、ショボーン君か」

(´・ω・`)「うん、バッチグーだ。誰だと君はの間に読点を入れるとさらにグッドかな。
      そうやって自分で考えて間を作ったりすることで、読者を引き込むことができるよ」

( ^ω^)「ん? 誰だ、君は? ああ、ショボーン君か」

(´・ω・`)「そうそう、そんな感じ。良い具合だよ」

( ^ω^)「読点と句点は大事ですお」

(´・ω・`)「読点はついつい入れすぎてしまう場合があるが、それは駄目だ。
      最初に言ったが、読点は多すぎると読みにくいからね。かといって少ないと読みづらい」

(;^ω^)「やっかいものですお」

(´・ω・`)「そうだね。ちなみに句点だが、これも付けすぎはよくないね。
      あくまでも文と文を区切るための物として考えてもらいたいね」

( ^ω^)「把握ですお!」

(´・ω・`)「では、次は以下の文章を見てほしい」

( ^ω^)「お?」



39: ◆rN.flykscI :2006/10/14(土) 09:48:50.06 ID:in1+hfUK0
  
(´・ω・`)「赤い腕の大きなブーン」

( ^ω^)「お?」

(´・ω・`)「これに読点をつけて、文にしてごらん」

( ^ω^)「簡単ですお。こうなりますお」



( ^ω^)「赤い腕の、大きなブーン」


(´・ω・`)「外れじゃないけど、僕はこうなったよ」


(´・ω・`)「赤い、腕の大きなブーン」



(;^ω^)「あれ………どちらも間違ってはいないお」

(´・ω・`)「これが読点の面白いところさ。確かにどっちも間違ってはいないんだ。
      前者は腕が赤く、体が大きいブーン。後者は体が赤く、腕の大きなブーンを指しているね」

( ^ω^)「読点一つで、その物の姿形まで変わるのですかお」

(´・ω・`)「そう。読点は使いにくいけど、操れれば最強だ。覚えておいてね」

( ^ω^)「オッケーですお」



43: ◆rN.flykscI :2006/10/14(土) 09:53:16.78 ID:in1+hfUK0
  
(´・ω・`)「では最後にもう一つ」

( ^ω^)「もう何が来ても平気ですお」


(´・ω・`)「本当!?いいね、それ!!!!!!」

(´・ω・`)「・・・・・そうか?」

(´・ω・`)「ギャーーーー!!」


(;^ω^)「ちょ、先生」

(´・ω・`)「おっとすまない。さて、上の文章でおかしな所は?」


( ^ω^)「一番上は……クエスチョンの後に空白がありませんお。
      それと個人的にだけど、エクスクラメーションを多用し過ぎのような…」

(´・ω・`)「正解だ。エクスクラメーションもクエスチョンも、適量を考えて使おう。では、正しい文はどうなる?」


( ^ω^)「本当!? いいね、それ!」

(´・ω・`)「うん、問題ない。では、下の二つの文はどうかな」

(;^ω^)「え………何かおかしいのかお?」



45: ◆rN.flykscI :2006/10/14(土) 09:58:32.09 ID:in1+hfUK0
  
(´・ω・`)「これも小説のルールの一端なんだけどね。
      (・・・・・・)を使うときは、三点リーダ(………)に変換して使わなければならないんだ」

( ^ω^)「つまり、真中の文は三点リーダにしていないから駄目なのかお」

(´・ω・`)「そうそう。分かったところで、次の文章を見てくれ」


「……私は何も知らない!」

       と

「・・・・・・私は何も知らない!」


( ^ω^)「上はキッパリ言い放つ感じがあって、緊張感がありますお」

(´・ω・`)「下は?」

( ^ω^)「何と言うか……間があいているというか……」

(´・ω・`)「うん。この間が文を駄目にしてしまう。シリアスシーンなんか特にね」

( ^ω^)「では、真中の文を直しますお」


( ^ω^)「……そうか?」

(´・ω・`)「そう、それで正解だ。では、最後の一つの分に移ろう」



48: ◆rN.flykscI :2006/10/14(土) 10:04:18.53 ID:in1+hfUK0
  
(´・ω・`)「うっわーーーーーーーー!!」

(´・ω・`)うっわ――――――――!!」


(´・ω・`)「どう思う?」

( ^ω^)「上はやっぱり、間があいているような気がしますお」

(´・ω・`)「うん、その通りだ。小説のルールとして、のばし(ー)は、ダッシュ(―)にして使うというものがある」

( ^ω^)では、最後の文を直してみますお!」


( ^ω^)「ギャ――――!!」


(´・ω・`)「それでよろしい。ちなみに三点リーダ(…)もダッシュ(―)も感嘆、疑問符(!?)も乱用はいけないよ
      ついでに言うと、(―)と(…)は連続して二つまで使うのが普通だよ。それ以上は滅多に使われないんだ」

( ^ω^)「把握しました。何でも適量を考えて使うお」

(´・ω・`)「では、本当に最後に後一つやっておこう」

( ^ω^)「おっお」



50: ◆rN.flykscI :2006/10/14(土) 10:09:21.29 ID:in1+hfUK0
  
(´・ω・`)「やあ。」


(´・ω・`)「おかしいところは分かるかな」

(;^ω^)「いえ、まったく」

(´・ω・`)「言い忘れてたんだけどね、会話文(「」)の文章にて、最後は句点が不用なんだ。つまり………」


(´・ω・`)正「やあ、ブーン」

(´・ω・`)誤「やあ、ブーン。」


( ^ω^)「把握です」

(´・ω・`)「ちなみに、会話文を改行した場合にはこれは要らない。あくまでも、会話文の最後にのみ不要なんだ。つまり……」


(´・ω・`)「あーあ。今日も面倒だな。
      明日はどこに行こうかな〜」


(´・ω・`)「こんな感じでね。ブーン小説は横書きだから、読みやすくするためには改行がいるからね」

( ^ω^)「把握ですお!」

(´・ω・`)「では、おさらいにいってみようか」



54: ◆rN.flykscI :2006/10/14(土) 10:15:46.33 ID:in1+hfUK0
  
(´・ω・`)おさらい(^ω^ )


(´・ω・`)「(!)や(?)、(…)や(―)は乱用しないこと」

(´・ω・`)「(「」)内では、(!)と(?)の後にスペースをあける」

(´・ω・`)「(ーー)は(――)に、(・・・・・・)は(……)にすること」

(´・ω・`)「特に読点は、気持ち良いくらいに入れること」


(´・ω・`)「これで最低限のことは大丈夫かな」

( ^ω^)「おっお! 次からは小説を書くよ」

(´・ω・`)「じゃあ次までになんか書いて来な」

( ^ω^)把握ですお! ではでは」



小説を書く前に、終



戻る3、情景描写