(´・ω・`)('A`)( ^ω^)ブーンたちが孤島で生活しているようです。

1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/21(土) 09:38:18.71 ID:jKokB4ER0
( ^ω^)「・・・・見えるのは海だけだお・・・。」
ブーンが、遥か向こうを見てつぶやく。
('A`)「・・・・・大陸っぽいものすら見えねえな・・・・。」
(´・ω・`)「・・僕たち、生きて帰れるのかなあ・・・。」
ドクオ、ショボンが力なくつぶやく。

ここは孤島。
にぎやかな都会を離れた、海の上の島。そこに、ブーン、ドクオ、ショボンの3人がいた。
そして、3人はここで生活していた。
こんなところで生活しているのには、もちろん理由がある。しかしそれを語るには、
一週間前までさかのぼらなくてはならない。

一週間前、3人は学校へ行く途中だった。だがその途中、妙な暴走族に絡まれた。
ぼーそーぞく「おい兄ちゃん、ちょい金貸してくんねえかー?ちょっとでいいからよー。」
(;^ω^)「ぼ、暴走族だお!」
ぼーそーぞく「声がでけえんだよ!さっさと金払えよ!」
(´・ω・`)「今通学中だから金なんてないよ・・・。」
ぼーそーぞく「ちっ、使えねえなあ。しょうがねえ、こいつら人質にして家族から
金かっぱらおうぜ。」
(;^ω^)「ちょっ、は、離すお!」
ぼーそーぞく「うるせえ!ちょっと黙ってろ!」
そういって、3人に当て身を食らわした。
(;^ω^)「うっ・・・・・。」
親分「よし、車に乗せろ。」
こんな流れで、3人は連れ去られてしまったのだ。



6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/21(土) 09:43:39.66 ID:jKokB4ER0
ぼーそーぞく「よし、もうそろそろでアジトだ。」
車の後部座席に乗せられたブーンたち。前から、そんな会話が聞こえてくる。
(;^ω^)「や、やばいお・・・・。このままじゃ家族が脅迫されるお。」
(´・ω・`)「まあ脅迫しても、出せる金はうちにはないけど。」
('A`)「右に同じ。」
(;^ω^)「・・・・・・・。」
すると、前からこんな声が聞こえてきた。
ぼーそーぞく「うおっ!やばい、ハンドルきりそこねたっ!」
ぼーそーぞく「おい!このままじゃガードレールに激と・・・・・うああああ!」

グアシャァッ!

ぼーそーぞく「うあああああああああああ!落ちるっ!」
(;^ω^)「な、何が起きたんだお!?」
('A`)「ハンドルきり損ねて、ガードレール下に落ちたんだな。」
(;^ω^)「冷静に言える状況じゃないお!俺たちも海に落ち・・・・わああああああ!」

ドゴォォォォォォォォォン!

ブーンたちを乗せた車は、ハンドルきりそこねで、海にまっさかさまに落ちてしまった!



7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/21(土) 10:06:15.91 ID:jKokB4ER0
(;^ω^)「・・・・・・う〜ん、ここはどこだお?」
ブーンが目を覚ました。目の前には、果てしなく海が広がっている。
('A`)「・・・・・・・・・う〜・・・・ん?ここは・・・?」
(´・ω・`)「・・・・・どうやら、ここはどこかの海岸のようだね・・・。」
ドクオ、ショボンも目を覚ます。どうやら、どこかの海岸のようだ。
(;^ω^)「どこかの海岸って・・。確か俺たちは、暴走族に連れ去られて
海の下に落ちて・・・。?ほぼ無傷だお・・・。」
('A`)「恐らくあの後爆発して、海の中に出てここに流れたんだろう。」
(´・ω・`)「前の人たちが壁になって、僕たちにあまり被害は来なかったんだね。」
ドクオとショボンが分析する。なるほど、確かにそう考えれば納得がいく。
というかそれ以外考えられない。
(;^ω^)「じゃあここは・・・・。どこか日本の海岸なのかお?」
ブーンがあたりを見渡して言う。だが向こうには、うっそうと茂る森林しか見えない。
('A`)「どうやら、日本じゃないらしいな・・。」
(´・ω・`)「たぶんどこかの島なんだろう・・・。助けが来るのを待つしかないみたいだね・・。」
(;^ω^)「・・・・そんな・・・・。」
こうして、ブーンたちの孤島生活は始まった。



9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/21(土) 10:30:27.57 ID:jKokB4ER0

ここは孤島。ブーンたちは、何もすることなくたたずんでいた。
( ^ω^)「・・・・・そうだお。みんな、持ち物をチェックしようお。なにか
生きるために使えるものがあるかもしれないお。」
そういって、ブーンは自分のバックをひっくり返す。通学途中だったので、
バックにはいろいろなものがあった。
('A`)「そういや、俺もいろいろ持ってたな。」
(´・ω・`)「僕も結構いろいろ持ってたっけ。」
そういって、2人もバックをひっくり返す。ガラクタも含め、いろいろなものが入っている。
( ^ω^)「とりあえず使えそうなのは教科書、筆記用具。カッターもあるお。
ついでに言うと、腕時計もまだ動いてるお。」
('A`)「俺は煙草吸う用にライターもあるぜ。筆箱の中に入ってたからほとんど濡れてねえ。
あとカップめんもあるぜ。腹減ったとき用に持ってきといた。」
(´・ω・`)「僕は釣り糸と多量のビニール袋があるよ。」
( ^ω^)「釣り糸とビニール袋って・・・。なんに使うためだお。」
(´・ω・`)「いやね、担任を陥れようと思って・・。・・フッフッフ・・・・。」
(;^ω^)「・・・・・・。まあいいお。とりあえず、火もカッターもあるんだし、
一応最低限のものはあるっぽいお。」
ブーンが言う。確かに、これなら湯を沸かすぐらいならできるだろう。

グウ〜ッ

するとブーンの腹から、腹の虫が鳴く。普通に学校に行ってもまだ2時間目ぐらいだが、
ブーンの体内時計は普通の人より数時間速いようだ。



10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/21(土) 10:46:03.90 ID:jKokB4ER0
(´・ω・`)「・・・・すごい音だね・・・。」
(;^ω^)「いやはは・・・・今日朝飯食ってきてなくて・・。」
('A`)「・・カップめん食うか?3人で分けても空腹しのぎにはなるだろ。」
ドクオがカップめんを取り出す。ブーンに生気が戻る。
( ^ω^)「食うお食うお!早速湯を沸かすお!」
(´・ω・`)「どの水を沸かすの?」( ^ω^)「!」
とたんに、ブーンは言葉に詰まる。ライターで火はおこせても、沸かす水がない。
(;^ω^)「・・しょうがない、とりあえず海水でも沸かすお。」
(;'A`)「おいおい、海水なんか使ったら塩っ辛くなるぜ!?」
(;^ω^)「ないよりはましだお。とりあえず汲んでくるお。」
ブーンはカップめんの中身を取り出し、空容器に海水を汲んできた。
( ^ω^)「なにを燃やすお?」
('A`)「俺の教科書でいいよ。」
(;^ω^)「ちょっ、燃やしちゃっていいのかお。」
('A`)「なーに、どうせ学校に行ってもろくに授業受けねーんだし。」
(;^ω^)「まあ、本人がいいならいいけどお・・・。」
ブーンは、ライターで教科書の一角を燃やす。教科書に書かれてる紫式部が
だんだんと火に包まれていく。
やがて、教科書は大きな火の玉となった。
( ^ω^)「じゃあそこら辺の木の枝に容器差して加熱するお。」
水を入れたカップめんの容器の上すれすれのところに枝を刺して、
火の上にかざして加熱する。
(´・ω・`)「・・・大丈夫かな・・・・。」
ショボンが言う。
( ^ω^)「?なにがだお?」
(´・ω・`)「いやなに、あれだけ強い火の上にカップめんの容器なんてかざしたら
容器が溶けちゃうんじゃないかと思ってね。」
(;^ω^)「え!?ま、まさか!?」
ブーンは、容器を注意深く見てみる。すると、底のほうから何か液が流れている。
(;^ω^)「うわっ!と、溶けてるお!」



12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/21(土) 10:56:52.23 ID:jKokB4ER0
('A`)「・・・結局半沸きの湯にめんを入れることになってしまったな・・・。」
(;^ω^)「・・ショボンももうちょっと早く言ってくれお・・・。」
(´・ω・`)「いや、ごめんごめん。」
( ^ω^)「まあとりあえずはこれで飯にありつけるお。」
ブーンは、めんをすくって食べてみる。・・・・・予想どうり、物凄くしょっぱい。
(;^ω^)「・・・・しょ、しょっぱいお・・・・。」
('A`)「・・やっぱりな・・・・。」
(´・ω・`)「・・・・・・・・・・。」
(;^ω^)「ま、まあこれで空腹は収まったお!とりあえず一段落だお!」
('A`)「まあな。」
・・・前途多難なブーンたちであった。



13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/21(土) 11:15:18.43 ID:jKokB4ER0
孤島で暮らすブーンたち。とりあえずはカップめんにありつけて一段落。
時計を見てもまだ13時前。時間は充分にある。
( ^ω^)「さて、時間はたっぷりあるお。なにするお?」
('A`)「俺はここが本当に島なのかどうか気になるんだが。」
ドクオが言う。ブーン、ショボンも言われて気づく。
(´・ω・`)「たしかに。まだ一部を見ただけだもんね。」
ショボンも言う。
( ^ω^)「よし、じゃあとりあえずあの山まで行ってみるお!」
('A`)「賛成だな。いってみよう。」
3人は、あの高い山に向かって歩き出した。



14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/21(土) 11:15:47.26 ID:jKokB4ER0
ブーンたちが登り始めて数十分。なんとか、山の中腹地点まで登れた。
( ^ω^)「・・・・ふう。結構急斜面だお・・・・。」
ブーンが言う。その坂は普通の階段くらいの傾斜だが、足をかけるものも
なにもないので、階段より登りにくいことは必死だ。
(´・ω・`)「・・・・・ん?なんか水の音が聞こえるよ?」
先頭をつとめてたショボンが言う。
( ^ω^)「え?ほんとかお?」
耳を澄ましてみると、森の木の葉がこすれあう音が聞こえる。
風の音、鳥が鳴く音、そして・・・・・・。水が流れる音。
( ^ω^)「ほんとだお!行ってみるお!」
ブーンたちが行ってみると、そこには大きいとはいえないが、生活するうえでは
充分といえる川があった。
( ^ω^)「やった!川だお!」
('A`)「これでとりあえず飲み水は確保できたな。」
3人は、手当たり次第に水をすくって飲む。さっき海水が通った道を、
純粋な水が通っていく感じだ。
(´・ω・`)「よし、一応この水を汲んでおくよ。ビニール袋はいっぱいあるし。」
( ^ω^)「頼むお。」
そして、またブーンたちは歩き出した。



19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/21(土) 12:15:45.62 ID:jKokB4ER0
もう登り始めて一時間は経っただろうか。まもなく、山の頂上だ。
(;^ω^)「つ、疲れたお〜。」
ブーンがへたり込む。
('A`)「あの頂上まであとちょいだ!頑張れ!」
(;^ω^)「わ、分かったお。」
こうしてブーンたちは、山の頂上へたどり着いた。
( ^ω^)「着いたお〜!」
ブーンが大きく背伸びをする。入ってくる空気が一段と新鮮に感じる。
(´・ω・`)「とりあえず、ここが本当に島かどうか確認してみようか。」
3人は、また一回り小高い岩に登って辺りを見回してみた。
( ^ω^)「・・・・どうやら、完璧に島なようだお・・・・。」
ブーンが言う。この山から、四方すべての海岸線が見える。
('A`)「あそこが俺たちの着いた海岸だな。」
(´・ω・`)「あの細いのが、さっきの川だね。」・・・・



20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/21(土) 12:16:17.45 ID:jKokB4ER0
とりあえずこの島の情報を少し話そう。
ブーンたちが流れ着いた海岸を基準、北方向にすると、
右方向・・・・・つまり東にぎざぎざした海岸線が見える。
そのまた右方向(最初から見て南)はさっきよりは海岸線は丸いが、
うっそうと森が茂っていて下の状況は把握できない。
そして右(西方向)には、長く長く延びた半島がある。小高い丘もあるので、
岬といったほうが妥当だろう。
そしてそのちょっと右(北西方向)には、あの岩手県のリアス式海岸を思わせる
さっきよりも切れ込みが深い海岸線がある。
そして中央にはこの山がある。
また、山の中腹には、さっきの川が流れている。どうやら上から見ると、
さっきの森のほうへ流れ込んでいるようだ。
とりあえずはこんな概要だ。

→ID:ymUHUSTx0 氏作:地図のAA


22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/21(土) 12:40:25.78 ID:jKokB4ER0
( ^ω^)「・・とりあえずはこの島の概要が分かったお。」
(´・ω・`)「じゃ、分かりやすいように名前でも付ける?」
('A`)「名案だな。じゃ、決めていこうぜ。」
こうして、命名合戦が始まった。
( ^ω^)「この山はどうするお?」
('A`)「忠臣蔵にのっとって、中心山でいいんじゃねーの?」
(;^ω^)「ぜんぜんのっとってないけど、まあいいお。じゃあ、あの森は?」
(´・ω・`)「マリオワールド迷いの森にのっとって、迷路の森。」
( ^ω^)「OKだお。じゃあ、あの海岸は五十五里浜だお。」
(´・ω・`)「あの川は九頭虎川だね。」
('A`)「あの海岸は流星式海岸っと。」・・・・・・
こうして、3人は名前をつけていった。
( ^ω^)「さて、名前も付け終わったし、帰るかお。」
('A`)「でもいつまでもあの海岸にとどまってるわけにもいかねえぜ。」
(´・ω・`)「確かに。じゃあ、とりあえず川の近くで腰を下ろそうか。」
( ^ω^)「名案だお。じゃあいくお。」
ブーンたちは、川に向かい歩き出した。



24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/21(土) 13:04:48.96 ID:jKokB4ER0
歩き始めて十数分。ブーンたちは、川の横の広い場所に着いた。
( ^ω^)「とりあえず、しばらくここが家となりそうだお。」
('A`)「近くに川があるから、水分補給には問題ないな。」
(´・ω・`)「ところで、今何時?」
ブーンは言われて時計を見る。5時半、そろそろ夕飯時だ。
( ^ω^)「もうすぐ夕飯だお。なんかえものとっ捕まえてこないといけないお。」
(´・ω・`)「じゃあ、そこらの木から丈夫そうな枝を取ってくれないかい?」
ショボンが言う。そして、さっきの釣り糸を取り出した。
('A`)「なにをする気だ?」
(´・ω・`)「この川でちょっと釣りでもしてみようと思ってね。釣り糸の先に
虫でも括り付ければなんか釣れるでしょ。」
( ^ω^)「ナイスだおショボン。じゃあ、俺とドクオは森のほうを探検がてら
探してみるお。」



29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/21(土) 13:25:07.72 ID:jKokB4ER0
森のほうに行ったブーンとドクオ。森の中は暗く、湿っぽかった。
( ^ω^)「なんかじめじめしてるお。」
('A`)「居心地悪いな。早くなんか見つけて出ようぜ。」
( ^ω^)「うっそうと木が茂ってるのに、木の実のようなものは一つもないお。」
('A`)「このままじゃ成果なしで終わっちまうぜ。何とか探さないと。」
( ^ω^)「・・・・お。なんかあそこにいるお?」
ブーンは、 遥か向こうを指差す。ドクオも目を凝らすと、耳の長い
動物のようなものがいる。近づいてみると、それはウサギだった。
( ^ω^)「ウサギだお!とっ捕まえるお!」
('A`)「でもウサギって逃げ足速いぜ?俺たちが追ったんじゃすぐ逃げられちまう・・・・。」
( ^ω^)「そうだったお・・・。そうだ、ショボンの持ってたあの糸が使えるかもお。」

ピクッ

ウサギがこっちに気づいたようだ。
こっちの様子を伺ってるようだ。
( ^ω^)「・・・・今だお!」
ブーンが茂みから飛び出した。それと同時に、ウサギもすごい速さで逃げる。
( ^ω^)「待つおーっ!」
ブーンも追うが、とても追いつかない。ウサギも飛び跳ねて逃げる。そして、
大きな木の下に来た。その瞬間。

グンッ!バサッ!



30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/21(土) 13:26:49.43 ID:jKokB4ER0
・・・気がつけばウサギは、足を糸に縛られて逆さづりの状態になっていた。
ウサギもなにが起こったかわからないらしい。
( ^ω^)「ドクオ!ナイスだお!」
('A`)「へへ、うまくいったな。でも、よくお前こんな作戦考えついたな。」
ドクオが言う。
ブーンはさっきの糸を、ウサギから離れたところにいくつもの小さい輪を作ったのだ。
そして仕掛けたところの反対から飛び出せば、ウサギは罠のほうに
逃げざるをえなくなる。そして、ドクオが頃合を見計らって糸の先を引けばいいのだ。
そうすれば輪はすぼみ、そこにウサギの足があるので引っ張られるという寸法だ。
( ^ω^)「昔、オヤジがこうやっていのししを捕まえてるのをまねただけだけどお。
動物を捕まえるのには問題ないお。」
('A`)「よし、じゃあ先に進むか。」
ブーンたちは、自慢げに獲物を一匹引っさげて先に進む。



41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/21(土) 15:01:07.51 ID:jKokB4ER0

その頃ショボンは・・・・。
(´・ω・`)「・・・・・釣れないなあ。」
魚相手に、暇をもてあましていた。
「この川には魚がいないのかな?」
そんなことをつぶやいていると、いきなり木の棒がぴくりと動いた。アタリだ。
(´・ω・`)「おおっ!き、きたーっ!」
立ち上がって糸を巻き取るショボン。引きが強い。
(;´・ω・`)「こ、これは大物か?引きがすごいぞーっ!」
糸をさらに巻き取る。丈夫な木の枝が折れんばかりにしなる。そして・・・・。

バシャーーン!

(;´・ω・`)「おおっ!つ、釣れたっ!」
糸の先には、技術室からくすねた針金をくわえている魚。その魚は、なんと鮎だった。
体長10センチはあるかという大きさだ。
(;´・ω・`)「おおっと!跳ね回るな!押さえつけとかないといけないな。」
記念すべき最初の獲物。ショボンも、まさに感無量だった。
(´・ω・`)「いやー、こんな大物が釣れるとはなあ♪」
10センチでは大きいとは言いがたいのかもしれないが、釣った魚は大きいというから・・・・。



45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/21(土) 15:25:27.05 ID:jKokB4ER0
そしてこちらはブーンとドクオ。
( ^ω^)「さて、ウサギのほかになんかもう一個欲しいところだお。」
すると、道の端っこに黄色のキノコが生えている。
('A`)「お?ここにキノコが生えてるぜ。かっぱらっていこ・・・・。」
( ^ω^)「ちょっと待つおー!毒キノコかどうか見分けるお!」
('A`)「見分けるって・・・・。お前見分け方分かるのか?」
( ^ω^)「俺も伊達に本読んでないお。昔キノコの本で読んだんだけどお、
一般的な(縦に裂ければ食べられる)(色が派手なのはX)などというのは
まったくの嘘らしいお。一番いいのは食べないことだけどお、
初心者でも分かる簡単な方法としては、キノコのつばとつぼがあるかどうか見るお。」
ブーンが解説する。
('A`)「つばとつぼって?」
( ^ω^)「つばってのは、キノコのかさの下らへんにある垂れてる部分だお。
つぼってのは、土の中にあるかたまりっぽいのだお。これがあるのはあまり
食べないほうがいいらしいお。」
('A`)「へえ、じゃあちょっと確認してみるか。」
ドクオはキノコを掘り起こしてみた。かさの下にはなにもなく、
土の中にもかたまりっぽいものはない。
( ^ω^)「たぶんこれは毒がないお。」
('A`)「よし、じゃあ採ってくか。」
ブーンたちは、キノコを摘み取っていった。



49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/21(土) 15:48:51.92 ID:jKokB4ER0
(*´・ω・`)「うほっ!いい魚!」
こちらはショボンサイド。どうやらショボン、大漁のようだ。
(´・ω・`)「こりゃ大漁だ。鮎といわなが・・・・。計5匹と。
・・・・・ん、あそこに見えるはブーンたちか?」
見ると、向こうに黒い二つの影。一人はバックに何か入ってるらしく、
もう一人は何かを抱えている。
( ^ω^)「ただいまだお、ショボン!何か釣れたかお?」
やはりブーンたちだ。両足を縛られたウサギをひっさげている。
(´・ω・`)「ああ、大漁だよ。鮎といわなが計5匹。そっちは?」
('A`)「ああ。見てのとおり、ウサギ一匹とキノコを採ってきた。」
ドクオが、バックいっぱいにつめられたキノコを見せる。
(´・ω・`)「こりゃすごいね。これって何のキノコ?」
( ^ω^)「この黄色いのはたぶんキシメジで、この茶色っぽいのはおそらくクリタケだお。」
(´・ω・`)「なるほど、これなら当分食事には困らなさそうだね。」
('A`)「よし、じゃあ調理といくか。」



54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/21(土) 16:08:18.65 ID:jKokB4ER0
(´・ω・`)「この鮎といわなは普通に焼くよ。僕に任せて。」
('A`)「OKだ。で、ブーンよ、このキノコたちはどう調理するんだ?」
( ^ω^)「キシメジのほうは水にさらしてから調理すると苦味が取れて、
肉料理とよく合うお。さっきのウサギ肉と合わせるお。」
('A`)「こっちのクリタケは?」
( ^ω^)「味に特徴がないらしいけど、一応澄まし汁にしてみるお。塩なら
海水からいくらでも取れるお。」
('A`)「よっしゃ。じゃあ俺は海水蒸発させて塩作ってるよ。」
そういって、ドクオは海水を汲みに行った。



57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/21(土) 16:23:14.10 ID:jKokB4ER0
(´・ω・`)「さて、こんなところか?」
ショボンは鮎といわなを枝に通し、火にかざして焼いている。
( ^ω^)「こっちも上々だお。」
ブーンが言う。こっそり持っていた缶コーヒー(残念ながら中身は落ちたときに
ぶちまけられてしまった)に川の水を入れ、その中には
さっきのウサギ肉と、キシメジが入っている。
また、水洗いしてあるクリタケも控えている。
('A`)「おーい!塩とってきたぜーい!」
ドクオも戻ってきた。持っていったビニール袋の中に入った微量の塩。
( ^ω^)「よし、じゃあこれから夕食だお!」



63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/21(土) 16:51:25.51 ID:jKokB4ER0
空はもうすっかり暗くなったが、ブーンたちはこれから夕食だ。
真ん中で燃える火が妙に明るく感じる。
( ^ω^)「よし、それじゃいただきますだお。」
('A`)(´・ω・`)「いただきまーす。」
3人とも、自分の思い思いの飯にありつく。ひさしぶりにありつく豪勢な食事。
( ^ω^)「この魚うまいお〜。流石ショボンだお。」
ブーンが魚をほおばりながら言う。鮎、いわな両方ともよく焼けていて、
湯気でむせてしまうほどだ。
(´・ω・`)「いやいや、この澄まし汁もいけるよ。塩がいい味出してる。」
ショボンがすすりながら言う。味があるのかないのかという絶妙な塩加減。
('A`)「このウサギ汁もいけるな。これがまたキシメジとよく合う。」
ドクオも肉をかみ締めながら言う。ウサギ肉というのは初めてだが、
キシメジとうまく合いうまみが増している。
( ^ω^)「みんなの努力の結晶だお。」
そんなことを言いながら十分もたつと、料理はほとんどなくなっていた。
('A`)「いや〜食った食った。こんなに飯にありつけたのは久しぶりだよ。家より豪勢だ。」
(;^ω^)「・・・・ドクオんちっていったい・・・・。」
(´・ω・`)「うん、確かにうまかった。食材も残してあるし、明日の分も
まだあるね。じゃあ、もう遅いから寝ようか。」
( ^ω^)「そうするかお。じゃあみんな、おやすみだお〜。」
('A`)(´・ω・`)「おやすみ〜。」
天然の電灯はもう消されているので、そのまま眠りに着くブーンたち。
どこからともなく吹く風が、ブーンたちを震わせる。こうして、ブーンたちの夜はふけた。



77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/21(土) 18:37:34.60 ID:jKokB4ER0

ザザーン・・・・・
波の音。朝だ。ブーンたちも、もう目覚めてもいい頃だろう。
(´・ω・`)「・・・・・・・ん〜。みんなおはよう・・・・て、まだ寝てるか。」
ショボンは起きたようだ。早速、2人を起こしにかかる。
('A`)「・・・・う〜ん・・・・、あ、おはようさん。」
(´・ω・`)「やあ、ようこそバー・・・・じゃなくておはよう。これで起きてないのは
ブーンだけだね。
2人でブーンを起こしにかかる。
しかし、ブーンの体内時計は食事のときだけは早く、起床のときは遅いらしい。
ゆすってもひっぱたいても起きやしない。
(´・ω・`)「起きないなぁ・・・・。」
('A`)「さっさと起きろっての!よっこらせっ・・・・。」
そういって、ドクオはジャンプし、そのままブーンの上へ・・・・・。

ドスンッ!

(;^ω^)「うぼがきぐぼっ!」
('A`)「おう、起きたか。おはようさん。」
(;^ω^)「げっほごっほげほ・・・。・・・・・ど、ドクオかお・・・。」
('A`)「どうだ?目覚め爽快、翌日快眠。ドクオアタックは?」
(;^ω^)「ぜんぜん爽快じゃないし、腹の痛みで眠れるわけないお!」
('A`)「なんだ、失敗作か・・・。」
(;^ω^)「俺を実験台にするなおっ!」
(´・ω・`)「平和だなぁ・・・・。」
こんな感じで、ブーンたちは目を覚ました。



戻る2日目