(´・ω・`)('A`)( ^ω^)ブーンたちが孤島で生活しているようです。

808: ◆QBJbqjKj7Y :2006/01/25(水) 20:04:20.91 ID:zmM79B1I0
「・・・・・・・コーケコッコーーーーーー!」
(;^ω^)「ちょっ、いったい何だお!?」
('A`)「いったい何だおも何も、お前の連れてきた鶏だよ。」
ブーンの連れてきた鶏はすっかり回復し、いい目覚ましとなっていた。
( ^ω^)「ああ、鶏かお。・・・・・そういえば、もしや卵産んでるお?」
(´・ω・`)「・・・・・・どうだろう?おっ、ありますよありますよ。」
なんとその鶏は、卵を産んでいた。しかも2つ。大きい楕円形の卵は、鶏の足元に転がっていた。
( ^ω^)「おお!卵だお!これで飯も充実するお!」
ブーンは、その卵を使い料理を始めた。

数十分後、食卓には色とりどりの料理が並んだ。
いつの間にか燻製にした魚に卵が絡む。蟹も卵とじにすることで、味の幅が増す。
( ^ω^)「なかなかうまいお。」
('A`)「卵ってのは貴重な栄養源だからな、これは重宝するぜ。」
ドクオも、無人島で卵が食えるとは思っていなかっただろう、卵をほおばる。
(´・ω・`)「はいはい、お茶も入ったよ〜。」
ショボンが言う。ショボンはドクオの取ってきた葉を刻んで乾燥させ、
それにお湯を注いでお茶を作っていたのだ。
('A`)「おお、ショボン粋な計らいだね。まさに和って感じだ。」
3人ともお茶を口に注ぐ。少々苦いが、なつかしの味が広がる。
( ^ω^)「さて、今日も物資とって来るかお。」
('A`)「俺は加工いろいろでもしてるよ。」
(´・ω・`)「僕は釣りと。」
今日もいつもと同じ役割分担で皆仕事を始める。



815: ◆QBJbqjKj7Y :2006/01/25(水) 20:29:25.53 ID:zmM79B1I0
( ^ω^)「・・・・・さてと。今日はどこに行くかお・・・・。」
ブーンが悩む。この森をはじめとして山、海岸、砂浜と、主要なところは通ってきた。
( ^ω^)「今日は流星式海岸のほうにでも行ってみるかお。」
流星式海岸といえばあの岩手県のリアス式海岸に似た、入り組んだ海岸だ。
( ^ω^)「あそこなら食いもんの一つや二つあるかもしれないお。」
ブーンは海岸へと歩いた。

海岸へ着いたブーン。切り立った崖はゆうに下まで10メートルはあろう。
( ^ω^)「高いお・・・・・。ここを降りるのは至難の業だお。」
すると、なんとか段差っぽくなって降りられそうなところを発見。
( ^ω^)「あそこから降りてみるお。」
ブーンが降りる。すると、岩の割れ目に何か光るものが見える。
( ^ω^)「あれは何だお?」
ブーンがのぞいてみる。すると、そこに何か固形物が見える。
そっと近づいて、よく目を凝らす。すると、それが鉄板で作られた
入れ物であることが分かった。ちゃんと鍵がかかっている。
( ^ω^)「・・・・これはいったい?」
ブーンが鍵をボールペンでこじ開ける。すると、中にあるのは。

食料と物資が乱雑に放り込まれていた。
(;^ω^)「こ、これはっ!?」



30: ◆QBJbqjKj7Y :2006/01/26(木) 20:27:20.02 ID:oID/vlRO0
かわってこちらは一服していたドクオ。
('A`)「さて、住居整備始めるか・・・・・お?」
すると、ブーンが足早になにかを抱えて帰って来るのが見えた。
(;^ω^)「みんな、大変だお!」
('A`)「えらく早いご帰還だな。なんかあったか?」
(´・ω・`)「おや、ブーン。どうしたの?」
ショボンも気づいて帰ってくる。
(;^ω^)「みんな、これを見てくれお!」
ブーンは、さっき見つけた箱を見せる。
('A`)「?なんだこれ・・・・・?・・・・!おい!なんかいろいろ入ってるじゃねえか!
いったいどうしたんだよこれ!?」
(;^ω^)「さっき流星式海岸にあったんだお!岩の割れ目の中に!」
(;´・ω・`)「こりゃすごい・・・・。一回全部出してみようよ。」
以下が、中にあったもののリスト。

カップめん5個・レトルトのごはん1個・乾パン3袋
アジの干物の真空パック5個ほど・小麦粉1袋

ボルト、ナットなど、機械いじりに必要なもの多数。

(;´・ω・`)「物資はあまり使えそうにもないけど、食料はこれで安心と。でも、
なぜこんなものが岩の割れ目なんかに・・・?」
この前の地雷事件といい、この島には奇妙なことが多すぎる。
(;^ω^)「・・・まったく分からないお・・・・。いったい何の目的で・・・・。」
('A`)「・・・まあとりあえず、食いもんがあるからいいじゃないか。深く考えなくて。」
(;^ω^)「・・・本当にいいのかお・・・。」
ブーンは、納得いかないことがありすぎだったが、とりあえず自分で自分を納得させた。



36: ◆QBJbqjKj7Y :2006/01/26(木) 20:59:18.30 ID:oID/vlRO0
5日目の昼。ブーンたちは、箱の中に入っていたカップめんで腹を満たした。
('A`)「やっぱり都会の食いもんはいいな。」
( ^ω^)「確かにだお。でも、やっぱり気になるお・・・。」
ブーンは、まだ昨日の現象に疑問を持っていた。
いったい誰が、あんなところに食料と物資を置いていったのか。
この前言った研究者が置いていったとしても、置いていく理由がない。
まさか俺たちが来ることを予測してた・・・・?それとも、なにか他に・・・?
・・・・ダメだ。考えれば考えるほど、頭が混乱する。
とりあえず、今を生きよう。そんなことを考えるブーン。
(´・ω・`)「とりあえず、食べ物は充分にあるね。加工もできるんだし。」
ショボンが言う。小麦粉からレトルト食品まで、生活するうえで必要なものは
そろってると言っていい。ボルト・ナットも、頑丈な固定器具として使えるだろう。
('A`)「まあ、今後食料はこれでまかなえるだろ。次は住居整備だ。」
ドクオが言う。3人も、言われて動き出す。

とはいったものの、すでにブーンたちが建てた家も充実しきっている。
屋根・壁はもちろん、コンロ・風呂場・机・椅子など、設備は充実。
生活用品も鍋・皿(空き缶代用)・箸など、必要なものはそろっていた。
(´・ω・`)「このさい、食料で保存食でも作ってようか。」
('A`)「そうするか。」
ブーンたちは豊富な物資と食料で、保存食作りに取り掛かった。



40: ◆QBJbqjKj7Y :2006/01/26(木) 21:24:09.29 ID:oID/vlRO0
レトルトのご飯など、すでに保存化されているのを除くと、小麦粉が残る。
ブーンたちはそれを使い、いろいろ食品を作ろうとしていた。
小麦粉を川で汲んだ水でこね、だんだんと固くしていく。
それを木で作ったまな板らしきものと丸太で伸ばして、カッターで切る。
これでうどんぐらいの太さの麺が出来上がる。
これに小麦粉をまんべんなくまぶし(袋にくっつかせないため)、
ビニール袋を使い真空パックにする。これで、いつでもお湯に入れれば簡単に食べられる。
また、少量残しておいた卵と小麦粉をあわせて練ると、
ラーメンのような黄色い生地も出来上がる。
そして、さっき練って伸ばしてない生地を空き缶に詰め込んで熱する。
そして空き缶から抜くと、四角いが表面のパリッとしたパンが出来上がる。
一つの物資から、3つもの食べ物が出来上がった。
( ^ω^)「これで、三食どころかおやつの分までできたお。」
(´・ω・`)「じゃまあ、早速いただこうじゃないの。」
('A`)「あっ!ブーン、お前パン取りすぎ!」
( ^ω^)「3つくらいけちけちするなお!」
('A`)「全部で7つしかないんだから3つは取りすぎだろ!」
(´・ω・`)「さ〜て、漁夫の利と行きましょか・・・・。」
・・・・・物資が置いてあった理由はどうあれ、3人のプラスにはなったようだ。



119: ◆ExDGnJXoVI :2006/01/27(金) 18:31:10.86 ID:XGb7AN/k0
五日目、夜。どうやら、勝敗結果が決まったようだ。
( ^ω^)「結局ドクオに取られて2つだお・・・。」
('A`)「ぶつぶついってんな。危うく1つになるところだったぜ。」
(´・ω・`)「パンを一度に3つも食べれるとは思わなかったね。」
( ^ω^)('A`)「・・・・・・・・・。」
(´・ω・`)「二人の目が痛いところですが、この際気にしない方針で。
さて、もう夜だからご飯つくろうよ。おやつの後だけど。」
( ^ω^)('A`)「・・・・・・・食いもんの恨みは恐ろしいってな・・・・・。」
(´・ω・`)「なんか言った?」
( ^ω^)('A`)「別に〜♪」

真空にしておいた麺をお湯で茹でる。5,6分も茹でれば、つやのある麺が出来上がった。
この時期なので、どうせなら温かい汁にしたい。魚を煮ただし汁に
麺を入れてみた。魚の汁と小麦粉の麺が合うかどうかは、ご想像にお任せする。
(´・ω・`)「ブーンとドクオ、パンのほうは頼んだよ。」
( ^ω^)「任せるお。」('A`)「うまいもん食わせてやるよ。ひひひ・・・。」
(;´・ω・`)「・・・・・・・・・?」
そんなこんなで夕食。
( ^ω^)「いただきますだお。」
('A`)(´・ω・`)「いただきま〜す。」
( ^ω^)「まあまずショボン、パンを食うお。」
(´・ω・`)「パン?何で?」
('A`)「理由は聞くな。とりあえず食ってみろって!」
(´・ω・`)「じゃあ食ってみますか。パクッ・・・・・・・・え?」
・・・・ショボンが食べたパンは、中身がそっくりくりぬかれた、
まさに「中身のないパン」だった。
( ^ω^)('A`)「さっきのパンの恨みだ!」
(;´・ω・`)「・・・・・・・・・・やられた・・・・・。」
後味がいいのか悪いのか、楽しげなことだけは確かなようだ。



125: 作者 ◆ExDGnJXoVI :2006/01/27(金) 18:58:56.12 ID:XGb7AN/k0
夕食も食べ終わったので、風呂に入るドクオ。
('A`)「今日は俺から入らしてもらおうじゃないの。ほい、ショボン。」
ドクオは瞬く間に服を脱ぎ、ショボンに渡す。
(´・ω・`)「分かった。洗っとくよ。」
ショボンはあらかじめ温めておいた水に服を浸す。服からちょっとずつ汚れが染み出す。
ショボンが幅の広い缶でドクオの服を洗う。洗濯板も洗剤もないが、
手でこするだけで結構な汚れが落ちる。
(´・ω・`)「さて、こんなところか。」
洗濯の終わったショボンは、そこらの手ごろな木に服をかけ、その下で火を起こし乾かす。
そんな頃、ドクオは・・・・。
('A`)「いや〜いい湯だ。場合によっちゃ家よりも快適だぜ・・・・・。」
無人島で入る風呂を満喫していた。
そしてブーンはというと。
( ^ω^)「・・・・・・なかなかうまいお、このラーメン生地。」
・・・・・・真空にしておいた生地を茹でてつまみ食いしていた。
3人とも、各自にこの生活を楽しんでいた。だが、
この3人を包み込むであろう悪魔も、「そのとき」を今か今かと待ち望んでいた。



132: 作者 ◆ExDGnJXoVI :2006/01/27(金) 19:31:04.59 ID:XGb7AN/k0
風呂上り。どこかの修学旅行であるように、3人は寝もせずに談笑していた。
( ^ω^)「ドクオのバックの中から、12点のテスト発見したお!」
(;'A`)「ちょっ!いつの間にお前!」
(´・ω・`)「流石に12点はきついね。まあそういう僕も最低点は11点・・・。」
( ^ω^)「俺のバックは教科書のほか特に何も入ってないお。」
('A`)「とか言ってると、落書きだらけの歴史の教科書発見。」
(;^ω^)「ちょっ!それは明かしてはいけない過去だお!」
(´・ω・`)「僕のバックには新聞が入ってるよ。」
('A`)「なぜに。」
(´・ω・`)「親が社会情勢を知るのが勉強だとか言って持たせるんだ。
これは・・・・・・ちょうど連れ去られた日の新聞だね。見てみようか」
3人、顔を寄せ合って新聞を見る。
( ^ω^)「へえ、リブドアの社長逮捕だってお。」
('A`)「こっちの面には妹歯事情聴取とか書いてあるぞ。事件多いな。」
(´・ω・`)「おっ、こんなところにブーン企業の記事だ。」
( ^ω^)「ブーン企業?なんて記事だお?」
(´・ω・`)「えっと、(地震の後の復興作業で有名となったブーン氏、
ついに企業の社長に就任。晴れて社長になったブーン氏だが、地震の
前のことについては取材陣にも一切話さなかった。)だって。」
( ^ω^)「へえ、ブーン企業って言ったら俺の親父の勤めてたとこだお。」
('A`)「逮捕といい、社長就任といい、時代の変わり目って感じだな。」
(´・ω・`)「おっと、もう時間も遅いよ。そろそろ寝よう。」
( ^ω^)('A`)(´・ω・`)「おやすみ〜。」
・・・・5日目の夜も過ぎた。
翌6日目、まさにブーンたちにも「時代の変わり目」が来ることも知らず。



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