( ^ω^)ブーン系小説・短レス祭典!のようです('A`)
- 16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと814,695秒 :2008/02/01(金) 19:42:07.99 ID:78KcO8fg0
- この真紅の色だけが、私が生きていると言う事を証明してくれる。誰も彼も信じられない。
そう、これだけ。私から流れ出る真紅の血だけ。この愛おしい位の色。まるで死の薔薇の色のようで綺麗でしょ?
貴方にも見せてあげるわ。
(*゚ー゚)「ねぇ、それは楽しいの?」
友人の声が二人しかいないバスルームに響く。声が反響するこの空間は嫌いではない。
友人が代名詞にした「それ」とは、このリストカットの事だろう。
ξ゚听)ξ「ええ、楽しいわよ。貴方もどう?」
いや、違うだろう自分。そうね、これは楽しいと言うより。
あの真紅をこの瞳で見る事、この行為は快楽ではなく寧ろ。
ξ゚听)ξ「これがないと生きていけないのよ」
毎日毎日、手首を切って。手首から流れ落ちる真紅をみて自分が生きていると確認する。快楽とはまた別。
例えるのならば麻薬だろうか。もう抜け出すことは不可能。まるで蟻地獄。
(*゚ー゚)「……うふふ、ふふふ」
友人が堪えきれないと言った表情で笑い出した。友人の長い前髪が彼女の瞳を隠す。
そして笑い声はとどろき、バスルームという小さな世界を別世界にかえてゆく。まるで異次元空間の様に。
ξ゚听)ξ「何が可笑しいの?」
そう言いながら手首を切る。友人は目じりに涙をためながら吐き捨てる。
そして何故か手首からは、私が求めた真紅は現れない。納得したように友人を見つめて私も笑った。なんて、私は馬鹿なのかしらね。
(*゚ー゚)「え? だって、ねぇ? だって貴方もう死んでいるじゃない」
- 25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと814,391秒 :2008/02/01(金) 19:56:08.19 ID:psoyh2qk0
- ( ^ω^)「うー、トイレトイレ」
今トイレを求めて全力疾走している僕は予備校に通うごく一般的な男の子。
強いて違うところをあげるとすれば男に興味が無いってとこかナー。
名前は内藤ホライゾン。
そんなわけで帰り道にあるトイレにやってきたのだ。
ふと見ると、ベンチに一人の若い男性が立っていた。
( ^ω^)「うほっ、いい男・・・」
ハッ。
そう思っていると突然その男はツナギのホックを外し始めたのだ・・・!
(´・ω・`)「や ら な い か」
( ^ω^)「こいつはくせぇッー! こいつはホモの臭いがプンプンするぜッー!」
男は僕にそう叫ばれて、みるみるうちに股間のソーセージが大きくなっている。
(´・ω・`)「ところでこいつをみてどう思う?」
( ^ω^)「凄く・・・シャウエッセンです・・・」
(´・ω・`)「シャウエッセンなのはいいからさ、このままじゃ童貞のままなんだよな」
突然童貞をカミングアウトしだした、このいい男・・・恐ろしい子!
イケメン・・・いやガチムチほど童貞が多いと聞くが本当だったとは。
かく言う私も童貞でね・・・。
- 26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと814,391秒 :2008/02/01(金) 19:56:33.16 ID:psoyh2qk0
- (´・ω・`)「いいこと思いついた、お前、俺の童貞奪ってくれ」
( ^ω^)「なん・・・だと・・・!?」
言ったッ!! 流石いい男!
俺たちに言えないことを平然とやってのけるッ!
そこにシビれる! あこがれるゥ!
(´・ω・`)「男は度胸! なんでも試してみるのさ きっといい気持ちだぜ」
彼はそういうと素肌にまとったツナギを脱ぎ捨て、皮に包まれたシャウエッセンを僕の前につきだした。
自分の童貞を僕に奪ってくれなんて、なんて人だろう・・・
( ^ω^)「だ が 断 る」
僕は股間のチャックから携帯を取り出し、110を押す。
目の前に露出狂がいます、場所はニュー速公園。
(´・ω・`)「く・・・きっさっまぁぁ!」
( ^ω^)「くそみそに勝つことが・・・できるんですよぉ! いい男!」
(´;ω;`)「しぃましぇ〜ん・・・」
――と
こんなわけで
僕の初めての運命の邂逅体験は
連続露出魔を捕まえた感謝状を受け取って終わったのでした…
- 28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと813,773秒 :2008/02/01(金) 19:59:51.58 ID:O5prCQHW0
- なあ、クー。見えるか、空が真っ赤だぜ。
なあ、クー。聞こえるか、風で揺れるススキの穂の音が。
なあ、クー。感じられるか、俺たちの体に当たる風が雲まで遠くに運んでるって事を。
川 ゚ -゚)『いつかまた、こんな景色が見られればいいな。無論、二人で』
なあ、クー。俺は今、一人で見ているぜ、いつか一緒に見た、夕焼けの川原を。
なあ、クー。そっちはこんな景色が、見えるところはあるのか?
川 ゚ -゚)『ここの夕焼けよりもきれいな物は、きっと無いと思う』
なあ、クー。あのときのあの言葉は、今もまだ取り消してないよな。
なあ、クー。そうさ、きっとないさ、ここよりきれいな場所なんてのは。
なあ、クー。俺は、いつまでもいつまでも、君の帰りを待ってるから。
('A`)「…………だからいつでも、帰ってこいよ、クー」
ずっと、待ってるから。何よりもきれいな、夕焼けのススキの中で。
- 30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと813,502秒 :2008/02/01(金) 20:01:38.27 ID:dw9SoIF50
- 目の前にいる男の鼻息が、自分の顔にかかる。
必死で、そして嬉しさの篭った表情で、男はこちらを見続けていた。
( ^ω^) 「ふひwwwふひひwwww もう逃げられないお……」
突然、自分の服に手が掛けられた。
必死にその手を押さえようとするが、何しろ相手は大柄の男。
力勝負で、勝てるはずが無かった。
( ^ω^)「綺麗な体だおーww ちゃ〜んと優しくしてあげるお……」
服を裂かれた直後、気味の悪い顔をしながら彼が耳元で囁いた。
それと同時に、耳に優しく息を当てられる。
不意の出来事に、思いがけず淡い声が出てしまった。
( ^ω^)「おっおっ……耳だけで感じるなんて……淫乱な子だお……」
自分の体は、自分では押さえられないほど震えていた。
一言で言うならば、恐怖。
股間に触れる男の手が、たまらなく怖かった。
( ^ω^)「大丈夫だお……。痛いのは、最初だけだお……」
痛いのは嫌だ。
初めてを、こんな得たいの知れない男にささげるのは嫌なんだ。
そう思い、勇気を振り絞って声を出した。
(;'A`) 「せ、せめて!俺を攻めにさせてください!」
- 32: 電話 ◆OIRbYXcYV2 :2008/02/01(金) 20:02:12.29 ID:N4lCvZ2l0
- リーンリーン
電話が鳴っている。ドクオは受話器を取った。
('A`)「はいもしもし」
( ^ω^)「僕だお」
電話の相手は、男の友人であるブーンであった。
('A`)「なんだ、ブーンか。どうした?」
( ^ω^)「いや、クーとはうまくいってるのかなと思って、
心配して掛けてみたんだお」
('A`)「ああ、うまくいってるよ。今まで俺はバカップルというものを馬鹿にしていたが、
いざ恋人ってのができると、あいつらの気持ちもわかるな」
( ^ω^)「そうかお。で・・・ヤッたのかお?」
('A`)「ああ、もちろん。可愛いぜ、あいつの喘ぎ声。悪いな、先に卒業しちまって」
そう言って、ドクオは受話器に向かって、余裕の笑みを浮かべた。
ブーンにはそれが見えないが、ふいんき(ryは電話のケーブルを通して、伝わっていた。
- 33: 電話2/2 ◆OIRbYXcYV2 :2008/02/01(金) 20:02:53.38 ID:N4lCvZ2l0
- ( ^ω^)「悔しくないお!僕だっていつか卒業して見せるお!」
('A`)「ま、頑張りな。応援するぜ。ん?悪い、忙しいから切るわ。じゃあな」
( ^ω^)「ばいぶー!」
男は受話器を置いた。
その手は、さっきからぷるぷると震え続けている。
まるで、憤慨しているかのように。
( ^ω^)「こんなことが・・・許されると思ってんのかお・・・ドクオとクーだけには手を出すな…」
そう呟いたブーンの胸に、ナイフが深々と突き刺さった。
( ・∀・)「おまえはもう用済みだ・・・ふざけんな・・・ドクオめ・・・おれのクーを奪いやがって・・・」
ブーンを刺した男は、ナイフを抜くと、ぶつぶつとなにやら呟きながら
ドアの外へ歩き出した。
後には、ブーンの死骸だけが残されている。
- 37: コピペ的なシュール :2008/02/01(金) 20:04:06.33 ID:m0dSnTvrO
- ( ФωФ)「だから、根本が違うんだよ」
彼はそう、さも当然だという風に言った。
( ФωФ)「俺か我輩か、ってなると、もう、生まれとかの話になるのさ」
なるほど、そりゃそうだと僕は頷く。
( ФωФ)「そりゃ大魔王ってんなら我輩でいいけどさ、それがエリートサラリーマンだったら、なんか、違うっしょ?」
関西生まれだから関西弁を話すし、青森生まれだから東北弁を話す。
その根本で差し変わるのだろうが、僕は彼の例えの下手さが気になった。
( ФωФ)「だから俺は俺でいいんだよ」
俺は俺だもの、続けてハハハと笑った。その笑い方が鼻に付いたので
僕は後でバッティングセンターに行こうと思う。
( ФωФ)「とりあえずたこ焼きでも食べる?」
僕はお腹が空いていない事を彼に告げる。
あぁそう、と彼は眉を落とし、たこ焼きを口に運んだ。
- 42: ピスタチオ1 :2008/02/01(金) 20:08:10.91 ID:twR50OG6P
- いつもは週末にだけ顔を出しているショットバーに平日に足を運んだ。
なんのことはない、お盆休みの振替だ。営業マンにお盆休みなどは存在しない。
グラスが残り少なくなった頃、一人の女の客が店に入ってきた。
25歳くらいだろうか。薄い化粧をしている。
川 ゚ -゚)「隣に座ってもいいかしら?」
( ´_ゝ`)「ん、いいよ。でも席はたくさんあるけどね」
川 ゚ -゚)「いつもの席には先客がいるみたいなの」
( ´_ゝ`)「あ、よかったらどうぞ、ミックスナッツ」
川 ゚ -゚)「ありがとう、いただくわ」
女はジンバックを注文し、ミックスナッツの中から
ピスタチオを探し出して手に取った。
( ´_ゝ`)「ピスタチオが好きなの?」
川 ゚ -゚)「ええ、一番好きね。その次はアーモンドが好物よ」
( ´_ゝ`)「知っているかい?イタリア人はピスタチオを殻ごと食べるんだってさ」
川 ゚ -゚)「知っているわ。私のお父さんも殻ごと食べるし、私だってもちろんよ」
女はそう言って、ピスタチオを殻ごとボリボリ食べ始めた。
- 43: ピスタチオ2 :2008/02/01(金) 20:09:19.49 ID:twR50OG6P
- 川 ゚ -゚)「あなたはイタリア派?」
( ´_ゝ`)「殻ごと食べる日本人に初めて出会ったよ、この店には二人のイタリアンがいるようだ」
俺は酒のおかわりを頼み、ピスタチオを殻ごと食べた。とても硬かったけれど、無理矢理噛み砕いた。
川 ゚ -゚)「ふふ」
女は微笑し、口の中から殻だけを取り出した。
川 ゚ -゚)「チンパンジーだってバナナの皮を剥くわよ」
( ´_ゝ`)「なぜ嘘だって分かった?」
川 ゚ -゚)「だってあなた、灰皿に殻が残ってるじゃない」
( ´_ゝ`)「騙されたな、いや、騙そうとしたのは俺が先か」
川 ゚ -゚)「指定席を取られちゃったからね、悪く思わないで」
( ´_ゝ`)「それはそうと口の中でよく殻を開けられるな」
川 ゚ -゚)「そういうの得意なの。試してみる?」
( ´_ゝ`)「オーケー。次はちゃんと殻を剥くことにしよう」
川 ゚ -゚)「上手に言うわね、私の殻は硬くてよ」
俺と女はチェックを済まし、店を出ていった。
- 45: ('A`)ドクオは死を決意したようです。1/3 :2008/02/01(金) 20:12:11.49 ID:psoyh2qk0
- ('A`)「・・・生きるのマンドクセ」
彼女に振られ、大学で問題を起こし退学になった。
遊びまわって、数百万の借金がある。
俺のような男は生きていてもしょうがないんじゃないか?
そう思って、何度首を括ろうとしただろうか?
台の上から一歩踏み出すだけで全てが終わるのに、その一歩が踏み出せない。
どうすれば楽に死ねるだろうか?
飛び降り? 薬? リストカット?
どれも怖い、一人で死ぬのは嫌だ。
ふと気づくと、俺は自殺サイトを開いていた。
マウスを動かし、適当にスレを見つけ、「参加します、19歳」とだけ書き込んでパソコンの電源を落とした。
('A`)「皆で死ぬなら・・・怖く、ないよな・・・」
誰に言うとも無く、そう独り言を言った。
数日後、俺は一緒に自殺を決意した仲間と富士山の樹海の前にいた。
俺と同じように借金が返せなくなって自殺を決意した男。
結婚まで誓っていた彼氏に逃げられ、生きる望みを失った女。
他にも数人、何れも悲惨な境遇だった。
( ´∀`)「じゃあ・・・行きましょう」
男性が用意したレンタカーに乗り込む。
助手席と運転席の間に七輪と練炭の袋が置いてあった。
眠れる間に死ねる練炭自殺なんて、よく思いついたもんだ。
('A`)「タバコ、いいですか?」
(*゚ー゚)「どうぞ・・・あなた、若いわね」
- 46: ('A`)ドクオは死を決意したようです。2/3 :2008/02/01(金) 20:12:53.36 ID:psoyh2qk0
- 若い、確かにそうだ。
周りのメンバーを見回すと全員40代以上、10代なのは俺だけだった。
煙草に火をつけ、煙を窓の外に吐き出す。
('A`)「死ぬのに、理由なんていらないでしょう?」
(*゚ー゚)「それも、そうね」
女はさらりとそう言って、再び窓の外に広がる木々を眺め始めた。
最後の一服、ってやつか、映画とかで見たことがあるが、なかなかオツなもんだ。
道なき道を進み続ける。
その内開けた場所で車が止まり、運転していた男がポケットから錠剤を取り出した。
( ´∀`)「さて・・・そろそろ良いだろう、この薬を飲んでくれ」
('A`)「これは・・・?」
( ´∀`)「睡眠薬だよ、眠るように、死ねるんだ」
心なしか、男の言葉には重みがあった気がした。
( ´∀`)「・・・君はまだ若い、今ならまだ間に合うよ」
なんだこの男は、俺がどれだけ苦しんでいるかも知らずに。
俺がどれだけ辛い思いをしてきたかなんてお前には分からないだろう。
心の中でそう言った。
('A`)「・・・いいんです、俺なんか・・・」
( ´∀`)「俺なんか、か あんまり聞きたい言葉じゃないが・・・君がそう考えたのなら、そうするがいい」
そういって、男は七輪に練炭を入れて火をつけた。
車内をもくもくと煙が充満し始めた。
- 47: ('A`)ドクオは死を決意したようです。3/3 :2008/02/01(金) 20:13:16.39 ID:psoyh2qk0
- 男は睡眠薬を飲み込み、静かに目を閉じた。
俺は、まだ、飲まない。
飲む勇気がしない、ここまで来たのに、もう後戻りはできないのに。
(*゚ー゚)「まだ、間に合うのよ?」
驚いて、振り向いた。
なんで、まだ?
(*゚ー゚)「あなたはまだ、若いの これから生きてればきっと良いことがある」
('A`)「・・・・・・良いことなんて」
(*゚ー゚)「死んだら終わり、生き抜いて、最後まであがきなさい もっとも、アタシが言える事じゃないけどね」
女はにこりと微笑み、薬を飲んで、瞼を閉じた。
気づいたら、自然と涙が溢れていた。
なんでだよ、何で皆俺に生きろ、って言うんだよ。
ちくしょう・・・ちくしょう・・・。
ドクオが死を選んだか、最後まであがくのかを選んだかを想像するのは貴方しだいです。
今、死を決意してる人、死のうと思っている人。
俺なんか、私なんか、なんて思わないでください。
絶望して死んだりしないでください、生きて、生きて最後まであがいてください。
そうすればきっと良いことがあるはずです。
('A`)ドクオは死を決意したようです。 END
- 53: 電話奇 :2008/02/01(金) 20:17:52.74 ID:VkjMttCl0
- ('A`)「あれ、携帯……どこだ?」
夕方になってやっと、携帯が無い事に気が付いた。昨日の自分の行動を思い返す。
学校が終わってから、内藤の家でギコ達と飲んで、今朝方ようやく家に帰って──。
その間、携帯を取り出した記憶は無い。だって誰からも電話なんて来ないもの。
('A`)「ま、内藤んチだな」
今の時間ならば内藤も起きてはいるだろう。
自宅の電話で自分の携帯に電話を掛ける。1コール。2コール。
('A`)「?」
聞きなれた着信メロディが、部屋のどこかから微かに聞こえている。
どうやら酔っ払いながらもちゃんと持ち帰れていたようだ。
子機を片手に、音の発信源を探し始める。二階の自分の部屋。トイレ。風呂場。
('A`)「あるぇー?」
確かに音は聞こえているのに、どこにも見当たらない。
持っていた子機を耳に当てる。コール音はまだ続いている。
そこに来てようやく、音が天井から聞こえている事に気付く。
(;'A`】「……」
天井を見上げた。コール音がプツリと途切れ、浅い呼吸音が聞こえた。
そこに居るのは、誰だ。
- 54: 奇 ◆OIRbYXcYV2 :2008/02/01(金) 20:18:38.49 ID:N4lCvZ2l0
- ( ^ω^)「あつーいーおー」
('A`)「なんか涼しいところで涼みたいな」
( ^ω^)「そうだ!屋根に上るお!きっと涼しいお!」
('A`)「ええ!大丈夫かよ」
( ^ω^)「へーきだお」
('A`)「俺はやめとく。高所恐怖症だし」
( ^ω^)「まったく、ドクオはチキンだお」
僕は、怖がりなドクオを嘲笑しつつ、脚立を使い屋根へ上った。
上った先はまるで楽園のようだった。パノラマ式に広がって見える町並み。頬をなでる心地よい風。
( ^ω^)「うーん涼しいお!街全体も丸見えテレビ特捜部だお!」
僕は、いい気分になり、立ち上がった。だがその時。
ズルッ!
( ^ω^)「うわっ!滑った!やばいお!落ちるお!」
足を滑らしてしまった僕。あわてて、足を突っ張り、なんとか落下は免れた。
( ^ω^)「ううう、でもずっとこの体勢はきついお!だれかー!ドクオー!ボスケテー!」
屋根の上で足を大きく開いている僕の姿は、まるで「奇」の字のようだった。
- 55: お出掛けのようです 1/2 :2008/02/01(金) 20:21:01.12 ID:63o24rIrO
- 〜( ><)♪
( <●><●>) ビロード、手袋忘れてるんです
( ><) あ、ありがとなんです!
(*‘ω‘ *) マフラーぽっぽ!
( ><) ありがとなんです!
( <●><●>) あったかくしていくんです
(*‘ω‘ *) 風邪ひくっぽ!
( ><)……
- 56: お出掛けのようです 2/2 :2008/02/01(金) 20:21:46.72 ID:63o24rIrO
- (*><) お母さんとお父さん!
(*><) 2人共、お母さんとお父さんみたいなんですー!
(*‘ω‘ *)( <●><●>)
( *‘ω‘ )(<●><●> )
_, ,_
(*‘ω‘ *)(<●><●> )………………
(;><)え?え?
僕なんか変なこと言いましたか…?
_, _,
(*‘ω‘ *)( <●><●>) いえ別に…
(;><)??わ、わかんないんです………
使い回しですスマソ
- 64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと812,425秒 :2008/02/01(金) 20:25:33.53 ID:78KcO8fg0
- ゆっびきりげんまん。
うっそついたら、はりせんぼんのーます。
ゆびきった。
(*゚ー゚)「昔ね、誰かと約束したんだ」
('、`*川「え? どんな約束?」
私は読んでいた本を閉じ、話し始める。そんな話にさえ興味を持つ友達のペニサスは私の返答を待つ。
ペニサスは広辞苑を読んでいたのか。まぁ確かに広辞苑は楽しみの一つに部類されるな。
私は図書室の天井を見ながら答えた。
(*゚ー゚)「失礼な話だとは解っているのだが何も覚えていないの」
残っているのは、『何か』を約束した事実と、あの歌だけ。人生四年も生きていればあの歌に出会える。
ん〜? 忘れちゃったなぁ。声も音階も歌詞も覚えているのにな。脳はあの歌だけを繰り返す。壊れたレコードのように繰り返す。
ゆっびきりげんまん。
うっそついたら、はりせんぼんのーます。
ゆびきった。
(*゚ー゚)「あ」
('、`*川「何? どうしたの?」
(*゚ー゚)「いや。思い出したのよ」
うっそついたら、ね?
彼女の異様な微笑みが脳裏に浮かんだ。長い髪の毛に幼い笑顔。
彼女は覚えているのだろうか。黄色い帽子に赤いランドセルが蘇る。
そうだ。私は。
(*゚ー゚)「一緒に地獄に堕ちよって約束したの」
- 73: ('A`)は暇だったようです。 :2008/02/01(金) 20:31:14.77 ID:iOQieM4e0
- ('A`)「つまんね」
そう呟き、ウインドウを消す。
簡単に、あっけなく、いとも簡単に消えた。
('A`)「暇、だなぁ」
新しく開いたウインドウを下へとスクロール。
それまでにいくつか見える『ワロタww』や『バカスwww』
何に対しての反応なんだろうか。
そうは思うものの、見ようとは思わなかった。
めんどくさい。
そういった理由からだ。
じゃあ、何でパソコンをやる?
俺は、何がしたいんだ?
ふとそう思った。
いや、ずっと前から思ってた。
働く事さえもしないニート。
やる事がない、やる気がない、そんな自分は何がしたいのだろう。
- 76: ('A`)は暇だったようです。 :2008/02/01(金) 20:31:30.68 ID:iOQieM4e0
- 一日中、暇なのに何でパソコンばかりするんだ。
クズ、だからか。
結論が出る。
クズだから、こんな事をやってる。
クズだから、しょうがない。
クズだから、親を泣かせてる。
きっと、そうなんだろう。
しょうがないんだ。
俺は、しょうがないんだ。
クズだから。
('A`)「つまんね」
結局一番下までスクロールし終える。
内容は知らない。
('A`)「またこれか」
一番下、そこにはよくあるコピペ。
200 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
やあまたあったね(´・ω・`)
突然だけど君達に一週間以内にとんでもない不幸がふりかかる呪いをかけた
だが安心してくれ呪いを解く方法があるんだ。このスレに
- 77: ('A`)は暇だったようです。 :2008/02/01(金) 20:31:45.66 ID:iOQieM4e0
- ('A`)「不幸か、これ以上不幸になってたまるかよっと」
いつもはスルーするコピペ。
だが、暇で暇でしょうがなかった。
だから、俺はそこにあるURLをクリックし、呪いを解除する言葉を書き込もうと決めた。
('A`)「なんだよ」
Page not found
出てきたのはそれだけ。
('A`)「存在しません、か」
存在しないかー。
存在してないのかー。
存在が無くなったのかー。
存在が消えちゃったのかー。
存在出来なくなったのかー。
存在さえ許されないのかー。
俺も、無くなろうかな。
その日、俺は首を吊った。
クズな俺が、この世から消えた。
簡単に、あっけなく、いとも簡単に消えた。
あー、俺の人生つまんなかった。でも、最後だけは暇じゃなかったなー。
- 74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと811,831秒 :2008/02/01(金) 20:31:25.23 ID:O5prCQHW0
- うだるような八月の午後。
从 ゚∀从「あ、飛行機」
('A`)「ん?」
汗をぬぐいながら、彼女が指さした空を見上げる。
高く、遠く、そして突き抜けるように蒼い空の中に、一つだけ強く輝く太陽がある。
彼女の指はその太陽のやや下の辺り、日光を受けて白さを増す雲の丁度横を指していた。
('A`)「あー、俺目ェ悪ぃからなぁ」
从 ゚∀从「見えないのかよ」
ウソ。ホントはくっきりと、白い筋をはき出しながら進む銀色の飛行機が見えている。
从;゚∀从「……クソ暑ィ」
彼女は悪態をついて、熱せられた道を歩き出す。
('A`)「帰ったら麦茶でも飲むか……」
- 75: ハハ ロ -ロ)ハハローさんが現れた! 1/2 :2008/02/01(金) 20:31:28.10 ID:+7z8q5gK0
ハハ ロ -ロ)ハ 「 Hello 」
(;^ω^)「え? あ、ハ…ハロ〜…、あの、どちら様ですか?」
ハハ ロ -ロ)ハ 「 My name is Hello San . Nice to meet you 」
(;^ω^)「うわ…ちょ…マズいお…僕、英語分かんないんだお…」
ハハ ロ -ロ)ハ 「 Can you speak English ? 」
( ゚д゚ )「どうした? ブーン」
( ^ω^)「おっ! ミルナじゃないかお! 実はカクカクシカジカ」
( ゚д゚ )「あぁ、それなら任せろ。俺英語喋れるよ」
( ^ω^)「マジかお! 助かるお!」
( ゚д゚ )「 Hello . Nice to meet you . My name is Miruna 」
- 81: ハハ ロ -ロ)ハハローさんが現れた! 2/2 :2008/02/01(金) 20:32:51.27 ID:+7z8q5gK0
ハハ ロ -ロ)ハ 「こっち見んな」
( ゚д゚ )「……」
( ゚д゚ )「おわり」
- 82: 奇 :2008/02/01(金) 20:33:00.75 ID:ZDLBmteH0
- ( ^ω^)「おんびょろばびょーんwwwwwwwwwwwwwww」
('A`)「デュクシwwwwwwwwwwデュクシwwwwwwwwwwwww」
(´゚ω゚`)「あいやっはああああああああああああああああああああ!!!」
( ^ω^)「ブーンwwwwwwwwブブーンwwwwwwwwww」
('A`)「メシアがwwwwwwwメシアが降臨なさったぞwwwwwwwwww」
(´゚ω゚`)「あいやっはああああああああああああああああああああ!!!」
( ^ω^)「…………」
('A`)「…………」
(´・ω・`)「…………」
( ^ω^)「さ、次の授業は何だっけ?」
('A`)「理科ー」
(´・ω・`)「あ、やばい。宿題やってないや。誰か見せてー」
FIN
- 86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと811,623秒 :2008/02/01(金) 20:33:48.81 ID:O5prCQHW0
- うだるような八月の午後。
从 ゚∀从「あ、飛行機」
('A`)「ん?」
汗をぬぐいながら、彼女が指さした空を見上げる。
高く、遠く、そして突き抜けるように蒼い空の中に、一つだけ強く輝く太陽がある。
彼女の指はその太陽のやや下の辺り、日光を受けて白さを増す雲の丁度横を指していた。
('A`)「あー、俺目ェ悪ぃからなぁ」
从 ゚∀从「見えないのかよ」
ウソ。ホントはくっきりと、白い筋をはき出しながら進む銀色の飛行機が見えている。
从;゚∀从「……クソ暑ィ」
彼女は悪態をついて、熱せられた道を歩き出す。
('A`)「帰ったら麦茶でも飲むか……」
- 88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと811,623秒 :2008/02/01(金) 20:34:25.90 ID:O5prCQHW0
- この道は舗装されていない上、水を湛えた田んぼのど真ん中を突っ切るので、
他の舗装道路よりは熱くはない。
(;'A`)「ズボンの中ぐしょぐしょだ」
ただ、それでも直射日光は学ランの下+Yシャツという格好の俺を容赦なく襲う。
从;゚∀从「キモイことゆうなよ」
彼女はセーラー服なので、歩くたび股下に風が通る。
正直、羨ましい。
黒の鞄二つが時折、だいぶ大きくなった稲の葉をこすり、かさかさと音を立てる。
登校日なんて、なけりゃいいのに。
遠くから、みーんみーん、という声に交じり、つくつくぼーし、と、少し違う声が聞こえる。
('A`)「夏もそろそろ終わりかぁ」
道が交差し、直角に交わっていた他の道から流れを変えた
コンクリで固められていない用水路から、ポチャン、とかわいい音が。
- 91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと811,547秒 :2008/02/01(金) 20:35:26.07 ID:O5prCQHW0
- 从;゚∀从「切ないなぁ、夏の終わりって」
水路の中から目だけを覗かせているトノサマガエルを一瞥し、彼女がそう応えた。
('A`)「あーあ、部活も引退したしなぁ……これから高校受験かぁ……」
空のさらに上にありそうなほど高い巻雲を眺めて、ぽつりとつぶやいた。
从;゚∀从「ドクオ」
('A`)「何?」
前を歩いていた彼女が立ち止まり、振り返る。
从;゚∀从「高校行っても、またこんな夏に会えるかな?」
(;'A`)「えー………?」
いきなりロマンチックなことを言うので驚いた。しかし彼女の目は真剣だ。
だから、至極簡単に、
(;'A`)「俺らなら大丈夫だろ……」
と、応えてみる。
彼女は、
从*゚∀从「そうかぁ、ああ、そうだよなぁ!!」
と、きれいな顔で笑ってみせた。
ああ畜生。そんな顔すんなよ、ますます夏の終わりが悲しくなるじゃねえか。
- 93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと811,560秒 :2008/02/01(金) 20:36:09.83 ID:O5prCQHW0
- >>86>>88>>91
はちがつのおしまいのようです
- 99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと811,831秒 :2008/02/01(金) 20:38:21.59 ID:VkjMttCl0
- ( ^ω^)「おお、父ちゃんも昔はヤンチャしてたもんだお?」
( ^ω^)「え? どんな事って? そりゃあお前──」
〜〜〜回想ここから〜〜〜
( ^ω^)「1時間で1000行ったら全裸で外ダッシュしてくる(1001)」
( ^ω^)「今からカレー味のウンコ食うwwwwwwwww(870)」
( ^ω^)「ムシャクシャしたからアナルに練りワサビ入れる(12)」
( ^ω^)「嫁に安価で鬼畜セクロス&実況(186)」
( ^ω^)「今からウンコ味のカレー食うwwwwwwwwww(2)」
〜〜〜回想ここまで〜〜〜
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Λ_Λ . . . .: : : ::息子に話せねぇ思い出ばっかり…
/:彡ミ゛ヽ;)ー、 : ::: : :: ::::::::: :::::::::::::::::::::::::::
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 ̄ ̄ ̄(_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ お わ り
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