( ^ω^)ブーン系小説・短レス祭典!のようです('A`)
- 16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと814,695秒 :2008/02/01(金) 19:42:07.99 ID:78KcO8fg0
- この真紅の色だけが、私が生きていると言う事を証明してくれる。誰も彼も信じられない。
そう、これだけ。私から流れ出る真紅の血だけ。この愛おしい位の色。まるで死の薔薇の色のようで綺麗でしょ?
貴方にも見せてあげるわ。
(*゚ー゚)「ねぇ、それは楽しいの?」
友人の声が二人しかいないバスルームに響く。声が反響するこの空間は嫌いではない。
友人が代名詞にした「それ」とは、このリストカットの事だろう。
ξ゚听)ξ「ええ、楽しいわよ。貴方もどう?」
いや、違うだろう自分。そうね、これは楽しいと言うより。
あの真紅をこの瞳で見る事、この行為は快楽ではなく寧ろ。
ξ゚听)ξ「これがないと生きていけないのよ」
毎日毎日、手首を切って。手首から流れ落ちる真紅をみて自分が生きていると確認する。快楽とはまた別。
例えるのならば麻薬だろうか。もう抜け出すことは不可能。まるで蟻地獄。
(*゚ー゚)「……うふふ、ふふふ」
友人が堪えきれないと言った表情で笑い出した。友人の長い前髪が彼女の瞳を隠す。
そして笑い声はとどろき、バスルームという小さな世界を別世界にかえてゆく。まるで異次元空間の様に。
ξ゚听)ξ「何が可笑しいの?」
そう言いながら手首を切る。友人は目じりに涙をためながら吐き捨てる。
そして何故か手首からは、私が求めた真紅は現れない。納得したように友人を見つめて私も笑った。なんて、私は馬鹿なのかしらね。
(*゚ー゚)「え? だって、ねぇ? だって貴方もう死んでいるじゃない」
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